時代劇の名作『大江戸捜査網』をご存知の方は多いと思いますが
『新・大江戸捜査網』(以下『新』)とを覚えている方は少ないと思います。
この『新』は杉良太郎、里見浩太朗、松方弘樹と主人公を変えつつ
延々と続いた『大江戸捜査網』シリーズの続編?と言う触れ込みで
1984年4月から半年の間放送された作品になります。
作品の特徴として、タイトルに『新』と入っているからか
それまで放送された『大江戸捜査網』でのお馴染みの物を
意図的に封印している点が挙げられます。一例を挙げると
「隠密同心 伝法寺隼人!」、「同じく 井坂十蔵!」と言った名乗り
「死して屍…」でお馴染みの心得之条や
「隠密同心、それは…(中略)隠密同心達に明日と言う日は無い」
と言うお馴染みの黒沢良さんのオープニングナレーションすら封印され
「風が舞う、殺気が走る、きらめく刃が闇を裂く(以下略)」
と言う物に変わっています。
おそらく、『新』と付けただけに今までの作品とは別物にしようと言う
スタッフの意図があったのだと思われます。
その割に作中の曲は
そのまま前の作品の曲と同じ物を使っている事が多かった気もします。
作品としては半年であえなく終了しただけに、
正直言って失敗作だったのかもしれませんが
『新』で私が面白い試みだと思ったのが“御成敗書システム“の存在です。
この御成敗書とは悪人の元に
「今から貴様らを成敗しに行くから覚悟しとけ」
と言う老中松平定信の署名入りの書状が届けられ(これが御成敗書)、
直後に隠密同心が登場すると言う特殊なシステムです。
このシステムの面白い所は、御成敗書が届いた後の悪人の反応にあります。
ある者は老中なんて知らんと開き直ったり、
またある者は、悪事が知られたので慌てて逃げ出したりしますが、
そこまでばれてりゃ、どこへ逃げても無駄なような気もします。
『新』も見てますと面白い部分は結構ありますが、
私はやはり普通の『大江戸捜査網』の方が
痛快度が高く面白いかな?と思います。
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