つばめ江戸日記

岡本茉利さんや好きなアニメ、声優、時代劇等について好き勝手に思う事を書き連ねています。

あの人も二代目候補だった

2024年05月25日 | 時代劇

前回はナショナル劇場の『大岡越前』について取り上げましたので
今回は『水戸黄門』の二代目の件についてです。

東野英治郎さんのご老公が余りにも偉大過ぎた為
東野さんが勇退を表明した際は、かなり後継選出に苦労したものと思われます。
結局西村晃さんを擁し、無事継続する事となりますが
候補として、最初も候補に挙がった森繁久彌さんをはじめ
宇野重吉さん、千恵蔵御大、若山富三郎さん等々の名前が挙がったとか。

そもそも森繁さんや千恵蔵御大辺りは
東野さんより年上で、名前だけ挙がっていただけだと思いますが
若山さんがご老公ってどう言う感じが想定されるのか
前回の京本さん並みに想像がつかない感じですね。

ちなみに、その後西村さんが勇退する際には
逸見プロデューサーとしては
里見浩太朗さんを三代目黄門にしたかったらしいですが
まだ50代後半だった里見さんが固辞したらしく
実際の里見黄門誕生はそれから10年近く後になったのでした。

逸見プロデューサーが里見黄門を作っていたら
現行の里見黄門とはまた大きく違った感じになっていた事でしょうね。


意外な後継候補

2024年05月18日 | 時代劇

『水戸黄門』『大岡越前』『江戸を斬る』とくれば
ナショナル劇場の看板時代劇のラインナップでした。

最近、これらの時代劇の生みの親である
逸見稔プロデューサーに関して
ネットで意外なエピソードを色々と知りましたので、紹介して参ります。

ナショナル劇場の『大岡越前』と言えば
加藤剛さんのお奉行様が金看板になっていましたが
逸見プロデューサーは加藤さんに代わる二代目のお奉行様に
京本政樹さんを想定したと言うのを最近知り
結構、驚きました。

話自体は逸見さんの急逝に伴い、立ち消えになったようですが
京本さんのイメージからお奉行様って感じが中々思い浮かばないですが
実現していたら、どう言う感じになっていたのか
気にはなる所ですね。


狂四郎から悪役スターへ

2024年05月11日 | 時代劇

前回、テレビ草創期に
中村竹弥さんが時代劇スターとして活躍された話題を取り上げましたが
草創期のテレビ時代劇の作品リストを見て行くと
他にも興味深い作品がいくつかあり
特に気になっているのが江見俊太郎さんの『眠狂四郎』です。

後年、悪役で活躍された江見さんが
眠狂四郎と言う虚無的時代劇キャラをどのような形で演じられたのか
全く想像が付きません。
写真だけは見た事がありますが
雰囲気だけは悪くないように見えましたけどね。

また、江見さんが狂四郎を演じられたのと同じ頃に
江見さん同様に悪役で名を馳せた外山高士さんも
柳生十兵衛を演じられていてこちらも興味が惹かれます。

ただ、取り上げた作品は
時代等の事情から、映像はまず残っていないでしょうし
そもそも見ていて、覚えている方がいるかも分からない作品で
資料すらほぼ無いと言う本当の幻の作品だと言えるでしょう。


テレビ初の時代劇スター

2024年05月04日 | 時代劇

中村竹弥さんと言うと
『編笠十兵衛』(高橋英樹版)の大石内蔵助等々
数多くの時代劇に出演されましたが
やはり代表作は『大江戸捜査網』の内藤御前と言う事になると思います。

そんな中村さんですが、ご存知の方もいらっしゃるかと思いますが
テレビ時代劇が民間放送で始まった頃は
初期のテレビ時代劇に数多く主演されました。

これは海の物とも山の物とも分からないテレビに
映画会社のスターが出る筈もない
と言うテレビ草創期の事情が絡んできた話で
テレビとして、自前でスターを育てる必要に迫られた為
中村さんに白羽の矢が立った訳です。

草創期の中村さんは
それこそ映画でおなじみの旗本退屈男、遠山の金さん等々
多彩な役を演じられましたが、特に評判を呼んだのが
子母澤寛氏原作の『新撰組始末記』の近藤勇役だったようです。
なお『新撰組始末記』では
戸浦六宏さんが土方歳三を演じられたそうで
後年の悪役イメージから思うとかなり意外な印象があります。

当時は『新撰組始末記』の評判はかなり良かったとの事ですが
少し後に歴史に名を遺す名作の一つ
栗塚旭さんの『新撰組血風録』が生まれた事や
作品自体が殆ど現存していない(フィルム製作でなかった)為
現在は忘れ去られた名作の一つとなっているようです。


名悪役の意外な一面

2023年08月19日 | 時代劇

今井健二さんは往年のアクションドラマ『ザ・ガードマン』で
悪役が特に多かった俳優としてテレビ誌で紹介されたり
(他に戸浦六宏さん、穂積隆信さん、長谷川哲夫さん、田口計さんも紹介されていました)
『必殺』シリーズの記念回で必殺で登場した回数の多い悪役俳優が総集合した回にも登場したり
(同じ回に出演したのが菅貫太郎さん、神田隆さん、江幡高志さん、弓恵子さん)
あの凄味のある顔で、現代劇時代劇等において悪役で活躍されました。

今井さんは元々東映ニューフェイスで、高倉健さんの大学の後輩でもあり
同期でもあり、健さんとの親交でも知られました。

悪役イメージが特に強い今井さんですが
実は釣りが趣味で、釣り関係の書籍を出すほど釣り好きでならしたそうです。
ところが釣り好きなのに、意外な事に水(水泳等)が苦手だそうで
それが原因で、必殺シリーズで風呂の中で立ち回りをするシーンで
非常に苦労されたと言う事もあったそうです。


意外な女優のバイク姿

2023年07月29日 | 時代劇

今から35年ほど前に放送された
仮面ライダーシリーズの一作『仮面ライダーBLACK RX』のある回に
あの西崎みどりさんがゲスト出演されていました。

最近、その西崎さんが出演されていた回を拝見しましたが
西崎さん演じるゆう子さんは、ライダーと共闘し
話に非常に重要にかかわる大役で前後編の2話に登場するわ
(実を言うと、前編の最後に崖から落ちたシーンで死んだのかと焦りましたが・・・)
西崎さんの普段のイメージとはうって変わった
女性ライダースタイルを見せるようなアクティブな姿を見せるわ
終盤はゆう子さんが二人出てくる(もちろん片割れは悪者の変装)わ
見せ場はたっぷりありましたので、ファンならずとも見応えのある回だったと思います。

旅愁でおなじみの歌声は流石に披露する事は無い(しょうがないですが)のは良いとして
まだそれ程のお歳でもないゆう子さんが少女に「おばちゃん」と呼ばれていた所だけは
少ーしだけひっかかりましたが・・・

西崎さんが全く畑違いの作品に出演された経緯含めて
裏話が知りたいものです。


たまたま見たら

2023年07月08日 | 時代劇

少し前、テレビを付けたら偶然『新必殺仕置人』の最終回を放送していました。

『新仕置人』の最終回は必殺シリーズの最終回の中でも出色の最終回と言う評価が多く
一度私も最後の方だけ見た事がありますが、ちょっと見始めると、すぐに引き込まれて
ラストまで見てしまいました。

話は、松っつぁん(中村嘉葎雄さん)が奉行所に捕まるが
これは鉄っつぁん(山崎努さん)を己の殺し屋組織に取り込もうとする
辰蔵(佐藤慶さん)の策略だったのです。
奉行所同心諸岡(清水紘治さん)とつるむ辰蔵は
卑劣なやり口で鉄っつぁんの殺しの武器である必殺の腕を焼けただれされ
松っつぁんも廃人同様の状態に追い込みます。

ここで、遂に主水さんが動き出すのですが
主水さんの動きを不審に思った諸岡が「貴様、まさか・・・」と言った所で
「そう、あんたの思った通りだよ 諸岡さん」
と正体を明かした上で、諸岡を散々斬って、刺した上で
辰蔵の手下を次々に切り殺してゆくのが格好良いんですよ。

廃人状態の松っつぁんも中尾ミエさんと火野正平さんのアシストで殺しを成功させ
一人残った辰蔵を鉄っつぁんが、辰蔵のドスを受けながらも
焼けただれた手で仕置を成功させるのも良いし
その後、鉄っつぁんが女郎屋で女としけこんだ後に息絶えるのも
らしくて良いんですよね。

全体的には、ベタな任侠映画っぽい感じの作風ですが
(脚本の村尾昭先生は高倉健さんの任侠映画等の脚本を多数執筆されています)
追い詰められての逆転劇っぽいラストは、爽快感すら感じられて
良い作品(実際、悲惨な所もあると言えばありますが)だったと思います。


怖いけど見てしまう

2023年06月24日 | 時代劇

昔、ある本で時代劇『怪奇十三夜』の「妖怪血染めの櫛」と言うエピソードが
非常に怖いけど面白いと言う評が載っていたのですが
最近、そのエピソードをYouTubeで見る事が出来たので拝見しました。

内容

侍の正太郎は妻のいよがありながら
妻で満足できず遊郭で遊興に勤しみ、お袖と言う女に入れあげますが
あまりの酷さに、親によって座敷牢に入れられます。

正太郎はいよに
「俺が悪かった」と反省の素振りを見せ
お袖と別れる為、手切れ金を用立てさせ
手切れ金を手に遊郭に向かいます。

・・・が、正太郎はそのままお袖と逃亡してしまいます。
正太郎の仕打ちに耐えていたいよですが
ショックを受け、病床に臥せてしまい
そのまま亡くなってしまいます。

怪談だけに、ここからいよの呪いが発動
まず、正太郎がいよから取り上げたいよの櫛を使ったお袖が
櫛が刺さったまま、狂ったように叫び続け死にます。

さらに正太郎がいよの霊に取りつかれた事が分かり、陰陽師から
「家の周囲にお札を貼り、三日の間家に籠り何が起きても決して戸を開けてはいけない」
と指示されます。

その晩からいよの亡霊が執拗に正太郎を呼び続けますが
正太郎も一心に神仏に祈り二日を耐えます。
三日目は家に貼ってあったお札が剥がれかけ
いよの亡霊が家の中に入ろうとしたりしますが
正太郎は耐え続けます。

ついに、憔悴しきった正太郎の目に
朝日らしきものが見え、勝利を確信した正太郎は
喜び勇んで戸を開けますが
外はまだ夜だったのです。

間髪入れず逆さ姿のいよの亡霊が現れ
同時に正太郎の絶叫が・・・

いよの形見の櫛が血を滴らせながら
ドラマは一巻の終わりを迎えるのでした。(おわり)

話としては、尽くしていた妻が夫の不貞がきっかけで
恨みを残しながら死んで、復讐を始めると言う
怪談でおなじみのパターンですが
正太郎といよの人間性の対比もあって
怖いながらも良い作品でした。

色々と怖そうなシーンがありましたが

・お袖の死んだ際の顔
・荒れ寺で正太郎をいよの亡霊が招く件
辺りが特に怖いと感じた所でした。

ラスト朝が来た・・・と思って開けた一瞬に
いよの亡霊出現→正太郎の絶叫となる辺りは
正太郎が一瞬で消えていった事を表現したかったんでしょうかね。


竹姫、まさかの結末

2023年04月22日 | 時代劇

時代劇『暴れん坊将軍』には
将軍吉宗こと上様に思いを寄せる人物が何人も登場しました。

その中の一人、竹姫(中島ゆたかさんが演じられました)は
実在の人物でもありますし、上様のいとこと言う事もあり
陰ながら思いを寄せていたものの
叶う事無く、ラストは薩摩に輿入れする事になりました。

確かこれが史実に沿った話なのですが
その話が作られてから10年近く経った頃
2時間のテレビスペシャルが作られた際、再び暴れん坊将軍に
竹姫(今回は伊藤かずえさんが演じられました)が登場します。

ところがこの時のラストは
竹姫の元に反竹姫の悪い大奥女(池波志乃さんと中島ゆたかさん)が現れ
竹姫を殺そうと刃物沙汰に及び始めます。
まず、池波さんが竹姫の側近の南田洋子さんに殺され
次に南田さんが中島さんに殺されますが
すると、事もあろうに伊藤さんが中島さんを刺して殺す
・・・とこれで終わったと思いきや
最後死んだと思われた池波さんに伊藤さんが刺されて
こちらも絶命すると言う凄まじい結末を迎えます。

時代劇で実在人物が死なない時期に劇中で死ぬってのは
柳生一族の陰謀等々実例がいくらでもあるので
そこは良いとして(本当は良くないんですよ)
女性同士が数珠つなぎの如く殺し合いをする
と言う突飛な展開は長年色々な時代劇を見てきた中でも
かなりインパクトがあるシーンでした。

おまけに、殺し合いの中に
最初の竹姫を演じられた中島さんがいますし・・・
本当これで良いのか?と困惑しながら見ておりました。


残酷時代劇

2023年04月15日 | 時代劇

千恵蔵、右太衛門両御大や錦之助、橋蔵と言った若手スター等を擁し
明朗、勧善懲悪で一時代を築いた東映時代劇映画でしたが
客足の減少等、様々な事情から
末期は集団時代劇(十三人の刺客等)を作った他
同じ頃に、残酷時代劇と大別される作品を作った事もありました。

有名なのが中村錦之助(萬屋錦之介)さんの「武士道残酷物語」ですが
大川橋蔵さんも同傾向の作品「幕末残酷物語」に出演されておりました。

映画は新撰組がテーマで
橋蔵さん演じるある目的で新撰組に入り込んだ男が
結局血みどろのラストを迎え、最後はもちろん・・・と言う作品でした。

橋蔵さんの役所は剣の腕も冴えず
最初はおっかなびっくり新撰組にいたのが
段々場慣れして、首はねも躊躇なく行うようになる
若様や葵新吾のイメージとは全く異なる役所でして

以前に似た記事(橋蔵さんの「この首一万石」の記事)を書いた際も
橋蔵さんと言うと時代劇で、明朗な役のイメージが強いだけに
そう言うのやるのか、とかなり驚いたと言う話をした事がありますが
これが錦之助さんならそう言う作品に挑戦するってのは
ご本人の後々の出演作品の傾向等から分かるんですけどね。

ただ、橋蔵さんのこう言う路線の作品を
その後見なかった所を見ると
やはりファンとしては、受け入れ難かったのかもしれません。