暇人詩日記

日記のかわりに詩を書いていきます。

慢心の中途

2014-02-10 | 心から
縋り付いて生きていくには
糸はあまりに細すぎる
太く強くさせるためには
草を摘み、糸を撚り、幾重も編まねばならなかった
気付けば年月は重く昏くのし掛り
ぎしぎしと腱は悲鳴をあげて
それでもなおも縋らねば
私は容易く捥がれてしまう
熟れた果実に程遠く
小さく渋く未熟なままで
養分にすらままならない
今なら、明日なら、いつまでならば
草はそこにあるだろう
目先は見えていられるだろう
手を思うままにできるだろう
巨木にそっと寄りかかる
優しき人を恨むより
縄を自由に行き来する
気ままな人を疎むより
脆い糸しか手に持たぬ
私の怠けを嘆かねば
糸はすり減り摩耗して
今にもすぐにも落ちてしまう
大丈夫、まだまだ、大丈夫だと
幼く縋り付いて生きるには
持つものばかりが重さを増した

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