ブログ うつと酒と小説な日々

躁うつ病に悩み、酒を飲みながらも、小説を読み、書く、おじさんの日記

女性的男子

2011年04月25日 | 社会・政治

 マレーシアで、女性的とレッテルをはられた13歳から17歳の男子57人が、米海軍の新兵訓練を模したブートキャンプに参加させ、男らしい男子への矯正を図ったそうです。
 マレーシア政府、おバカさんですねぇ。

 女性的な男子とはそもそもなんでしょうか。
 性同一性障害で治療の必要がある子、オカマとかニューハーフと呼ばれる子、単になよなよしているだけの子、色々いると思いますが。
 この中で矯正可能なのは単になよなよしている子だけでしょう。

 マレーシアはイスラム教の国で、イスラム教では同性愛は重罪ですから、事前に犯罪者予備軍を矯正しようというのでしょうけど、これは絶対に不可能です。
 かつてはキリスト教も同性愛者を死刑にしたりしていましたが、これが無くなることはありませんでした。
 イスラム教国であるサウジアラビアの王子は、先ごろ英国で同性愛の相手だった召使を性的興奮を得るために暴行し、殺してしまいました。
 彼には英国で終身刑の判決が下りましたが、自国では同性愛一つで死刑でしょう。

 かつて第三帝国下では、同性愛者は精神障害者や知的障害者と一緒にガス室に送られました。
 しかし第三帝国突撃隊(SA)隊長のレームは少年を好む同性愛者でした。
 彼は長いナイフの夜と呼ばれるナチの大規模なテロ作戦で、射殺されてしまいました。

 今、先進諸国では、同性愛差別はいけないことになっています。
 同性同士の婚姻を認める国も増えてきました。
 多様性を認めるという観点から、素晴らしいことだと思います。

 しかし宗教がそれを固く禁じ、死刑までも導入しているということは、著しく世界の潮流に反するものと考えます。
 イスラム圏に生まれてイスラム教を捨てることは極めて困難でしょう。
 しかも性に目覚めるころ、自分の性欲の対象が同性でしかあり得ないと気付いたときの絶望はいかばかりでしょう。
 死をも覚悟して許されざる恋を求めるのか、性欲を抑えてイスラム社会に適応して生きていくのか。
 イスラム社会では難しいことを承知で、私は脱出を勧めます。
 オーストラリアのような同性愛者にとって天国のような国に、脱出するのです。
 それは幸福追求権の行使であり、人間には生まれながらに備わった権利です。  
 

長いナイフの夜 (集英社文庫)
金森 誠也
集英社

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