ブログ うつと酒と小説な日々

躁うつ病に悩み、酒を飲みながらも、小説を読み、書く、おじさんの日記

憂世絵 米倉斉加年のもう一つの顔

2014年09月23日 | 美術

 気持ちよく晴れた秋分の日。
 昨日休暇を取った私にとって、4連休の最後の日でもありました。

 なんということもなく、千葉市中心部を散策しました。

 千葉三越を冷やかすと、8月に80歳で亡くなった俳優で画家でもあった米倉斉加年の作品を数多く販売していました。

 夢野久作の小説の表紙などを手がけた彼。

 金子国義竹久夢二の間のような幻想的な画風に、しばし酔いしれました。

 浮世絵ならぬ憂世絵を名乗っていましたね。



 読めば気が狂うといううたい文句の夢野久作の大作「ドグラ・マグラ」の表紙絵です。

 まさにこの表紙の角川文庫版を高校生の頃耽読したことを思い出しました。

ドグラ・マグラ (上) (角川文庫)
夢野 久作
角川書店

 

ドグラ・マグラ (下) (角川文庫)
夢野 久作
角川書店



 他にも、







 のような、独特の美的世界が展開されていました。

 お値段は概ね10万円から20万円。

 絵画としては、高いほうではないかもしれませんね。
 そうはいっても、私に購入するほどの財力はありませんし、あったとしても、家に飾るには少々妖しすぎます。


 
 名脇役として活躍した彼の、もう一つの顔を見せ付けられました。

 老俳優はこれらの絵に、何を込めたのでしょうね。
 演劇とはまた違った美への執着か、魂の発露か、あるいはまた、インスピレーションに導かれるままに描いた純粋な美的世界か。

 氏のご冥福をお祈りせずにはいられません。
 
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