私が中学から高校の頃、中曽根先生が総理大臣を務めていました。
私は当時、他の政治家には無いオーラがあると感じ、政策的なことは抜きにして、中曽根先生を尊敬していました。
先生、久しぶりにマスコミをにぎわしていますが、御年97歳におなりあそばすのですねぇ。
総理在任中は60代だったはずですから、感慨無量です。
紅顔の美少年だった私が、しょぼくれた中年オヤジになるのも、むべなるかな。
中曽根先生が先の大戦を、侵略戦争でもあった、と述べたことを、鬼の首を取ったように騒ぎ立てる人々の無邪気さ、唖然とさせられます。
日本列島を不沈空母と呼んでみたり、靖国神社を堂々と公式参拝したタカ派のイメージがある人の発言だからでしょうねぇ。
しかし、どう考えたって侵略戦争の側面があったことは当たり前だと思います。
ただし、それはアジア諸国に対してであって、英米をはじめとする帝国主義列強との戦いは、自衛のためであったことは自明の理でしょう。
中曽根先生は戦後まもなく国会議員となり、その後70年、戦後政治の生き証人です。
村山談話の中身にもろ手を挙げて賛成できなくても、国家が総理大臣の名で出した談話から大きく外れた談話を出すことなど出来ないとお考えになるのは当たり前です。
そうでないと、国際社会でわが国は発言をころころ変える信用ならざる国家ということになってしまいます。
中曽根先生、首相経験者として初めて、100歳超えするかもしれませんねえ。
そうなったらまさしく、政界を監視する化け物と言えましょう。
ぜひ、魔物に変じてほしいものです。
パッと見は、もはや怪物ですが。