12月に入ってからCDプレーヤーの調子が悪く、CDが聴けなくなってしまった。恐らく寒さのせいだろう。ストーブを炊いて部屋が暖まれば、音が出ることもあるからだ。CDラジカセもあるのだが、コレは気まぐれで、日によって音が出たり出なかったり。仕方がないから、昔のカセットテープを聴くことにした。
「グレン・グールド」がチェンバロで弾く「ヘンデルのハープシコード組曲1番~4番」。こんなテープが有ったことさえ忘れていたが、聴いてみたら止められなくなった。今の私の気分に合うのか、毎日繰り返し聴いている。私はテンポの遅い「アダージョ」や「サラバンド」などの楽章が好みであり、CDであれば速い「アレグロ」などの楽章は跳ばして、緩楽章だけを味わうことも多々ある(こんな聴き方をするなんて素人だなぁ~と自分でも思う)。しかしカセットテープだとそういう風に楽章を跳ばすことも不自由なので、すべてを聴くことにした。聴いて見ると、案外速いところも良いもので、緩楽章がより一層甘く感じられるということがわかった。お汁粉をお新香などと一緒に食べるのと同じである(あくまで緩楽章中心主義?ではあるが)。
その時々に、気に入った音楽があるというのは、しあわせなことである。