小学生の時から「キャンディーズ」を聴いていた。アイドルとしてと言うよりは、彼女たちの歌が好きだったからだ。
その頃買ったテープは、よく聴いたので、今では音がすっかりコモってしまった。それでもCDを買う気にはなれないのは、このテープの音質と曲順が、思い出と共にカラダに染み込んでいるからだろう。
それから「キャンディーズ 卒業アルバム」という本。私と共に引越し先を転々と移り、今も手元にある。この本には、ギターコード付きの楽譜があり、弾き語りに重宝している。
さて、私のココロが一番動くところは、歌の途中で、ランちゃんのソロが入る処である。たとえば、
①「哀愁のシンフォニー」・・・「?私の胸の奥のみずうみにあなたは~」
②「暑中お見舞い申し上げます」・・・「?なぜかパラソルにつかまり~」
③「その気にさせないで」・・・「?何故かあなたには 隙をつかれそう~」
④「ハートのエースが出てこない」・・・「?あいつの気持が判るまで~」
ランちゃんがソロを歌い出す直前に、ほんの一瞬、「空白の間」がある。その「間」はスーちゃんとミキちゃんが作り出している。これ以上ない歌いやすい環境を作り出す。その「間」があるからこそ、ランちゃんは、自由に羽ばたくことができるのである。二人の献身的な姿勢を受けとめ、ランちゃんは、たとえ画面には一人で映っても、一人で歌っている顔をしていない。