ダイニング・ウィズ・ワイン そむりえ亭

料理にワインを
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 樋口誠

ア.ラ.ナージュ

2014年11月26日 02時09分56秒 | 食・レシピ
フランス料理用語で「ア.ラ.ナージュ」という表現があります。

「泳ぐように」的な意味だったと思いますが、通常ヒタヒタのソースに主素材が浸かっているような提供方法の時に使うようです。

「オマール海老のナージュ」とか「帆立貝のア.ラ.ナージュ」などなど・・・・・

肉料理でも「ア.ラ.ナージュ」と命名している場合もありますが、概ね魚料理の事が多いですね。

という事は普通は白ワインで合わせることになります。


しかし私は赤、それもピノノワールでお勧めすることが多いのですね。

例えば今のメニューに出ている「スッポンとそのコンソメ」や「鮟鱇と人参」という料理は正に「ア.ラ.ナージュ」の手法です。

つまり「美味しい出汁に浸っている」のです。
「出汁の旨味で召し上がっていただきたい」と言うのが料理人からの発信のはず。

ならば出汁を美味しくするワインは?となるとピンノワールが筆頭かな、と思っているのです。

出汁=液体が口に残っている内にピノノワールを追いかけると、その旨味が「ぐわ~~ん」と広がります。


で、和の世界に目を向けると・・・・・

冬の日本はそういう料理が多いですね。

水炊き、寄せ鍋、お出汁に焼いたグジ(関西で甘鯛のこと)、ブリ大根、おでん・・・・

枚挙に暇がありません。


実は「ピノノワールは出汁の友」なんですね!!

ま、関西は特にそうかも知れませんし、他の地方では若干違うのかも知れませんが・・・・


ちなみに夏は素麺ツユにピノも美味しいんですよッ!!!

一度、お試しくださいネ!!
そむりえ亭でもご自宅でも・・・・・・


                         樋口誠