蛙と蝸牛

本の感想。ときどき競艇の話。

人、イヌと暮らす

2022年10月10日 | 本の感想
人、イヌと暮らす(長谷川眞理子 世界思想社)

生物学者の著者が、知り合いから譲り受けたスタンダードプードル3匹との生活を描いたエッセイ。学者らしい考察もあるが、大半は親バカ風の気楽な内容。

スタンダードプードルは、足が長くて実際よりも大きく感じるが、本書に掲載された(表紙写真がもっともわかりやすい)写真を見ると、やはり本当に大きな犬なんだなあ、とあらためて思った。

体重10キロにも満たない私の飼い犬でも、具合が悪くなったりすると面倒見るのにけっこう往生する。ちょっとした子供よりもデカい犬3頭を部屋飼いというのはとても大変そう。
著者の場合、夫が著者以上に犬好きのようで、それがうまくいっている秘訣のような気がする。夫君も学者で、東大の学部長をやっている時には学部長室に毎日キクマル(最初に飼ったスタンダードプードル)を連れて行っていたくらいの犬好き。

なぜ、犬は可愛いのか?という考察が面白かった。
犬は社会的な動物で人の指示に従うことができる(祖先のオオカミはそういことはないので、家畜化される過程で得た能力と思われる)、
犬と人が見つめ合うことでオキシトシンという親密さにかかわるホルモンが分泌される、
犬と触れ合ううちに自分の子供に感じるような母性行動が誘発される、
などの説が挙げられている。

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