ブラック オア ホワイト(浅田次郎 新潮文庫)
大手商社の社員だった主人子は、赴任地のホテルで不思議な夢をみる。ホテルで勧められた白い枕で寝ると楽しい夢見で、黒い枕で寝ると悪夢に襲われる。
主人公は世界各地で見た夢を広壮な自宅マンションでかつての同級生に語り始める・・・という話。
主人公が昔話を独白する形式は著者が得意とするところで、陳腐この上ないともいえる筋の話が延々と続くのに、すらすら読めて、物語の世界に抵抗なく入り込めるようにしてくれるのはウデがいいとしかいいようがない。
そうした浅田ワールドにあって、多くの作品においては、主人公や周囲の人が命を賭してなにごとかを成し遂げようとする様を描いていた(そして大団円ではお涙ちょうだいが待っていて、本書ではそういった(登場人物にとっての)クリティカルな状況が全く出現せず、グッと迫ってくるものがなくて拍子抜けした。
大手商社の社員だった主人子は、赴任地のホテルで不思議な夢をみる。ホテルで勧められた白い枕で寝ると楽しい夢見で、黒い枕で寝ると悪夢に襲われる。
主人公は世界各地で見た夢を広壮な自宅マンションでかつての同級生に語り始める・・・という話。
主人公が昔話を独白する形式は著者が得意とするところで、陳腐この上ないともいえる筋の話が延々と続くのに、すらすら読めて、物語の世界に抵抗なく入り込めるようにしてくれるのはウデがいいとしかいいようがない。
そうした浅田ワールドにあって、多くの作品においては、主人公や周囲の人が命を賭してなにごとかを成し遂げようとする様を描いていた(そして大団円ではお涙ちょうだいが待っていて、本書ではそういった(登場人物にとっての)クリティカルな状況が全く出現せず、グッと迫ってくるものがなくて拍子抜けした。
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