蛙と蝸牛

本の感想。ときどき競艇の話。

ハドソン川の奇跡

2016年10月04日 | 映画の感想
ハドソン川の奇跡

2009年1月にニューヨークで離陸直後のバードストライクにより全エンジンが停止した旅客機が、機長(サレンバーガー(愛称サリー)=トムハンクス)の優れた判断と操縦によりハドソン川に不時着水し、その後の適切な避難指示により全員が生還した事件を描く。

離陸から着水までの場面を何度かに分けて描くことで、ずっと緊張感が途切れない。
サリーが感じた事故に対するショック(墜落するシーンのフラッシュバックが繰り返し起こる)とリアルな苦悩(もしかして自分は間違った判断をしたのか?その場合クビになるがそれでは経済的に困る)が短いシーンの積み重ねで上手に表現され、終盤の事故調査委員会の公聴会シーンでは逆転のカタルシスもあり、上映時間が2時間に満たないとは思えない濃さを持ちながら、誰にも理解しやすい内容を併せ持つ、何度も見てみたいと思わせる作品だった。

毎度のことながら、イーストウッド監督の力量(本作では特に編集)はすごいなあ、と思わされた。あえて言えば、航空機の飛翔シーンは少々ニセモノっぽかったかなあ?

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