蛙と蝸牛

本の感想。ときどき競艇の話。

サマーウォーズ

2010年06月27日 | 映画の感想
サマーウォーズ

コンピュータおたくで数学が得意な主人公は、高校の先輩に誘われて夏休みに先輩の祖母の家に行く。祖母の家は武田氏の遺臣を先祖にいただく旧家で、山中にお城のような家を構え、祖母は政財界に影響力を持つフィクサーだった。

世界中のインフラ制御をになう巨大コンピュータシステムに軍隊が作った人工知能が侵入し、システム内部の改変や破壊が行われ、世界中が大混乱に襲われる。
主人公は、先輩の一族の手助けを得て サイバー空間で人工知能と対決し、封じ込めに成功したかに見えたが・・という話。

主人公は頼りないが、先輩の祖母を始めとした一族は頼もしく。いまや廃れた大家族内の相互扶助が懐古的に描かれる。

アニメーションを見る楽しみは、
①実写ではできない空想的世界の描写
②アニメ独特の「絵」が動く感覚
③デフォルメの面白さ
にあると思います。(最近のCG技術の発達で①の魅力は失われつつありますが)

「サマーウォーズ」は、昔ながらの日本の大家族の暮らしを描き、それとは一見アンマッチなデジタル世界をもう一方の舞台にすることでストーリーも十分楽しめるものになっています。絵も丁寧に書かれているなあ、と見えました。

しかし、①~③のような「アニメならでは」という観点では、あまり見るべきものはなく、実写でもできそうな内容だったかな、とも思えました。

コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 警官の血 | トップ | 独酌余滴 »

コメントを投稿

映画の感想」カテゴリの最新記事