蛙と蝸牛

本の感想。ときどき競艇の話。

投資レジェンドが教えるヤバい会社

2017年07月30日 | 本の感想
投資レジェンドが教えるヤバい会社(藤野英人 日経ビジネス人文庫)

ファンドマネージャである著者は、多数の投資候補会社への訪問インタビュウの経験から、社長や会社のちょっとした特徴を観察することにより、投資してよい会社かどうかがわかるという。

有名なのは、社員が会社でスリッパに履き替える会社はダメ、というもので、本書では、このほか、社長室に高価そうな美術品が飾ってある、受付の人が常識外れに美人、コピー機の周りが汚い、ホームページに役員の顔写真がない、女性役員比率が低い、社名に漢字がはいっている、本社が東京中心地、などが投資してはいけない例として挙げられている。後半4例は、実証までしているのでなかなか侮れない。

一方、良い会社の例としては、社長がオーナー、(若い会社だが)幹部社員に生え抜きが多い、決算説明書が急にわかりやすくなった、などがある。

この手のファンドマネージャの自慢話?でよくある「私の成功例銘柄」の解説みたいなのがないのが好感がもてる。実際、著者が社長の運用会社の保有上位銘柄を見ると、けっこう頻繁に売買をしているように見え、一つの銘柄に惚れ込んで長期保有するいうスタイルではないようだ。

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