アニメ「マーメイドメロディーぴちぴちピッチ」から派生したガールズバンド「Cri☆siS」のファイナルライブまであと数日。
これが本当に最後になるかもしれない「ぴっち」関連イベントです。
気合入れて参加しよう。
Cri☆siS Final Live ~また会う日まで~
日時:2011年07月10日(日)11時30分~
場所:吉祥寺スターパインズカフェ
出演:Miki(シスターシェシェ)、Noriko(ミミ)、Megumi(蘭花)、Sayori(イズール)、Rumi(謎のOL)
というわけで、「ぴっち」を再視聴中。
■マーメイドメロディーぴちぴちピッチピュア 第1話~第14話
第1期はライブが延期になる前に観終わっていたので、第2期から。

1年目で深海魚との内乱に勝利した人魚さん達。
だけど平穏はあっという間に破られる。
次なる敵は空の覇者・鳥。絶望は空から降って来る。
鳥は強いです。奴らにとっては、お魚さんなんて餌に過ぎない。
そのため「ぴっち」の第2期は、一種異様な空気で進みます。
1期のラスボスを屠った必殺ソングが、全く通用しないまま何回も破られ続ける…。
同業他番組の「プリキュア」さんで例えるなら、2年目になった途端に5エクスプロージョンが片手で弾かれ始めるようなものです。
それも何ヶ月にも渡って。
人間関係も一斉に破綻。両想いになったはずの海斗くんは、記憶喪失になった挙句に別の女と出来てしまいました。
水色人魚の想い人も遠くに去り、代わりにどこの馬の骨とも分からぬ新・男キャラが出てきて人魚さんと仲良くしだす。
故郷の人魚たちからまで「地上で何をやっているのか」「一日も早い帰国を」と哀願される有様。
これまた「プリキュア」さんで例えるなら、2年目になった途端に夢原さんとココが破局して、ナッツハウスに「出店はいいから復興を手伝ってくれ」と手紙が舞い込み続けるようなものです。
それも何ヶ月にも渡って。
おかげで「第2期は暗すぎる」「『ぴっち』がおかしくなった」との感想も多数。
確かに、暗く見える。
ですが、2つ大事なポイントがある。

まずモチーフがアンデルセンの「人魚姫」であることを思い出そう。
(1) 人魚姫が王子を助ける
(2) 人魚姫、魔法の力で人間になる
(3) 王子と再開
(4) しかし王子は記憶を失っていた
(5) そのため、自分を助けてくれたことになっている、別の国のお姫様と婚約
(6) 人魚姫、「王子を殺して海に戻るか、それとも泡になるか」を選択
この基本ストーリーの内、第1期は(3)まで。
長かったあの1年は序盤に過ぎません。
第1話が夜明けのシーンで始まり、第1期最終話が夕日のシーンなのも「長い1日」を象徴しているかのようです。
それに続く2年目なので、(4)王子の記憶喪失という悲しい結果で始まるのは当然。というか、本来はここからが本編です。
(5)の「別の国のお姫様」に相当するのが、ゲストヒロインのみかるさん。
みかるさんは、色んな意味で「別の国のお姫様」。
鳥の関係者なので「敵」だし、同時に海斗くんと同じパンタラッサ一族でもあるので「王子と同種族」という条件も満たしてる。
そして(6)、るちあさんが最後にとる選択肢は…と続く。
元々純粋なハッピーエンドではない「人魚姫」が下敷きになっているのだから、この辺は仕方がない。
こうして改めて視聴すると、むしろ明るくしようと頑張っている描写が見受けられます。
「暗くなった」と感じるのは、妙なネタアニメを期待していたせいでは?という気すらします。
(「ぴっち」はある意味で、うがった大人視聴者キラーなところがあります。
一見、「歌で戦うイロモノアニメ」なので、「半端に失敗したネタアニメ」と見られがち。
まぁ実際にイロモノであることは否定しませんが、海外展開で奮戦していることからも分かる通り、意外と真っ当に評価が高い)

もう一つは、新キャラクターの必然性。
波音さんのお相手・渚君と、姐さんのお相手・浜崎さんは、あからさまに二匹の性別反転キャラで、鏡写しになっています。
年上相手に無茶な恋をして、空回りの大暴走しながらも頑張る水色組。
実家の縛りで自由に行動することが出来ず寡黙になりがち。才能があるので基本的に何でもできるが、それ故にどれもこれも中途半端な緑組。
両者ともに問題児であったことは確かなので、自分自身の成長のために、確かにこの展開は必要だったと思う。
ちょっと面白いのが、波音さんの反転である渚君は男性視聴者からの受けも良かったのに、姐さんの反転の浜崎さんは同性からは絶不評。
一方、波音さん自身はおそらく同性に嫌われるタイプで、姐さん自身は同性に好かれるタイプ。
性格は同じなのに、性別によって同性からの評価が全くの逆です。不思議だ。
…と、そのようなわけで、改めて視聴して、思っていた以上に丁寧な展開でちょっと感動しました。
例えば水色人魚の波音さん。
第1期で1年もかけて行われた恋愛(しかも彼女のキャラクターとして最もコアな部分)を、一度白紙にして別の男に走らせるという尋常ならざる難しい展開。
これを新曲「水色の旋律」の取得を丁寧に描くことで(都合3回もメイン回を使ってる)クリアして見せてます。
「水色の旋律」は1番で別れ、2番で新しい恋を唄った名曲。もう唄ってるだけで、展開の全てを言い表してる。
初登場まで散々に焦らした後、彼女と対になる敵キャラ・レディバット(「相手の都合を無視して愛を押し付ける」キャラ)との初戦で発動する展開は感動ものです。
やっぱり「ぴっち」は凄いなと、しみじみ思ってみた。
【蛇足】
ちゃぶ台返し的な雰囲気は、なんとなく「第2若草物語」に似てる気がする。
1巻で盛り上げたメグ姉さんの恋愛は何だったんだとか、エイミーーーーー!?な展開とか。
そして私は「第2若草」が一番好きです。エイミーさん、マジ肉食系。「姉3人は失敗した。私くらいは金持ちを捕まえる」とマーチ家の存亡を賭けて決意する彼女が格好良すぎる。
【蛇足2】
「KODOU」VS「闇のバロック」が熱い。
「KIZUNA」VS「黒の協奏曲」も良かったですが、それとはまた違った熱さ。
挨拶代わりに「LoM」を叩きこんだ後、二段変身アイテムが駆動音を発し、フルチェンジ⇒「KODOU」の流れとか震える。歌っているだけだというのに、何故。
これが本当に最後になるかもしれない「ぴっち」関連イベントです。
気合入れて参加しよう。
Cri☆siS Final Live ~また会う日まで~
日時:2011年07月10日(日)11時30分~
場所:吉祥寺スターパインズカフェ
出演:Miki(シスターシェシェ)、Noriko(ミミ)、Megumi(蘭花)、Sayori(イズール)、Rumi(謎のOL)
というわけで、「ぴっち」を再視聴中。
■マーメイドメロディーぴちぴちピッチピュア 第1話~第14話
第1期はライブが延期になる前に観終わっていたので、第2期から。




1年目で深海魚との内乱に勝利した人魚さん達。
だけど平穏はあっという間に破られる。
次なる敵は空の覇者・鳥。絶望は空から降って来る。
鳥は強いです。奴らにとっては、お魚さんなんて餌に過ぎない。
そのため「ぴっち」の第2期は、一種異様な空気で進みます。
1期のラスボスを屠った必殺ソングが、全く通用しないまま何回も破られ続ける…。
同業他番組の「プリキュア」さんで例えるなら、2年目になった途端に5エクスプロージョンが片手で弾かれ始めるようなものです。
それも何ヶ月にも渡って。
人間関係も一斉に破綻。両想いになったはずの海斗くんは、記憶喪失になった挙句に別の女と出来てしまいました。
水色人魚の想い人も遠くに去り、代わりにどこの馬の骨とも分からぬ新・男キャラが出てきて人魚さんと仲良くしだす。
故郷の人魚たちからまで「地上で何をやっているのか」「一日も早い帰国を」と哀願される有様。
これまた「プリキュア」さんで例えるなら、2年目になった途端に夢原さんとココが破局して、ナッツハウスに「出店はいいから復興を手伝ってくれ」と手紙が舞い込み続けるようなものです。
それも何ヶ月にも渡って。
おかげで「第2期は暗すぎる」「『ぴっち』がおかしくなった」との感想も多数。
確かに、暗く見える。
ですが、2つ大事なポイントがある。


まずモチーフがアンデルセンの「人魚姫」であることを思い出そう。
(1) 人魚姫が王子を助ける
(2) 人魚姫、魔法の力で人間になる
(3) 王子と再開
(4) しかし王子は記憶を失っていた
(5) そのため、自分を助けてくれたことになっている、別の国のお姫様と婚約
(6) 人魚姫、「王子を殺して海に戻るか、それとも泡になるか」を選択
この基本ストーリーの内、第1期は(3)まで。
長かったあの1年は序盤に過ぎません。
第1話が夜明けのシーンで始まり、第1期最終話が夕日のシーンなのも「長い1日」を象徴しているかのようです。
それに続く2年目なので、(4)王子の記憶喪失という悲しい結果で始まるのは当然。というか、本来はここからが本編です。
(5)の「別の国のお姫様」に相当するのが、ゲストヒロインのみかるさん。
みかるさんは、色んな意味で「別の国のお姫様」。
鳥の関係者なので「敵」だし、同時に海斗くんと同じパンタラッサ一族でもあるので「王子と同種族」という条件も満たしてる。
そして(6)、るちあさんが最後にとる選択肢は…と続く。
元々純粋なハッピーエンドではない「人魚姫」が下敷きになっているのだから、この辺は仕方がない。
こうして改めて視聴すると、むしろ明るくしようと頑張っている描写が見受けられます。
「暗くなった」と感じるのは、妙なネタアニメを期待していたせいでは?という気すらします。
(「ぴっち」はある意味で、うがった大人視聴者キラーなところがあります。
一見、「歌で戦うイロモノアニメ」なので、「半端に失敗したネタアニメ」と見られがち。
まぁ実際にイロモノであることは否定しませんが、海外展開で奮戦していることからも分かる通り、意外と真っ当に評価が高い)


もう一つは、新キャラクターの必然性。
波音さんのお相手・渚君と、姐さんのお相手・浜崎さんは、あからさまに二匹の性別反転キャラで、鏡写しになっています。
年上相手に無茶な恋をして、空回りの大暴走しながらも頑張る水色組。
実家の縛りで自由に行動することが出来ず寡黙になりがち。才能があるので基本的に何でもできるが、それ故にどれもこれも中途半端な緑組。
両者ともに問題児であったことは確かなので、自分自身の成長のために、確かにこの展開は必要だったと思う。
ちょっと面白いのが、波音さんの反転である渚君は男性視聴者からの受けも良かったのに、姐さんの反転の浜崎さんは同性からは絶不評。
一方、波音さん自身はおそらく同性に嫌われるタイプで、姐さん自身は同性に好かれるタイプ。
性格は同じなのに、性別によって同性からの評価が全くの逆です。不思議だ。
…と、そのようなわけで、改めて視聴して、思っていた以上に丁寧な展開でちょっと感動しました。
例えば水色人魚の波音さん。
第1期で1年もかけて行われた恋愛(しかも彼女のキャラクターとして最もコアな部分)を、一度白紙にして別の男に走らせるという尋常ならざる難しい展開。
これを新曲「水色の旋律」の取得を丁寧に描くことで(都合3回もメイン回を使ってる)クリアして見せてます。
「水色の旋律」は1番で別れ、2番で新しい恋を唄った名曲。もう唄ってるだけで、展開の全てを言い表してる。
初登場まで散々に焦らした後、彼女と対になる敵キャラ・レディバット(「相手の都合を無視して愛を押し付ける」キャラ)との初戦で発動する展開は感動ものです。
やっぱり「ぴっち」は凄いなと、しみじみ思ってみた。
![]() | (左画像) マーメイドメロディー ぴちぴちピッチ ピュア ボーカルコレクション ピュアボックス1 (右画像) マーメイド メロディー ぴちぴちピッチピュア DVD-BOX Vol.1 | ![]() |
【蛇足】
ちゃぶ台返し的な雰囲気は、なんとなく「第2若草物語」に似てる気がする。
1巻で盛り上げたメグ姉さんの恋愛は何だったんだとか、エイミーーーーー!?な展開とか。
そして私は「第2若草」が一番好きです。エイミーさん、マジ肉食系。「姉3人は失敗した。私くらいは金持ちを捕まえる」とマーチ家の存亡を賭けて決意する彼女が格好良すぎる。
【蛇足2】
「KODOU」VS「闇のバロック」が熱い。
「KIZUNA」VS「黒の協奏曲」も良かったですが、それとはまた違った熱さ。
挨拶代わりに「LoM」を叩きこんだ後、二段変身アイテムが駆動音を発し、フルチェンジ⇒「KODOU」の流れとか震える。歌っているだけだというのに、何故。