穴にハマったアリスたち
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前回からの続き。

ハグプリさんで登場した数々の時間操作はざっと3つ。

(1) 時間を止める
(2) 未来に行く
(3) 過去に戻る

一口に「時間」関連といっても現象は違うし、同じ技術が使われているとも限らない。
それぞれをどうやっていたのかを考えれば、えみる問題のカギになりえる気がするので、さしあたり(1)の時間停止を見てみることにした。

【停止する美翔舞】

かつて美翔さんは、時を止める相手と戦っています。
映画版とコミックス版で、描写に若干の違いがあるのだけど、適当にまとめると当時の様子はこうだった。

『時間は、時計の郷の砂時計によって動いている』
『時計の針(ミニッツら)が止まると、時間が止まる』
『砂が止まると、ミニッツらも止まる』

サーロインの襲撃により(美翔さんのせいです)砂の流れが停止、ミニッツらは追放され、世界の時間は止まりました。

やや奇妙な点として、「時間停止」の条件が少し曖昧。「ミニッツらがいない」から止まるのか、「砂が流れない」と止まるのか。
ミニッツらの台詞によれば、「砂が完全に止まってしまったら、ミニッツらも動けない」ようなので、時間の根源は「砂」であり、ミニッツらはそれを増幅して世界に送る役割なんでしょう。
美翔さんたちが動けたのも同様に精霊の力によるものだそうなので、基本的に精霊にはミニッツらと似た能力があるようです。というか、ミニッツらがその能力に特化した専門精霊というべきか。
イメージとしては、発電所(砂)からの電力(時間)を、電線だか蓄電池だか(精霊)を介して、各家庭の電化製品(世界)に送り、動かしているんだろう。
DX2等でも、精霊は最後の電源として機能したりしていたので、まぁ細かいニュアンスは無視すれば納得はできる。

しかしそうすると、問題はサーロインです。彼はなんで動けるんだ?
砂が流れている間はいいとしても、砂を止めてしまったらどうにもなりません。
彼は全く別の手段により時間を動かしているのだとしたら、かなりの超上位存在です。美翔さんが勝てないわけだ。

もしくは「自分だけが動ける」とは言葉通りの意味ではなく、ダークフォール的価値観に基づく、比喩表現だったんだろうか。
停止する瞬間に立ち会った自分が世界の全てを握っており、その瞬間が停止しているのだから自分だけが動けるに等しいとか何とか。
「時間」の概念を生み出したのはビックバンであり、ゴーヤーンはビックバンを示唆する発言をしていますから、彼らには分かる何か事情があるのかもしれない。
ついでに言えばスタプリの12星座のプリンセスもその瞬間に立ち会っている(というか彼女らが携わっている)ので、ダークフォールとは縁があるのかも。更に言えば、星奈さんがやった再創造も絡んできそう。

「誰が砂時計を作ったのか」は考えだすと発狂しそうなのでやめておこう。
時計がないと時間が流れないので誰も時計を作れない。自然発生的にあの構造物ができたというのはかなり不気味だ。
これは「ビックバンの『前』には何があったのか」と同種の議論なので、踏み込んだらダメだろう。哲学か宗教に任せたい。

【再び停止する美翔舞】

それから幾星霜。美翔さんは再び時間を操作する相手と戦い、今度もあっさりと負けます。
ではクライアス社はどんな手段を使っていたのか。

描写を見る限り、時計の郷をどうこうしているようには全く見えない。トラウムは限定された範囲を一つ一つ止めて行っているように見えます。
先ほどの例でいえば、電力源や電線を破壊するのではなく、各家庭のブレーカーを落として回ったような感じか。
そのため、時間を増幅・供給できる精霊がいるチームも停止。逆に初撃を防ぎさえすれば、精霊が居なくても時間停止の影響を受けなかった。
同時刻、ミニッツらは「時間を送っているのに、受け手側から反応がない」と慌てていたのかもしれない。

ジョージの目的からすると、この方法はかなり迂遠に思える。時間の砂時計を破壊する方が、明らかに手っ取り早いです。
できなかったのか、それとも分かっていてやらなかったのか。

「できなかった」可能性は大いにあります。
現代物理によれば、時間とは各所に個々に存在しており「過去から未来に流れる均一な時間の流れ」のようなものは存在しない。
ましてや「時計の郷」のようなファンシーな代物は、いくらトラウムがマッド科学者でも普通は思いつかない。
素直に考えるなら、「各個別の時間を停止させる」発想で検討するだろうから、必然的な結果に思えます。

「知っていたが、やらなかった」可能性としては、「時計の郷は多数あり、結局のところ個々の制圧と同じになる」とかが考えられます。
あるいは技術的な難度が高かったとか。サーロインは簡単に突入していますが、あれはあれで超絶技巧だったはずで、クライアス社は侵攻を断念したのかもしれない。
はたまた仮にあのままクライアス社が時間停止を続けたなら、異変を解消しようとミニッツらが出てくる可能性もある。それを捕らえて時計の郷に侵攻しようとしていた線も。

【その時間は伝わったのか】

「クライアス社は時計の郷を知っていたのか」は、少し面倒な問題を孕んでいる。えみるです。

えみるが2030年にトラウムに会っていることは確実なので、えみるが時計の郷のことを知っていたなら、トラウムも知れる可能性がある。
以前に書いたように、私としては「えみるが研究室を訪れたのは、クライアス社側につくため」だと思いこみたい。
なので、えみるが知っていたなら、彼に時間技術を発明してもらうために、ありったけの時間に関する情報を渡したはずです。では、えみるをそれを知ることが出来たのか。

まず美翔さんらが世間に公開したとはちょっと思えない。
彼女らは物理学やそれに類する方面に進むようには見えず、話したとしても与太話の域を出ない。
ありえるとしたら美翔さんが絵のモチーフとして描くくらいか。その絵のコメントやインタビューで、時計の郷のことを話すかもしれない。
ただ別段珍しいモチーフでもないので、それを以てして時計の郷の実在を確信するのは無理がありそう。

そうすると、えみるが知るにはプリキュアルートしかなさそうです。
視聴者的には「プリキュア」として仲良しさんには見えますが、実際のところ50人も60人もいると、大半は名前と顔の一致すら怪しい関係性だと思う。
それでも打ち上げ的なことはやっている(少なくともミデン戦の後に1回は)ので、会話をする機会はあったし、ホットな話題である「時間停止」に話がおよび、「実は前にも…」と話していてもそれほどの不思議はないと思う。何となくあの子ら、そういう情報交換的なことはやってなさそうに思えるけど。

…あぁでもルールーがいれば、「それが極めて重要な情報である」ことは分かるのか。美翔さんがほんの少しでも触れていたなら、ルールーは確実に踏み込んで質問したはず。
それを(その当時は重要性に気づいていなくても)横でえみるが聞いていて、覚えていてもおかしくはない。
巡り巡って2030年トラウムに伝わり、クライアス社の時間停止技術の確立に寄与したのかもしれない。また美翔さんのせいで時間が止まった。

【できたのか、できなかったのか】

トラウムが時計の郷を知っていたのなら、「やろうと思えば襲撃できた」のかどうかが意味を持ちます。
サーロインのとった手段は、通常なら回避不能の絶対無敵の強硬手段です。
たまたま美翔さんらのところにミニッツが飛んできて、たまたま美翔さんが勝てたから良かったものの、普通なら突如周囲の時間が停止、状況が分からぬまま砂時計が完全に停止し、それで終わりです。
もしできるんだったらこの方法をとる。しかし実際にはやっていない。やれなかっただけなら話は早いですが、「やろうと思えばできたがしなかった」のなら色々と気になります。

ハグプリで描写されたことやテーマ、および現代物理学にもとづくなら、パラレルワールドのような分岐はしないし、未来を変えることも不可能に思える。
実際にクライアス社がとったのも「変更」ではなく「時間停止」。止まってしまえば、未来は変わらなくても、未来がやってくるのは防げる。

トラウムが「できるがやらなかった」のだとしたら、抜け道を用意したかったのかもしれない。
全てが一気に完全に停止してしまうと、再開できる存在が居ないので、そのままずっと止まってしまう。それこそ「未来が変わらない」。
未来を変えられないことに絶望していたのに、変化を完全に停止させてしまうのは、何やら納得できないものがある気がする。
したがって「おそらくは再開は不可能ではあるが、ゼロではない」形で止めたかったのかもしれない。

もしくはもっと単純に「2044年トラウムがその戦略をとらなかった」ので「2030年トラウムも採用しなかった」。
パラドックスに陥りますが、プリキュア世界では無から有が生まれるようなので、受け入れよう。
仮にこれなら「2044年トラウムは、プリキュアを勝たせようとしている(少なくとも勝算を残している)」ことが、2030年トラウムに分かります。
「なぜ私はこの必勝法を使わなかったのか?」から、「勝ってはいけないのか?なぜだ?」と考えを巡らせ、「未来は変わらない」等の知見に辿り着けそうです。
というか「襲撃可能」だったなら、トラウムとしては事態の深刻さに凍り付いたはず。その気になれば、勝ててしまう。
彼の狂気は演技なのか素なのか分かりにくいのですが、時計の郷を知っていたなら精神に異常をきたしていても、無理なからぬと思う。

あと「サーロインはクライアスの社員である」も考えてみた。
トラウムは時計の郷の攻撃を普通に思いつき、実行したが、失敗したので断念しただけ。美翔さんにダークフォールの名を出したのは、対戦相手がスプラッシュスターなのを見て、正体を隠すための咄嗟の機転だったとか。
これだと前述の「サーロインはなぜ動けるのか」の説明がつく。単なる嘘で、動く気がなかったんだ。発明で勝負をしてきているあたりも、何となくクライアス社に通じるところがあります。
そして長らく不明の「サーロイン」の名前の由来も、「リストル」や「ビシン」と同様に、「動物」「会社や仕事を連想する何か(Sirローンとか)」で説明できるかもしれない。いや小動物と牛では違い過ぎますが。

何かが分かるようで分からず、結論めいたものは出ませんが、えみるやトラウムの背景が少し深まる気はする。

【蛇足】

本当に時間が停止したとしても、それを観測できないので当事者には分からない。
もしかしたら私らの世界も、何かのはずみで時間停止し、1億年(の定義が分からないが)ぐらい凍り付いていたのかもしれないけど、停止している私らには感知できない。
考え出すと「死ぬとどうなるのか」みたいな話になってきて怖くなるので、やめよう。ダークフォールはそんな世界観で動いていたような気がする。

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