■(第21話)キミとアイドルプリキュア♪「とびっきり!キセキのユニゾン!」感想
プリルンの記憶が戻りました。
「メロロンの願い(プリルンの願いを叶える)で戻るのでは?」とか「キュアアイドルを守るという願いなので、アイドルが苦しんでいたら契約不履行で代償が返還される」とかグダグダ考えていたのは、全くの見当外れでした。
歌え。歌えば戻る。本番組の特徴的な販促品であるお歌。それを歌えば戻る。素晴らしき回答。
もともとアイドルの定義は「周囲をキラキラにする人」です。
咲良さんはアイドルであらせられるのだから、歌えば当然キラキラになる。
単純明快でとても爽快です。テーマ的にも販促的にも極めて正しい。
とはいえ力技なのは確かだし、もっと前に歌っておけば解決したのか?との疑問も湧きはする。
それへの回答は「グミ」です。プリキュアグミ。(公式サイト)
メロロン:
「これはうらないグミメロ」
「食べると美味しいメロ」
「でもそれだけじゃなくて」
「もしミラクル運がひけたら、奇跡だって起こるかもメロ」
そして引き当てるミラクル運。凄まじき説得力です。うらないグミでミラクル運を引いた。なるほど。奇跡だって当然起きる。子供向け販促番組たる「プリキュア」として完璧な展開だ。
もちろん単に「販促しました」でもない。
お唄は第1話の出会いの再現です。物語としても納得感とカタルシスがある。
グミについては、買ってきてくれたのはメロロンです。プリルンの幸せを願う彼女は、ちゃんと記憶を取り戻す方向で動いている。直接の動機は、奇跡を起こすのは咲良うたではなく私だ、という歪んだもののようにも見えはしますが、それでも「よし、うたを邪魔しよう」とはならないあたり、彼女の善性が見えています。
結果的に、記憶を取り戻すのに直接の役に立ったのは咲良さんの歌。でもグミの力の後押しがあったであろうことは、視聴者には分かる。ライバル心のあまりメロロン自身は気づいていないだけで、彼女は無能の役立たずではない。それをさりげなく伝えるグミ。販促の使い方が熱い。グミの力だけでパッと解決していないのも上手いバランス。
【背景2人】
物語的には存在意義がない蒼風さんと紫雨さん。普通なら痛ましい状況に陥りそうなのに、妙に目立ってる。
今回も「何もしないのかな?」と思わせておいて、今から田中邸に行ってみようと積極的に行動。そして結局は特には意味はない。いや、一応はメロロンにうたの本気度を伝えるといった役割はあるとはいえ、別に省略してもそんなに不自然ではないものな…。
普通に尺の無駄といえばそうなんですが、何とも言えない謎の味わいがある。田中邸を訪問するならプリルンとメロロンのケーキを持って行ってあげればいいじゃないか、その方が上がり込む口実にもなるしとか、あちこち詰めの甘さが見え隠れする。いや、田中さんの分のケーキがないことに気づいて、気まずいので持参しなかったのかもしれませんけど、それはそれで人数分買ってないのはどうなんだ。
特に蒼風さんは、考えて動いてはいても怪獣ゴッコ等に現れていたようにどっかズレてる。その辺の不可解な背景があるせいで、何やってても愉快です。ずるい。
一応真面目にテーマ的な観点で考えると、小手先の工夫を否定している?
前回のピクニックでもあれこれと策を巡らし、今回もケーキを買ったり訪問したりしている。が、そんなことより歌です。向き合って歌おう。
喩えるなら、赤ちゃんはただそこで笑ってるだけで尊いんです。手段や理屈はいらない。咲良母の語っている「うちの子って本当に可愛い」そのまま。
何かそういう圧倒的な承認だとかを企図してるのかもしれない。
【今後の行方】
過酷な労働環境に悩むザックリー。なぜか増員は雇ってもらえない。チョッキリーヌ様も来てくれない。
ギャグでやってるだけの可能性もありますが、かなり不自然に思えます。
チョッキリーヌ様は無能でも冷酷でもない。
一度とはいえ現場にも来てくれているし、体調不良のザックリーを気遣ってカッティーを出撃させる等、歴代幹部と比べてちゃんと管理職をしてくれています。今回もレア兵器を渡してくれた。
それなのに「追加は絶対に雇わない!」と妙に強調して断り、強引に単独出撃をさせている。
「縁を切るために、ザックリーが潰れるのを待っている」もしくは逆に「ザックリー(やカッティー)に特別な縁を感じているので他を入れたくない」等々、何かはありそうな気がする。プリルンの記憶復活のように、販促絡みだと嬉しい。
もう一つ、咲良父の言葉が微妙に引っ掛かる。
「子供は失敗してよい。大人になってから失敗しないように」はとても良い言葉だと思う。
後片付けを父がしており、この言葉には「失敗の尻ぬぐいは大人に任せろ」の意味も込められているように見えます。
逆サイドからの「大人も失敗する。ましてや子供は失敗して当然だから気にするな」も悪くはないのですが(具体例はすぐに出てこないものの、多分プリキュアさんでも何度かやっている)この場面では「大人になってから~」が好き。
ただ、じゃあ咲良さんのした失敗ってなんだ?がよくよく考えると分からない。
(1)プリルンにハートキラリロックを使わせてしまったこと?
→この場合、「もう弱いところは見せない」となり、第1話でできなかった生身のお唄による浄化の流れに繋がる。
(2)記憶を取り戻す数々の作戦が失敗したこと?
→試行錯誤して大人になった時に備える(同じ失敗をしない)といった意味があるので、「歌(に象徴される周囲をキラキラにする行為)こそ解決策である」と学んだことになる。
(3)生活に支障をきたすほどに落ち込んでしまっていたこと?
→何度も失敗して、その度に落ち込んでも、日常の失敗は親がフォローしてくれる。後ろは気にせず何度でもチャレンジしよう的な意味?
どれでも成立はしそうですけど、決め手がない。そもそも深い意味はないのかもしれない。
親子要素はテーマに関わってきそうなので、意識には残してみる。
プリルンの記憶が戻りました。
「メロロンの願い(プリルンの願いを叶える)で戻るのでは?」とか「キュアアイドルを守るという願いなので、アイドルが苦しんでいたら契約不履行で代償が返還される」とかグダグダ考えていたのは、全くの見当外れでした。
歌え。歌えば戻る。本番組の特徴的な販促品であるお歌。それを歌えば戻る。素晴らしき回答。
もともとアイドルの定義は「周囲をキラキラにする人」です。
咲良さんはアイドルであらせられるのだから、歌えば当然キラキラになる。
単純明快でとても爽快です。テーマ的にも販促的にも極めて正しい。
とはいえ力技なのは確かだし、もっと前に歌っておけば解決したのか?との疑問も湧きはする。
それへの回答は「グミ」です。プリキュアグミ。(公式サイト)
メロロン:
「これはうらないグミメロ」
「食べると美味しいメロ」
「でもそれだけじゃなくて」
「もしミラクル運がひけたら、奇跡だって起こるかもメロ」
そして引き当てるミラクル運。凄まじき説得力です。うらないグミでミラクル運を引いた。なるほど。奇跡だって当然起きる。子供向け販促番組たる「プリキュア」として完璧な展開だ。
もちろん単に「販促しました」でもない。
お唄は第1話の出会いの再現です。物語としても納得感とカタルシスがある。
グミについては、買ってきてくれたのはメロロンです。プリルンの幸せを願う彼女は、ちゃんと記憶を取り戻す方向で動いている。直接の動機は、奇跡を起こすのは咲良うたではなく私だ、という歪んだもののようにも見えはしますが、それでも「よし、うたを邪魔しよう」とはならないあたり、彼女の善性が見えています。
結果的に、記憶を取り戻すのに直接の役に立ったのは咲良さんの歌。でもグミの力の後押しがあったであろうことは、視聴者には分かる。ライバル心のあまりメロロン自身は気づいていないだけで、彼女は無能の役立たずではない。それをさりげなく伝えるグミ。販促の使い方が熱い。グミの力だけでパッと解決していないのも上手いバランス。
【背景2人】
物語的には存在意義がない蒼風さんと紫雨さん。普通なら痛ましい状況に陥りそうなのに、妙に目立ってる。
今回も「何もしないのかな?」と思わせておいて、今から田中邸に行ってみようと積極的に行動。そして結局は特には意味はない。いや、一応はメロロンにうたの本気度を伝えるといった役割はあるとはいえ、別に省略してもそんなに不自然ではないものな…。
普通に尺の無駄といえばそうなんですが、何とも言えない謎の味わいがある。田中邸を訪問するならプリルンとメロロンのケーキを持って行ってあげればいいじゃないか、その方が上がり込む口実にもなるしとか、あちこち詰めの甘さが見え隠れする。いや、田中さんの分のケーキがないことに気づいて、気まずいので持参しなかったのかもしれませんけど、それはそれで人数分買ってないのはどうなんだ。
特に蒼風さんは、考えて動いてはいても怪獣ゴッコ等に現れていたようにどっかズレてる。その辺の不可解な背景があるせいで、何やってても愉快です。ずるい。
一応真面目にテーマ的な観点で考えると、小手先の工夫を否定している?
前回のピクニックでもあれこれと策を巡らし、今回もケーキを買ったり訪問したりしている。が、そんなことより歌です。向き合って歌おう。
喩えるなら、赤ちゃんはただそこで笑ってるだけで尊いんです。手段や理屈はいらない。咲良母の語っている「うちの子って本当に可愛い」そのまま。
何かそういう圧倒的な承認だとかを企図してるのかもしれない。
【今後の行方】
過酷な労働環境に悩むザックリー。なぜか増員は雇ってもらえない。チョッキリーヌ様も来てくれない。
ギャグでやってるだけの可能性もありますが、かなり不自然に思えます。
チョッキリーヌ様は無能でも冷酷でもない。
一度とはいえ現場にも来てくれているし、体調不良のザックリーを気遣ってカッティーを出撃させる等、歴代幹部と比べてちゃんと管理職をしてくれています。今回もレア兵器を渡してくれた。
それなのに「追加は絶対に雇わない!」と妙に強調して断り、強引に単独出撃をさせている。
「縁を切るために、ザックリーが潰れるのを待っている」もしくは逆に「ザックリー(やカッティー)に特別な縁を感じているので他を入れたくない」等々、何かはありそうな気がする。プリルンの記憶復活のように、販促絡みだと嬉しい。
もう一つ、咲良父の言葉が微妙に引っ掛かる。
「子供は失敗してよい。大人になってから失敗しないように」はとても良い言葉だと思う。
後片付けを父がしており、この言葉には「失敗の尻ぬぐいは大人に任せろ」の意味も込められているように見えます。
逆サイドからの「大人も失敗する。ましてや子供は失敗して当然だから気にするな」も悪くはないのですが(具体例はすぐに出てこないものの、多分プリキュアさんでも何度かやっている)この場面では「大人になってから~」が好き。
ただ、じゃあ咲良さんのした失敗ってなんだ?がよくよく考えると分からない。
(1)プリルンにハートキラリロックを使わせてしまったこと?
→この場合、「もう弱いところは見せない」となり、第1話でできなかった生身のお唄による浄化の流れに繋がる。
(2)記憶を取り戻す数々の作戦が失敗したこと?
→試行錯誤して大人になった時に備える(同じ失敗をしない)といった意味があるので、「歌(に象徴される周囲をキラキラにする行為)こそ解決策である」と学んだことになる。
(3)生活に支障をきたすほどに落ち込んでしまっていたこと?
→何度も失敗して、その度に落ち込んでも、日常の失敗は親がフォローしてくれる。後ろは気にせず何度でもチャレンジしよう的な意味?
どれでも成立はしそうですけど、決め手がない。そもそも深い意味はないのかもしれない。
親子要素はテーマに関わってきそうなので、意識には残してみる。
■(第20話)キミとアイドルプリキュア♪「プリ~!思い出さがしのピクニック!」感想
プリルン=ズキューン。そしてプリルンは代償で記憶を失っていました。じゃあメロロンは?残念ながら覚えているメロ。そうですか。
メロロンが何を願い、何を代償にして、今どうなってるのかは謎のまま。
露骨にボカされたので、有耶無耶でなし崩しにするのではなく、何か仕掛けがあるっぽい。
とりあえず記憶を取り戻してもらうべく、ピクニックに連れ出してあれやこれや頑張ってみましたが、結果は芳しくなく。
岩の上でぐったりしている蒼風さんが大変に可愛いです。ストーリー上は全く存在意義がないし、他の面々と際立って違うことをしてるでもないのに、謎の存在感がある。
それもこれも「ななの七不思議」の功績がでかいです。天然ボケキャラでも、内気キャラでもない。よく分からん謎のキャラなので、意味不明の怪獣ゴッコと同じ感覚で、岩にグッタリしている彼女も受け入れられる。本当に意味が分からない。
記憶は戻らなかったのだけど、キラキライトでの応援で何かがひっかっかった。
ここで玩具を持ち出すのは相変わらずとても上手い。キミプリさんの販促への熱意はとても良い。
ただこの応援の描写、どっちなんだろう?
(1) 応援を通じて思い出す
(2) 応援では思い出せなかった
その後キラキライトは山中に投棄され、それに気づいた咲良さんが探しに戻り、体調を崩してぶっ倒れます。
(1) 応援はとても大事。そのために頑張った
(2) 本質的な解決にはならないことに執着して失敗した
どっちだろう?
「推し」をどう描くかに直結するので、どう転がすのか楽しみです。
また、今の状況は咲良さんとしてはかなり辛い。
極言するなら「キュアアイドルが弱いから、プリルンは記憶を差し出してプリキュアになった」です。
プリルンに助けを請われてプリキュアになったのに、結果的には彼女は役目を果たせず、プリルンを犠牲にした。
しかも先日まで呑気にズキューンを推してキャーキャーしています。真相を知った今、以前のはしゃぎっぷりが切ない。
そしてこの状況は加入前の紫雨さんに似ています。
紫雨さんもプリキュアの戦闘事情など想像だにせず、それはそれは熱心にアイドル歌手として応援していた。
ご丁寧にも、咲良さんに推し活をレクチャーしたのも彼女です。
「応援していたけれど、いざ自分事になってみると、辛い真相が待っていた」の構図。
プリルンの願いが「うたを守ること」なので、「守る必要がないくらいにうたが強くなる」は解決法としてはありそうにも思います。
紫雨さんが意を決してプリキュアになったように、アイドルさんが何かを悟って強くなるのかもしれない。
と、予想はするものの、もうこの辺はキミプリさんのテーマに直結することだと思うので、提示されるものを楽しみに待ちます。
プリルン=ズキューン。そしてプリルンは代償で記憶を失っていました。じゃあメロロンは?残念ながら覚えているメロ。そうですか。
メロロンが何を願い、何を代償にして、今どうなってるのかは謎のまま。
露骨にボカされたので、有耶無耶でなし崩しにするのではなく、何か仕掛けがあるっぽい。
とりあえず記憶を取り戻してもらうべく、ピクニックに連れ出してあれやこれや頑張ってみましたが、結果は芳しくなく。
岩の上でぐったりしている蒼風さんが大変に可愛いです。ストーリー上は全く存在意義がないし、他の面々と際立って違うことをしてるでもないのに、謎の存在感がある。
それもこれも「ななの七不思議」の功績がでかいです。天然ボケキャラでも、内気キャラでもない。よく分からん謎のキャラなので、意味不明の怪獣ゴッコと同じ感覚で、岩にグッタリしている彼女も受け入れられる。本当に意味が分からない。
記憶は戻らなかったのだけど、キラキライトでの応援で何かがひっかっかった。
ここで玩具を持ち出すのは相変わらずとても上手い。キミプリさんの販促への熱意はとても良い。
ただこの応援の描写、どっちなんだろう?
(1) 応援を通じて思い出す
(2) 応援では思い出せなかった
その後キラキライトは山中に投棄され、それに気づいた咲良さんが探しに戻り、体調を崩してぶっ倒れます。
(1) 応援はとても大事。そのために頑張った
(2) 本質的な解決にはならないことに執着して失敗した
どっちだろう?
「推し」をどう描くかに直結するので、どう転がすのか楽しみです。
また、今の状況は咲良さんとしてはかなり辛い。
極言するなら「キュアアイドルが弱いから、プリルンは記憶を差し出してプリキュアになった」です。
プリルンに助けを請われてプリキュアになったのに、結果的には彼女は役目を果たせず、プリルンを犠牲にした。
しかも先日まで呑気にズキューンを推してキャーキャーしています。真相を知った今、以前のはしゃぎっぷりが切ない。
そしてこの状況は加入前の紫雨さんに似ています。
紫雨さんもプリキュアの戦闘事情など想像だにせず、それはそれは熱心にアイドル歌手として応援していた。
ご丁寧にも、咲良さんに推し活をレクチャーしたのも彼女です。
「応援していたけれど、いざ自分事になってみると、辛い真相が待っていた」の構図。
プリルンの願いが「うたを守ること」なので、「守る必要がないくらいにうたが強くなる」は解決法としてはありそうにも思います。
紫雨さんが意を決してプリキュアになったように、アイドルさんが何かを悟って強くなるのかもしれない。
と、予想はするものの、もうこの辺はキミプリさんのテーマに直結することだと思うので、提示されるものを楽しみに待ちます。
■(第19話)キミとアイドルプリキュア♪「ふたりの誓い♪キュアズキューン&キュアキッスデビュー!」感想
ズキューンに首ったけの咲良さんが彼女の正体を探して駆けずり回り、ついには正体がプリルンだと突き止めて記憶喪失にも気づく…という言ってしまえばそれだけのことなのですが、熟練の技を感じる回でした。
ズキューンの正体がプリルンなのは幼児であっても一定年齢以上であれば自明です。記憶を封じているであろうことも推察はできる。
したがって、何ならこの話は丸ごと省略して、前回ラストで真相を明かしても成立はする。のだけど、そうとは思わせない謎の充実度合い。
【既存キュア】
まず今回の話を構成するにあたり、最初に問題になるのはウインクとキュンキュンです。この2人、いらない。
物語上の役割はないので、後ろにくっついて作画コストを消耗するだけのモブキュアです。いらない。
それなのに、明らかに愉快な活躍をなさってる。コミカルに動き、合間合間のツッコミやらボケやらで活躍なさってる。
タナカーン相手に謎の扉を開きつつある紫雨さんも、首振ったり頷いたりしてるだけでも謎の存在感ある蒼風さんも妙に良い。この2人も要る。
戦闘も悩ましい。ズキューン達の活躍を継続するには、既存の3人にはやられてもらう必要がある。
でも毎度毎度やられてばかりではストレスです。新キュアを売るために、既存キュアの人気を下げてはどうにもならない。
だから変身しない。戦いません。思い切った解決だ。
でもプリキュアさんには変身ノルマがあるのでは…?の疑問も、冒頭で変身姿を晒しているのでセーフなんでしょう。
だから前回、変身したままでズキューンを追いかける引きにした。策士だ。これで既存キュアの株も落ちない。
一方ズキューン達も、毎度毎度いつまでも強い強いわあ素敵!をやってても感覚が麻痺する。
だからなのか、今回は必殺の変身バンクが初登場。これでまた一つ、大きく盛り上がる。
今作は決め技がライブシーンで、それ単体で大いに盛り上がれますから、変身バンクも温存しやすい。
また、正体がプリルンであることを引っ張る展開ともかみ合っています。しかも新規お披露目の人間態もちらりと見える。腹立たしいほど出し方が上手い。
【頑張る配慮】
ズキューンと間違われた男性(?)。
定番ネタではあるものの、昨今の風潮を思うと、結構リスキーで難しい。
もし普通のモブ顔だと「美形ではないからズキューンではない」となってしまい、非常に厄介。
「男性だからズキューンではない」も際どい。というか、おそらくは論外という扱いを受ける。ズキューンが女性という情報は出ているとはいえ、妙な誤解を招く。
※プリキュア世界では設定上は「男でも普通にプリキュアになれる」と認識されています。例えばフレプリでは、カオルちゃん(男性)が新キュア候補に挙げられています。「男だからありえないよネ」のような却下はされず、劇中人物たちは性別を問題にしていません。(だから男子プリキュアがいてもいいんだよ、というより、そもそも「男性はプリキュアになれない」の制約はないのだから、差別云々は違うよという話)
そういった背景や、見た目のネタとしてのインパクトもあって、あの濃いビジュアルになったのでしょうけれど、それはそれで要は「変なおっさんだからズキューンではない」になってしまい、やっぱりマズい。
のだけど、劇中ではあの人は、ちゃんと「魅力的な人」なんですよね。通行人が好意的な目を向けているので。
咲良さんたちも「変な人だ!」のようなダイレクトな言動はしていません。あくまで「骨格や魅力の方向性が異なる」ことで別人だと判断してる…と思われます。建前上は。
尚その後、プリルンがズキューンだと判明した時も、「大きさ、喋り方、もふもふ感が違う」といった驚き方をしています。「見た目が全然違う!」は問題視しておらず、むしろリボンの雰囲気が似ている等、外見の類似は強調されている。だから先の男性も外見の違いからズキューンではないと判断したのであって、変だからではない。いや「大きさが違う」は骨格以上の決定的な差だと思いますが、あそこまで違うと逆にファンタジー要素で気にならなくなるというか…。
【玩具を売ろう】
キミプリさんの販促は今日も光る。
探索のためにカメラを持ち出し、しっかりとアピール。そしてプリルンを撮影する象徴的な使われ方。
しかもこのシーン、髪の毛の動き等々がやたらに気合入ってます。玩具を売る、そのためにプリキュアは存在する。
ちゃんと「カメラ」として物語に寄与してるのも良いです。
プリルンの出かける前のビデオレター。それを見返すことで、自然とプリルンの存在を思い出させる。美しい使われ方だ。
【次回以降への引き】
延々とズキューンがフォーカスされ、相対的にキッスの存在感がかなり薄い。
素直に考えるなら、ズキューンの記憶を取り戻す云々の後もしくはその過程で、キッス編がありそうです。
言い方を変えると、キッスを温存したまま今の展開を達成できてる。すごい。
メロロンが今どんな状況で、何を封印してるのかは未だ不明。
インタビューによれば、特別な何かを封印した状態なのは確かなようで、「何も封印せずにすんだ」「普通にプリルンへの想いを封じた結果が今の状態」等ではなさそう。
・プリルンに庇護される状態を封じた。だからキッスになり、対等な立場にならざるを得なかった(親離れ的な文脈。推すのではなく前線にでよ、の流れ)
・プリキュア化はプリルンの願いで叶っている。メロロンの「プリルンの願いを叶える」の実現は待機中。今後、プリルンが何かを願ったとき(例えば「うたのことを思いだしたい」)に発動する
このあたりで予想してるけれど、確信は何もない。素直に物語として楽しみです。
ズキューンに首ったけの咲良さんが彼女の正体を探して駆けずり回り、ついには正体がプリルンだと突き止めて記憶喪失にも気づく…という言ってしまえばそれだけのことなのですが、熟練の技を感じる回でした。
ズキューンの正体がプリルンなのは幼児であっても一定年齢以上であれば自明です。記憶を封じているであろうことも推察はできる。
したがって、何ならこの話は丸ごと省略して、前回ラストで真相を明かしても成立はする。のだけど、そうとは思わせない謎の充実度合い。
【既存キュア】
まず今回の話を構成するにあたり、最初に問題になるのはウインクとキュンキュンです。この2人、いらない。
物語上の役割はないので、後ろにくっついて作画コストを消耗するだけのモブキュアです。いらない。
それなのに、明らかに愉快な活躍をなさってる。コミカルに動き、合間合間のツッコミやらボケやらで活躍なさってる。
タナカーン相手に謎の扉を開きつつある紫雨さんも、首振ったり頷いたりしてるだけでも謎の存在感ある蒼風さんも妙に良い。この2人も要る。
戦闘も悩ましい。ズキューン達の活躍を継続するには、既存の3人にはやられてもらう必要がある。
でも毎度毎度やられてばかりではストレスです。新キュアを売るために、既存キュアの人気を下げてはどうにもならない。
だから変身しない。戦いません。思い切った解決だ。
でもプリキュアさんには変身ノルマがあるのでは…?の疑問も、冒頭で変身姿を晒しているのでセーフなんでしょう。
だから前回、変身したままでズキューンを追いかける引きにした。策士だ。これで既存キュアの株も落ちない。
一方ズキューン達も、毎度毎度いつまでも強い強いわあ素敵!をやってても感覚が麻痺する。
だからなのか、今回は必殺の変身バンクが初登場。これでまた一つ、大きく盛り上がる。
今作は決め技がライブシーンで、それ単体で大いに盛り上がれますから、変身バンクも温存しやすい。
また、正体がプリルンであることを引っ張る展開ともかみ合っています。しかも新規お披露目の人間態もちらりと見える。腹立たしいほど出し方が上手い。
【頑張る配慮】
ズキューンと間違われた男性(?)。
定番ネタではあるものの、昨今の風潮を思うと、結構リスキーで難しい。
もし普通のモブ顔だと「美形ではないからズキューンではない」となってしまい、非常に厄介。
「男性だからズキューンではない」も際どい。というか、おそらくは論外という扱いを受ける。ズキューンが女性という情報は出ているとはいえ、妙な誤解を招く。
※プリキュア世界では設定上は「男でも普通にプリキュアになれる」と認識されています。例えばフレプリでは、カオルちゃん(男性)が新キュア候補に挙げられています。「男だからありえないよネ」のような却下はされず、劇中人物たちは性別を問題にしていません。(だから男子プリキュアがいてもいいんだよ、というより、そもそも「男性はプリキュアになれない」の制約はないのだから、差別云々は違うよという話)
そういった背景や、見た目のネタとしてのインパクトもあって、あの濃いビジュアルになったのでしょうけれど、それはそれで要は「変なおっさんだからズキューンではない」になってしまい、やっぱりマズい。
のだけど、劇中ではあの人は、ちゃんと「魅力的な人」なんですよね。通行人が好意的な目を向けているので。
咲良さんたちも「変な人だ!」のようなダイレクトな言動はしていません。あくまで「骨格や魅力の方向性が異なる」ことで別人だと判断してる…と思われます。建前上は。
尚その後、プリルンがズキューンだと判明した時も、「大きさ、喋り方、もふもふ感が違う」といった驚き方をしています。「見た目が全然違う!」は問題視しておらず、むしろリボンの雰囲気が似ている等、外見の類似は強調されている。だから先の男性も外見の違いからズキューンではないと判断したのであって、変だからではない。いや「大きさが違う」は骨格以上の決定的な差だと思いますが、あそこまで違うと逆にファンタジー要素で気にならなくなるというか…。
【玩具を売ろう】
キミプリさんの販促は今日も光る。
探索のためにカメラを持ち出し、しっかりとアピール。そしてプリルンを撮影する象徴的な使われ方。
しかもこのシーン、髪の毛の動き等々がやたらに気合入ってます。玩具を売る、そのためにプリキュアは存在する。
ちゃんと「カメラ」として物語に寄与してるのも良いです。
プリルンの出かける前のビデオレター。それを見返すことで、自然とプリルンの存在を思い出させる。美しい使われ方だ。
【次回以降への引き】
延々とズキューンがフォーカスされ、相対的にキッスの存在感がかなり薄い。
素直に考えるなら、ズキューンの記憶を取り戻す云々の後もしくはその過程で、キッス編がありそうです。
言い方を変えると、キッスを温存したまま今の展開を達成できてる。すごい。
メロロンが今どんな状況で、何を封印してるのかは未だ不明。
インタビューによれば、特別な何かを封印した状態なのは確かなようで、「何も封印せずにすんだ」「普通にプリルンへの想いを封じた結果が今の状態」等ではなさそう。
・プリルンに庇護される状態を封じた。だからキッスになり、対等な立場にならざるを得なかった(親離れ的な文脈。推すのではなく前線にでよ、の流れ)
・プリキュア化はプリルンの願いで叶っている。メロロンの「プリルンの願いを叶える」の実現は待機中。今後、プリルンが何かを願ったとき(例えば「うたのことを思いだしたい」)に発動する
このあたりで予想してるけれど、確信は何もない。素直に物語として楽しみです。
■(第18話)キミとアイドルプリキュア♪「キミは誰!?ハートズキューンされちゃった♡」感想
咲良さんがおかしくなりました。いいえ、いつものことです。そうですか。
そんなやり取りが飛び出るほど、咲良さんのご様子がおかしくなられた。原因はズキューンです。新キュアに脳をやられたらしい。
そこで紫雨さんに推し活の何たるかをレクチャーしてもらった。なし崩しで研究会にも連れていかれた。えげつないことをなさる。
紫雨さんはとても良い子なので左様な邪なことはお考えにならないと思いますが、推しが横にいるのに、それを知らぬ会員たちが呑気にしているのを見ながら、悦に浸って飲むお茶はさぞかし美味かろうと思います。
さて、「推し」や「沼」の用語が解説されていました。
アイドル関連の用語を説明するのは不自然ではないのですが、もしかしたら「うた→ズキューンの感情は恋ではない」を説明したかったのかなとも感じました。
先入観と知識を横に置いてみるなら、うた→ズキューンは恋愛と区別がつきません。幼児視聴者が誤解しないように、釘を刺しておきたかったのかもしれない。
また、蒼風さんの「推しはウインク以外」発言もちょっと面白い。「幼児視聴者に推し活を教える」という視点では、アンチ発言は明らかにマイナス。
ギャグの定番といえばそうですが、あえて言わせる必要のないセリフです。相対的に影が薄くなっているキッス推しとでも発言させておけば無難とも。
紫雨さんも一般モブから見ると、重度のキュンキュンアンチですから、もしかしたらテーマ的な何かを意図してるのかもしれない。
例えば「最初に推すべきは自分自身だ」みたいなの。
蒼風さんといえば、咲良妹と遊んでたのが妙に良かった。なかなかに痛ましかった怪獣ごっこはそれなりにウケて、親しくなったんでしょうか。
まさに蒼風母が言っていた「ピアノ以外もやってごらん」の効用そのもので、本編には特には関与しないけど、こういう一コマがあると幅が出て嬉しい。
あと今回もまたウインクバリアを叩き割られてた。お家芸。この子がどんなキャラなのかいまだに分からんのだけど、端々で良いお仕事をなさってる。
追加戦士強化期間なので、敵は今回もズキューンらが撃退しました。アイドルさんもますますメロメロ。
それは良いのですが、メロロンたちの記憶がどうなってるのか、現状はまだ不明。
あらゆるパターンが考えられるので、とりあえず次回の放送を待とう。本当になんでもありえそうなので、何とも言えない。
咲良さんがおかしくなりました。いいえ、いつものことです。そうですか。
そんなやり取りが飛び出るほど、咲良さんのご様子がおかしくなられた。原因はズキューンです。新キュアに脳をやられたらしい。
そこで紫雨さんに推し活の何たるかをレクチャーしてもらった。なし崩しで研究会にも連れていかれた。えげつないことをなさる。
紫雨さんはとても良い子なので左様な邪なことはお考えにならないと思いますが、推しが横にいるのに、それを知らぬ会員たちが呑気にしているのを見ながら、悦に浸って飲むお茶はさぞかし美味かろうと思います。
さて、「推し」や「沼」の用語が解説されていました。
アイドル関連の用語を説明するのは不自然ではないのですが、もしかしたら「うた→ズキューンの感情は恋ではない」を説明したかったのかなとも感じました。
先入観と知識を横に置いてみるなら、うた→ズキューンは恋愛と区別がつきません。幼児視聴者が誤解しないように、釘を刺しておきたかったのかもしれない。
また、蒼風さんの「推しはウインク以外」発言もちょっと面白い。「幼児視聴者に推し活を教える」という視点では、アンチ発言は明らかにマイナス。
ギャグの定番といえばそうですが、あえて言わせる必要のないセリフです。相対的に影が薄くなっているキッス推しとでも発言させておけば無難とも。
紫雨さんも一般モブから見ると、重度のキュンキュンアンチですから、もしかしたらテーマ的な何かを意図してるのかもしれない。
例えば「最初に推すべきは自分自身だ」みたいなの。
蒼風さんといえば、咲良妹と遊んでたのが妙に良かった。なかなかに痛ましかった怪獣ごっこはそれなりにウケて、親しくなったんでしょうか。
まさに蒼風母が言っていた「ピアノ以外もやってごらん」の効用そのもので、本編には特には関与しないけど、こういう一コマがあると幅が出て嬉しい。
あと今回もまたウインクバリアを叩き割られてた。お家芸。この子がどんなキャラなのかいまだに分からんのだけど、端々で良いお仕事をなさってる。
追加戦士強化期間なので、敵は今回もズキューンらが撃退しました。アイドルさんもますますメロメロ。
それは良いのですが、メロロンたちの記憶がどうなってるのか、現状はまだ不明。
あらゆるパターンが考えられるので、とりあえず次回の放送を待とう。本当になんでもありえそうなので、何とも言えない。
■(第17話)キミとアイドルプリキュア♪「プリルンの決意!キラキランドへレッツゴー!」感想
【代償の有無】
プリルンとメロロンが大事なものを封印して、プリキュアになられた。いやまだ確定ではないのだけど。
直感的に思ったのは「プリキュアになるのに代償を払うのは、らしくないな」でした。
すぐに思い返されるのはローラの事例です。神経質なまでに「尾びれを捨てて足を生やすのではない」を描写していました。
ただこれに関しては現段階ではなんとも解釈のしようがないなとも。
まず「封印」とやらが具体的にはどんなもので、何を封じたのかも正確には不明です。変身を解除したらあっさり思い出す程度のことなのかもしれない。
また、落ち着いて考えてみれば、代償を払って変身するケースは頻繁にあります。
典型例は「プリキュアを続けるために、海外留学やオーディションを諦めた」系。当事者が納得して選んではいるものの、それは今回のプリメロも同じ。
そもそもでいえば、平穏な日常を犠牲にして戦ってるんですから、代償を払ってはいる。
ローラに関しては「人魚姫」の炎上問題が絡んでいるので、むしろローラの件が特殊で例に出すにはそぐわないのかもしれない。
そういったわけで、現時点では何とも解釈できない。今後の展開を待とう。
【特訓の価値】
前回、3人+1匹で特訓をしました。そして何の役にも立たなかった。
追加戦士登場の展開の都合と言ってしまえばそれまでですが、だったら特訓をさせなければいい。
しかし実際にはやってるんですから、何らかの意味があるはず。
今作は「キミが居るから強くなれる」を掲げています。
逆が成り立つなら、キミが居ないと強くなれない。
特訓時には「キミ」がいません。強いて言えばメロロンやタナカーンですが、あまり「キミ」とは感じない。カッティーも隠れて見ているだけだった。
窓に姿を映して一人で踊ってた紫雨さんは、あまりポジティブな描写には見えなかった。
蒼風さんがピアノで悩んでいたのも、一人だったように思う。
これらを踏まえると「ひとりや閉じたメンバーでは強くなれない」、だから勝てなかったのかもしれない。
仮にそうだとすると二つ気になる。
まず特訓はそんなにダメなのか。
紫雨さんの朝練は確かにポジティブな描写には見えなかったけど、無意味な行動とも思えません。一般論として、個人練習を否定するのは奇妙にも思う。
だとすると、「キミに頼るな」といったカウンターがあるのかもしれない。
例えばカイトさんが一人で休養していることを使って、「一人の時間も大切なんだ」みたいなの。
もう一つはプリメロです。彼女らは思い出を封じているので、「キミ」を失った形で強くなっている。
これから「キミを忘れるような、そんなやり方では本当には強くなれない」からの思い出復活とかやるのかもしれない。
尤も「キミ」がいたから思いを封印して変身できた、つまり「キミのおかげで強くなれた」とも言えはする。
結局は今後の展開を見ないと何ともはっきりしない。
同様に、フェスの描写を重視していなかったのも印象的です。
もともと事務所アイドルのような展開をやるつもりはなさそうなので、さらりと流したのは納得。
これも次回以降、ズキューンとの実力差や憧れを描く材料にするのかもしれず、とりあえず見ない事には何ともはっきりしない。
【推し変】
咲良・蒼風・紫雨の3人は、「好きなものを変えても良い」といった描写が共通しています。
もっと大事なものが見つかったなら喫茶店を継がなくて良い、ピアノ以外のことにも触れてみて、ダンス部ではなくアイドルの方へ等。
それらを周囲が認めて、背中を押してくれている。
カッティーも、ダークイーネからアイドルに「推し」を変えています。
そして彼の場合、ダークイーネはそれを阻止(悪用)しようとしている。
この比較がそのまんまテーマだとしたら「推しを変えてもいいんだよ」。
ひろプリで「夢を変えても良い」、わんぷりで「こむぎだけでなく悟とも(まゆだけではなく野良猫とも等々)」をやっているので、方向を変えるといった要素はそれなりにありそうには思う。
で、プリメロに関連付けるなら、メロロン→プリルンのリスペクトを止めても良いといったことが予想される。思い出を忘れたままになるとか、あるいはフラットな状態での交友が起きたことで、思いの封印を解除しても以前とは関係性が変わるとか。
プリキュアらしいような、らしくないような。どっちも何とも言えず、今後の展開を待つしかなさそう。
【救ったのは誰か】
カッティーを浄化したのは、直接的にはズキューンたち。
ですがカッティーははっきりと「アイドルのおかげ」と伝えています。とても良い。
例えば手術に臨む父親が、娘のことを思いながら乗り切ったとします。
直接救ってくれたのは医師ですが、「娘に助けられた」と認識しても不自然とは思わない。
もしもアイドルさんへの想いがなければ、カッティーはもっと深刻に闇に落ち、ズキューンらでも救えなかったと思われます。描写の趣旨を見た感じでは。
「アイドル」の本質とも言えそう。
アイドル様が歌って踊ってファンサしてくれたところで、日常の種々の問題は解決しません。仕事も学校もその他たくさんの問題もそのままです。が、確かに救われたと感じる人は少なくない。
直接は救えなかった今回の描写は、そういった意味合いなのかもしれない。もしくは今後、何かあるかもなので、とりあえず次回を楽しみに待とう。
【代償の有無】
プリルンとメロロンが大事なものを封印して、プリキュアになられた。いやまだ確定ではないのだけど。
直感的に思ったのは「プリキュアになるのに代償を払うのは、らしくないな」でした。
すぐに思い返されるのはローラの事例です。神経質なまでに「尾びれを捨てて足を生やすのではない」を描写していました。
ただこれに関しては現段階ではなんとも解釈のしようがないなとも。
まず「封印」とやらが具体的にはどんなもので、何を封じたのかも正確には不明です。変身を解除したらあっさり思い出す程度のことなのかもしれない。
また、落ち着いて考えてみれば、代償を払って変身するケースは頻繁にあります。
典型例は「プリキュアを続けるために、海外留学やオーディションを諦めた」系。当事者が納得して選んではいるものの、それは今回のプリメロも同じ。
そもそもでいえば、平穏な日常を犠牲にして戦ってるんですから、代償を払ってはいる。
ローラに関しては「人魚姫」の炎上問題が絡んでいるので、むしろローラの件が特殊で例に出すにはそぐわないのかもしれない。
そういったわけで、現時点では何とも解釈できない。今後の展開を待とう。
【特訓の価値】
前回、3人+1匹で特訓をしました。そして何の役にも立たなかった。
追加戦士登場の展開の都合と言ってしまえばそれまでですが、だったら特訓をさせなければいい。
しかし実際にはやってるんですから、何らかの意味があるはず。
今作は「キミが居るから強くなれる」を掲げています。
逆が成り立つなら、キミが居ないと強くなれない。
特訓時には「キミ」がいません。強いて言えばメロロンやタナカーンですが、あまり「キミ」とは感じない。カッティーも隠れて見ているだけだった。
窓に姿を映して一人で踊ってた紫雨さんは、あまりポジティブな描写には見えなかった。
蒼風さんがピアノで悩んでいたのも、一人だったように思う。
これらを踏まえると「ひとりや閉じたメンバーでは強くなれない」、だから勝てなかったのかもしれない。
仮にそうだとすると二つ気になる。
まず特訓はそんなにダメなのか。
紫雨さんの朝練は確かにポジティブな描写には見えなかったけど、無意味な行動とも思えません。一般論として、個人練習を否定するのは奇妙にも思う。
だとすると、「キミに頼るな」といったカウンターがあるのかもしれない。
例えばカイトさんが一人で休養していることを使って、「一人の時間も大切なんだ」みたいなの。
もう一つはプリメロです。彼女らは思い出を封じているので、「キミ」を失った形で強くなっている。
これから「キミを忘れるような、そんなやり方では本当には強くなれない」からの思い出復活とかやるのかもしれない。
尤も「キミ」がいたから思いを封印して変身できた、つまり「キミのおかげで強くなれた」とも言えはする。
結局は今後の展開を見ないと何ともはっきりしない。
同様に、フェスの描写を重視していなかったのも印象的です。
もともと事務所アイドルのような展開をやるつもりはなさそうなので、さらりと流したのは納得。
これも次回以降、ズキューンとの実力差や憧れを描く材料にするのかもしれず、とりあえず見ない事には何ともはっきりしない。
【推し変】
咲良・蒼風・紫雨の3人は、「好きなものを変えても良い」といった描写が共通しています。
もっと大事なものが見つかったなら喫茶店を継がなくて良い、ピアノ以外のことにも触れてみて、ダンス部ではなくアイドルの方へ等。
それらを周囲が認めて、背中を押してくれている。
カッティーも、ダークイーネからアイドルに「推し」を変えています。
そして彼の場合、ダークイーネはそれを阻止(悪用)しようとしている。
この比較がそのまんまテーマだとしたら「推しを変えてもいいんだよ」。
ひろプリで「夢を変えても良い」、わんぷりで「こむぎだけでなく悟とも(まゆだけではなく野良猫とも等々)」をやっているので、方向を変えるといった要素はそれなりにありそうには思う。
で、プリメロに関連付けるなら、メロロン→プリルンのリスペクトを止めても良いといったことが予想される。思い出を忘れたままになるとか、あるいはフラットな状態での交友が起きたことで、思いの封印を解除しても以前とは関係性が変わるとか。
プリキュアらしいような、らしくないような。どっちも何とも言えず、今後の展開を待つしかなさそう。
【救ったのは誰か】
カッティーを浄化したのは、直接的にはズキューンたち。
ですがカッティーははっきりと「アイドルのおかげ」と伝えています。とても良い。
例えば手術に臨む父親が、娘のことを思いながら乗り切ったとします。
直接救ってくれたのは医師ですが、「娘に助けられた」と認識しても不自然とは思わない。
もしもアイドルさんへの想いがなければ、カッティーはもっと深刻に闇に落ち、ズキューンらでも救えなかったと思われます。描写の趣旨を見た感じでは。
「アイドル」の本質とも言えそう。
アイドル様が歌って踊ってファンサしてくれたところで、日常の種々の問題は解決しません。仕事も学校もその他たくさんの問題もそのままです。が、確かに救われたと感じる人は少なくない。
直接は救えなかった今回の描写は、そういった意味合いなのかもしれない。もしくは今後、何かあるかもなので、とりあえず次回を楽しみに待とう。
■(第16話)キミとアイドルプリキュア♪「満開!特訓!はなみちタウンフェス!」感想
はなみちタウンフェスに出演する栄誉を勝ち取った3人+1匹は特訓に励むことに。
そこに襲い来る、かつてカッティーであった怪物。ピンチの3人。前線にでるプリルン。しかしながらの敗北。
だけどカッティーは最後の自我を振り絞り、アイドルさんへの攻撃を押しとどめていずこかへ。
そして無力を悟ったプリルンは、メロロンと共に死地と化してる祖国へ向かう。
【特訓】
素直に可愛かったし、素直に上手かった。
各キャラの魅力を出しつつ、メンバーの一員と言われて喜び、張り切るプリルンの描写が自然です。きっちり仕事をしてるタナカーンも良い。
奇しくも後続のプリオケさんと特訓回で被り、両番組の違いが色濃く出ていたように思う。
あと蒼風さんが異様に可愛い。
通例なら内気とか照れ屋なポジションですが、何せアイドルやってるような子なので、普通に営業ウインクしてくれる。
力づくで販促や決め台詞を捻じ込んでくる紫雨さんと比べると地味ですが、それも含めて謎の個性を発揮していらっしゃる。
【カッティー】
アイドルさんへのキラキラを押さえきれず。そしてその想いをチョッキリされた。
ダークイーネ様のポリシーはいまだ謎。
キラキラそのものを全て憎んでいるのか、それとも「私以外にキラキラするな」のタイプなのか。
制裁ではなく新兵器をプレゼント、病欠を許してくれる職場の雰囲気、アイドルにキラキラできるカッティーの価値観等々から、キラキラ全否定より独占タイプかなと思ってる。
これまで繰り返された歌唱バンクの使い方は、まさにお唄戦闘の王道。
視聴者と共に、これまで幾度も見てきたアイドルプリキュアのライブバンク。それを今回は最前列の特等席で、キミのためにぶちかましてくれた。ファン冥利につきる。
いつも同じバンクだからこそできる表現。こういうのはとても好き。
その想いはしっかりとカッティーにも届く。だけどチョッキリから脱することはできず。
これでダメならどうやって救うんだろう…?
次回予告ではプリルンたちには何かがありそうでも、アイドルたちには変化はなさそう。無理なんじゃ…?
ただそれでもアイドルさんは言う。何度でも歌うと。
そしてカッティーさん。心酔するアイドルさんを傷つけないように、ぎりぎりで攻撃を押しとどめて飛び去った。
アイドルさん達は彼の事情や背景を全く知りません。
今回の件、いわば勝手に影響を受け、勝手に踏みとどまり、勝手に感動して戦闘を停止している。
ではプリキュアは何もやってないのかといえば、明らかに強い影響を与えています。
狙った対象以外にも届くという、歌の特性ともマッチした、とても面白い構成だと思う。
【プリルン】
メンバーの一員だと言われて心底喜び、昼間はもちろん夜も特訓に励む。
そして遭遇した戦闘。大ピンチのプリキュアたちを見て、自分も前線に飛び出した。
この時の応援グッズを投げ捨てる描写は、なかなか衝撃的。いわばミラクルライトを捨てて前線に向かうようなもの。
プリキュアは黎明期から「応援だけでなく立ち上がれ」を扱っています。例えばGoGoの大都会の人々や、フレプリのラビリンス人等々。
キミプリと同じくアイドルが登場するドキプリでは、トップアイドルまこぴーも「この世界の人たちは一緒に唄おうとする。とても不思議だ」と感慨深く語っています。
そもそもプリキュアはなりきり遊びがビジネスの基本ですし、教育番組的な側面からも「自立して戦え」は必然的なポリシーとも言えます。
とはいえ、ここまではっきりと玩具を捨てて前に出るのは凄い。特に今作は「推すことの楽しさを伝えるのでは」とも言われていただけに、「推すのではなく前に出よ」は尖ってる。
そして次回。既に公式に公開されているところによれば、新キュアが2名登場するようです。
普通に考えればプリルンとメロロンですが、変身に至る経緯が不可解。
プリルンはともかく、メロロンがいかなる理由で変身するのか。
プリキュアとは自立しているもの(20周年時の鷲尾さんの定義)ですが、メロロンは明らかに依存しています。カッティーを助けるのはアイドルであって欲しいし、色んなことが絡み合って展開が読めないです。
はなみちタウンフェスに出演する栄誉を勝ち取った3人+1匹は特訓に励むことに。
そこに襲い来る、かつてカッティーであった怪物。ピンチの3人。前線にでるプリルン。しかしながらの敗北。
だけどカッティーは最後の自我を振り絞り、アイドルさんへの攻撃を押しとどめていずこかへ。
そして無力を悟ったプリルンは、メロロンと共に死地と化してる祖国へ向かう。
【特訓】
素直に可愛かったし、素直に上手かった。
各キャラの魅力を出しつつ、メンバーの一員と言われて喜び、張り切るプリルンの描写が自然です。きっちり仕事をしてるタナカーンも良い。
奇しくも後続のプリオケさんと特訓回で被り、両番組の違いが色濃く出ていたように思う。
あと蒼風さんが異様に可愛い。
通例なら内気とか照れ屋なポジションですが、何せアイドルやってるような子なので、普通に営業ウインクしてくれる。
力づくで販促や決め台詞を捻じ込んでくる紫雨さんと比べると地味ですが、それも含めて謎の個性を発揮していらっしゃる。
【カッティー】
アイドルさんへのキラキラを押さえきれず。そしてその想いをチョッキリされた。
ダークイーネ様のポリシーはいまだ謎。
キラキラそのものを全て憎んでいるのか、それとも「私以外にキラキラするな」のタイプなのか。
制裁ではなく新兵器をプレゼント、病欠を許してくれる職場の雰囲気、アイドルにキラキラできるカッティーの価値観等々から、キラキラ全否定より独占タイプかなと思ってる。
これまで繰り返された歌唱バンクの使い方は、まさにお唄戦闘の王道。
視聴者と共に、これまで幾度も見てきたアイドルプリキュアのライブバンク。それを今回は最前列の特等席で、キミのためにぶちかましてくれた。ファン冥利につきる。
いつも同じバンクだからこそできる表現。こういうのはとても好き。
その想いはしっかりとカッティーにも届く。だけどチョッキリから脱することはできず。
これでダメならどうやって救うんだろう…?
次回予告ではプリルンたちには何かがありそうでも、アイドルたちには変化はなさそう。無理なんじゃ…?
ただそれでもアイドルさんは言う。何度でも歌うと。
そしてカッティーさん。心酔するアイドルさんを傷つけないように、ぎりぎりで攻撃を押しとどめて飛び去った。
アイドルさん達は彼の事情や背景を全く知りません。
今回の件、いわば勝手に影響を受け、勝手に踏みとどまり、勝手に感動して戦闘を停止している。
ではプリキュアは何もやってないのかといえば、明らかに強い影響を与えています。
狙った対象以外にも届くという、歌の特性ともマッチした、とても面白い構成だと思う。
【プリルン】
メンバーの一員だと言われて心底喜び、昼間はもちろん夜も特訓に励む。
そして遭遇した戦闘。大ピンチのプリキュアたちを見て、自分も前線に飛び出した。
この時の応援グッズを投げ捨てる描写は、なかなか衝撃的。いわばミラクルライトを捨てて前線に向かうようなもの。
プリキュアは黎明期から「応援だけでなく立ち上がれ」を扱っています。例えばGoGoの大都会の人々や、フレプリのラビリンス人等々。
キミプリと同じくアイドルが登場するドキプリでは、トップアイドルまこぴーも「この世界の人たちは一緒に唄おうとする。とても不思議だ」と感慨深く語っています。
そもそもプリキュアはなりきり遊びがビジネスの基本ですし、教育番組的な側面からも「自立して戦え」は必然的なポリシーとも言えます。
とはいえ、ここまではっきりと玩具を捨てて前に出るのは凄い。特に今作は「推すことの楽しさを伝えるのでは」とも言われていただけに、「推すのではなく前に出よ」は尖ってる。
そして次回。既に公式に公開されているところによれば、新キュアが2名登場するようです。
普通に考えればプリルンとメロロンですが、変身に至る経緯が不可解。
プリルンはともかく、メロロンがいかなる理由で変身するのか。
プリキュアとは自立しているもの(20周年時の鷲尾さんの定義)ですが、メロロンは明らかに依存しています。カッティーを助けるのはアイドルであって欲しいし、色んなことが絡み合って展開が読めないです。
■(第15話)キミとアイドルプリキュア♪「ねえたまメロメロ大作戦メロ~!」感想
メロロンが、ねえたまとのデートを頑張るお話。そして謎の販促。追加玩具らしきものが登場して次回へ。
追加玩具はハートロック。心の錠前です。不可解といえば不可解です。
普通に考えれば解錠して遊ぶはず。解錠すると離れる。チョッキリ団の思想に寄ってる。
今回登場した恋愛スポットのように、錠前がそれの定番なのは「離れない」からです。
しかしながらこの玩具は解錠する。意味的には別れてしまう。
ただ、プリキュアとは自立しているもの(20周年の時の鷲尾さんの定義)ですから、恋人とベッタリと言うのはむしろそぐわない。
鍵を開いて離れたり、また閉じてくっついたりする方が「プリキュアらしい」ように思います。
だから鍵もセットについている…?ハサミでぶった切るような別れはないので、チョッキリ団とは違う…?
今作の特徴的要素である「推し」の概念は、本来はプリキュアとは相性が悪いです。対象に依存してしまっている。
そうすると、適切な距離を保ち、くっついたり離れたりしてお互いを支え合いながら高め合おうとか、そのあたりの意味を込めてるんだろうか。
プリキュア3人とも、これまで好きだったものと距離を置くような描写がされていますから、それとも整合はします。
さてこの流れを踏まえると、普通に考えるならメロロンはプリルンから独立すると思われます。が、今のところその展開が見えない。
何せプリルンは、何かを教え諭してくれるようなタイプではない。咲良さんも積極的に演説するプリキュアではないし、メロロンからは強く敵視されています。
ますますプリルンにのめり込むことはあっても、自立しそうな気配がない。
あるとすれば、あまりにプリルンがアレなのでガッカリして自発的に見放すとかでしょうか。そして結果的に自立する。
ただそれだと下手したら闇落ちしかねません。そして戻ってくる展開が、上記と同様に思い浮かばない。
一方、カッティーさんがいよいよ本格的に病んできました。もう実質、陥落なさってる。
あまりにも早いですが、「プリルンに救われたメロロン」と同じ構図ともいえる。それならばここから、アイドルさんに心酔しすぎていることのデメリットを描き、メロロンと対比させたりするのかもしれない。
改めて思うと、既に15話なんですね。全体の約1/3が過ぎている。
1話1話が楽しいのであまり気にしていませんでしたが、直近のまほプリでいえばナシマホウ界編が一区切り、わんぷりでいえばリリアン登場前夜です。
それなりに話数が過ぎているので、カッティーさんの陥落もそれほど早いわけでもないのか。むしろ追加玩具の犠牲者として、割と妥当な流れとタイミングだ。
ただ「随分早く陥落したな」と感じるのも本音で、何か妙なトリックがあるような気がする。
メロロンが、ねえたまとのデートを頑張るお話。そして謎の販促。追加玩具らしきものが登場して次回へ。
追加玩具はハートロック。心の錠前です。不可解といえば不可解です。
普通に考えれば解錠して遊ぶはず。解錠すると離れる。チョッキリ団の思想に寄ってる。
今回登場した恋愛スポットのように、錠前がそれの定番なのは「離れない」からです。
しかしながらこの玩具は解錠する。意味的には別れてしまう。
ただ、プリキュアとは自立しているもの(20周年の時の鷲尾さんの定義)ですから、恋人とベッタリと言うのはむしろそぐわない。
鍵を開いて離れたり、また閉じてくっついたりする方が「プリキュアらしい」ように思います。
だから鍵もセットについている…?ハサミでぶった切るような別れはないので、チョッキリ団とは違う…?
今作の特徴的要素である「推し」の概念は、本来はプリキュアとは相性が悪いです。対象に依存してしまっている。
そうすると、適切な距離を保ち、くっついたり離れたりしてお互いを支え合いながら高め合おうとか、そのあたりの意味を込めてるんだろうか。
プリキュア3人とも、これまで好きだったものと距離を置くような描写がされていますから、それとも整合はします。
さてこの流れを踏まえると、普通に考えるならメロロンはプリルンから独立すると思われます。が、今のところその展開が見えない。
何せプリルンは、何かを教え諭してくれるようなタイプではない。咲良さんも積極的に演説するプリキュアではないし、メロロンからは強く敵視されています。
ますますプリルンにのめり込むことはあっても、自立しそうな気配がない。
あるとすれば、あまりにプリルンがアレなのでガッカリして自発的に見放すとかでしょうか。そして結果的に自立する。
ただそれだと下手したら闇落ちしかねません。そして戻ってくる展開が、上記と同様に思い浮かばない。
一方、カッティーさんがいよいよ本格的に病んできました。もう実質、陥落なさってる。
あまりにも早いですが、「プリルンに救われたメロロン」と同じ構図ともいえる。それならばここから、アイドルさんに心酔しすぎていることのデメリットを描き、メロロンと対比させたりするのかもしれない。
改めて思うと、既に15話なんですね。全体の約1/3が過ぎている。
1話1話が楽しいのであまり気にしていませんでしたが、直近のまほプリでいえばナシマホウ界編が一区切り、わんぷりでいえばリリアン登場前夜です。
それなりに話数が過ぎているので、カッティーさんの陥落もそれほど早いわけでもないのか。むしろ追加玩具の犠牲者として、割と妥当な流れとタイミングだ。
ただ「随分早く陥落したな」と感じるのも本音で、何か妙なトリックがあるような気がする。
■(第14話)キミとアイドルプリキュア♪「お母さんへ~こころからのメッセージ~」感想
プリキュアの教科書が如き構成の回だった。美しい。
母の日。故にお母さんのことを想う。
そして母との思い出は、父がいない時間の思い出でもある。
幼き頃に父を亡くし、辛い日々も母が支えてくれた。
これを「推し」行為と表現するのは異質ではあるものの、キミプリ的には「推し」。
キミがいるから頑張れる。推してもらって今の自分がある。
同時に、母が頑張れたのも紫雨さんが居たから。
これを「推し」が生きがいと表現するのは異質ではあるものの、キミプリ的には「推し」。
子供のために頑張る。望んでそうなったのではないにせよ、キミを守るために今がある。
母の日である上に、本日は紫雨さんのお誕生日。
詰め込みすぎにも思えますが、双方向性であることを思うと納得。
母に感謝を伝える日であると同時に、子を祝福する日。
(あとツマンナイことを言うなら、咲良さん達にも母が居るのにそちらにフォーカスしない理由立てになる)
それだけでも美しいのに、この状況下で販促を捻じ込んでくるのも見事です。
プリティホリックをどうぞ。CDをどうぞ。カメラで撮影もするよ。
しかもただの販促でもない。
プリティホリックはアイドル&ウインク時代にCMをやってます。
2人へのリスペクト全開の紫雨さんにとって、ピンポイントに嬉しいところを突いてるはず。
お母さんからのCDも色々と背景を察せられる。
紫雨さんは自分用・研究会用・布教用等々に複数枚を買いそう。しかし実際には買ってない。おそらく母もそれに気づいたと思われます。
一般論として、我が子が何かに熱中するのは嬉しいこと。幼少期に辛い出来事があったのなら猶更です。
だから紫雨さんがアイドルさんにハマったのは、お母さんとしては嬉しかったはず。
ところが子供の部屋にCDがない。金銭面で苦労をさせているのでは等、心配もしていそう。
何も考えずに娘の好きなCDを買っただけの可能性もあるにはありますが、娘を「推す」お母さんの気持ちを、勝手に色々読み取りたい。
あと余計なことを言うなら、たぶん紫雨さんはキュンキュンになった後、以前のようには自宅でアイドルさん達に熱中していないと思う。
傍から見ると「新メンバーのキュンキュンが加入した途端、ちょっと冷めたようにみえる」「キュンキュンには一切リスペクトを示さない」と認識されてそうで、例によって特大のキュンキュンアンチと思われてそう。下手をすると「キュンキュンがジャケットにいるからCD買わなかったのでは」ぐらいの超誤解をされてるかもしれない。
咲良さんたちとどういう関係だと説明したのかは、特には語られていない。
ご馳走を頼んだ店の娘…というだけでは、普通は誕生日を祝いに自宅にやってきたりはしません。少なくとも友人であることは話したと思われますが、学年も違うので一般には不自然。それを踏まえつつ「何のつながりでできた友人なのか」を説明するとしたら、研究会関連が入り口かと思われます。完全に嘘ではないのだし。
そうすると親視点では、公式からもサムライの如しと言われるほどの実直さや覚悟を持つ娘が、中学に入学してからはそれまでのダンスではなく、自らアイドル研究会を立ち上げて、そこから派生して別学年の友人とも仲良くしてることになる。
「同学年の子と上手くやっていけてるのかな?」の心配は沸くものの、世界が広がっていってるように感じられ、これ自体も嬉しいと思う。
子供の頃からやっていた、母との思い出も深いダンスの道からは外れてると思われますが、それはそれで良い。
これまでの紫雨さんのキャラ造形や、周囲の想いなども読み取れる美しい構成だったと思う。
あと手書きのメッセージカードに、ルビを振ってる紫雨さんの几帳面さも好き。子供向け番組の意識を決して切らさない。プロだ。
【その他】
・ザックリーも涙ぐんでいた。
究極の別れである死別は、チョッキリ団的には無条件で賛美してもおかしくなさそうですが、一般と同様の価値観を持ってるらしい。
・存在意義が危ぶまれる蒼風さん。いなくても問題なく話が進みます。むしろ、いないほうが話はすっきりする。紫雨さんの超絶リスペクト相手が咲良さん一人に集中する方が、説得力とか納得感はあるので。
それでいながら、端々で良い仕事をなさってます。お顔が愉快。今回はウインクバリア2連発の謎行動もしてくれました。ピンクトルマリン枠狙いか。
何がどうと言語化するのは難しいのに、何かがどうにかなって目が離せないので、ひとまず蒼風派で応援しています。
プリキュアの教科書が如き構成の回だった。美しい。
母の日。故にお母さんのことを想う。
そして母との思い出は、父がいない時間の思い出でもある。
幼き頃に父を亡くし、辛い日々も母が支えてくれた。
これを「推し」行為と表現するのは異質ではあるものの、キミプリ的には「推し」。
キミがいるから頑張れる。推してもらって今の自分がある。
同時に、母が頑張れたのも紫雨さんが居たから。
これを「推し」が生きがいと表現するのは異質ではあるものの、キミプリ的には「推し」。
子供のために頑張る。望んでそうなったのではないにせよ、キミを守るために今がある。
母の日である上に、本日は紫雨さんのお誕生日。
詰め込みすぎにも思えますが、双方向性であることを思うと納得。
母に感謝を伝える日であると同時に、子を祝福する日。
(あとツマンナイことを言うなら、咲良さん達にも母が居るのにそちらにフォーカスしない理由立てになる)
それだけでも美しいのに、この状況下で販促を捻じ込んでくるのも見事です。
プリティホリックをどうぞ。CDをどうぞ。カメラで撮影もするよ。
しかもただの販促でもない。
プリティホリックはアイドル&ウインク時代にCMをやってます。
2人へのリスペクト全開の紫雨さんにとって、ピンポイントに嬉しいところを突いてるはず。
お母さんからのCDも色々と背景を察せられる。
紫雨さんは自分用・研究会用・布教用等々に複数枚を買いそう。しかし実際には買ってない。おそらく母もそれに気づいたと思われます。
一般論として、我が子が何かに熱中するのは嬉しいこと。幼少期に辛い出来事があったのなら猶更です。
だから紫雨さんがアイドルさんにハマったのは、お母さんとしては嬉しかったはず。
ところが子供の部屋にCDがない。金銭面で苦労をさせているのでは等、心配もしていそう。
何も考えずに娘の好きなCDを買っただけの可能性もあるにはありますが、娘を「推す」お母さんの気持ちを、勝手に色々読み取りたい。
あと余計なことを言うなら、たぶん紫雨さんはキュンキュンになった後、以前のようには自宅でアイドルさん達に熱中していないと思う。
傍から見ると「新メンバーのキュンキュンが加入した途端、ちょっと冷めたようにみえる」「キュンキュンには一切リスペクトを示さない」と認識されてそうで、例によって特大のキュンキュンアンチと思われてそう。下手をすると「キュンキュンがジャケットにいるからCD買わなかったのでは」ぐらいの超誤解をされてるかもしれない。
咲良さんたちとどういう関係だと説明したのかは、特には語られていない。
ご馳走を頼んだ店の娘…というだけでは、普通は誕生日を祝いに自宅にやってきたりはしません。少なくとも友人であることは話したと思われますが、学年も違うので一般には不自然。それを踏まえつつ「何のつながりでできた友人なのか」を説明するとしたら、研究会関連が入り口かと思われます。完全に嘘ではないのだし。
そうすると親視点では、公式からもサムライの如しと言われるほどの実直さや覚悟を持つ娘が、中学に入学してからはそれまでのダンスではなく、自らアイドル研究会を立ち上げて、そこから派生して別学年の友人とも仲良くしてることになる。
「同学年の子と上手くやっていけてるのかな?」の心配は沸くものの、世界が広がっていってるように感じられ、これ自体も嬉しいと思う。
子供の頃からやっていた、母との思い出も深いダンスの道からは外れてると思われますが、それはそれで良い。
これまでの紫雨さんのキャラ造形や、周囲の想いなども読み取れる美しい構成だったと思う。
あと手書きのメッセージカードに、ルビを振ってる紫雨さんの几帳面さも好き。子供向け番組の意識を決して切らさない。プロだ。
【その他】
・ザックリーも涙ぐんでいた。
究極の別れである死別は、チョッキリ団的には無条件で賛美してもおかしくなさそうですが、一般と同様の価値観を持ってるらしい。
・存在意義が危ぶまれる蒼風さん。いなくても問題なく話が進みます。むしろ、いないほうが話はすっきりする。紫雨さんの超絶リスペクト相手が咲良さん一人に集中する方が、説得力とか納得感はあるので。
それでいながら、端々で良い仕事をなさってます。お顔が愉快。今回はウインクバリア2連発の謎行動もしてくれました。ピンクトルマリン枠狙いか。
何がどうと言語化するのは難しいのに、何かがどうにかなって目が離せないので、ひとまず蒼風派で応援しています。
・一応触れておくと、父の死が扱われたのはハトプリ、スマプリ以来で3例目。母の死(プリ5)も入れると4例目。22作品中の4例目なので、頻度としてはそこそこある。
祖父母の死(フレプリ、ドキプリ、デパプリ等)も入れると更に増える。意外と定番ネタだけど、それぞれのシリーズの特色を反映してて興味深い。
ついでに言うなら、人以外の親的存在の死(MHやまほプリ)、娘やパートナーの死(はぐプリ)、ペットの死(ハピチャやわんぷり)、上記プリキュア以外の親の死(ひろプリ等)の他、トロプリやヒープリのような死が物語に組み込まれているシリーズもあり、「死」が出てこない方が少なかったりする。
(明確には死者が出てはいない、例えばスイプリでも死を意図した描写がある。「世界を滅ぼす」的なざっくりした表現は除外したとしても、死が全く登場しないシリーズはないんじゃないかな)
■(第13話)キミとアイドルプリキュア♪「フレッフレッ!キラキライト!」感想
クラスメイト女子の恋の応援をするお話。
みんなで一生懸命に応援して、だけど振られてしまい、そして即座に次の恋に進んだ。
新しいクールも始まったし、少し考えこんでみる。
キミプリさんにおける「アイドル」とは、事務所所属の職業アイドルではなく、うちの子は我が家のアイドル!的な意味合いでのアイドルのように思えます。
これまでのところ、定番の「トップアイドル目指して頑張る!」といった路線では進んでいません。
それよりも、咲良母がしばしば口にするように「うちの子って本当に可愛い」との身近で日常的な方向が強調されてる。
メタ的には幼児視聴者と親の関係。親にとっての最推しは子供です。子供は無条件に賛美され、些細なことでも絶賛され、健全な承認欲求を満たされながらキラキラと謳歌する。子供がにっこり笑って歌うだけで周囲が幸せになるのは、第1話で示されてる「アイドル」の条件にも合致します。
※「プリキュア」は子供向け玩具を売るための番組なので、親から子への愛を信頼するのは大前提にしてよいはず。
ただこれは、まかり間違うと子供への呪縛になってしまう。
「あなたが笑ってくれれば幸せだ」は「私はいつでも笑っていないといけない」になりかねない。
「あなたはお歌が好きだよね」は「私は歌を好きでいないといけない」に繋がる。
周囲がこんなに応援して推してくれたのに、目標を変えてもよいのか?は生々しく深刻な問題です。
今回のオチ「好きな人がすぐに変わった」は、これへの回答とも取れます。
それを念頭に振り返ると、確かに主要登場人物は「推されていたのに変える」要素を抱えてる。
咲良さん
→喫茶店を一緒にやらなくてもよいと、親から提示される
蒼風さん
→ピアノ以外も楽しんでと、親から助言される
紫雨さん
→期待されていたダンスとは異なる道に進む
カイトさん
→レジェンドアイドルなのに、長期休養中
先日登場したメロロンも、過剰にプリルンに心酔しており、後々「憧れを裏切られた」的な展開はあってもおかしくなさそう。
カッティーが豪速で陥落していっているのも、「ダークイーネ様から寄せられた信頼を裏切る」がテーマ的に含まれているのかも。
ダークイーネは、名前的には「いいね」しています。チョッキリ団の方針でいえば、ダークブロックとかの方が適切に思えますが、あくまで「いいね」。
降臨してくれた際も、部下の失敗を叱責するでもなく、パワーアップアイテムを支給してくれています。
そう思うと、子を溺愛して変化を許さない系の毒親タイプというのは、ありそうかもしれない。カッティー、あなたはそんな子じゃなかったはずでしょ的なキレ方をするタイプ。
これが当たってるかはさておき、この問題は実際の育児の場でも割と直面します。
いつもは赤が好きで赤を選んでいた子が、ある時、青を選んだとして。
「あなたは赤でしょ?」と一切の悪気なく勧める行為が、子供にとっては呪縛になりかねない。
親は子に喜んで欲しいので、子供が好きなことにはどんどん協力するし、それ自体は良いことなだけに難しい。
他、サブタイトルの「フレッフレッ!キラキライト!」は、かなり不自然です。
普通なら「恋の応援!」とかそういうタイトルになりそうなのに、ただの応援アイテムが表に出ている。
劇中でも生徒が当たり前に大量に持っており、明確な意思を持っての描写に思えます。まぁ案外、「販促のためです」というそれだけかもしれませんけれど。
販促と言えば、隙さえあれば捻じ込んでくる紫雨さんが大変に良いです。なんて優秀な営業担当。
あと、端々で愉快な顔してる蒼風さんも良いです。ぶっちゃけ居てもいなくても話の大筋に全く関係ない不憫な立ち位置なのに、細かいところで謎の存在感を発揮なされてる。今回のオチの顔とか。これでまた当面は、蒼風派としてやっていけそう。
クラスメイト女子の恋の応援をするお話。
みんなで一生懸命に応援して、だけど振られてしまい、そして即座に次の恋に進んだ。
新しいクールも始まったし、少し考えこんでみる。
キミプリさんにおける「アイドル」とは、事務所所属の職業アイドルではなく、うちの子は我が家のアイドル!的な意味合いでのアイドルのように思えます。
これまでのところ、定番の「トップアイドル目指して頑張る!」といった路線では進んでいません。
それよりも、咲良母がしばしば口にするように「うちの子って本当に可愛い」との身近で日常的な方向が強調されてる。
メタ的には幼児視聴者と親の関係。親にとっての最推しは子供です。子供は無条件に賛美され、些細なことでも絶賛され、健全な承認欲求を満たされながらキラキラと謳歌する。子供がにっこり笑って歌うだけで周囲が幸せになるのは、第1話で示されてる「アイドル」の条件にも合致します。
※「プリキュア」は子供向け玩具を売るための番組なので、親から子への愛を信頼するのは大前提にしてよいはず。
ただこれは、まかり間違うと子供への呪縛になってしまう。
「あなたが笑ってくれれば幸せだ」は「私はいつでも笑っていないといけない」になりかねない。
「あなたはお歌が好きだよね」は「私は歌を好きでいないといけない」に繋がる。
周囲がこんなに応援して推してくれたのに、目標を変えてもよいのか?は生々しく深刻な問題です。
今回のオチ「好きな人がすぐに変わった」は、これへの回答とも取れます。
それを念頭に振り返ると、確かに主要登場人物は「推されていたのに変える」要素を抱えてる。
咲良さん
→喫茶店を一緒にやらなくてもよいと、親から提示される
蒼風さん
→ピアノ以外も楽しんでと、親から助言される
紫雨さん
→期待されていたダンスとは異なる道に進む
カイトさん
→レジェンドアイドルなのに、長期休養中
先日登場したメロロンも、過剰にプリルンに心酔しており、後々「憧れを裏切られた」的な展開はあってもおかしくなさそう。
カッティーが豪速で陥落していっているのも、「ダークイーネ様から寄せられた信頼を裏切る」がテーマ的に含まれているのかも。
ダークイーネは、名前的には「いいね」しています。チョッキリ団の方針でいえば、ダークブロックとかの方が適切に思えますが、あくまで「いいね」。
降臨してくれた際も、部下の失敗を叱責するでもなく、パワーアップアイテムを支給してくれています。
そう思うと、子を溺愛して変化を許さない系の毒親タイプというのは、ありそうかもしれない。カッティー、あなたはそんな子じゃなかったはずでしょ的なキレ方をするタイプ。
これが当たってるかはさておき、この問題は実際の育児の場でも割と直面します。
いつもは赤が好きで赤を選んでいた子が、ある時、青を選んだとして。
「あなたは赤でしょ?」と一切の悪気なく勧める行為が、子供にとっては呪縛になりかねない。
親は子に喜んで欲しいので、子供が好きなことにはどんどん協力するし、それ自体は良いことなだけに難しい。
他、サブタイトルの「フレッフレッ!キラキライト!」は、かなり不自然です。
普通なら「恋の応援!」とかそういうタイトルになりそうなのに、ただの応援アイテムが表に出ている。
劇中でも生徒が当たり前に大量に持っており、明確な意思を持っての描写に思えます。まぁ案外、「販促のためです」というそれだけかもしれませんけれど。
販促と言えば、隙さえあれば捻じ込んでくる紫雨さんが大変に良いです。なんて優秀な営業担当。
あと、端々で愉快な顔してる蒼風さんも良いです。ぶっちゃけ居てもいなくても話の大筋に全く関係ない不憫な立ち位置なのに、細かいところで謎の存在感を発揮なされてる。今回のオチの顔とか。これでまた当面は、蒼風派としてやっていけそう。