穴にハマったアリスたち
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ぴちぴちピッチを大応援中。第三期をぜひ!




本日をもって相田さんに現役を譲った星空さんについて。
とても面白い記事を読んだので紹介してみる。

スマイルプリキュア!・48話『光輝く未来へ!届け!最高のスマイル!!』感想(「yukitaの想い出日誌」さん)

『ピエーロ様は星空さんたちの成長を望んでいた』

これは目から鱗でした。
そして諸々の疑問が綺麗に溶ける。

星空さん達が決意するのを、やたらに待ってくれるピエーロ様。
妙に「絶望とは何か」を説明してくれるピエーロ様。
前振りの割に、あっさりと退場するピエーロ様。

「そもそもピエーロ様は勝つことを目的としていなかった」と考えれば、これらの行動にも納得がいきます。

このことを思うと、「ピエーロ」という彼の名前についても、綺麗に説明できる。
敗北を前提とし、主人公たちの成長のために立ちふさがる悪役。
まさに優しくも哀しいピエロです。

ある意味、大塚監督自身だったのかなとも思う。
「現実とはこんなものだ」という思いと、それをプリキュアさんに打ち破って欲しいという願い。
「スマイル」さんは噛みしめれば噛みしめるほど、感じ取れるものが出てくるな…。

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ちょいとネガティブな心持ちになったので、ちょいとネガティブに感想を書いてみる。

「スマイル」さんに対して否定的な感想を持っておられる方を結構見かけます。
なんとなく理解はできる。
確かに妙なシリーズだったなぁというのが素直な感想。

で、何でなのかを考えてみた。
「日常回が多くて一貫した目的がなかったから」というのは、テーマに関わる部分なので、あんまり理由にはしたくないなと思う。
(他のプリキュアさん達が一貫した目的があったかというと、意外と微妙ですし、あったかどうかで変わったか?とも思う)

色々考えて、思ったのが2つ。

一つは、制作者様サイドの思い入れが強すぎたんじゃなかろうか。
主要テーマの「メルヘンと現実」は、作り手側としては正に切実で、今もっとも痛感して伝えたいことだったんだと思います。
ただ受け手としては視点移動をかなり要求される(星空さんが「メルヘンに助けられる」側になったり、「メルヘンそのもの」になったりする)上に、意識してない人には全く響かないテーマだったのかなと。

そして扱っているテーマは複雑なのに、妙にすっきりした印象を受けるのは、制作者様的には悩みぬいて答えが出ていたからじゃないかな。
そのためか、視聴者側の理解のスピードよりも早い勢いで話が進んでいってるところがあった気がする。
なんというか、例えば最終回でわんわん泣いている星空さんらを見て、視聴者よりも先に内輪で盛り上がられてしまったような、取り残され感に似ているというか。
綺麗に技をかけられすぎて、技がかかってることに気付かなかったような感じというか。

もう一つは、妄想の余地が少ないシリーズだったからではないでしょうか。

「スマイル」さんで二次創作やろうとすると、結構シビアだと思うんですよ。
何せ劇中で、ロボ化やミニ化や入れ替わりやその他様々なことをやってしまってます。
プロが「なんでもあり」で楽しませようとしてきたら、生半可な妄想じゃ太刀打ちできないですよ。

反面、人間関係は存外淡白なので、いわゆる百合妄想だとかはしづらくなってる。
象徴的なところでいえば「海イベントで、普通に誘われない黄色」とか「元々そこまで仲良しでもない青と緑」とか。
テーマの「メルヘン」が、絵本・漫画・家族・道と、個人の事情に関与してるので、相互に絡みづらいのが痛かった。(しかも「大事なことは自分で考えよう」のおまけつき)

同様に「個人の夢」を扱った「プリキュア5」の場合は、「相性ばっちりだけどバラバラ」「夢を本気で叶えようとするとき、最後は人は一人だ。しかし孤独ではない」といった側面があったので、これを回避できました。
が、「メルヘン」でそれをやろうとすると、更に複雑怪奇な多重構造になってしまう。
(黄瀬さんの漫画に救われた星空さんが、絵本で青木さんを救い、それに影響を受けた青木さんが緑川さんに道を…略。さて、誰の何が誰にとっての「メルヘン」で、何の誰が何の「現実」だろうか)

唯一、日野さんの「人との絆」だけは懸け橋になりえた。
そういう意味では、日野さんが主役をやるのが正解だったのかもしれません。
考えてみれば夢原さんはそういうタイプですし。もしもレモネがメインだったらと思うとぞっとする。

適当なる改案:
 メインが日野さん。
 行動力があって人と絡むのが好きで、スポーツを頑張る日々。
 そこに不思議行動が目立つ転入生・星空さんがやってくるところからスタート。
 
 「絵本が好き」という日野さん的には理解不能な価値感を持つ星空さんを始め、
 「漫画」や「家族」や「道」といった、他人からすれば妙なものを大事にする級友ら。
 彼女らとの交友を通じ、「メルヘン」の素晴らしさを感じ取っていく日野さん。
 また彼女たちも自己を見つめ、「メルヘンを救う」方向に成長していく。
 それらの過程を経て、日野さんは「うちのメルヘンは友だち」と悟る。

…意外とまとまった気がする。
ということは、星空さんがまずかったんだろうか。
おかしいな、「赤毛のアン」はアン・シャーリーが主人公で何の問題もなかったのに。

「赤毛のアン」の構成と比較してみると、他愛のない日常話を繰り返し、ラスト間際でメルヘンから卒業するのは同じ。
実際、「赤毛のアン」に対する最もメジャーな感想は、「空想力豊かなアンが素敵」だと思います。
メルヘンからの卒業とかそんなことは、1巻を読んだだけではまず出てこない。
「スマイル」さんに対して「とにかく楽しいシリーズだったよね」みたいなもの。

「赤毛のアン」が真価を発揮するのは続編シリーズにおいて。
田舎村の親友たちと別れた後、大学で出会った恐るべき友や、メルヘンから脱却していく物語が燃え上がります。
それを思うと、「スマイル」さんは続編が存在してこそ、輝くのかもしれません。
中学を卒業した後、たまたま同じ高校になった青木さんと雪城先輩と水無月先輩の物語とか。
様々な道があるということで、他チームの良いところを吸収しつつも、「スマイル」組の矜持を発揮して己の道を確立していく展開とか、凄まじく熱そう。

…あれ。つまり最終回の「これから白紙の未来が始まる」終わり方か。

といった感じで。
考えをまとめてから書いたつもりが滅裂になりましたが、思うところを書いてみました。
「スマイル」さん自体は大好きです。
私生活でも仕事でも色々あった1年だったので、どんぴしゃり胸に刺さったテーマだった。
それだけに、何かを妙に叫びたい。

あと私的No.1は年間通じて青木さんでした。次点で星空さん。
青系を贔屓にしたのは美翔さん以来だったかも。

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スマイルさんの感想追記、というか紹介。

「スマイルプリキュア!ご覧いただきありがとうございました。 」(白川周作さん公式ブログ)

どこのどなただ?(失礼)と思われるかもしれませんが、みんな大好き「お巡りさん」役の方。
引用や抜粋するのも無粋なので、まずは一読して欲しい。
熱いものが胸にこみあげてきます。

お巡りさんは本当に良い役だったと思います。
星空さんと直接的に絡むことはなかったと思いますが、ずっと遠くから見守ってくれてました。
子供が何も恐れずにメルヘンたる児童時間を満喫できるのは、彼らのような大人がいるから。
「メルヘンを作り出してくれる人たち」の存在を、とても良くあらわしていたと思う。

そのお巡りさんが、内心では何を感じていたか。

「実は救われていたのは、メルヘンを形作っていた方もだった」という、「スマイル」さんそのものなことが。
白川さんにとっての「警官」、「警官」にとっての星空さん等々、二重三重の構造。
「スマイル」さんがどれだけの強い思いで作られていたか、ひしひしと伝わってきます。

まだ最終回という実感がなかったのだけど、この記事読んで、すとんと落ちました。ありがとう「スマイル」さん。

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【来年度のプリキュアさん】

「オールスターズ」も着々と準備中。
キャッチコピーは「わたしたちは、ひとりじゃない!」。
良いですね。「わたしたち」が誰を指しているのか、それだけでもモワモワ妄想が広がります。
プリキュアさんの場合「後に続く人たちがいる」「他にも戦っている友だちがいる」だし、視聴者の場合「私たちもプリキュア」。
「あなたはひとりじゃない」ではないところが、凄く良い感じ。

【来年度のプリキュアさん2】



「ドキドキ」さんは優秀な方が多いそうで。
いきなり紫の方がでかでかとCM起用されてます。ようやく現れた芸能界の成功者。
まず、レモネや完璧娘に、ちゃんとご挨拶に伺う事をお勧めします。
最初が肝心ですからね…。挨拶の順番を間違えただけで、とんでもないことになりそう。

■スマイルプリキュア! 第48話(最終回)「光輝く未来へ!届け!最高のスマイル!!」

絶望の現実に沈みこんだ星空さんでしたが、メルヘンたるキャンディさんに引き上げられ再び現実へ。
メルヘンは形もないし触ることもできない。だけどこうして救いになってくれる。
かつてのあの頃のようにメルヘンから助けてもらい、いざ、最後の決戦へ。



でかい。でかすぎます。

とりあえず殴ろうと思って振り上げた拳のやり場に困ります。

星空さん:
 「あたしたちにできることを全部やろう!」

そして速攻で大技発射。
この1年間、最後までそこだけは成長しない子たちでした。
まずは必殺技。とにかく必殺技。



しかし案の定、ざっくりと破られてしまいました。
それもピエーロ様の拳で。
物理攻撃が最強なんです。ここに来て真理が露呈。



身も蓋もない破壊描写。
バッドエンド化とかビームとか砂漠化とか色々ありましたが、殴った方が早かった。
やっぱり物理攻撃が最強。



あまりといえばあまりの攻撃に、頼みの綱のスマイルパクトも壊れてしまいました。
かの玩具がいかなる原理で動いているかは存じませんが、絶望が一定値を超えたために、メルヘンランドとの通信を切られたとかじゃないでしょうか。
さしものバンダイ様の超技術でも、電源ケーブル抜かれたらどうしようもありません。

星空さん:
 「大好きな人たちがいるこの世界で」
 「もっと。もっと」
 「生きたい…!!」

あの楽しかった日々。
無駄と言えば無駄、無目的と言えば無目的だけど、だからこそ楽しかった子供時代。
ずっと続くと思っていたメルヘンは、今はこんなにも遠い。

その時。悲鳴をあげる現実に、無力なメルヘンも最後の意地を見せた。



残された最後の力を振り絞り、玩具が再起動。
だけどそれを使うと、ご多聞に漏れず、メルヘンランドと断絶。
キャンディさんとも会えなくなってしまう。

かつて先輩たちも通ってきた道なれど、星空さんは断固拒絶。
「プリキュア」というメルヘンと別れるなんてありえない。
何せつい先ほど、絶望の底から救ってくれてます。このメルヘンを、手放すのか…?



星空さん:
 「どんなに辛くても苦しくてもいい」
 「友だちがいなくなるのだけは、嫌だ」

あたかも壊れた玩具を手放せないお子様のように。
星空さんの拒絶は大変に強い。
「メルヘンに救われた」というこのシリーズの根底に関わる部分なんだから。



ピエーロ様:
 「希望だという友だちは失われ」
 「地球もなくなり」
 「明日は永遠に来ない」

星空さん:
 「それが、絶望…」

終わりのない怠惰の意味を、星空さんは実感として噛みしめる。
永遠に明日が来ない。
怠惰と絶望がリンクした。

もう何が大切か分からない。
もちろん現実が大事で生きたいけれど、メルヘンだって大事なんです。
錯乱して動きを止めた星空さんを見て、しかしキャンディは先に一歩を踏み出した。



キャンディ:
 「大切なことは、ちゃんと自分で考えて」
 「自分で決めるクル」

CMの最中も拒絶を続けた星空さんでしたが。
メルヘンからのこの言葉に、覚悟を決めました。
本当に守りたいものは何だったのか。

メルヘンは現実には存在しない。
それでも私たちを救ってくれる。
救われた私たちが戦えるのなら、架空のメルヘンにだって意味があったと確信できる。

だけど「メルヘンを守るために戦う」になってしまっては本末転倒。
この期に及んでメルヘンランドが戦線に参加しないのも、お伽噺そのものが話に絡まないのも分かる気がしてきた。
星空さん達はメルヘンを守りたいんじゃない。現実を守りたいんだ。

現実を守ったその結果、メルヘンも守られるのであって。
メルヘンを守るために戦ってしまったら、順序が逆です。
それを思うと、キャンディを守るためにプリキュアさんを起動した前女王様は、ぎりぎりの苦渋の決断だったんだろうな…。

プリキュア離れしたお子様に、「番組続かないからプリキュアを観てよ!」と頼むのは奇妙。
だって、子供を楽しませたくて「プリキュア」を作ってたんだから。
ただ、そうは言っても、作り手としては意地も願いもある。
自分たちの仕事は、意味のない架空のメルヘンなんかじゃないと。
でもだからといって、現実を犠牲にし始めたら…。



星空さん:
 「あたしたちにできることを全部やろう」
 「あたしたちは絶対、未来を諦めない」

大前提中の大前提。
メルヘンには愛着がある。別れたくはない。
でも本当に大切なのは、メルヘンじゃない。

星空さん: 
 「それがあたしたち」
 「スマイルプリキュアだから」

これまでメルヘンの大切さを(そうであって欲しいという、それこそメルヘンのような願いを込めて)訴え続けてきた「スマイル」さん。
最後はメルヘンからの卒業。
星空さんは、この1年で本当に成長されました。



星空さん:
 「プリキュア・スマイルチャージ」

スマイルなんて浮かべられる状況ではない。
だからこそ言う。「スマイル」を「チャージ」と。
その先に絶望があると分かっていても、だからこそ笑え。



変身再起動。そして小細工なしで、再度の大砲発射。
というか限りある電力で動いてるんです。
悠長にやってる時間はない。輝け!スマイルプリキュア!



全力でぶちかました結果、大砲が星空さん化。
ペガサスやフェニックスのエフェクトと並ぶ星空さん。
彼女がまさしく「メルヘン」を現実で体現した、まさにその瞬間。
もうメルヘンに憧れてる無力な子供じゃない。
メルヘンは、自分だ。これからはメルヘンを与える側。ほんの一瞬だけ、メルヘンが現実に。



平和になった世界。
これまでの激闘が嘘のように、もう一度、今までの生活が戻ってきました。
お好み焼きを作る日野さん、漫画賞の第一歩を踏み出した黄瀬さん、家族に応援される緑川さん、先達と共に道を考える青木さん。
いずれもちょっとずつ、メルヘンを作り出す側に。



そして星空さんも。
かつて挫折した絵本作りを目指されました。
絵本に救われた子が、絵本を守るために戦い、絵本を卒業し、絵本を作る。

そうやって各自がメルヘンから卒業していったなら。
逆説的ですが、メルヘンは意味を持つし、また自分たちのところにやってきてくれる。
曲がり角の先には何があるか分からないし、現実はメルヘンのようにはいかない。
でもそこには新しい一日が待っていて、白紙の未来は輝いている。



「メルヘン」と「現実」、素敵なテーマにありがとうを贈りたい。


(左画像)
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「DX3」との類似を言われていますが、最終テーマが「卒業」ならば必然的にそうなってしまうのかなと。
(メルヘンたる「プリキュア」能力と向き合わないと綺麗に収まらない)
今にして思えば、「DX3」は「スイート」文法の「共有体験」で説明ができますね。
表面の表現は同じですが、細かいところは結構違っているというか、大塚監督が「DX3」で伝えたかったことは、どちらかといえば「スマイル」さんに近いんじゃないかなと思ってみる。

【今週の青】

ラストの日常カットでの掛け軸の文言は「蛇の道は蛇」。

なかなかに深い言葉です。
青木さん、一回り成長なされた。
「様々な道があり、様々なプロフェッショナルがいる」を表現した言葉として、確かにそのとおりだけど、いやそれでいいのか感も。。

【今週のバッドエンド】

一時期騒がれた「ジョーカー=ピーターパン」は、ジョーカーさんのラストを見るに、正解だったのかなと。
ピーターパンはネバーランドを脱していないので、バッドエンド王国で最後を迎えるのはさもありなん。

今の星空さんにとって、理想の異性像が誰になるのかは、ちょっと気になります。
ピーターパンとは答えないような気もするし(ピーターはジョーカーだから、とかそんな直接的な意味ではなくて)、逆に全てを分かった上で、だからこそピーターと言いそうな気もする。

【今週の鳥】



なんと特殊ED。読み終わった絵本をパラパラとめくってるような良い読後感。
OP・EDを変えないことに生命をかけてるプリキュアさんには珍しいです。
実に美翔さん時代以来。(美翔さんにしても正確にはEDではない)

[追記]
 見返してみたら、美翔さんもちゃんとEDだった…!
 なんて子でしょうか、まったく。

【今年のプリキュアさん1】

スマイルさんの最大の問題は、扱ったテーマが、制作サイドと完全に噛み合いすぎたことじゃなかろうか。

以下、現実に存在する方の心境を勝手に慮るという、あまりよろしくないことをしますが、これも感想と言う事でご容赦。

大塚監督はあちこちで言われている通り、「自分が子供の頃に感じたドキドキを伝えたい」が、根っこにあると思われます。
それともう一つ、一昨年の大震災以降でしばしば言われた「フィクションに意味はあるのか」。

毎週「プリキュア」さんはテレビの中で「絶対に諦めない」と叫び、敵を撃破して見せます。
良かった良かった。
やっぱり諦めない心って大事だよね。愛や友情って無敵だよね。希望はいつだってある。

で、津波が来た時、何かの役に立ったのか。

ブラウン管の中のプリキュアさんが、津波を受け止めてくれたりしたんでしょうか。
なまじ真剣に制作し、思いを込めて番組を提供していただけに、このダメージはでかい。
(この影響で、一時期、工藤真由さんも調子を崩されてた)

「現実に役に立たないのに、メルヘンに意味はあるのか」を念頭に置くと、スマイルさんの構成も見える気がします。
お伽噺の世界と大々的に手を組んで何かをするのではなく、あくまで現実とメルヘンは分離している。
メルヘンが主題にあるのに、劇中のメルヘンはとても弱々しい。

テレビシリーズの圧縮リメイクである劇場版を考えると分かりやすいです。
星空さんがCMでおっしゃっていたように「昔、自分たちを助けてくれたメルヘンを、今度は自分たちが助けに行く」。
ニコさんは確かに昔、星空さんを救っているのだけど、現在の時間軸で見ると、助けられるばかりでとても弱い。

構成として非常に美しいことに、劇中の星空さんは、大塚監督ら制作陣であると同時に、視聴者にもなってる。
(ややこしいですが、星空さんは劇中では「メルヘンに助けられた人」ですが、劇外では「メルヘン」側)

かつてメルヘンにドキドキした大塚監督らが、メルヘンは無力ではないことを証明するために「スマイル」さんを作る。
「スマイル」さんを見てドキドキしたお子様が、この気持ちを原動力に厳しい現実に立ち向かう。

この連鎖が起きてくれれば、「プリキュア」は無意味なフィクションじゃないはず。
「後に続く人が現れるかどうか」は、プリキュアさんのシリーズ全体を通じたテーマみたいなものですし。
震災以後、数多の現場で似たようなことを感じた社会人は少なくないはず。

ただこの構図が綺麗にぴたりとハマりすぎていて、最初から終わりが決まっているような予定調和感が出てしまったかなとも思います。

何度か書いてますけど、予定調和そのものは、むしろ「スマイル」さんの売りの一つだと思ってる(OPカットに劇中で到達する等)。
子供だった彼女がメルヘン(つまりは伝説の戦士・プリキュア)に成長する話だったわけで、他シリーズで言う所の第1話の展開。
いわば、長い長い『第1話』が終わり、これから「白紙の未来」が始まっていく。



ラストも提供絵で終わるという徹底ぶり。
ここから本編開始なのが、毎週見てきただけによく分かる。
メタ情報も利用した見事な演出。

…なのですが、結果、「化ける」要素が不足したのかなと。
もちろん他のシリーズだって最初から着地点を見据えた上で制作されてると思いますが、「スマイル」さんはその性質上、従来よりも早い段階で決着(したように見える)。

実際のところ、言いたくても言えなかった、最後の一言があると思うんです。
『プリキュアを見て感動してくれたのなら、現実に戦ってくれ』。
でもこれ、作り手側から言うには難しいですね。。

そういう意味では、ラストシーンは星空さんではなく、「誰か別の子のところにキャンディが降ってくる」が正解だったのかなとも。
(「NewStage」で坂上さんが立ち上がったように)

何にせよ、監督の思いが最もストレートに伝わってきた(と勝手ながら感じた)シリーズでした。
1年間、ありがとうございました。次回にも期待しています。

【今年のプリキュアさん2】

好きだったシーンはいくつもあるけど、あえて一つ挙げるなら。
直近と言う事もあって前回の「キャンディが手を引っ張って、絶望から救う」シーン。

これまで「過去には助けてくれたけど、今は助けを待つばかりのメルヘン」という弱い描写が多かっただけに、「俺たちだって捨てたもんじゃないんだぜ」的な、強い気持ちが嬉しかった。
(「強いメルヘン」の意味では、田舎の河童や、ずっと見守ってくれてたお巡りさんとかも同様)
最後の変身も「自身が壊れてもなお、助けてくれたメルヘン」と思うと、非常にパワフル。

どうも制作サイド様は「プリキュアに助けられている」意識が強いというか、それはとても素敵なことなのだけど、同時にもっと「プリキュア」を助けているという強い気持ちを持たれても良いんじゃないかなと、視聴者としてはそんなことも思う。

[追記]
 ●スマイルさん感想:追記&紹介
 ●スマイルさん感想:追記その2

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【来年のプリキュアさん】



10日間限定キャンペーンだそうです。
しかもそのCMを乱発。お店へ急げ!
新しいプリキュアさんは、まだ番組も始まっていないのに飛ばしておられます。

■スマイルプリキュア! 第47話「最強ピエーロ降臨!あきらめない力と希望の光!!」

希望の光だった女王様は既にこの世におられませんでした。
現実はメルヘンのようにはいかないのです。
しかし、それならば。私たちが自分たちの手で、メルヘンを生み出そう。
それが私たちを励ましてくれたメルヘンへの恩返し。
さあキャンディ、あの美しいメルヘンたる女王様の意思を継ぎ、この世知辛い現実にメルヘンを…!



颯爽と人化。
可愛いです。謎生物の人化に外れなし。
この調子でバッドエンドな現実に終止符を!



キャンディ:
 「…皆の声が聞こえてきたクル」

喋った途端に漂うこのがっかり感。
あ、やっぱキャンディはキャンディだ。
メルヘンだけでは成り立たない現実の壁がここに。

とはいえ、周囲のそんな気持ちもなんのその。
キャンディさんは果敢に「絶望の巨人」の足止めを開始します。
足止めして、その後どうするつもりなのか問い詰めたいところですが、雰囲気に押され誰も指摘することもできません。
うん、きっと何か考えがあるんだろう。
ここはキャンディに任せよう…。



しかしながら当然ながら、ピエーロ様にはそんなことに付き合う義理もなく。
キャンディさんに対し、謎手下をけしかけます。
やむなくプリキュアさん達も応戦開始。あれ、こんなことだったらもっと素直に戦闘してた方が、話が早かったような…。

その懸念は的中し。
威勢よく戦いまくるプリキュアさんたちでしたが、肝心のピエーロ様は放置する形になってしまい。
バッドエンドさんたちは復活しまくりの量産されまくり。
元々スタミナには難のある娘さんたちでしたし、すぐに劣勢に。
ちょっと調子に乗りすぎました。

追い詰められた星空さんは、思わず疑問を口にする。



星空さん:
 「あなたは一体何なの?」

かつてメビウス様を自爆に追い込み、ノイズ様との共通項を引きだした必殺の一言。
最近のプリキュアさんらには、「ラスボスと対面したらこれを聞け」とマニュアル化されてるんでしょうか。
花咲さんが繰り出さなかったのは、「詳しい事情は存じ上げない」特性故か。

満を持しての一言に対し、ピエーロ様の答えは「生き物の持つ怨念」「絶望の物語」。
答えを聞いた星空さんも冷や汗。
その答えは不味い。和解の道が潰えてしまった気がする。

今までのシリーズでの傾向を見る限り、「絶望」はかなりのディスシナジーワード。
真っ先に思い起こされるのは「5」のナイトメア。
彼らは全シリーズを通じても珍しい「浄化描写のない完全破壊」をされ続けました。
(そしてそんな彼らのボスのデスパライア様が、全シリーズ通じて唯一の直接の撃破をされなかったボスであることは意味深)
「SS」のゴーヤーンも「絶望」を口にしてましたが、こちらに至っては配下からも反旗を翻されて攻撃される始末。

せめて「苦しみも物語には必要な要素で云々」なら道もあったかもしれませんが…。
先輩たちの嘘つき。この質問、全然効果ないじゃないですか。
失意とともに、星空さんらは絶望の沼の底へ。



実際、現実は厳しいのです。
メルヘンを実現するのは自分たちだとかブチ上げてみましたが、メルヘンは起きないからメルヘンっていうんです。
そもそもメルヘンってなんだ。形もなければ手でも触れない。



方向性を見失い、ずぶりずぶりと星空さんは沈んでいく。
絶望するのは嫌だけど、ではどうすればいいのか。
もがいてももがいても、解決できる気配もない。



が、そこに光が。
手を差し伸べてくれたのは、無能なるキャンディさん。
メルヘン王国の次期女王。それはまさしく、メルヘンそのもの。

キャンディさんに引き上げられ、星空さん達は絶望から帰還。
再度の戦闘態勢をとり、ピエーロ様に挑みます。
特筆したい。実はこの状況、最初と全く変わっていないことを。

よくよく考えてみれば、今回の話が始まった直後と、戦況に変化はありません。
キャンディさんは何もしていないに等しいのです。
だけど星空さんらに、確実に何かを与えた。

これまで「メルヘンは現実とは違う」と言い続け、「それでも現実に立ち迎えるならメルヘンにも意味があった」と、「現実に救われるメルヘン」が描かれてきました。
そんな「弱いメルヘン」からの一抹の意地。
絶望の現実に沈む我々を、確かに引き上げてくれるメルヘン。

「守られてるばかりじゃないんだぜ」と言わんばかりの「メルヘン」サイドの矜持を感じます。
格好いいな、これ。
最終回感想で書こうと思ってたのですけど、「スマイル」さんは制作陣の叫びが元だと思うのです。
震災を始めとした過酷な現実に、フィクションに過ぎない「プリキュア」さんらは無力だ。
どんなにブラウン管の中で「絶対に諦めない」と叫ばせたところで、津波がくれば押し流されるんです。

「自分らの仕事(メルヘン)には意味はあるのか?」。存在意義のかかった疑問への回答は、「これを観た視聴者が現実に立ち向かってくれるのであれば」。
「そうであって欲しい」というそれこそメルヘンのような、ある意味、弱々しい解。
だけど今回の「キャンディ(メルヘン)により救済されるプリキュアさんら」には、もっと強い姿勢を感じます。メルヘン舐めんな。俺たちが救い出してやる、とばかりの。



星空さん:
 「希望は友だち」



みんながいる。だから価値がある。だから戦える。
「友だち」というと若干唐突というか、簡単にも聞こえますが、「他者との関係性」と言いかえるとすっきりします。
「NewStage」でエコーさんが顕現したのも、動機は同じでした。誰かがいて、何かをしようと思うから、「プリキュア」というメルヘンは存在できる。



まぁそれはそれとして。
この猛烈な殴り込みはちょっと酷いんじゃなかろうか。
怠惰に生きたかっただけのピエーロ様にこの仕打ち。



やる気満々のこの表情。

ピエーロ様も頑張って巨大化とかしてきましたが、正直勝てる気がしません。
そもそも「怠惰」って、戦闘に突入したらどう考えても負けです。
ありがとうピエーロ様。1年間、お疲れさまでした。次回は最終回。


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【今週の星】

復活星空さんの攻撃が効果覿面に利いたのは、彼女の属性効果が「ハッピーエンド」だからだとこじつけてみる。
カードゲーム風に言うと「このクリーチャーがダメージを与えた時、ダメージを受けたクリーチャーを追放する」みたいな感じ。
絶望に対抗するという意味では夢原さんもそうだけど、方向性はかなり違うなと思ってみた。
(夢原さんだと「このクリーチャーはブロックされない。このクリーチャーがダメージを与えた時、あなたはゲームに勝利する」な印象)



それはともかく。
上記画像のシーンはさりげに酷い。
「一撃で粉砕」だと軽々と消し飛ばしてる感じですけど、このシーン、連射してるんですよね。
「全力で蹂躙してる」感がひしひしと…。
その後、ピエーロ様にも乱射してましたし、星空さん、何かに目覚めちゃってなかろうか。。

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遅くなってしまったので、感想というか雑感的に。

■スマイルプリキュア! 第46話「最悪の結末!?バッドエンドプリキュア!!」

バッドエンドプリキュアさんとの戦闘回。

結論から言うと、ビューティさん以外は総入れ替えで良いような気がします。
あ、じゃあ星空さん、ちょっとあっちに行ってもらっていいですか。はい、じゃあBE星空さんはこっちに。
では改めて「スマイルプリキュア」を再開しましょうか。それいけBE星空さん!

「鏡の国」の闇夢さんと比較すると、性質の違いが際立つように思います。
闇夢さんの背景は「夢を叶えるために努力するということは、今(または過去)の自分を倒すことと同義だ」。
つまり過去の自分たちそのもの。

それに対し、バッドエンド星空さんは、別解釈の「キュアハッピー」。
確かに他者を貶めることでハッピーは得られる。
というか、あからさまに誰かと比較していなくても、「ハッピーだ」と感じる以上、何かと比較はされています。
ちょっとした掛け違いで、あのバッドエンドさんたちに星空さんはなっていた。
彼女たちは星空さんの闇化や悪化というより、起こり得たかもしれない未来の形。

バッドエンドさん達の語る「ハッピー」の形は、それぞれ正論。
実際、オオカミさん達の視点からすれば、まさしくバッドエンドさん達が言っていたことを、星空さんらから感じていたはず。
そして両者を分けているのは、「それでもメルヘンを信じるか」の部分だと思うのです。

「ピース」が夢幻の綺麗事で、実現しない世迷言だなんてことは、言ってる当人も理解している。
「マーチ」するということは、弱い誰かは必然的に置いていかれる。「サニー」があるなら必ず影もできる。
現実はメルヘンのようにはいかないんです。
私たちの「ハッピー」は誰かを不幸にしているかもしれない。
そんなことは、誰もが皆、分かってる。

だけどよくよく考えてみれば。
現実を作っているのは、他ならぬ自分たち自身。
現実はメルヘンのようにいかない?それならば、自分たちがメルヘンを実現すればいい。

両親の愛を受け取った黄瀬さんが、今度は愛を伝えるように。
家族を大事に思う緑川さんが、やがては独立して自分の家族を持つように。
人とのつながりが宝物の日野さんが、太陽のように周囲を暖かくするように。
正しい道に従って生きてきた青木さんが、自ら正しい道を作り出すように。

絵本から笑顔を貰った星空さんが、今度は笑顔を与える側に回っていく。
結局のところ、現実を決定しているのは自分たち。
そこで頑張ることができるならば、自分たちが憧れたメルヘンは、もはや虚構じゃない。

何度か書いてますけど、「スマイル」さんは全体に予定調和というか、初めから到達点が決まっていて、そこを目指すようなお話に感じます。
(OPカットに劇中で到達するとか、ラストになってようやく強化必殺技を手に入れたり、疲弊せずに打てるようになったり)
その流れで言うと、それぞれが自分たちの名前にたどり着くシーンは、とても綺麗。
メルヘンに守られてるばかりだった星空さん達が、伝説の戦士としてメルヘンを作る側になったところでラスト。

対戦相手が「バッドエンド」プリキュアなのだから、こちら側は「ハッピーエンド」プリキュアです。
そして当初から提示されていた「エンド」を迎えると同時に、次のメルヘンが始まる。
この「プリキュアの絵本」が、ビジュアルノベルなのかゲームブックなのかRPGなのか分かりませんが、とにもかくにも、星空さん達はこういう選択肢を選び、今のこの姿にたどり着いた。
そして彼女たちの選択が「正しい」かどうかは、虚構のメルヘンたる彼女たちを見た私たち次第。
二重三重の構成が美しいです。

その上「女王様は他界済み」だそうで。
「デコルを集めたら助かる」とか「願いを叶えるミラクルジュエル」とか、そんなメルヘンが現実にあるわけないじゃないですか。
メルヘンを叶える存在は自分だ。かつての自分たちが「女王様が復活してくれたら助かる」と希望を持てたように、今度は自分がその希望の対象になるんだ。


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なんだかんだで、「闇プリキュア」さんは各シリーズのテーマを踏まえてるなぁと思う。

スイート:
 何が味方で敵か分からないが、共有体験を通じて分かりあえる。
 つまりは黒ミューズさん。

ハートキャッチ:
 詳しい事情は存じません。つまりはダークさん。
 もしくは「チェンジすることは自分を否定することなのか?」。つまりは影キュアさん。

フレッシュ:
 「迷いながら幸せを探す」の反転なので「指示通りに幸せを探す」。
 つまりはイース様。
 (余談ですが、パッションさんになった途端、間が抜けた子になったのは、彼女が指示待ち人間だからだと思ってる)

GoGo:
 「あなたに会いに行く」の反転なのだから、「会いに行かない」プリキュア。
 つまり出会わない。多分どこかにひきこもったまま番組が終わった。

 もしくは序盤の「会わないで隠れようとしたミルミルさん」が、反転なのかしら。
 結果的に、夢原さんの神速の踏みこみによりすぐにバレましたが。

5:
 みんな大好き闇夢さん。

SS:
 「全ての物に命が宿る」+その反転。
 つまりは霧生さん。

まぁこじつけようと思えば、別シリーズのテーマもこじつけられそうではありますけれど。

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【2013年のプリキュアさん】



記念すべき10番目のシリーズは「ドキドキプリキュア」。
公式サイトを見た瞬間「これはない」と思い、宣伝予告を観た途端「あ、いつものプリキュアさんだ」と思う恒例の摩訶不思議。
細かいギミック等々は不明ですが、また1年放送があることがとても嬉しい。さあ次は2014年のプリキュアさん目指して応援しよう。

【2013年のプリキュアさん2】



3月公開の「オールスターズ」も予告開始。
一度限りのお祭りと言われたのは何年前のことか。今や毎年恒例になっていることに感謝。
おかげさまでご飯が食べられますので、今後とも美翔さんに継続的にお仕事をください。

予告からだけでは何がどう「NewStage」で「2」なのか分かりません。
前回の「NS1」は「プリキュアになりたかった子がフュージョンに出会う」という、非常に熱い情報が提示されていましたが…。
謎生物の名前が「エンエン」「グレル」とネガティブ系に見えるのは、何か関係あるんだろうか。

■スマイルプリキュア! 第45話「終わりの始まり!プリキュア対三幹部!!」

空からピエーロ様が降ってきました。目が覚めたら唐突に。
そしてキャンディがミラクルジュエルに姿を変えました。目が覚めたら唐突に。
ちょっと目を離したこの2週間の間に、一体何があった。

視聴者も置いてけぼりですが、星空さんも同様に状況がつかめない。
え、えっと。ミラクルジュエ…?えっと。
よく分からないまま、今度は唐突に三幹部が襲ってきた。

ポップ兄:
 「ついに始まるでござる。最後の戦いが」

そ、そうなのか。
確かにデコルは集まったりしてたけど、どうせまた振り出しに戻されるだけなのかと…。
いつの間にか最後が迫ってた。終わりは自覚のないままやってくる。

ラストバトルを意識して特攻してきた三幹部さん相手に、ついさっきまでお正月気分だった星空さん。
言うまでもなく勝負になりません。
黒鼻で自暴自棄強化をなされた彼らは、プリキュアさんらを圧倒。



顔面も強打された。こんな時でもサービスを忘れない星空さん。

二段変身すらも破られ、落ち込むプリキュアさんに三幹部は言う。

鬼さん:
 「お前たちには分からないオニ」
魔女さん:
 「あたしたちが何度も味わったこの悔しさ、寂しさ、痛み…!」

毎週毎週、理不尽にやられてましたもんね。
追い詰めてもプリキュアさんは脈絡なくパワーアップしますし、そりゃ納得いかないですよ。
いえ、そういう話ではなく。



オオカミさんや鬼、魔女さんらは絵本の世界の嫌われ役。
いつもいつも嫌がられ、排斥されて凹みまくり。
そこにジョーカーさんが現れ勧誘され、今に至ったそうで。

そんな話を聞いたら星空さんらは戦えない。
実際の問題として、オオカミさんらには嫌われ役を頑張ってもらわないと絵本は成り立たない。
だけど、それはつまり、オオカミさんらも必要とされているということ。
「赤ずきん」が好きな子はオオカミさんを嫌うでしょうけど、それは役としては大変に美味しいことなんです。
この世界にはオオカミさんらの存在も必要なんです。



星空さん:
 「あたしは絵本の中の皆が大好き」
 「絵本が沢山の夢や希望を与えてくれるのは、皆がいてくれるおかげだもん」
 「ありがとう」

絵本大好きを公言する星空さん。
大好きな絵本のキャラクターから「俺たちは愛されていない」なんて言われたら引き下がれない。
今まで自分を救ってくれたメルヘンを、今度は自分が救う。

これまでの戦いの記憶が、プリキュアさん達の言葉が上辺ではないことを証明します。
何せ綺麗事以外の何物でもない言葉を吐きながらも、事実、それを実行してきました。
三幹部にしてみれば、そんな彼女らに認められていたことは、強烈な救い。

こうして三幹部は元のメルヘンランドの妖精に戻りました。
ちなみにメルヘンランド的には、彼らが三幹部になっていたことは気が付いていなかったようです。
とりあえずメルヘンランドの行方不明者リストを作ろう。妖精・継母とか妖精・隣の爺さんとか、ちゃんと所在を掴めてるんだろうか…。

さてこれで終わりかと思いきや。
最後のデコルとバッドエナジーを使い、ジョーカーさんが最終兵器を出してきた。



バッドエンドプリキュアさん。
素敵すぎます。スペック高い。漢字で書くと悪堕キュアでしょうか。そのまんまか。
とりあえず星空さんをそっちに追いやりますので、代わりにそっちの星空さんください。

否応がなしに「鏡の国」の闇キュアさんらを思い出します。
闇キュアさんは「夢を叶えるために努力するということは、過去の自分を倒すのと同じだ」という問題提起から生まれた存在。
今回のも終盤の盛り上げ役以外の意味もあるとしたら、「悪役のプリキュアも存在しうる」とかの象徴でしょうか。

「5の模倣か」との声も聞こえそうですが、扱ってるテーマ的に、必然だったというか「やられた」感があります。
(例えば「スイート」や「ハートキャッチ」さんでこれをやると、説明がちょっと難しい)
仮に星空さんが「プリキュアを悪にするなんて許さない」「プリキュアを倒すなんてできない」とか言っちゃうと、今回オオカミさんらに言った言葉が説得力を失います。
なんだやっぱり敵役は嫌なんじゃないかと。
まぁ勢いで言っちゃいそうですけどね、あの子ら。

あとは星空さんらがメタ外の「終盤の盛り上げ役」を認識してるかどうかですね。
「自分たちが物語の主人公ならば、この物語を盛り上げるためのギミックが存在する」とか「自分たちが悪役を演じることもある」とか。
色々と考える余地があって、バッドエンドプリキュアさんの言動はかなり気になります。
第1話冒頭で「プリキュアの絵本」が出てきましたけど、まとめ終わったようなここで、最後にもう一捻り期待できそう。


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【蛇足1】

ちょっと気になったので、蛇足ながら書いてみる。

今回のような決着に対し、和解エンドといわれたり、それに対して批判や肯定を見かけたりする。
でも「和解なのか?」というのが個人的な感想。
というのも、星空さんらはオオカミさんらの主張を認めて、方向転換したのではないんですよね。

例えば「悪役で可哀そうなオオカミさん」の存在を知り、「自分たちにとってのハッピーエンドは、違う誰かのバッドエンドかもしれない」「だからもっと違うエンドを探そう」とか、そういう決着ではありません。
星空さんの回答は「悪役の皆も必要」であって、オオカミさんらは嫌われ役のまま。
(そしてその「嫌われ役」は無意味で本当に嫌われているのではなく、必要で愛されている)

過去のプリキュアさんを見ても、プリキュアさん側が考え方を変えたことは、なかったように思います。

「スイート」さんの場合。
ノイズ様を受け入れたのは、「悲しみが辛いことは分かる。孤独が辛いことも分かる。だってあたしたちも同じだったから」という共通体験から。
「あ、孤独って辛いんだ。あたしとあなたは違うからいまいち理解できないけど、なるほどそんな考えもあるのか」とか「よしじゃあいっそ悲しみに染めてみるのもありか」とか、そんな歩み寄りはしていない。

「ハートキャッチ」さんの場合。
花咲さんはデューン様の背景も事情も存じ上げてない。
何せ「詳しい事情は分からないし本質的な解決もできない」が信条の花咲さんです。

「フレッシュ」さんの場合。
「幸せを目指す」という発想自体は、桃園さんもメビウス様も同じ。
でもだからといって「管理するのも良いね」とはならない。
「迷う所は自分で迷い、でも大事なところは管理して貰う」というのは、割とあっても良さそうな「和解」ですが、桃園さんはそういう結論は出さなかった。

というわけで、プリキュアさんサイドが相手の言い分に歩み寄ってるわけではないので、「最近のプリキュアは和解エンドが増えた」的なのは、ちょっと引っかかるのです。

【蛇足2】

「過去に犯した罪を許す」という意味での「和解」ならば、確かにそうだと思う。
ただこっちの意味だと、昔からそうだと思うんですよね。
「考え方を改めて歩み寄ってきた人たち」としては、ブンビーさんや霧生さん、キリヤくんらがいますが、皆さま討伐されてません。
「絶対に許さない」とは言っているものの、正真正銘、最後まで許さなかったケースはないんじゃないかな。
(というか、相手が悔い改めてることを知っているのに、許さずに抹殺する番組は、ダークヒーローものや見逃すと小道具の前提が崩壊する探偵モノ・刑事モノくらいしかないような…)

…あ、強いて言えば、「スプラッシュスター」のフィフスエレメントとかでしょうか。
本編劇中の復活キントレさんらの言動を見る限り、和解の道は至って普通に存在しそうです。
彼らは、おそらくゴーヤーンに誘導されたアクダイカーン様の思想に従っているだけで、存在そのものが「滅び」を目指す必要はなさそうですし。

実際に霧生さんが寝返っている他、フィフスエレメントの能力自体が滅びどころか普通の自然現象。
もしも本当に「滅び」の化身のようなものなら、モエルンバの能力は「炎を消す」、キントレさんは腐食系のファイターになるはずですから。
カレハーンさんやシタターレ姐さんが「木を枯らす」「水を枯らす」能力を発揮されてますが、あれは木や水を操る能力の応用に見えます。

というわけで美翔さん。少し反省しましょうね。
この鳥ときたら、すぐに逆上して大砲ぶっ放すんですから。
こういうのがいるから、プリキュアさん全体が会話のできない子だと思われるんですよ。

【追記】

書こうかどうか迷って、結局書かなかったところに関連した内容のコメントをいただいたので、改めて書いてみる。
(お断りしておくと、コメントに対して反論や否定をしたいのではないです)

今回、三幹部さんたちはメルヘンランドに帰国されました。
しかしメルヘンランドでの扱いが変わらないのなら、結局元の苦しい生活に戻るだけに思えます。
元々メルヘンランドの謎生物の評価は極めて低いので(キャンディさんの無能ぶりや、ひきこもりぶり、情報非開示等々)、尚の事不審が募ります。

ただ疑問なのは、オオカミさんらの回想シーン。
あの中で、彼らはデフォルメ謎生物態ではないんですよね。
つまりあの回想は物語の一幕の回想であって、メルヘンランドでの日常ではないのでは?と。

はっきりしたことは分かりませんが、一応、「アリババと40人の盗賊」の盗賊精霊は普通に生活していたっぽいとか、魔女の家である「お菓子の家」に、恐れることなく近づいていたことなどを思うと、メルヘンランドの住人同士の関係は、悪くなかったんじゃないかなと思いたい。
というかそうであって欲しい。
プリキュアさんはそろそろ、謎生物国家を無条件に信頼することを、改めた方がいいんじゃなかろうか。

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遅れに遅れましたが、黄色いまとめ回の感想。

■スマイルプリキュア! 第41話「私がマンガ家!?やよいがえがく将来の夢!!」

今日も今日とて黄瀬さんは、せっせと学校でイラストを描いておられました。
一応、休み時間は絵を描かず、ボーーーっと過ごしてた美翔さんと違い、大変にアクティブです。
黄瀬さんは割と、友達とずっと一緒にいなくても平気なタイプな気がする。プリキュアさんには珍しい。

とはいえ教室でそんなもの書いてたら目立っても当然のこと。
あれよあれよと祭り上げられ、漫画コンテストに参加することになってしまいました。
冷静になってみれば、黄瀬さんが漫画を描いてたことは全くないのですが、本人もまんざらではないようなので、気にすまい。

そんな黄瀬さんが題材に選んだのは「ミラクルピース」。
曰く、幼少時代からお付き合いのある妄想ヒロイン様だそうで。
お子様の頃からの憧れを形にするとか、なかなかに素敵です。



とはいえ現実は冷酷で。
描いても描いても漫画は完成しない。そもそもこれ、面白いのか?
沸いた疑念は膨らむばかり。周囲の期待も高まるばかり。



やがてどうしようもなくなった黄瀬さん、漫画原稿を破棄する奇行に。
だけどちょうどその時、バッドエンドの赤鬼さんがやってきた。
黄瀬さん単独という絶望的な戦闘が始まる…。

言うまでもなく、貧弱な黄瀬さん。
案の定、即座に劣勢に立たされました。
勝てるビジョンがまるで沸かない。



漫画の敵さん:
 「所詮お前はそこの泣き虫に作られた存在」
 「強いミラクルピースなんて存在しないんだ」

赤鬼さん:
 「こんな漫画と現実は違うんだオニ」
 「何がミラクルピースオニ。くだらないオニ」
 「所詮、弱虫のお前の中の幻オニ」

確かに「ミラクルピース」は幻想です。
誰よりも黄瀬さん自身がそのことはよく分かってる。
だって黄瀬さんが生み出したんだから。



黄瀬さん:
 「…ミラクルピースは幻なんかじゃない」
 「あなたの言うとおり、私は泣き虫で、一人じゃ何もできないと思った」
 「だから強いヒロインに憧れて、ミラクルピースを作りだしたんだって」

黄瀬さんが「ミラクルピース」に勇気づけられたこともまた事実。
架空だろうと妄想だろうと、救われたのだから、それは確かに存在しているはず。
例え他の人にとっては意味がないように見えても。

そしてもしもここで勇気をなくし、敵を相手に退いたなら。
自分の中の「ミラクルピース」を自ら否定することになります。
「現実なんてこんなもの」だと。それだけは絶対に嫌だ。



黄瀬さん:
 「ミラクルピースは私の中にちゃんといる」
 「私の中にほんの少しだけある強い心が、ミラクルピースなの…!」

自分の中のメルヘンの存在を証明するため、黄瀬さんは立ち向かう。
心の中にしかないメルヘンなのだけど、それは確かに存在していて、現実に立ち向かう勇気そのもの。
「作りだした」んじゃない。それは最初からずっと黄瀬さんの中にあった。
メルヘンは存在しない幻じゃない。私たちこそがメルヘンだ。

ミラクルピースが実在するから戦えるのではなく、戦うからミラクルピースの存在を示せる。
ミラクルさんからしてみれば、自分の存在意義は黄瀬さん如何にかかっています。
メルヘンに救われると同時に、救われた自分が戦う事が、メルヘンを救うことになってる。

序盤のメイン回での「愛を伝える」もそうですが、黄瀬さんが折れないことそれ自体が、受け取ったものの存在証明。
元来臆病なのは事実でしょうから、なかなかに過酷な話です。
自分の行動のせいで自分の好きな何かを否定してしまう。それが嫌なら戦うしかない。

「NS」を観て感じたこと(映画感想3周目)とほぼ同じ。
振り返ってみれば「NS」の内容は、かなり「スマイル」さんに通じてます。
時期の関係もあるので、計算してそうしたというよりも、「プリキュア」シリーズのテーマを踏まえつつ今やりたいことを実現したら結果的に一致した…なのかなとも思いますが…。
それだけ制作者様的にも大事なテーマなのかなと思う。

自分たちが熱意をこめて制作することで、「プリキュア」さんは存在できる。
「プリキュア」さんを観て大喜びしてくれるお子様がいることで、「プリキュア」さんは存在できる。
一時期「スマイル」さんは大友向けだと言われたこともありましたけど、デザイン云々ではなく、扱ってるテーマは確かにそうかもしれない。


(左画像)
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(右画像)
スマイルプリキュア! キュアピースクッションカバー


【今週の黄】



一般論として、自作漫画がオリジナル魔法少女ものだと、多少ひかれるものかと思われます。
ましてその漫画のごっこ遊び的ものを中学生のクラスメイトが始めるのは、ちょっと感覚として違うものを感じます。
ただ、この世界と私らの世界では事情が違うんですよね。かの世界には、プリキュアさんが実在している。

察するに警察官やアイドルと同様、「実在する特殊な職業」扱いのはず。
それなら心理的ハードルはかなり低い…ですよね。
あとは黄瀬さんの人徳のなせる技と思おう。

で、プリキュアさんが実在してることを思うと、同様の漫画は他にもありそうですね。
おそらくあの世界の漫画ジャンルには「プリキュア」が、「医者」とか「軍人」だとかと同じ感覚であるはず。
したがって、「アイドル名探偵」とか「女子高生実業家」みたいな感覚で、「プリキュア名探偵」とか「プリキュア実業家」みたいな漫画もあるに違いない。
その数々のオリキュア群を読んでみたい。プリキュアさんたちと一緒に。

【来年のプリキュアさん】

教えてもらいました。

プリくじ(アニメイトさん特設ページ)

プリキュアストア専用アイテムを取り扱ってくださるそうです。
今シリーズのアニメイト様のポジティブさは何なんでしょうか。
来年度も宜しくお願いしたいです。

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【今週のプリキュアさん】

[大塚監督のTwiiterから引用]
大塚隆史_φ(・_´・‏@takaswy1981

毎年クリスマスに思い出すのは、サンタさんにもらったプレゼント。朝起きたら綺麗な包みがあって、死ぬほどわくわくした。興奮した。それと同じで?昔自分が「アニメを見て感じたわくわく」を、スマイルプリキュアには全力で放り込んでる。これをあの時の自分が見たら、きっと楽しいだろうと想像して。
[引用終]


劇場版のインタビューでも「自分が映画館に連れて行ってもらった時のドキドキを伝えたい」とおっしゃられてた。
「スマイル」さんの根底にある「メルヘンから受け取ったものを誰かに返す」は、大塚監督の思いそのものなんだろうな。

で、Twitterからもう一つ。

[くどまゆのTwiiterから引用]
工藤真由 ‏@kudo_mayu

みーなさーーーん!!!メリークリスマスイブー☆⌒☆⌒☆⌒ヾ(*>ω

(公式ブログ:大人まんがまつり♡

くどまゆさんは年の最後まで大変にアグレッシブです。

■スマイルプリキュア! 第44話「笑顔のひみつ!みゆきと本当のウルトラハッピー!!」

年末の忙しない今日この頃。ふと星空さんは思いました。
私にとってのウルトラハッピーって何だろう。
四六時中「ウルトラハッピー」言いすぎて、ついにゲシュタルト崩壊おこした。



ちょうど出会った小さな女の子が持っていた鏡を見て。
星空さんは思い出します。
自分が小さかった頃。お友達がおらず、スマイルにもなれなかったあの頃のことを。



幼少のみぎりの星空さんは、臆病で人見知りな可愛い娘さんでした。
人前でコスプレして肉弾戦するとか、完全なる別世界の人。
あんなことが平気で出来る人の神経を疑いたい。

それを心配したお祖母ちゃんはハイカラな手鏡をくれました。
鏡を持った星空さん、とある大きな木の下で、不思議な女の子と出会いました。
名前は美翔舞。やっぱりお友達のいない寂しい子です。それから5年後、絶望的に寂しい物語が始まる…。



ところが不思議なことに、その子のことは他の誰も知りません。
お祖母ちゃんも、他の女の子達も。
SplashStarなんてなかったんだよ。そんなものは存在しないんだよ。

だけどその子のおかげで、引っ込み思案な星空さんもお外に出るようになりました。
毎日木の下で楽しく遊び、星空さんも徐々に快活に。
そしてとある日のこと。
謎のお友達からの「笑って」の一言を胸に、近所の子に語りかけたところ、仲良くなることができました。
以来、その子の姿はどこにも見えない。

星空さん:
 「あの子はひょっとして鏡の妖精さんだったのかなって…」

そんなことを語りながら思い出しながら。
たまたま先ほどの女の子に再会したところに、悪いオオカミさんが襲ってきた。
いつも以上に恐ろしい形相で。



星空さん:
 「あなたはいったい何なの、どうしてそんなに…」

星空さんには理解できない。どうしてバッドエンドさん達はこうも敵対するのか。
和解論も出てはいますが、今のところ彼らの行動原理が不明なので、このままではちょっと厳しそう。
プリキュアさん達が相手側に歩み寄った事は、実のところないのですし。
(例えば「スイート」さんのノイズ様に対しても、「孤独が哀しいことは分かる。私たちも経験したから」と受け入れたのであって、「確かにあなたの考えも大事だ」と未知の概念を受け入れたのではない)

彼女にとってのハッピーは、第1話によれば「頑張れること」。
そして今話、改めてこうおっしゃった。



星空さん:
 「いつも誰かの優しさがあったから」
 「臆病なあたしも、自分の一歩を踏み出すことができた」
 「きっとみんなもそう」

劇中では明確に語られていませんが、一つ疑問が残る。
鏡のお友達に励まされて第一歩を踏み出した星空さん。
その後ちゃんと本当にお友達はできたのか。

というのも、以前の秘密基地の回にて、小学校時代の星空さんの「大事な場所」が紹介された際に、当然いるであろう「お友達」の存在が言及されていません。
また第1話の初登校の際に、「現実はメルヘンのようにはいかない」と大変に寂しいことをおっしゃっています。
もしもスマイルを信条にこれまで楽しく過ごしてきたのなら、逆にメルヘンを信じていそうなのに。
実際、「鏡の一件から友だちができるようになった」とは言いつつも、妙に歯切れが悪いです。

それらを踏まえると、なんだかんだあって、やっぱり上手くお友達は作れなかったんじゃないかなと思います。
そんな星空さんが出会ったお友達が、今のプリキュア仲間たち。
表面には出しませんが、星空さんにとって今の「みんなと一緒にいてウルトラハッピー」な時間は、数年越しの願いが叶ったものなのかもしれない。
何せお友達や大事な人がいなければ、頑張ることすらできない。
「守る存在がいてくれて、守るために戦える」ことの素晴らしさ。



星空さん:
 「皆の優しさがどんな時でもあたしを励ましてくれる」
 「前に進む勇気をくれる」
 「あたしをウルトラハッピーにしてくれる」
 
そしてこれも言及されていませんが、本日出会った小さな女の子に、おそらくご自分の姿を重ねておられたと思います。
自分が小さい時、鏡の妖精なるメルヘンに自分は救われた。
今度は自分が、プリキュアなるメルヘンとして、小さな子供を救う。



星空さん:
 「みんなの優しさは壊させない」
 「それだけは絶対に…あたしが…!」

多分、あの子の中には「誰も正体を知らない不思議なヒーローが助けてくれた」思い出が、夢とも現実ともつかないまま残ったはず。
星空さんにはそのつもりは全くなかったでしょうけれど、おそらくあの子の人生に、結構大事なインパクトを与えたでしょう。
メルヘンに救われた娘さんが、今度はメルヘンを与える側になっていく。

あえて劇中で語らない部分が非常に多い、濃密な回だったように思います。
歴代の中でも、ちょっと異色な、星空さんらしいお話だった。


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【今週の星1】

星空さんの過去イベントには、劇場版と若干の違いが。何故なのか考えてみよう。

仮説として、今回語られた1件は、ニコさんと出会った後の話。
根拠としては星空さんがそれなりに絵本を描けるようになっていること。
ニコさんの影響でスマイルの大切さを知りはしたものの、結局引っ越してしまった事で元の引っ込み思案に。
引っ越しのごたごたや、幼児の哀しさでニコさんとのことは忘却してしまったけど、「スマイルは大事」の教えのみは心に残り、ああいう形で具現したんだ。

…そして同時刻、忘れられたニコさんの孤独な戦いは闇を生んでた。

【今週の星2】

予告の段階で「赤毛のアン」との関連を言われてたので、少しだけ。

グリーンゲイブルズに来る前、孤独だったアンは、ガラスに映る自分の影に「ケイティ・モーリス」と名付け、架空のお友達を作り上げていました。
以前に「ケイティ」について記事書きましたが、当時した予想の半分正解ということで14夢原いただきました。わぁい。

ちなみに「赤毛のアン」の凄いところは、時代を先取りして「キャラ属性」の概念を導入してたところだと思う。
私がハンドルネームに貰ってる「ルビーギリス」は、「Ruby」(派手、明るい)+「Gillis」(華やかな、儚い)の名前のとおり、ビジュアル最重視の一点突破型の娘さんです。一言でいえば黄色。
ハンドルに貰った理由は、この子のおかげで「赤毛のアン」がコメディだと気づけたから。視野が広がった気がする。
他にもアンドリュース姓(真面目で現実派)、スローン姓(愚か者)等、名前だけでキャラクターの動きが決定されてるので、その辺を意識しながら読むと、新しい発見があると思います。

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黄瀬さんのまとめ回の感想を書けてないままですが、近い内にちゃんとしたい。

■スマイルプリキュア! 第43話「れいかの道!私、留学します!!」

青木さんがイギリス留学のメンバーに選ばれました。
秘密図書館があるとはいえ、さすがに正規プリキュアメンバーからは抜けざるを得ません。
思えば歴代のプリキュア娘は、かなりの高確率で留学やら仕事やらで脱退しようとします。
ハイスペックな娘さんが揃ってるので必然ではありますが、その一方で箸にも棒にも引っかからない娘さん達も多数。
プリキュア内格差は結構深い。



星空さん:
 「どういうこと…?」

思わず星空さんの言葉にも影が含まれる。
え…。一緒にプリキュアやるんじゃなかったの…?
1年生の時に申し込んでいたんです、と返す青木さんも歯切れが悪い。

それでも星空さん、すぐに気持ちを切り替えました。
大好きなお友達の進路は応援したいものです。
恐怖に震えつつも、絞り出すように声を出す。

星空さん:
 「きっとなんとかなるよ」

なんともならないと思います。
青木さんの絶大なる戦闘力と知性は、残りの4人を足しても足りません。
この瞬間、スマイルチームの敗北が決定した。短い間でしたがお世話になりました。

もちろん青木さんも悩みます。
私の道とは何なのか。
海外留学して自分を伸ばし周囲の期待にも応えることか。
それともコスプレして衆人環視で羞恥プレイに励み、終わりなき戦いに身を投じることか。
「道」と一言で言っても様々あるとお爺さんが諭しますが、青木さんにはまだ理解できない。



悶々と悩んでいると、ジョーカーさんがやってきました。
未変身状態のバックをとったのだから、そのまま打撃すれば勝てそうなものです。
が、そんなことしようとしたら、不思議偶然でむしろ敗北するのは目に見えています。ジョーカーさん、計算高い。



手に弓を持ちながらスマイルパクトを身構え。格好いい。
弓矢という強力な武器を持ってるのに、そっちではなく玩具を取り出すあたり、よく訓練されてます。
まぁ速攻で矢を射かけても、それはそれで超格好いいですけれど。



ジョーカーさんにより空間転移。そして改めて、パクトを装着。つくづくよく訓練されてます。
なおさりげなく弓矢は元の空間に置き去りにされました。
なんだかんだで警戒してたんですね。ジョーカーさん、計算高い。



ジョーカーさん:
 「留学決定おめでとうございます」
 「私すごく嬉しいんです」
 「何もしてないのにプリキュアが一人減ってくれるなんて」



ジョーカーさん:
 「プリキュアをやめる貴方が何故戦っているんです?」
 「おや?では留学を取りやめると?」
 「留学しないと言うことは、あなた皆さんの期待を裏切るのでしょう?」
 「そんな酷いこと、とても素敵ですねぇ」

事実そのままの正論で、しかも本音。
これが一番胸をえぐる。
しかもジョーカーさんとしては、「留学する/しない」のどちらに転んでも損はない。
そしてとどのつまり、そこが問題の本質に絡んでる。
どっちを選んでも不正解。どっちを選んでも正解。だから迷う。正しい道を選びたいと考える限り。



思わず変身も解けた。これにて任期満了。円満卒業。
過酷なるプリキュア業から卒業できた、記念すべき一人目の誕生です。
そしてしつこく拘りますが、弓矢をこの空間に持ち込ませなかったのが利いてます。
「では青木れいかとして貴方を倒します」とか言われて矢を装填されたら、結構厄介。
(極めてありえる第三の選択肢ですし、ジョーカーさん的には気づかれるとまずい)

そこに仲間たちも呼びこまれてきた。



サニーさん:
 「なんで変身してへんねん!」

最初につっこむのがそこか。
スマイルさん達は意外としっかりと訓練を積んでたのかもしれない。
敵が出たら、すぐに変身。体が覚えるまで反復練習しよう。

だけど青木さんは動けない。
ビューティさん抜きではスマイルさんに勝ち目はありませんが、そうも言ってられない。
青木さんを送り出すため、懸命に戦いますが…



星空さんも思わず吐露。やっぱりビューティさんに留学なんてして欲しくない。
いやこのままじゃ勝てないからとかそういうことではなくて。
青木さんがいないと、とても寂しいのです。

スマイルが信条の星空さんの涙を見て。
青木さんもご自分の心境を自覚されました。
私だって皆と離れ離れは嫌だ!



実際のところ、どっちが正しい選択なのかは何とも言えません。
不思議図書館がある以上、地理的な制約は無視できるのだから、留学しつつプリキュア続行は可能といえば可能です。
常にポータブル本棚を持ち歩こう。
また遠くに行くといったところで、たかがイギリス、たかが1年です。
これから先の長い長い人生を思えば、ここでの別れは、むしろより深く濃い友情につながります。

客観的にはどうとでもいえる。
そしてこれと同じように、「留学しないことがいかに正しいか」も簡単かつ客観的に示せます。



結局のところ、どちらが正しいか分からないのであれば、自分で覚悟を決めて道を選ぶしかない。
何らかの客観的な理由づけで「正しい」を選ぶということは、考えようによっては思考の放棄と同じ。
まずは自分の主観です。(どの「客観的理由」を選ぶかを主観的に決めるという面も含めて)
様々な道があり、どれが正しいとも間違ってるとも言えないのなら。
そもそも「道」を選ぶのではなく、自分の通った「道」こそが「道」だと信じる。

あえて付け加えると、道に迷っていたのは青木さんだけではないと思う。
「かくあるべき」と一つの道に拘っていたのは、実は星空さん達も同じ。
双方が妙な拘りを持っていたせいで、事態は悪化していた。



ジョーカーさん:
 「周囲の期待に応えて留学すべきでしょう?」
ビューティさん:
 「それはあなたの考え。私の答えじゃない」

メルヘンはいずれ終わる。
が、どのように終わるかは自分で選べるし、自らの意思で終わらせるもの。
仮に流されるままに留学の道を選んでいても、「プリキュア」という一つのメルヘンが終わり、新しい次のメルヘンに没入するだけ。
自分で選ぶことは責任を伴うし、切り捨てたことに対する後悔や痛みもある。
でも青木さんはついに「提示された正しい道を選べばよい」というメルヘンからの卒業を選択された。



ビューティさん:
 「プリキュア・ビューティ・ブリザードアロー…!」

現実には当然いくつもの道がある。
ですが、自分が選んだ道が正しい。正しいから選ぶのではなく、他ならぬ私が選んだ道なのだから正しい。
分身したジョーカーさんを射抜くのが真髄すぎて痺れます。
本物を選んで射抜くんじゃない。私が射抜いたそれが本物だ。
まさしく信念の究極の姿。

残る最後は星空さん。
予告を見る限り、かつての友だちは非実在存在に見えてなりません。
「赤毛のアン」でいうところのケイティ・モーリス。

他の4人と違い、星空さんは最初から悟りを開いてた感(「メルヘンと現実は違う」)があるので、展開がとても気になります。


(左画像)
スマイルプリキュア! DXガールズフィギュア~キュアハッピー/キュアビューティ~ キュアビューティ単品

(右画像)
スマイルプリキュア! ボーカルアルバム1
(本日の挿入歌も収録)


「道」ワードに関連して思ったのですが、もしも「5」チームだったら見送る展開になりそうです。
相性ばっちりだけどバラバラ。
夢を叶えるために努力を続けると、いずれは物理的・位置的・直接的には離れ離れになる。
だけど私たちは一人じゃない。て流れで。
留学した水無月先輩が、最終決戦で助けに現れる展開とか、すごい熱そう。

【今週の青】

青木さんがエントリーしてたのは全国規模の留学生だそうで。
案外、雪城先輩あたりともカチあったのかもしれない。
ていうかそのメンバーで新生プリキュアを結成しても良かったんじゃないですかね。

【今週の青2】



かつての水無月先輩を連想するアロー技。
なんとなく、スマイルさんはかつての先輩方が序盤早々で辿りついていた境地に、1年かけて到着する、そんな話に思えます。
OPカットで紹介されていた「未来」が、ようやく現実になった。

【今週の鳥】



日向さん:
 「絶好調発売中なり~!」

『予想をはるかに上回るたくさんのご応募ありがとうございました!』(マーベラス様告知サイト)

美翔さん大人気!
多分、10組分くらいしか用意してなかったんだと思いますが、予想を上回ったのは良いことです。
少しは美翔さんのご飯も豊かになったかしら。

…ところで日向さんって口癖こそ「絶好調なり」ですが、他の言葉の語尾に「なり」をつけることはなかったはず。
(「絶不調なり」くらい?)
同人誌だとかでの立ち振る舞いが、フィードバックされてきたような。日向さんの地味なファンサービス。

【蛇足】

ジョーカーさんの使った論法はテクニックとして重要ですね。
どちらが正しいとも言い切れない選択肢を提示し、相手の反論を封じ込めるやり方。
例えば「残業するのが正しいか」「それとも定時退社が正しいか」。

『残業を選んでくれてありがとう。
 どうぞご自分の仕事に邁進してください。ご同僚も皆さん応援しています。
 貴方が好き勝手に残業するおかげで、残業代がかさんで皆苦労してるのですが、仕方がないですよね』

『おや定時退社するのですか?
 仕事を放り出し、周囲の期待を踏みにじり、自分の我儘を通すのですね。
 それはそれは随分とご立派なことで。私、感動しましたよ。そんな薄情なことができるなんて』

そして「残業はするが残業代はなし」を選ばせるやり方ですね。
実際には他にもたくさん選択肢はあるのに、そこを隠して誘導する。
(ジョーカーさんも「留学してもプリキュアを続ける」選択肢を除外してる)

また、前者と後者では視点が違っている上に矛盾してる部分もある。
ですがどちらも正論ではあるので、意識してないとトリックを見抜くのは困難。
提示された選択肢のみに目をやって反論しようとすると、客観的な正論の名の元に悪役にされかねない。

ですのでこんな時は惑わされず、爽やかに「はい。残業(あるいは帰宅)します。何故なら私がそうしたいと思ってるからです」と即答できるようになりたいものです。

【追記】

今回の話で「赤毛のアン」を連想された方が多かったそうで、ちょっとコメント。

第1巻「赤毛のアン」のラストで、「マリラを置いてレドモント大学に行くか」「華々しい道を捨ててマリラの元にいるか」の選択が出てきます。
この時アンが選んだのは「マリラの元に残る」。
状況的には今回の青木さんと同方向です。

ただこの話には続きがある。
第2巻「アンの青春」ではグリーンゲイブルズに残って村の教師になったアンですが、その後の第3巻「アンの愛情」では、やっぱりレドモント大学に進学します。
マリラはレイチェル・リンドおばさんと同居。第1巻では想像しないような展開に。

今回のプリキュアさんもそうですが、「残ることを選んだから正解」ではないのは、個人的には強調したいです。
状況はいつだって変わるし、変えていい。
「その選択しか方法がないのではない」点こそが、大事なんだと思うのです。
プリキュアやりながら学生生活してもいいじゃない。ケリがついたら留学してもいいじゃない。
新しい敵が出てきたら、また改めてプリキュアになってもいい。

選択はいつだって一つじゃない。曲がり角の先には、まだ見ぬ世界が広がってるんです。

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