穴にハマったアリスたち

生きてれば楽しい事がいっぱいある!の証明の為のページ。ぴちぴちピッチを大応援。第三期をぜひ!
→新章開始!ありがとう!

「はぐたんVSリフレイン」:HUGっと!プリキュア 愛崎えみる研究室問題考察

2020年12月27日 | ハグプリ最終回考察
たぶん今年最後の更新です。
今年最後なので、投げっぱなしで来年に託してみる。

【ハグプリVSリフレイン】

リフレイン「時間切れです。永遠に同じ毎日を繰り返すのです」


(「ヒーリングっど♥プリキュア」31話OPより)

絶体絶命のその時。しかしながら我らの野乃さんは毅然と対抗なされた。

野乃さん「はぐたん!お願い!」
はぐたん「は~ぎゅ~!」

ばひゅん。煌めく光と共に、はぐたんのタイムトラベル発動。呆然と立ち尽くすリフレイン。そして発動するミラクルリープ。

さて時間が巻き戻ったその世界に、野乃さんたちは居るんだろうか。
話をややこしくするために、野乃さんにはミラクルンやライト一式は置いていっていただき、行き先は未来としよう。
さあ100回目の土曜の朝に、野乃さんは居るのか。

ミラクルリープもタイムトラベルも未知過ぎるんだから、そんなもの分かるわけがない。ただいずれにせよ、様々な厄介な問題を引き起こします。

まず仮に「居た」としよう。
だけどその野乃さんが何者なのか分からない。未来に逃げた(あるいは逃げようとした)ところを、不思議な時間の力で引き戻したのかもしれない。
ですが別の可能性もある。ミラクルリープはおそらく若返りますから、実は「10年後の未来にタイムトラベルし、それから30年ほど生活し、気まぐれで土曜にタイムトラベルして戻ってきたところをミラクルリープに捕らえられた」だけかもしれない。恐怖。

逆に「居なかった」としよう。リフレインは背すじを凍らせるのでは。
つまり奴らは過去に戻って来なかった。今後永遠に。いや「永遠に」とは言ったものの、実際には1𥝱回だか1載回だかの遠い遠い繰り返しの果てにはループは途切れるのだろう。なぜなら奴らが「未来に」旅立ったからだ。そして恐らくは、未来で時計は破壊されるのだろう…。

何もかもが信じられぬ不気味な事態が巻き起こります。もうこんなの考えたくないので、リフレインには時間の精霊の意地を見せ、何がなんでもはぐたんの狼藉を防いでいただきたい。

【スタプリVSリフレイン】

しかしながら絶望はそれだけではありません。

リフレイン「時間切れです。永遠に同じ毎日を繰り返すのです」

星奈さん「ララ!お願い!」
ララ「みんな、ロケットに乗るルン!」

そしてミラクルンとライトを連れて、『光速を越えて』地球を離脱するプリキュアども。崩れ落ちるリフレイン。星奈さんたちが5光年先の星についたところでミラクルリープ発動。

さて時間が巻き戻ったその世界に、星奈さんたちは居るんだろうか?
はたまた、これを10光年先から観測した場合、何が起きて見えるんだろうか。

5光年先に「ミラクルリープが行われた」情報が届くのは5年後です。望遠鏡で地球を眺めていた星奈さんが、5年後に「あ、リフレインだ。キラやば」と気づく。
この時彼女が観測するのは、素直に考えるなら彼女が体験した最後のループのはず。リフレインが時間を宣告し、星奈さんらがロケットに乗る。そしてそれらを観測したところでミラクルリープの波が到達、ふわりと体が浮き上がり、あの土曜の朝に舞い戻る…で良いのだろうか。全く分からん。

【ヒープリVSリフレイン】

野乃、星奈と来たら花寺さんにも頑張っていただきたい。
彼女たちには直接的に時間をどうこうする要素はありません。ですが、おぞましき必殺能力があります。そう、プリキュアの複製です。
そこで一連の戦いが終わったあとに、キュアグレースの複製を作ってみよう。そしてそれを、はぐたんらの力を借りて過去に送り込んでみよう。日曜の朝から、繰り返すあの土曜の朝に、戯れに複製グレースを送り続けるのです。

この時、グレースを大量につくる必要はない。一体作り、過去に送り込む。これをやった時点で、ループが切れたときに現れるグレースは2人になるはずです。オリジナルと複製グレース。
そこで複製を再びループの時間に投げ返す。これで複製グレースは、ミラクルリープから脱出できたあとも、しつこくリープの中に戻っていきます。

さあリフレインが土曜の朝に見るのは何なのか。うじゃらうじゃらとキュアグレースが増殖していくんだろうか。もしそうなら、リープから抜けた先に現れる複製グレースも凄まじい勢いで増えていきますし、それらを全てリープに投げ返すんですから、もはやリフレインには絶望しかない。視界を埋め尽くす複製グレースの群れを前に、事情が分からぬオリジナル花寺さんの心境やいかに。

【プリキュアVSリフレイン】

問題を悪化させよう。

リフレイン「時間切れです。永遠に同じ毎日を繰り返すのです」

聞くやいなやララのロケットに飛び乗り、光速を越えて5光年先に退避。
それと同時に、はぐたんを起動。5年前にタイムトラベル。
複製グレースを生成。ライトを持たせたオリジナル花寺さんをそこに待機させつつ、一行は5年かけて地球に帰還。「この子を見つけたら過去に戻してください」と書いたメモを複製グレースに貼り付けて放置。
先ほどとは逆方向に光速を越えて移動。着いた先で未来にタイムトラベルしてみよう。

さあ「永遠に繰り返す、あの土曜の朝」に、リフレインが目撃するものは何だろうか。時間を冒涜するプリキュアどもの所業に、時間の精霊・リフレインはどう対抗するのか…!

参考:
●HUGっと!プリキュア 愛崎えみる研究室問題考察(一覧)
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

「パラレルワールドへの疑念(ミラクルリープ)」:HUGっと!プリキュア 愛崎えみる研究室問題考察

2020年12月20日 | ハグプリ最終回考察
ミラクルリープの側面から、パラレルワールドを考えてみる。

※以下では一旦「パラレルワールド」現象を前提に書きます。

【双子の世界】

元の世界ではミラクルリープは起きたんだろうか。


(「ヒーリングっど♥プリキュア」31話OPより)

リフレインの動機や存在には、はぐたんは直接は関わっていません。素直に考えるなら、おそらくは起きたと思われる。
また、彼以外にも時間の精霊はいるでしょうから、すこやか市の一件に限らず同様の現象は元の世界にも存在するはず。

ではジョージはミラクルリープを知っていたんだろうか。
あの現象は「過去をやり直す」には分かりやすい。知っていたなら試みるのでは。

パターンとして、とりあえず4つ考えられる。

(1)ジョージは知っていたし、試した
(2)ジョージは知っていたが、試さなかった
(3)ジョージは知らなかったので、試さなかった
(4)ジョージは知らなかったが、試した

順に見てみます。

(1)ジョージは知っていたし、試した

これは無理がある。
ミラクルリープは繰り返す毎に変化します。これを経験しての結論が「未来は変えられない」になるとは思えません。

いわゆる「特異点」や「歴史の修復力」により「野乃はな(仮)の死だけは変えられない」のだとしても、「未来は変えられるが、野乃はな(仮)だけ特別」と認識するはずです。
それを強引に横に置いたとしても、ミラクルリープ現象は、ジョージの望む「幸せな瞬間での停止」に近い。むしろ時間停止より理想的とも。だったらクライアスの目標は、時間停止ではなくミラクルリープになるのでは。

(2)ジョージは知っていたが、試さなかった

「試さなかった」というより「できなかった」が正確でしょうか。
ミラクルリープ現象は知っていたものの、時間の精霊を発見できず(もしくは協力を得られず)試せなかった。

ですがこれも不自然です。
ジョージにはまだ試していない改変(の可能性がある)手段があったのに、「未来は変えられない」と絶望するだろうか?

(3)ジョージは知らなかったので、試さなかった

この場合、問題となるのはルールーたちです。
未知の歴史改変手段が発見されたんだから、試さない理由はない。試すのであれば当然ジョージも誘うでしょう。
しかし未来に向かったルールーたちが、ジョージを気にしている様子はない。ということはこの仮説は厳しい。

(4)ジョージは知らなかったが、試した

このケースは(1)と結果的に同じ。


以上から(1)(2)(3)(4)全て行き詰まってしまいます。私の検討のいずれか(もしくは全て)が間違っているか、それとも前提とした「パラレルワールド」がおかしいのか。
「パラレルワールド」の否定が目的ではないので、もう少し足掻いてみる。

【置いてけぼりのジョージ】

(1)(2)(4)は劇中の描写と矛盾や齟齬を引き起こすので、深掘りしても先はなさそうに思えます。可能性があるとしたら(3)「ジョージは知らなかったので、ミラクルリープを試さなかった」。

ではなぜルールーたちはジョージに伝えなかったんだろうか。

●仮説1「伝えようとはしたがジョージが見つからなかった」

一番シンプルです。が、それでいいんだろうか…。
元の世界でリープによる改変が成功したとしても、今度は野乃はな(仮)によるジョージ探索編が始まってしまいそうです。

●仮説2「リープを起こす気がなかった」

よくある「過去は過去として受け入れよう」というやつです。
テーマとしてはよく見かけますが、ハグプリでは特には扱われておらず、ルールーがこの思考をしたかは疑問。

野乃さんはクローバー事件の際に「過去に戻って謝る」を試みています。やり直しそのものは、劇中では否定されていないのではなかろうか。

●仮説3「パップルが反対した」

ジョージ最愛の人の復活となると、パップルの心境は微妙でしょう。ただ彼女がそんな個人の事情を押し通すようにはちょっと見えない。

●仮説4「ジョージにミラクルリープをさせたくなかった」

リープしたからといって、野乃はな(仮)を救える保証はない。もしかしたら特異点だの何だので、そこだけは変えられないのかもしれない。
もしミラクルリープを試してそれが発覚した場合、ジョージは永遠に同じ一日を繰り返しかねません。だからジョージを誘わなかった。
でもこれだと、仮説1と同じく、成功した場合にジョージ探索編が始まってしまいます。

●仮説5「誘ったが断られた」

悟りを開き、毒気が抜けたジョージは、野乃はな(仮)との再会に執着しなかった、とか。
ありそうには思いますが、あれだけの大騒ぎを引き起こしておきながら、いざ可能性が出たら拒否なのはどうなんだろうか。

●仮説6「ミラクルリープは不可能だった」

リフレイン(や時間の精霊)の協力が得られず、実行できそうになかった。

私がこの状況なら、こっちの世界のリフレインに交渉し、あっちの世界のリフレインを説得できるような何かを貰うと思います。リフレインには負い目もあるので、協力はしてくれるんじゃないかな。
結果的にあっちの世界のリフレインに断られるかもしれないけど、出発前の時点では分からないはず。

●仮説7「時計の郷の存在に気づいた」

リフレインのお仲間を探そうとすると、「古い時計」を探し回ることになる。この条件はスプラッシュスターで遭遇した時計の郷と同じです。
時計の郷の砂時計を破壊すると、問答無用で時間が止まります。クライアスのトゲパワワ方式より、遥かに強力で効率的。仮説4と同様に、ジョージによからぬ手段を与えたくなかった、のかもしれない。

●仮説8「ミラクルリープには有効距離がある」

リフレインは直近の数時間を戻しただけ。賑やかだった半ドン時代にまでは戻していません。
「実は15年ほど戻しており、15年×99回のループだった。花寺さんたちが認識できていないだけ」の可能性もなくはないですが、かなりホラーだ…。(リフレインの「同じ一日を繰り返す」発言はどうとでも解釈できる)

時間の精霊であっても戻せる範囲に限界があるなら、「野乃はな(仮)は手遅れ」の可能性がある。
「射程距離まで、はぐたんでタイムトラベルし、それからリープ」で解決はしますが、これは元からある「タイムトラベルしてやり直さないのはなぜか」の問題にすり変わるだけ。

●仮説9「未来を救うと野乃はな(仮)を救うが両立しない」

単純なところだと「野乃はな(仮)が命を賭けて封印的なことをしたので、時間停止で済んでいる」とか「時間停止の原因は野乃はな(仮)。彼女を完全に倒さないといけない」とか。
特に後者(黒幕は野乃はな(仮))は、ルールーたちが未来のことをあまり語らなかった理由にもなる。

苦しいのは「野乃はな(仮)が闇落ちして黒幕になった」ではない点。それが理由なら闇落ち前にリープすればいい。
あくまで「野乃はな(仮)の存在そのものが諸悪の根元」のような形です。
キングジコチューのようなパターンとも違いますし、「存在そのものが生まれながらに悪(本人の性格や努力や言動と関係なく)」は、プリキュアコンテンツにそぐわないのでは。

●仮説10「未来は既に救った後だった」

映画「ミラクルリープ」は、ハグプリ最終回の後の話。あのルールーたちは未来(平行世界)に一度帰り、問題が解決したので戻ってきていた。

これなら最終回時にジョージを連れていかなくてもおかしくはない。ただ2030年時のえみるの行動が不可解になってしまう。再会できていたなら、トラウム研究室であの反応はなさそう。

●仮説11「ミラクルリープだとまた別のパラレルワールドが生まれる」

リープにより別の世界に分岐するので、どこかには「救われなかった野乃はな(仮)が残る」。だからリープによるやり直しに固執しない。

この場合、映画「ミラクルリープ」の時点で訳の分からないことになります。
99回のリープにより99個の分岐が生み出され、その分岐先でもリープしているので指数関数的に爆発していく。

平行世界が無限に生み出されてしまうと、フェルミのパラドックスと同種の問題が発生します。みんなどこにいるの?
(注:我々の住む現実世界ではこの問題は起きない。本来の「平行世界」には、「相互に情報のやり取りができない」が定義としてあるので)

何よりこの状態は「救われた未来」と「救われなかった未来」のような分岐を生み出すため、当初の懸念「救われなかった野乃はな(仮)が残るから」が些末になってしまう。

【孤独な世界】

他にも幾らでも出てはきます。が、発展はなさそうに思えます。やっぱり「平行世界を前提にするのが誤り」なような。
ここまでくると、何とかして平行世界説をフォローできるような道を見つけたいかもしれない。

参考:
●HUGっと!プリキュア 愛崎えみる研究室問題考察(一覧)
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

「ルールーと再会する方法」:HUGっと!プリキュア 愛崎えみる研究室問題考察

2020年12月13日 | ハグプリ最終回考察
私としては「単一世界・未来は不変」を支持していますが、「パラレルワールド」を仮定した場合を少し考えてみる。

【如何にして世界は分かれるのか】

よく言われるように、私たちが見ている夜空の星々は今まさに光っているリアルタイムの様子ではなく、タイムラグがあります。
光の速度は有限なので、はるか遠くで光ったその光が届くには何年もかかる。私たちが見ているのは過去の姿です。
仮に星が爆発して消滅したとしても、それを私たちが知るには一定の時間がかかる。
爆発したのが10光年先なら、その映像が届くのは10年後です。

さてそうすると疑問が生じます。
10光年先の星が爆発した。ずがん。
それから5年後、何者かによりタイムトラベルが行われ、星の爆発が食い止められたとします。
この時、「パラレルワールド」は生まれるのだろうか。

しばしば言われる便利な(しかし実態のよく分からない)「違う世界線に乗る」という現象は、「未来が変わった」あるいは「タイムパラドクス」を理由としています。
しかし上記の例では、地球にいる我々はいかなる影響も受けていない。
爆発の情報が届くのは10年後ですから、5年後にタイムトラベルが行われ、爆発を阻止されたなら、地球にいる人々は爆発の影響など全く受けていない。影響がないのだから未来は変わっていないし、パラドクスもない。
そのまんま普通に考えるなら、別の世界線に乗る理由がありません。世界は分岐しない。

ですがこれは誤りでしょう。というのも上記の例では5光年離れたところにある場所は、世界が分岐する。
分岐するということは、そこから5.000000…1光年離れた場所も何がしかの影響を受けるので、やはり分岐する。
これが続々と伝搬し、10光年先にある地球にも分岐の波が押し寄せ、最終的にはパラレルワールドに巻き込まれると思われます。

つまり「世界の分岐」とやらは、全世界が一気にすべて分岐するのではなく、きっかけとなった場所を起点に光速で分岐が広まっていくと予想されます。

もう少し具体的に考えてみる。
史実とは大きく異なりますが、あくまで例として下記の状況を考えてみよう。

はぐたんが飛来する前(つまりは世界が分岐する前)に、星奈さんを10光年先に配置します。
次に星奈さんが「14歳の野乃はなの元に、赤ん坊はいない」とプラカードを掲げます。はぐたんが飛来する前なので、これは明白な事実です。

そこに野乃14歳の元にはぐたんがやってきたとする。野乃Aと野乃Bに分岐する。
この分岐した情報が星奈さんに届くのは10年後。それまでの間、星奈さんは「野乃はなの元に、赤ん坊はいない」のメッセージを送り続けます。はぐたんの情報が星奈さんには届いていないので、プラカードはそのままです。

この星奈さんを見ても、野乃A(はぐたんが来なかった世界の野乃さん)は問題ない。何ら矛盾は起きません。
しかし野乃B(はぐたんが来た世界)は、奇妙な不一致に首をかしげるはずです。
そして10年後(もしくは20年後)、突如として星奈さんからのメッセージが「野乃はなの元に赤ん坊はいる」に変わる。星奈さんの元に世界の分岐が届き、星奈Aと星奈Bに分かれたのでしょう。

※この例は「10光年先に配置された星奈さんが、なぜ「赤ん坊はいない」を知っているのかを適当に処理しています。きちんとやるなら、年齢設定等をいじるべきですが、イメージしづらくなるので省略。おそらく他にも間違いがあります。とりあえずここで言いたいのは「星奈さんは、すぐには分岐しない」ことです。

【何万光年先の未来】

では仮に、まだ分裂していない星奈さんの元に、何らかの方法で光速を越えた野乃Bを送り込むとどうなるんだろうか。
「光速を越えられないからタイムラグがある」という話をしてるのに、「光速を越えよう」とか言い出すのは間抜けとしか思えませんが、あの子ら平気で瞬間移動とかするからとりあえず話を先に進めよう。

直感的には、野乃Bが送り込まれたその瞬間に、星奈さんも星奈AとBに分かれそうに思えます。分岐世界の情報が到達するので。
ではこの時、野乃Bが目撃するのは星奈AとBのどちらなのだろう?
※元の世界をA。分岐により生まれた世界をBとする。

(1) 野乃Bが移動したのだから、そこにいるのは星奈B
(2) 星奈さんは分岐前だったのだから、そこにいるのは星奈A
(3) 全く別の分岐が始まる。そこにいるのは星奈C

全く分かりません。が、直感的に(2)はなさそうに思える。思えるのですが、あえてそれを採用するのであればこの方法で、えみるは平行世界にいるルールーと再会できます。
平行世界の分岐の伝搬を、何らかの方法で光速を越えて追い抜き、そこから折り返して地球に戻ってくれば、未来(平行世界)に戻ったルールーが待っています。

この仮説の利点をいくつか挙げてみる。


(「HUGっと!プリキュア」49話より)

①ルールーが残した言葉「未来で待つ」と整合します。
えみるがこの手段を使った場合、ルールーは地球で待つ形になりますし、高速移動によりえみるの時の歩みが遅くなるので、未来へのタイムトラベルになる。
平行世界説の最大の弱点の一つは、「ルールーは未来で待っていない」でしたから、これは朗報だ。

②ルールーがこの方法に気づくきっかけがある。ミラクルユニバースです。
宇宙に飛び出たルールーは、ミラクルライトを使ってすらすぐにはたどり着けない、天文学的距離を体感します。
このことから上記の「平行世界への分岐は、瞬時には行われないのではないか」に思い当たるかもしれない。

③劇中の描写と一致します。
ルールーらは未来への帰還を急いでいた。上記の状況であれば、平行世界との境目は光速で遠ざかっていきますから、出発が遅れれば遅れるほど帰還の難易度が上がる。
カエル列車が空に飛び立っていったのも、約1光年先にある境界を目指してすっ飛んでいったのだとしたら、納得がいきます。

しかしながらデメリットも強烈です。

【この空の向こう】

最大のデメリットは言うまでもなく「分かりにくすぎる」ことです。

先ほどは「未来で待つ」と整合するとは書きましたが、あくまで「もし平行世界だとしたら、これこれこういう可能性がある。これはルールーの言葉と整合する」の流れです。ルールーの言葉は思考のヒントになっていない。
「未来不変」説の「未来で待つと言ったのだから、未来にいるのだろう」とは思考手順が真逆すぎます。

えみるにヒントを与えるなら、「空の向こうにいます」とでも言うべきでしょう。普通の別れの言葉としても成立しますし。

実際、えみるは2030年の段階で地球にいます。違うんだ、えみる。ルールーと再会したいのなら、行くべきはトラウム研究室ではない。ララのロケットを奪って宇宙を目指すべきなんだ…!

また、そもそも「未来で待つ」の発言の意図が分からなくなります。
ルールーがえみるを連れて行かなかった理由としては、この移動方法が片道切符だからだと思われます。大人になってから、ゆっくりと決断して来て欲しかったとかでしょう。
しかしながら「待っています」と言ってしまったらプレッシャーです。仮にえみるが真相を理解したとしても、「待ってるみたいだけど、やっぱり行かない」は選び難いのでは。だったらこんな言い方をすべきではないし、する理由もよく分からない。

更に言えば、劇中の描写と矛盾します。
先ほどは「ミラクルユニバースの事件により、気づくことができる」としましたが、実態は逆でしょう。

状況から見て、ミラクルユニバースの舞台は地球から1光年以上先、つまりは分岐世界の向こう側にあると思われます。
もし上記の仮説が正しいのなら、ミラクルユニバースの時点で、元の世界への転移を果たしてしまいます。しかしそんなことは起きていない。

このことからルールーは「この世界は分岐しない(パラレルワールドは生まれない)」と確信したのかもしれません。

長々書きつらねましたが、とどのつまりこれは仮説「平行世界だとしたらこの方法で移動できる」からの、結論「しかし実際には移動できていない。よって平行世界ではない」なのかと思います。

参考:
●HUGっと!プリキュア 愛崎えみる研究室問題考察(一覧)
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

「夢原さんの四季2回問題」:HUGっと!プリキュア 愛崎えみる研究室問題考察

2020年12月06日 | ハグプリ最終回考察
来年春映画のご出演が決まり、大変にめでたいので逃げ続けてきた問題に向き合ってみる。

【プリキュア界の未解決問題】


(「HUGっと!プリキュア」36話より)

夢原さんは中2の時にココと出会い、プリキュアとなってナイトメアと戦いました。そして1年に渡る奮闘の末、パルミエ王国を取り戻された。
その後、中2の時にエターナルとの戦いに巻き込まれ、再び1年に渡り戦いに明け暮れました。

意味が分からない。この子らはなぜ進級していないのか。
きっちり四季が巡っているため、普通に見れば矛盾極まりない。

この問題は、時間に関する考察を全て無に帰してしまうので、何とか解決したい。

【仮説1】

「ナイトメア戦は1年かかっていなかった」、これが最も単純に思えます。
夢原さんは速攻でナイトメアを撃破したんだ。

(注:以下は劇中で「1年」に明示的に言及していない前提で進めます。見返していないので、全く確信なし。もし「ココ、1年間ありがとう」みたいな台詞を言っていたなら「1年とは文字通りの12ヶ月の意味ではない。9ヶ月を体感的に1年と呼んだ」等の小細工がいる)

「劇中時間が1年経過した」の根拠は四季が巡ったこと。それならば、あの世界では1年の間に、何度も春夏秋冬が訪れればいい。やけくそ気味ですが、あの世界ではむしろ自然かもしれません。

例えば「ハートキャッチ」終盤で、一帯が砂漠化しています。この影響の余波で、別地域では季節外れの熱波が襲っているかもしれない。
つまり「エターナル戦の最中に夏っぽい描写があった」としても、それは実は「劇中時間は12月。たまたま近くで南国っぽいプリキュア達が戦っており、異常気象が起きていた」可能性があります。これなら四季の描写が何であろうと、「あれは1年の間の出来事だった」と言い張れます。

劇中で「夏休み」や「クリスマス」といった時期が特定されるような発言もあったかとも思いますが、これもどうにかなる。
「異常現象で12月なのに真夏並の暑さになり、臨時休校がなされた。当代の学生達は、これを『夏休み』と呼んだ」とか。引き合いに出すのは不謹慎かもしれませんが、コロナによる休校などを経験した現在では、この状況はいかにもありそうに思えます。

この仮説を使えば、季節問題の大部分は解決できるんじゃなかろうか。たとえば「ミラクルリープ」も、実は11月の出来事なのかもしれない。どこかのプリキュアの戦いの影響で急に暖かくなり、たまたま桜が咲いただけ。
(同窓会のハガキとかに季節や何月かの記載があったかもしれませんが)

【仮説2】

せっかくなので、最新映画「ミラクルリープ」を参考にしてみる。

ナイトメアとの戦いの後(例えば中2の12月)、ミラクルリープのような現象が起き、時間が巻き戻った(例えば中2の4月)。以前の知識を引き継いでいた夢原さん達は速攻でナイトメアを撃破(例えば中2の5月)。そこから改めてエターナル戦が始まった(例えば中2の5月~翌年2月)。

これならば四季が2回は巡らず、季節イベントも整合性が取れます。仮説1と両立もできるので、細かな矛盾はお互いに助け合える。

また、「四季が2回」以外の問題もついでに解決できます。

(1)ナイトメアとの戦いはピンキー回収の戦いでしたが、劇中描写では2回集めている。デスパライア様が使った1回と、シャドウ様が使った1回。

デスパライア様は明らかに願いを叶えているため、リープ説のような小細工をしない場合、シャドウとの一件のあと、何故かピンキーを逃がしてしまったことになる。まぁレモネでしょうね。彼女の怠慢により、シャドウのコンプリートは偶然阻止されましたが、その後うっかりピンキーをぶちまけて逃がしたんでしょう…。

リープ説の場合、デスパライア戦の解決後にリープが起き、巻き戻った世界でシャドウが集め、それをパルミエに持ち帰った(ただ心持ちの変化により、願いを叶えるのに拘りはしなかった)。

(2)「奇跡の魔法」のソルシエール戦に、ナイトメアは現れていません。
デスパライアとは最終的には分かりあえており、「恐ろしい敵」ではなくなっているので変ではない。とはいえ、エターナルの館長よりカワリーノさんの方がよほど恐怖ではないかとか、やっぱり疑問は残る。

リープ説なら、2回目の戦いが早期に終結しますから恐怖の印象はかなり薄れそう。記憶を覗いたソルシエール様も「何か変だな、この記憶」と眉をしかめてスルーしたのかもしれない。

(3)2回目のナイトメア戦が、敵味方ともに記憶を引き継いでいれば、戦わずに早期解決するかもしれない。その場合、後日談にてブンビーさんと働いていた「カワリーノさん似の社員」を、真実その通りカワリーノさんだとみなせる。公式に「別人」とされていた気もしますが。

以上のように、幾つかメリットがあります。が、デメリットもある。

まず、リープが起きたような描写がない。致命的です。
仮説1は「世界中に影響が及ぶ」ような戦いが描かれていますから根拠らしきものも出せますが、リープ説は「説明がつく」だけで根拠がない。
これでは、説の出来としては「突如現れた謎の神により、夢原さん達は若返ったのだ」とかと大差ない。
突破できそうなのは、さしあたりドリームコレットでしょう。デスパライア様の願いのかけ方が、何か「時間を巻き戻す」に関わるような願いの仕方だったならこじつけられる、かもしれない。

もう一点、リープ説だとナイトメア戦が史実から消えてしまう。これはファンとしてはかなり嫌だ。
夢原さん達はGoGo服を愛用しており、ただでさえ無印5は日陰に回っているのに、これではあまりに悲しい。

【春映画】

来年の春映画の告知映像では、懐かしのプリキュアバタフライが飛翔しています。演出や、あるいは夢原さんの口から、何か無印5時代への言及があるかもしれない。
映画の舞台は「未来体験のテーマパーク」のようだし、花寺さんたちも時間に関連した何かがありそうだしで、無印5から15周年の来年、新たな仮説を見つけ出せるかも。楽しみです。

【くどまゆ】

「5」「GoGo」の主題歌を歌われた工藤真由さんと、五條さん、松原さんによるライブが開かれました。観よう。

LLV MUSIC LIVE Vol.1~ミンナデツナガレ!~

参考:
●HUGっと!プリキュア 愛崎えみる研究室問題考察(一覧)
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする