穴にハマったアリスたち
生きていればきっと楽しいことがいっぱいあるさ!という信念の証明のためのページ
ぴちぴちピッチを大応援中。第三期をぜひ!




先日の「ジョーカーがピーターパン説」に派生して、劇場版のゲストヒロイン・ニコ様について考えてみた。

大前提として、プリキュアさんの映画はテレビ本編のリメイク風味になってます。
その年1年にやってたことが、映画にはぎゅっと詰まってる。
今年のテーマの大筋は「メルヘンは怠惰なのか」という所にかかっていそうなので、映画もそれに準じたお話になることが予想されます。

ジョーカー(やバッドエンド王国)がピーターパン(およびネバーランド)であり、星空さんがウェンディというのは、結構しっくりきます。
「ピーターパンとウェンディ」は、「ネバーランドに移住して、ずっと幸せに暮らしました」という話ではなく、「ネバーランドに遊びに行ったが、そこから卒業して現実に戻る。そして次の世代がまた遊びに行く」話。

「ピーターパン」以外で、劇中で星空さんが言及した「赤毛のアン」も同様の構造です。
かつて空想世界を楽しんでいたアンは、やがてそこから卒業し、娘のリラたちを見守る側に回る。

アンは想像力豊かな娘さんだけど、想像力で現実を変えていくような、そんなお話ではありません。
むしろ「想像と現実は違う」ことのネタふりとして、アンの空想は描写されることが多い。
かといって「だから想像がダメ」というのでもない。
手放しで無条件に称賛したり美化したりはしないけど、夢見ることは大事だし、辛い現実を明るくしてくれる。
この辺の絶妙のバランスが「赤毛のアン」の魅力だと思ってます。

といった流れで、ニコさんの正体はケイティ・モーリスだと予想してみる。

ケイティはアン・シャーリーの幼少時代の空想上のお友達。
辛い生活を送っていたアンは、戸棚のガラスに映った自分の影を、理想の友人「ケイティ」に見立てます。
ガラスに向かって話しかける姿は異常以外の何物でもありませんが、そのおかげでアンは孤独な日々をどうにか乗り切りました。

星空さんが転校前にどんな生活をしていたかは、はっきりとした描写はありません。
が、あんまり楽しい毎日ではなかったと思われます。
というのも、第7話の「星空さんが昔使っていた秘密の場所」を訪れたエピソードで、「場所」に関する話題は出たのに、「誰と一緒にいたのか」は完全にスルーされている。
そもそも中学2年生にして、「現実は厳しい」と悟っておられるあたり、何かがあったとしか思えない。
勉強やスポーツで挫折感を持ってる様子はないのですし。

「赤毛のアン」を読んだ彼女が、理想の友に憧れたとしても不思議はありません。
むしろ「おばけの森」や「恋人の小径」を想像したのに、「腹心の友」を想像しない方が変。
従って「ケイティ・モーリス」や「ヴィオレッタ」(同じく空想上の友人)を作り上げていた公算は高い。

今のところ、ニコさんについて分かっているのは

 ・「みゆきとはどこかで会ったことがあるようだが…?」(公式サイトのキャラ紹介より)
 ・声優が林原めぐみさん

林原さんと言えば、私らの世代からすれば避けて通れないと言うか、いやもう説明不要でしょという大ヒロインのお方。
その林原さんが担当で「どこかで会ったことがあるような」と来たら、「過去の友人」である可能性は高そう。

要は、星空さんが(逃避として)憧れていたメルヘンや空想上の友人の象徴がニコさん。
何らかの事情で、疑似メルヘン王国に遊びに行った一行が、メルヘンから卒業するお話なのかと。
そしてアンが現実の友人であるダイアナやフィリパと出会い、ケイティと別れたように、星空さんがニコさんに別れを告げるとかかな。
(ケイティは自己の分身でもあるので、表面的には闇夢さんの立ち位置に似そう。なので、「闇夢の焼き直しだ」と批判を受けることも、ついでに予想)

この手の予想を当てた試しがないですが、ハンドルネームが「赤毛のアン」由来の身としては、そちら方面の話題をスルーするのも勿体なかったので。
当たってたら28夢原ください。

【蛇足】

ミヒャエル・エンデの「はてしない物語」(映画題「ネバーエンディングストーリー」)も、「メルヘンからの卒業」がテーマ。
本が大好きなバスチアン少年が、空想世界・ファンタージェンにトリップして大冒険するものの、実はファンタージェンは堕落の世界と判明、現実世界に戻るために四苦八苦するお話。
「想像力は大事だけど、そればっかりだと人生詰むよ」というなかなかにありがたいシナリオです。
これも「卒業した後、次の世代に渡す」要素があった気がする。

「スマイル」さんがこのお話をベースにしてたら、なかなか怖いです。
不思議世界を維持するために、娘さんはプリキュアに任命される。
プリキュアとして戦うことは楽しいけれど、いつまでも続けていると社会復帰できなくなり、壊れてしまう。
そこから抜け出すには、莫大な労力が必要etc。

「はてしない物語」では、「条件を満たせば願いが叶う」力を与えられた少年が、「女王様に会う」ことを望んで旅することがキーになります。
が、実はどんなに条件を揃えても、「女王に会う」願いだけは叶わないように設定されている。
かくして叶わない願いを叶えるために、そうとは知らないままコストばかり支払わされていく。

そこまでストレートな展開にはならないとしても、「デコルを集めても女王様は復活しない」とかは、案外あってもおかしくない気はする。

【蛇足2】

「赤毛のアン」は第1巻ばかりが有名ですが、私的には1巻はプロローグみたいなもので、真骨頂は2巻以降だと思うのですよ。

空想と幻想に守られた少女時代が終わり、それぞれの理想を指針に現実に挑むかつての「腹心の友たち」。
アン(当時の「先進的な女性」である「教師をしつつ結婚」)、ダイアナ(当時の「一般的な古い女性」である「家庭重視」)、ジェーン(まずは金。資産家を口説いて結婚)、ルビー(恋愛至上主義)。
結果からいえば、何か一人だけ脱落したりもするんですけど、そういうとこも含めて楽しいです。

田舎村の「頼れる親友たち」の持つ全ての長所を、たった一人で軽く凌駕する天才・フィリパの登場とか、妙に「ああ、あるなぁ」と思います。
「友人」に限ったことではなく、子供時代の「憧れ」が、実は狭い世界の話だったと知ることはままある。
が、だからといってそれらは価値がないのでない。

「アン」の最終巻では、第一次世界大戦が勃発します。
もはや想像力で解決できる状況ではない。とはいえ、想像力をなくしたらそれこそやっていけない。
最近読んでないので詳細は忘れつつありますけど、現実が厳しい今、改めて読んだらまた色々と違った発見がありそうだなぁ。

コメント ( 0 ) | Trackback ( 1 )




あちこちで言われていますが、最初に見かけた相羽さんのところにリンク。

プリキュア雑記(2012年9月25日/ジョーカーがピーターパン説)

確かに納得できる。
ネバーランドはいつかは卒業すべき夢の島であって、いつまでも住み続けたり通ったりするところじゃないんですよね。
最後にウェンディはちゃんと島から抜け出してる。

で、そうすると星空さんはウェンディの立ち位置なんですかね。
ピーターにメルヘンを見続けさせるタイガーリリーでも、現実を見せようとするあまりかえってメルヘンに没入させるフックでもなく。
一時的にネバーランドに立ち寄って、成長したら去っていく。ネバーランドを完全否定も完全肯定もしない。

「ピーターパンとウェンディ」のラストシーンは、大人になったウェンディの元に、再びピーターがやってくる(のだったと思う)。
びっくりするピーターに、ウェンディは自分はもう子供ではないことを告げる。
別に「どうしてもっと早く来てくれなかったのか」とか愚痴るでもなく、単に事実として、もう子供ではなくメルヘン時間は終わったことを伝えるだけ。

で、代わりに娘(孫だっけ?)がピーターとともにネバーランドに飛び立っていく。

これ、「プリキュア」シリーズそのまんまな構図ですね。
昔「セーラームーン」を見ていた母親世代と、新しく「プリキュア」を楽しむ子供世代。
子供の頃のようにメルヘンに没入し続けるわけではないけど、否定するのでもない。
かつて自分が楽しんだように、次の世代も楽しんでいく。

「スマイル」さんの劇中で言いかえると、こうかな。
いつかの未来、復活するピエーロ様。星空さんは既に「プリキュア」というメルヘン時間は終わり。
代わりに娘世代が「プリキュア」になり、楽しいメルヘンに参加していく。
これが続くエンドレス。
永遠に星空さんがプリキュアをやって戦うのではなく、プリキュアを卒業し、次の世代にバトンタッチしていく。

(ちなみに星空さんが言及している「赤毛のアン」も同様の構造。
続刊「虹の谷のアン」や「アンの娘リラ」では、成長し空想世界から抜け出したアンが、かつての自分のような悩みや失敗や想像を楽しむ娘世代を見守ってます)

「ネバーランドでの冒険」を「プリキュアとしての戦い」に置き換えてみると、構図が随分とすっきりします。
やばいな、星空さん。メタ的に急激に輝きだした気がする。
ラストシーンは、お祖母ちゃんになった星空さんが、プリキュアとして駆けていく孫娘を微笑ましく見守る…とかだったらどうしよう。

コメント ( 0 ) | Trackback ( 1 )




「初訪問なのにいきなり商談」で取引先が激怒!なぜ世間話のできない若手営業マンが増えたか(DIAMOND ONLINE)

[引用]
 取引先と商談などをする際、何の前置きもなくいきなり仕事の話を始められたら失礼…と感じる人は少なくないはず。ところが最近、そんなぶしつけな20代が増えています。

 普通であれば、些細な世間話でもして、具体的な商談の前にお互いの気持ちをほぐす努力をしたいもの。それをしないのは怠慢と言いたいところですが、彼らが世間話をしないのには理由があるようです。実は本当は世間話をしたいと思っていながら、人見知りが激しいために、できずに悩んでいる…のが実情だからです。
[引用終]


荒く要約すると「雑談は大事だ」「しかし、しない若者が増えていてけしからん」「しない理由は苦手だから」。

まず、雑談で得られるものが多々あることは認めます。
無駄と思える経験が、後々から直接的・間接的に役立つなんてことは頻繁にある。
だからそこは否定しません。

…が、今の職場環境ではその「一見すると無駄」を排除することが求められている。

例えば、勤務中の趣味のネット閲覧や、勤務中の読書、勤務中の外出等々が認められているなら、理解できる。
ちょいと立派な文具品の購入や、ちょいと色をつけた出張スケジュールを認めるとかも。
そういったものを「無駄」と切り捨てているのに、「いや客先での雑談は必須だから」と言われても混乱の極みです。

また、リンク先では「飲み会にすら行かない若者が増えている」と嘆いていますが、業務に役立つと認識しているのなら、最低限、残業代と経費支給は必須のはず。(+健康に関する諸手当も)
嘆くべきは「教育体制」が不十分な社内制度と、「教育費」をケチる企業文化であって、啓蒙すべき相手は人事部や経理部だと思う。
若手に飲みの大事さを訴えるよりも、経営陣に訴えて予算を確保する方が、ずっと理にかなってる。

「取引先は雑談を求めている」ことを大前提にしているのも不思議です。
逆に「たらたら喋っていて本題に入らない」と不満を持つ人もいるでしょう。(昨今はそっちの方が多いと思う)
そもそも「若手は雑談を避けている」というのなら、今後はそういった層が主流になっていくのです。

記事中に「上司が30分遅れるので、雑談で場をつないでくれ」という例がありますが、そんなことされたら、私なら激怒ですよ。
私の「常識」だと、遅刻することを詫びた上で、開始時間を30分遅らせてもらうものだと思う。
それと、雑談の例として「平均気温が1℃上がると、御社の製品はどれくらい売り上げに影響するのでしょうか?」とありますが、初対面の営業からこんなこと聞かれたら、「お前は何を聞き出そうとしてるんだ?」と警戒心MAX。
まず、要件を言ってくれ。お互いに忙しいんでしょうから。

ただ冒頭に書いたように「雑談」や「無駄」が大事であることは認めます。
下手な講習会よりも、飲み会の方がずっと学ぶことが多いとも思います。
ですから是非とも会社は、そういった「無駄」に費用を投入して欲しい。「世間話のコツ」とか、そんなのはいらないですから。

【蛇足】

記事中に「職場の同僚とオフォス以外で会っても、何を話していいかわからないので飲みに行きません」との弁が載っています。
仕事の話をすればいいと思う。
なんか私の周りでも「飲みの席でまで仕事の話なんて…」という人もいますが、職場の人と職場の話をしないで、何を話したいんだろう?

コメント ( 0 ) | Trackback ( 0 )




【今秋のスマイルさん】

遅ればせながら新EDを買いました。
EDもですが、カップリングが熱い。
当たり前と言えば当たり前なんでしょうけど、痛いほど本編を反映してる。

 『笑う、笑えば、笑おう』
 『もしも力になれたら、嬉しいな』

■スマイルプリキュア! 第32話「心を一つに!プリキュアの新たなる力!!」

目の前には強敵ジョーカー。頼りの仲間は怠け玉の中。
絶体絶命の状況で始まった今回。
残された星空さんの取った戦略は…。



星空さん:
 「あたしもその世界に行く」

変身すらしないまま、怠け玉に突入していきました。
苦しい選択ですがやむをえません。戦ってもジョーカーさんには勝てる気がしない。
かつて問答無用で殴りかかっていった先輩方が羨ましい…。

迷い込んだ世界は、一見すると平和極まりない世界。
一見どころか、よくよく見ても平和極まりないです。
辛いことはしなくていい。面倒なことは考えるな。それで幸せじゃないか。

初めは違和感を覚えた星空さんも、ほどなくその世界に埋没していく。
だって楽だし。
全シリーズを通じて最も幸せそうな顔をして、星空さんが蕩けておられる。



突入時⇒突入後

時間にしてわずか3分での陥落である。

そこに遅れてキャンディも参戦。
威勢よく星空さんの顔面を痛打して。
よし、これで星空さんも惚けから立ち直…



星空さん:
 「えへら」

ダメだ…。
あんなに頻繁に行ってきた顔面痛打なのに、それじゃ現実に引き戻すキーにならないか。
むしろ痛打になれすぎて、気付けにすらなっちゃいねぇ。

キャンディ:
 「そうだ」
 「クッキー。みんなで分けて食べたほうがおいしいクル」

そこで、前回ご自分が怠け玉から脱出した時のキーワードを出してみた。



星空さん:
 「?」

きょとん?星空さんが小首をかしげる。
多分、さっき痛打したときに首を痛めたんでしょう。
こきり?

脳の芯まで堕落した星空さんを前に、キャンディにも軽く絶望がよぎる。
こいつ、自分で言った事を忘れてやがる。
ですがそこで気がついた。

キャンディ:
 「大切なことはちゃんと自分で考えなきゃ駄目クル!」

アプローチを変えてみました。
分けるとか分けないとかではなく、自分で考えたことの重みを問うてみた。
この言葉に、ようやく星空さんも復活。なんて世話の焼ける…。

立ち戻ってきた星空さんは、同じ論法で他の4人の説得を試みます。
が、あっさりと失敗。
まぁ当然です。
この場合の「分け合う」は不足していることが前提。妄想世界は食べ物が溢れてるのだから、無理な分け合いは不要。
何せ実際に分け合ってましたし。ほらドーナッツをお食べ。チョコもいっぱいあるよ。



かといって「自分で考えろ」も虚しく響く。
考えた結果、この楽園を選んでしまえばそれまで。
それに「楽園から抜け出してくれ」と頼んで、「はい、そうですか」と受け入れてしまったら、「自分で考える」ことと矛盾します。

普段は凛々しい青木さんが、どうして怠け玉に抗えなかったのかも理解できます。
あの方は「自分で考える」ことにコンプレックスを持っておられる。
人から言われて修行するのは、人から言われて楽をするのと、本質的には変わりません。

星空さん:
 「………。」

さて困ってしまった星空さん。
どうやら「自分で考えろ」と説得することの自己矛盾に気がついたようです。
厄介なことに、このバッドエンド妄想は抜け出せないと不幸になる類のものでもない。
正真正銘、幸せなんです。実は足元が崩れ出していて目を覚まさないと危険、とかじゃない。
困った。これは説得のロジックを組み立てるのが難し…

キャンディ:
 「みゆき!ハッピーシャワーでこの世界を浄化するクル!」

そうだ、破壊しよう。それだ。

よくよく考えてみれば単純な話だった。
今が幸せだから目を覚まさないなら、不幸を突き付けて見せればいい。
もっとシンプルに、直接4人に殴りかかるのもアリですね。
さあこれでも何も考えないのが幸せだと抜かすか!ごつり。ごつごつごつり!!
星空さんはすぐそうやって気合いに頼る。

しかしそれすらもジョーカーさんは予想済み。
あっさり簡単に防がれてしまいました。
厳しすぎる。あまりに打つ手がない。打つ手はないが、目の前に危機が迫った以上、戦うしかない。



苦しみながら戦う星空さんを見ても、やっぱり4人はぼんやりモード。
徹底していることに、星空さんは4人を庇って戦ってるわけではありません。
依然として、妄想から目を覚まさなくても幸せなんです。
4人を始末しようとしてジョーカーさんが攻撃、必死に星空さんが防いでいる…という状況ならともかく、単に星空さんが戦ってるだけ。
うむ、幸せだ。目を覚ます理由がない。むしろどうしてハッピーはこっち側に来ないんだろう…?



星空さん:
 「あたし、メルヘンランドであなたにボロボロにされたときに分かったの」
 「泣いたり悩んだり、一生懸命考えたおかげで」
 「それまで知らなかった自分に気づけたし、自分にとって何が一番大切かも分かった」

 「みんな一緒がいい」
 「みんな一緒の未来が、きっとあたしのウルトラハッピー」

 「答えを出すのは大変だし、面倒だし、苦しいし」
 「あたしたちはそうやって、少しずつでも前に進んでいきたい」
 「不器用かもしれないけど、あたしたちは皆と一緒に未来に歩いていきたい」
 「皆で歩いていく未来は、きっとキラキラ輝いているから!」

勝算がないまま、星空さんは戦い続ける。
現実は厳しいんです。誰もが何もしないまま皆さんウルトラハッピーになれるわけがない。
しかし、そうは言っても自分は今、幸せなんです。
わざわざ面倒なことをする理由が、一体どこに…



友が目の前で絶望と戦ってるのに、理由も糞もあるか馬鹿野郎。

「自分で考えた」その結果、日野さんら4人は飛び出した。
確かに考えなくてよい世界は幸せだった。
が、目の前で星空さんが苦しんでいるのに、何が幸せだ。みんなで幸せにならなきゃ意味がない。

「スマイル」さんは従来よりも子供向けと言われます。
制作サイドの思惑はともかく、実際には決してそんなことはない、むしろ過酷な物語だと思う。
現実は甘くない、なるほど、その通り。ですが個人レベルでは幸せになることはできる。思考を放棄すればいいんだから。

星空さんはそこを許さなかった。玉砕すると分かっていても、特攻することをハッピーだと定義された。
そして一人でもその道を選んだのなら。
友が玉砕しようとしてるのに、見捨てることなんてできるか。勝算なんざ関係ない。

かつての夢原さんは、夢に向かって邁進する姿が、相互の励みになった。
花咲さんらも同様の方向性です。
しかし星空さんは全くの逆。絶望に特攻する姿が、私らを立ち上がらせてくれる。

「みんなで分けあう」のも「幸せを分け合う」というよりも、「苦難を分け合う」の方向性です。
楽しい時間はいずれ終わり、苦しい時が必ずくる。
刻一刻と進み続けるバッドエンド時計やクロック玩具の針のように。
遊園地のようなこの夢いっぱいの楽しい時間は、いつまでもは続かないんです。
「未来」が希望を叶える場所だった夢原さんとは、つくづく逆すぎる。

「NS」でハッピーエンドを守るために戦っておられたのも納得です。
いわば、しんがりを努めるのが星空さんなんですよ。
誰かが苦しんでいる。じゃああたしが最後尾で戦う。現実は甘くないんだから。

そして最も苦しいところで気合いで玉砕してる姿を見てしまったら、私らも立ち上がるしかない。
思考放棄して寝てた方が楽だし幸せなのに、星空さんが特攻してるんだ。戦うしかないじゃないか。
血反吐を吐きながら、皆で一歩、前に進もう。



目を覚ました4人と星空さん+1匹の気合いが届き、新玩具も起動。
謎の不死鳥アタックを授けてくれました。
まぁそれは良いのですが、この光景を見て、女王様は何をやってるんでしょうか。
星空さんが特攻してるのに、軽く知らんぷり。
あ、あれ?、ハッピー理論には何か穴があるような…。


(左画像)
スマイルプリキュア! DXガールズフィギュア ~キュアハッピー&キュアビューティー~ 全2種セット

(右画像)
スマイルプリキュア! あつめてプリキュア2 キュアハッピー単品


「NS」といい「スマイル」さんといい、夢いっぱいの時間はやがて終わり、目の前の現実に立ち向かおうなノリ。
テーマの流れでいえば、「プリキュア」シリーズの大きな区切りになりそうです。
企画的には来年10年目までは続編が確定しているそうですが、その先はどうなるんだろう。

仮にシリーズが終了したとしても、この10年のメルヘンな時間は、私にとって大きな人生の財産です。
楽しい時間はいずれは終わるけれど、無駄なんかじゃない。
あの勇敢な伝説の戦士様を見習って、私も現実に立ち向かっていきたいです。

【今週の星】

星空さんは「現実は甘くない」と認識しておられる。
ハッピーの名を冠していながら、ある意味、誰よりも「ハッピー」を疑ってる。
おそらく彼女は、転校してくるまであまり幸せな学生生活は送ってないだけに、言動に重みを感じます。
(「赤毛のアン」エピソードや「夏休みに予定がない」こと等から)

自分が幸せになってもダメ。全員一緒に幸せにならないと。
でもそれって言いかえれば、自分は最後まで絶望の淵で戦うことを意味する。
なんて過酷な。

今のご時世、希望を提示して突き進む夢原さんは、ちょっと眩しすぎる。
それに対し、最後尾で支えてくれる星空さん。
自分が立ち上がらない限り、星空さんはそこで玉砕し続ける。しかも無理やりにスマイルをチャージして。
じゃあ立つしかない。
一人の脱落者も許さない星空さんの思想が胸に沁みます。

コメント ( 0 ) | Trackback ( 14 )




美翔さんのDVD-BOXが発売されました。



おめでたいことですね。
せっかく減らした在庫が、ここに来てまた増えるのかと思うと暗澹とした気持にもなりますけれど。
新商品を作るって恐ろしい。発売なんてしなければ、在庫を抱えることもないのに。

まぁ猫背なことを考えていても落ち込むだけです。
このめでたい日に感謝をし、ポジティブに息切れしましょう。
そこで、お祝いを兼ねて過去作の振り返りをしてみました。

きらりん☆レボリューション OP2「バラライカ」(リンク先:YouTube以下ほぼ同じ)

美翔さんといえば、きらりさん。きらりさんといえば、バラライカ。
名曲ですね。あの時の興奮が蘇るかのようです。
2Dきらりさんと、3Dきらりさんで微妙に振付が違うのに、最後の2回跳ねるところで併せてくるのが素敵すぎる。

美翔さん現役の2006年のあの頃は、毎日が熱かった。主に恐怖と絶望で。

昨今の状況しか知らない方には想像の埒外かと思いますが、かつてプリキュアさんを殴り倒し、打ち切りの危機に追い込んだ恐怖の神がおられました。
あの時の美翔さんの惨敗ぶりは、視聴者の心に深い傷を残しました。
初めはあんなに強気だったのに…。プリキュアなんだから売れて当然とばかりの女王様営業だったのに…。
分かりますか、あの地獄が。
売れないと分かってる新商品を、必死に振り回すしかない、あの絶望が。

後のプリキュアさんがダンスを踊るようになった直接のきっかけは、おそらくはきらりさんでしょう。
くどまゆさんが起用されたのも、歌って踊れる人が求められたからのように思います。
レモネが「女優に憧れてるのにアイドルやってる」なんて面倒くさい設定になったのも、今も行ってるカード戦略も、多分にこの神のせい。

きらりん☆レボリューション OP4「チャンス!」

OP映像は見つからなかったので、スペシャル編で。

このOPも好き。

 『無敵の勢いで 強気のその意気で 今日までのAh毎日に さよならを告げるわ』
 『どれだけ変わっても 変わらず見ていてね キラキラのこの先の道を歩くわ あなたとね!』

 『奇跡に切り抜けて 強敵そこのけで 今日からのAh毎日を劇的に変えるわ』
 『どれだけ変わっても 代わりはいなくって キラキラのこの先の道を歩くの あなたよね!』

すんごい格好いいです。
二段変身するギミックも素晴らしすぎる。
勝てる気が、しない。

しかもこの後、きらりさんは3Dに挑戦なされる。本当に、変わりやがった。

きらりん☆レボリューション OP5「アナタボシ」

歌詞も凄まじいし、何より恐怖なのが、きらりさんの持ってるタンバリンです。
言ってしまえば只の打楽器。でも、あれを振りながら参加するライブの楽しさは異常。
実際に買って参加した私が言うんだから間違いない。

美翔さんは惨敗し、夢原さんでさえ引き分け感が強かった。
だからこそ、桃園さんのEDを見た時の感動が際立ちます。
あの時は本当にようやく「勝った!」と思った。
お披露目カーニバルでは秘されたんですよ、桃園さんのED。そして実際の放送で流れたのが、これ
この時の狂喜乱舞も、きらりさんがおられたからこそ。

美翔さん:
 「……。………。。」

あら美翔さん。なんですかその不機嫌な顔は。
せっかくのDVDBOX発売なのに、きらりさんの話ばかりされるのが嫌なんですか?
ああはい、分かってますよ。ちゃんと、きらりさん以外の話もすればいいんですよね。

おねがいマイメロディ OP集

美翔さんのもう一人の敵、「おねがいマイメロディ」。
特に第2期OP「コイクル」は名曲中の名曲。
何が凄いって、「番組固有のワードを歌詞に織り込んでいるのに、アニソンだと知らなくても意味が通じる」んですよ。

 『マイメロディ 上手く弾けるかな?ホントの気持ちだけ隠して』
 『おねがいマイメロディ 届けてマイメロディ 女の子は恋ですぐに変わるくるくるシャッフル!』

副題の「くるくるシャッフル」まで捻じ込んでるのに、全くもって無理がない。
しかもそれ以外の部分も、ちゃんと本編の紹介になってる。それもオチつきで。
(一見、歌ちゃんのことを唄っているように見せて、本編で該当するのは野郎どもだったりする)

現在も「ジュエルペット」放送中ですが、個人的には「マイメロ」が好き。
この番組のカオスは一味違った。

「おとぎの国からやってきた不思議な生き物と、魔法の力で夢を叶えるお話」でありながら、テーマは「夢は魔法で叶えるものではない」。
侵略者・クロミさんの魔法により、夢は悪夢として具現化し、夢見る人たちにカオスが襲いかかる。
徐々に街の人々が異変に気付いていく過程も面白かった。我々の街は、何かに狙われている。迂闊に夢を、口にするな。

忌まわしい夢を覚ますのがマイメロと歌ちゃんの役割。
ですが「マイメロ」の凄かったところは「悪夢であっても構わない人たちもいる」も描いた点。
要は、「敵が勝つ」話が結構ある。別にいいじゃないか、悪夢でも。願いは叶ったのだから。

更に「魔法はダメといっても、それでもやっぱり魔法で叶えたい夢もある」もやってくれた。
無茶苦茶だったはずの展開が、きっちりシナリオとして収束していく手際には感動しまくった覚えがあります。

おとぎ銃士赤ずきん OP集

2006年7月からの参戦。美翔さんが現実に直面し、霧生さんの恐怖に怯えてた頃ですね。
商業的に失敗だったのか成功だったのかはともかく、好きな番組でした。

意外としっかりお伽噺をネタに使ってたのも良かった。
何せキャラ構成からして、「赤ずきん・白雪姫・いばら姫」VS「グレーテル・サンドリヨン・トゥルーデ」ですよ。
「魔女やオオカミに負けた人チーム」VS「魔女殺し&魔女と仲良し&グリム最強の魔女」。勝てるか。
普段はたいして強くないグレーテルが、対魔女戦ではやたらに強いとか、細かいネタに痺れました。
グレーテルVSトゥルーデとか、何そのドリームマッチ。

ふしぎ☆のふたご姫Gyu! OP&ED

忘れちゃいけない「ふたご姫」。美翔さんとは同僚関係。
もしもファインお嬢さんが勝利していたならば、今頃はこちらがシリーズ化していたかもしれません。
結果的には、美翔さん&ファインの二人まとめて、きらりさんにボコ殴りにされたのですけれど。

個人的には第二期の方が好き。いかにも続編な構成変更が熱い。
「赤毛のアン」に対する「アンの愛情」みたいな感じというか…。

お嬢さんが持っておられる玩具「ハッピーベルン」は、私も買いました。
大変に楽しかった。ベルンを振ろう!ハッピーベルン!Are you happy?

ファインを演じておられたのは、こじまめさん。「ぴっち」でお馴染み。
ちなみに「ぴっち」は2005年12月終わりなので、美翔さんとの直接対決は実現せず。

しゅごキャラ! OP1「こころのたまご」

リンク先は左右反転がかかってるので違和感ありますが、まぁ雰囲気で。

日奈森さん(2007年10月から放送)は美翔さんとは戦っておらず。でも、せっかくなので載せてみる。
漫画版では戦ってますしね。戦いは「なかよし」誌上でも行われている。

第1話の勢いはとんでもなかった。OPの清涼感と「なりたい私」と「ほんとの自分」に変身する爽快感。
深夜枠に殴りこみかけたりもしました。
プリキュアさんでは出来ない荒業だ。

OPは終盤の高速変身連打のところが特に好き。
まぁ一番のお気に入りはアミュレットエンジェルだったので、不足感はありますけれど。
やっぱり、日奈森さんがイクトくんを飼ってた頃が、最も盛り上がってたと思う。

美翔さん:
 「……。………。。」

…なんですか、美翔さん。その不機嫌極まりない顔は。
せっかく人が、2006年の思い出に浸っていたというのに。
まさか「DVDBOXの話をしないのは酷い」とか、そんな了見の狭いことを言う気ですか?
すぐそうやって「私が私が」と自分のことばっか考えるから、この好敵手たちに敗れたんですよ。
ええ、いいですよ。そんなに言うなら、DVDの話もしますよ。



箱の裏面。何故か月風フォーム。

BOX収録は28話までです。
つまり、この巻には月風は出てきません。
それなのにまるで「シフトチェンジしますよ」と言わんばかりのデザイン。
美翔さんにも困ったものです。ご自慢のギミックをひけらかしたかったのは分かりますが、これはダメです。
そんなんだから詐欺キュアとか言われるんですよ。全くもう。

といったところで、美翔さんは何年たっても美翔さんだなと再確認したところで、終わってみる。
DVD-BOX発売、本当におめでとうございました

ふたりはプリキュアSplash☆Star DVD-BOX vol.1 【完全初回生産限定】
ふたりはプリキュア Splash☆Star DVD-BOX vol.2 (完全初回生産限定)

【蛇足】

なお「MEMORY BOOK」というとんでもない冊子がついてきます。
どうとんでもないかは、また別の時に書きたい。

コメント ( 0 ) | Trackback ( 0 )




【今週の鳥】

DVD-BOX発売は19日!

ふたりはプリキュアSplash☆Star DVD-BOX vol.1 【完全初回生産限定】

「実は密かにこっそりと大人気」との評価が本当かどうか、この売れ行きで分かろうというものです。
果たして美翔さんに明日はあるのか。来週も元気に出社できるのか。
全てはここの売り上げにかかってる。もう数合わせプリキュアなんて言わせない。

■スマイルプリキュア! 第31話「ロイヤルクロックとキャンディの秘密!!」

さて、春が過ぎ夏が来て、気がつけば秋の季節になりました。
スマイルさん達相手に、当初楽勝と思われたオオカミさん達、今頃は優雅な絶望世界を満喫しているはずが、蓋を開けてみれば思わぬ苦戦が続いています。
かつてない緩さのジョーカーさんも、とうとう堪忍袋の緒が切れた。今度も失敗したら、さすがにそろそろ処遇を考えさせてもらおう。

しかし最終宣告をしてもなお、ジョーカーさんはお優しい。
密かに開発していた新兵器・黒鼻を支給してくれました。その上、伏兵まで用意する二段構えの作戦。
優しいです。優しすぎです。さすがは「怠惰」を理想として掲げる集団。

黒鼻相手に苦戦するプリキュアさん達の裏で、キャンディは怠け玉に囚われてしまいました。
終わらないメルヘンの中、安寧とした安穏な時間を過ごすキャンディさん。
甘い甘い罠から抜けだすきっかけとなったのは、星空さん達とクッキーを分け合った思い出でした。
楽しいだけじゃダメなんです。一人ではなく、皆で立ち向かうことに意味があるんだ。
さあ現実に戻ろう。

そして戻ってきた現実では。



頼みの綱のプリキュアさんが地に伏す絶望的な光景。
くそったれ。
これが現実だよ。

「現実はお伽噺のようにはいかない」。
反吐が出るほど明らかな大前提が、ぐったりと眼前に広がります。
打つ手なんざない。
ついさっき支給されたばかりの新玩具も、直接的にはたいした役に立ちません。つくづく腹立たしいです。
ではどうするか。



星空さん:
 「気合いだ!気合いだ!気合いだ!!!!」

罵倒と怨嗟を乗り越えて、全力で雄たけぼう。気合いだ!!
そんなものに頼りたくはないけれど。
手段が何もなくて、諦めることもできないのなら、それしかないじゃないか。
人生楽しいばかりじゃない。
いざ苦しい時が来たのなら、後は気合いを振り絞るしかない。

頼りのプリンセスフォームが破られた後の、ノーマル必殺技は熱い。
効率性度外視の気合いの一撃で、どうにかアカンベエの撃退にも成功しました。
これにて一件落着…と思われたところで、今度は星空さん以外の4名が捕縛され、怠け玉の中へ。

「分け合わないと寂しい」で脱出したキャンディの反省を即座に活かし、今度はお仲間も一緒です。
出来る男・ジョーカーさんの策に、星空さんはどう挑むのか。
ここ数年でもトップクラスに次回が気になります。
そして無言で3周目のデコル回収ノルマを課した女王様に、乾杯。
これが、現実だ。


(左画像)
スマイルプリキュア! DXガールズフィギュア ~キュアハッピー&キュアビューティー~ 全2種セット

(右画像)
スマイルプリキュア! あつめてプリキュア2 キュアハッピー単品


似たようなギミックで似たようなことを夢原さんたちも経験しています、が…。
方向性の違いに、震えるものを感じます。

夢原さんにとって、未来は夢を叶えるものだった。
故に、夢原さんに対してカワリーノさんは、「夢を叶えて何になる?」を突き付けた。
苦労して夢を叶えると言うけれど、そもそも夢に何の意味がある?
今を犠牲にしてまで、頑張る価値があるの?
これは「夢は叶わない」と否定するよりも凶悪。頑張ろうという気持ちそのものを折られてしまう。

それに対するレモネの回答は、実に奮ってる。

レモネ:
 「私、もう行きますね。だってドリームが呼んでいるから」

夢に価値があるかとか何だとか。
そんなことを疑問に思ってるような連中は相手にするまでもない。
あら、まだそんなレベルで立ち止まってるんですね。じゃ、私、もう行きますね。

あれから5年がたった今。
未来に夢を描いていた夢原さんと違い、星空さんは未来に絶望を予想している。
現実世界の我々の認識とも一致します。
年々、状況は悪くなる。しかも悪くなると分かっているのに、有効な手だてがない。

キャンディはお菓子を皆で分け合った。
夢原さんも「一人で食べたらおいしくないよ」とおっしゃった。
ですが夢原さんの時は、お菓子は山盛り大量にあった。
それに対し、キャンディは極めて少ない。はっきりと「足りない」と描写されている。
なんだこの差は。

夢を叶えるために努力できていた頃は、なんて幸せだったんだろう。
今では努力とかとは関係なく、未来に不幸はやってくる。
では諦めて座して死ぬかと言われれば…。来週の回答編が楽しみです。

【今週の星空さん】

星空さんはどうして絵本が好きなのか?はまだ詳細な説明がありません。
想像するに、彼女は逃避と割り切ってるから、絵本が好きなのかなと思う。

彼女が明確に「好きだ」と言及した本は、「赤毛のアン」と「ピーターパン」。
どちらも「苦しい現実から空想世界に逃避する」共通項を持ちます。
アン・シャーリーが「空想力豊かな女の子」なのは、苦しい子供時代、現実から逃避したかったから。
ピーター・パンは大人になることを拒否して、ネバーランドに逃亡しています。
そしてどちらも、空想やネバーランドを無条件に肯定してはいない。

理想の男性としてピーターを挙げていたのも、ちょっと気になってた。
「ピーターが格好いいから憧れている」のか、「ウェンディに感情移入してるからピーターが好き」なのか。
何となく後者かなと思う。
ずっとネバーランドを旅したいのではなく、誰かに一時的に現実から救い出して欲しいんじゃないかな。
そしていつかは現実に戻ってきて、空想は空想として大事にしつつ、現実と戦うと。

【今週の星空さん2】

星空さんの「お伽噺にはハッピーエンドしかない」発言の私なりの解釈は、「お伽噺の登場人物は、結末が決まっていても能動的に動き続けるから」。
第1話で、半ば敵わないと悟りつつも「踏ん張ることがあたしのハッピーだ」と叫んでいたあたりから、そう予想してみる。
だから登場人物が不幸になる物語も、星空さん的には「ハッピーエンド」。
頑張った結果がそれならば、それはそれで仕方がない。
現実の私たちは、絶望して座り込んでしまいがちなことを思えば、立ち上がって戦えたのならその時点でハッピーと言っても、そんなに違和感はない。

(まぁ登場人物が流されるだけのお話も、案外ありそうですけれど。「悪いオオカミがやってきました。そこで三匹の子ブタは諦めて座り込んで食べられました。めでたしめでたし」とか「とてもとても平和な国で、ぼんやりしたまま最後までとにかく平和でした」みたいな。)

ただ絵本を至上と考えていないのだとしたら、「ハッピーエンドしかない」「だから現実ではない。過剰に入り浸るな」の方向に進むのもありえるかも。
ミヒャエル・エンデとかも好きそうですね、星空さん。(「はてしない物語」も空想世界から帰還するお話)

次回の星空さんは正にベタベタにハッピーエンドな童話世界に直面するわけですが…。
未来への夢と希望を語って帰還した夢原さんに対し、未来への現実と絶望を語って帰還してきたりしたらどうしよう。

コメント ( 0 ) | Trackback ( 11 )




スマイルさんに絡んで、もそもそと考えてたことを書いてみる。

先日、星空さんは夏休みの宿題を達成できず、いたく叱責されました。愚かしいことです。
それもこれもコツコツと計画的に取り組んでいなかったから。
やっぱり日ごろの努力は大切なんです。

…と、簡単に済む話じゃない。

私も人に指示を出す立場になりつつあるのですが、その一連で気づいたこと。
「計画的に行動する」=「無理なく確実に進める」と勘違いしている人が結構いる。
計画を立てると言うのは、ただ単に目的地とルートを設定するだけなのだから、負荷の軽減は全く含まれてません。

結局のところ、7月から毎日やろうが最終日にまとめてやろうが、絶対量は変わりません。
強いて言えば、自由研究のような時間が必要となる課題対策にはなる(そして、事実、星空さんは時間が足りなかった)。
でもそれは、楽かきついかという観点でいえば関係ないことだし、リスクもさして変わらない。

確かに星空さんは宿題が間に合わなかった。
ではもしも極めて堅実に、夏休み突入直後に猛勉強して根を詰めて頑張っていたら?
おそらくバッドエンド王国戦で、あっさりと全滅していたでしょう。
「毎日コツコツ」というのは、言いかえれば「一日たりとも休めない」無茶苦茶きついスケジュール。
そんな計画を立ててしまったら、楽しい夏休みが送れなかったかもしれない。もはや何のための計画だ。

(とはいえ宿題をやらないのは悪いことなのでは?という理屈もありますが、本筋から話題がずれるので省略。少しだけ書くと、宿題を達成したかどうか自体は学力向上や計画力と直接には関係ない)

宿題の件に限らず、星空さん達は非常に呑気です。
敵の侵略にもさほど深刻にならず、何か迎撃態勢をとるわけでもない。
大きな悩みや目標もなく、問題があることは認識しつつも、対策をとるでもない。

これと同じ状況を、現実の私たちで考えてみる。

私たちの生活も、種々の問題に溢れています。
例えば絶対的な事実として、今このブログを読んでくださってる皆さまは、遅くてもこれから100年以内には死ぬ。
昨今、穏やかな老後を過ごすのは非常に難しい社会情勢であることも、大多数の方が認識してるかと思います。
老後云々以前に、多くの人が介護や病気やその他様々な問題にも遭遇する。

これらは予定調和といってもいいほどに明白なこと。
では何か明確に対策を立てているか?といえば…。
少なくとも弊ブログを読んでいる暇がある時点で、全力で困難に立ち向かっていると言うのは厳しいでしょう。

あるいは昨年の震災を念頭に置きつつ、災害に対する備えを考えてみよう。
あちこちのメディア等々で、大規模な自然災害が起きることは予測されています。
ではどんな防災を心がけているのか。

多分、大多数の対策は「非常食を備蓄する」とか「避難所を確認しておく」だと思う。
これ、おかしくなかろうか。
前回の大震災でいえば、亡くなられた方の多くは地震発生直後なんです。
「非常食が足りなくて餓死者続出」とかじゃないんです。「避難場所を知らなかった」でもないんです。
であるならば、行うべきは「いついかなる時も、即座に外に飛び出せる臨戦態勢を維持すること」、これが有効な対策のはず。

でもこれは気軽に言えるほど簡単なことじゃない。
いざ地震が発生した時、もしもたまたまトイレで下痢に苦しんでいたら?
早々に何かを切り上げて、そのままの格好で避難所めがけて走れるだろうか。

たまたまシャンプーつけてる最中だったり、たまたま深酒して寝ていたり、たまたま眼鏡が見つからなくて探し回ったり。
そのほんの数分のロスが、生死を分ける可能性が大いにある。
実際、亡くなられた方の中には、そういった人たちもいたかと思います。
(念のために書きますが、その方々を侮辱する意図はありません)

「いつか災害が起きる」と誰しもが予測してる。
ですが多くの人は、対策として不可欠な「24時間臨戦態勢を維持する」なんてことはやってない。
平気で夜更かしして寝不足になるし、マラソン大会に出てわざわざ体力をゼロにしたりもする。
(余談ですが、ちょうど「津波が起こったら危険だから」との理由で、マラソン大会が中止になったとニュースで見かけた。私は決して、極端な話をしてはいない)

では対策をするのが正しいかと言えば、そうとも言い切れない。
下痢をしないように食生活を完璧に管理し、睡眠時の隙をなくすために交替で寝ずの番を立てたり、体力使うスポーツとか以ての外、テレビやラジオの前に張り付き災害情報に備え続ける、そんな日々。
普通に無理です。というか、もはや何のために生活してるのかが分からなくなってくる。

といったところで、星空さんの話題に戻してみる。
星空さんは確かに遊び呆けている。
明らかに来ると分かってる困難に、何か対策をとったりはしない。

でもそれはそれで良いのだと思う。

本気で応戦しようとしたら、生活が破綻します(上の地震の例のように)。
星空さんの発想に「日常を守る」があるのであれば、対策を取らされた時点で(日常が崩壊するのだから)負けとも言える。

この辺、同様に日常密着型プリキュアだった桃園さんとも、発想が大きく違う。
桃園さんは「迷ったり間違ったりしながらも、自分で考えて努力して進んでいく。それこそが幸せだ」な人だけど、星空さんの場合「困難を解決するために、苦しい努力を強要されたらその時点で負け。だから笑って日常を送れ」かなと思う。
多分、初期レモネとは理解し合えない。

そして「その笑って過ごした楽しい思い出が力になる」。
困難がやってくることは確定なのだから、必ずいつかその瞬間に遭遇する。
打つ手はないです、元々。だからいざそうなったら「気合い」だ。楽しかった思い出を全力で噛みしめつつ。

これは「困難に対し、対策不能として諦める」のではなく。
起きてしまったらもうその時は仕方がないから、強引にでもスマイルをチャージし、楽しい思い出を糧にして、気合いで立ち向かおう。そんなノリ。

別の視点でいえば、明確な準備ができないまま危機に立ち向かわなければいけない状況は、そのおかげでそれまで楽しく過ごすことができたとも言える。
星空さんは宿題をやっておらず、最終日の追い込みと補習で酷い目にあった。
が、だからこそ夏休みは楽しく過ごすことができた。だったら最後の苦しみは、粛々と受け止めればいい。
今、確かに苦しい。でもおかげで今まで楽しく過ごせた。それでいいじゃないか。

回避できない、いつかは来ることが分かっていた危機に直面した時に。
どうしてもっと計画的に準備しなかったのかと嘆くのか、計画的に遊んでおいて良かったさあついに来たか頑張ろう、と思うのか。
どっちもやってることは同じだけど、危機に立ち向かうエネルギーは違うと思うのです。

もちろん、これは行きすぎると無策に遊んでるだけになってしまう。
ピエーロ様のキーワードが「怠惰」なのは、そのせいかと思われます。
が、準備や対策に拘るとそもそもの意義を見失う。

星空さんは歴代主人公の中でも、特に明確な目標や夢を持たない子。
「現実はお伽噺のようにはいかない」と考えておられるのに、何かアクションを起こすのでもない。
ですが、「困難は来ると知りつつも、楽しい現実を送り続ける」のは凄まじく根性のいることです。
スマイルを浮かべるその下には、回避不可能な絶望と恐怖が蠢いてる。
それは現実逃避なのかもしれないけれど、解決する気のない不安や問題を口にして騒ぐ人たちよりも、よっぽど現実に立ち向かってるとも思う。

震災の後、作り手側も「アニメなんて現実に意味あるのか?」と悩んだそうですが、その答えの一つなんだろうと思います。
便宜上「来るべき困難」と未来のことのように書きましたが、大小すでに現実に直面してる。
しかし頭抱えて困っていても仕方ないのです。
確かにベストな対策はしてこなかったのかもしれないけれど、現実はお伽噺のようにはいかないんです。
だから笑え。そして気合いだ。

これから案外、諸々の問題に全力で取り組み始めるのかもしれないけれど、星空さんにはこのまま気合いの人生を続けて欲しいなと思ってみます。

コメント ( 0 ) | Trackback ( 0 )




どこかで紹介されてて見つけたサイトさん。

こ、この遊園地、ツッコミどころが30個はあるぞ!もはや、間違い探しのレベルだぜ!「養老ランド」【岐阜県養老郡】

この手のB級スポットは好きです。
グローバル化だの競争力だの五月蠅い空気を、どんよりとなし崩しにしてくれます。
世の中にはこんな空間だって運営されてるんです。
世界は広いということを、グローバル信者は思い知ればいいんだ。

といった感じで、ぬったりと読んでいたのですが。

一番最後の画像を見て凍りつきました。
筆者様は「バイキンマンとドキンちゃんばっかりのお面売り場。せめて、アンパンマン売れ!!」と突っ込まれていますが、失礼ながら指摘すべきはもう一つあると思うのです。
この「養老ランド」さん、実はガチで暗黒面に落ちてるんじゃ?と思わず思いたくなる奇怪な光景が、そこに。

コメント ( 0 ) | Trackback ( 0 )




【今週のくどまゆ】

くどまゆさんのライブに行ってきました。
大変にパワフルで、大変に熱かった。
(感想はこちら

そして本日12日は、くどまゆさんのお誕生日。
今年で26歳になられました。おめでとうございます。
振り返ってみれば、夢原さん主題歌を唄われてた頃は、まだ20歳そこそこか…。つくづく凄い人です。

■スマイルプリキュア! 第30話「本の扉で世界一周大旅行!!」

星空さんはふと思いつきました。そういえば、旅行をしていない。
そこで横を見てみれば、なんと瞬間移動できる秘密アイテムがあるじゃないですか。
これを活用しない手はありません。
早速、世界各国、道楽旅行としゃれこんでみることにしました。
アカルンを合宿にしか利用しなかった桃園さんとは、発想の芯が違う。

5人娘は欲望の赴くまま、あちらこちらと旅行を満喫。
途中でバッドエンドさんと遭遇戦をやらかしましたが、軽く屠ってデコルをゲット。
「デコルが揃う」という素敵なお土産付きで、旅行は楽しく終わりましたとさ。

…という「プリキュア」さん的には珍しいお話。

「プリキュア」さんの基本フォーマットは、日常パートで発生した問題なりイベントなりと関連して戦闘勃発。
ピンチに陥るも、前出のイベントにちなんでテーマ的なものを叫んで勝利…です。
今回はそんな様子も特になく。
しかも軽いノリなのに、「キャンディが戦闘で役に立つ」「デコルが揃う」「新アイテム追加」と成長要素は盛り沢山。
どうなってるんだ、今回のお話は。

「スマイル」さんは「現実が厳しいことは承知の上で、あえて日々を楽しむ」面があるので、そういうことなんだろうとは思いますが。
敵側の親玉が「怠惰」であることを考えると、なかなかに気になるところ。
例年、映画で答えが提示されるので、楽しみに待ちたいです。

で、以下、本編疑問に対する愚考。

【何故、旅行先が全て昼なのか?】

時差があるにも関わらず、行った先が全て日中です。
これはいかなることなのか。
実際にシミュレートしてみよう。

まず、各国の時差は下記です。
面倒なので、夏時間や地域毎の時差は無視します。
多分、大勢には影響ないはず。

 (1)フランス(-7時間)
 (2)台湾(-1時間)
 (3)モンゴル(-1時間)
 (4)万里の長城(-1時間)
 (5)アメリカ(-14時間)
 (6)エジプト(-7時間)
 (7)イタリア(-8時間)
 (8)イギリス(-9時間)
 (9)イースター島(-15時間)
 (10)アマゾン(-12時間)

さて実際に回ってみよう。

 (1)日本時間(14:00)現地時間(07:00)フランス
 (2)日本時間(15:00)現地時間(14:00)台湾
 (3)日本時間(16:00)現地時間(15:00)モンゴル
 (4)日本時間(17:00)現地時間(16:00)万里の長城
 (5)日本時間(22:00)現地時間(08:00)アメリカ
 (6)日本時間(23:00)現地時間(16:00)エジプト
 (7)日本時間(24:00)現地時間(16:00)イタリア
 (8)日本時間(25:00)現地時間(16:00)イギリス
 (9)日本時間(27:00)現地時間(12:00)イースター島
 (10)日本時間(28:00)現地時間(16:00)アマゾン

というわけで、現地が昼の間に全て回れます。
やった!人間頑張れば、できないことはないんだ!
むしろ時差があるからこそ出来る荒業だ。

もっともこの行程だと、日本に戻ってきたのが翌日の昼になってしまいますけれど。
省略されたオチは「今日は月曜日だ!!」だったのかもしれません。
徹夜してもあれだけ元気なあたり、さすがは現役女子中学生様といったところでしょうか。

【何故、イルカデコルで人魚なのか?】

初の本格水中戦を行った今回。
属性攻撃や格闘戦を封じられる大ピンチの中、突破口となったのはイルカデコルによる人魚化でした。
人魚さん万歳。みんな尾びれを生やせばいいんだ。



だけどちょっと待って。どうして「イルカ」で「人魚」になれるのか。

この疑問、実は踏みこんではならない深遠な問題を孕んでいます。

まず、目をつぶって「人魚が泳ぐ姿」をイメージしてみましょう。
しましたか?
難しいことを考えず、優雅に泳ぐ人魚さんの姿を思い浮かべるのです。

…。
……。
………。

さて、ではその「泳ぐ人魚さん」。
どのように泳いでいましたか?
尾びれを上下に振って泳いでいましたか?それとも左右に振って泳いでいましたか?

収斂進化によりイルカとお魚さんは非常に似通った姿かたちをしています。
しかし隠しても隠せない違いがある。
忌まわしきイルカどもは、体を上下に振って泳ぐのです。それに対し、お魚さんは左右に振って泳ぐ。

これは哺乳類と魚類の明確な違い。
私らホモサピエンスも例外ではなく、上下運動で泳ぎます。
背骨がそういう構造になってるんだから仕方がない。

さてそこで、今回のプリキュアさんを見てみましょう。



分かりづらいですが、確かに上下に振って泳いでいます。
よって彼女らはあくまで哺乳類であり、魚類ではないのです。
故にイルカでも問題はない。え、鱗がある?あれは肌荒れなの!乙女にそんなこと指摘しない!

ちなみに人魚アニメの金字塔「ぴちぴちピッチ」では、ちゃんと左右運動で泳ぎます。まさしくサカナ。



…これのオチは伏せますが。まぁ、ぴ(ry

【何故、本棚のない場所にも移動できたのか?】

これは単純。本棚があったんだ、おそらく。
ある程度近いところまでテレポートできれば、後は通常移動で事足ります。
例えばアマゾンでは、普通に民家に出現し、船を借りたのでしょう。

【何故、言葉が通じたのか?】

青木さんが頑張ったから。
で、説明はつくと思いますが、あえて考えるならキャンディがどうにかしたのかも。
思えば謎生物どもが日本語を操ってるのは不思議です。

かつて花咲さんチームがフランスで戦った時、シプコフは世界中の人々に助けを求めました。
何故かこの時、会話が通じてます。
そもそも謎生物が日本語を使う理由がないことを思うと、奴らは言語を使ってると見せかけて、テレパス的何かで意思疎通をしてるのかもしれません。
SFとかである「聞く人によって言語が異なる」とか、そういうの。

まぁパリのアレは「言葉は通じなくても(詳しい事情は分からなくても)手助けはできる」の表現と考えた方が綺麗ではありますが。
ここで一発、キャンディの底力に期待はしてみたい。


(左画像)
満開*スマイル!(DVD付)

(右画像)
スマイルプリキュア! マグネットクリップセット/A みゆき


さて、そんな諸問題をクリアしつつ。
星空さんはデコルをコンプリートなされました。
二度目のコンプです。
今度こそ女王様が復活し、バッドエンド王国に真のバッドエンドを見せつけてくれることでしょう。

ところが光が晴れたそこには、1個の玩具があるのみ



キャンディ:
 「これは何クル?」

これが伝説のロイヤルクロックです。CMでもそうおっしゃってます。

星空さん:
 「…。……。………。」

そんなことは知ってます。
何でそんなものが、ここにあるんでしょうか。
どこの誰が、新玩具を支給して欲しいと頼んだのでしょうか。

しかし一斉のクレームにも、女王様は音沙汰なし。
確かに玩具はありがたいです。
今のところ、新式スマイル爆破の前に敵はありませんが、過剰武装して悪いことはありません。
ええ、喜んで武装しますよ。でも誰と戦うためにですか?
ピエーロさんなら、女王様が粉砕する手はずでは?



揺すれど殴れど、玩具はただただそこに鎮座するだけ。
今年は追加戦士もおらず、人員不足の声が現場からも挙がり始めています。
それなのに上層部の指示は、補充ではなく更なるノルマですか。
こんな状況下で「もう1周コンプリートしなさい」なんて言った日には、転職を検討されてしまいます。
現実はこんなものだと言ってしまえばそれまでですが、さて星空さんはどうなさるんでしょうか。

コメント ( 0 ) | Trackback ( 9 )




見かけたので、幾つか指摘。

プリキュアの報道は妥当

[引用]
 幼女に対する犯罪があると、その犯人の趣味が報道されることが多い。
  先日も「犯人はプリキュア好き」という報道があり、これに対し、多くのアニメファンから「なぜそんな報道になるのか!」という憤りの声が湧き上がりました。

 しかし、私は、これは妥当な報道だろうと思います。
[引用終]


おかしなところがあちこちあるので、順に書いてみる。

[引用]
 「犯人はプリキュア好き」という報道から、「アニメと幼女に対する性犯罪」についての考え方を整理すると

   1.相関がない
      「アニメと幼女に対する性犯罪」は何の関係もない。
    2.相関があって因果関係はない
    幼女に犯罪を犯すような人はアニメを好む傾向が強い。
    3.正の因果関係がある
      アニメを観ることによって幼女に犯罪を犯すようになる。
    4.負の因果関係がある
      アニメで幼女に対する劣情を昇華できる。
    5.とにかくむかつく
      (分からなくはないですが……)

(中略)

 マスコミや憤りの声を上げている人が非常に多くいますが、いったい、どのような立場で憤りの声を上げているのか分かりません。(つまり、5じゃないかと考えます)
[引用終]


いや、「3.の否定」で声をあげているのでしょう。
どこから「とにかくむかつく」だろうと考えたのかが理解できません。
というか、最初に読んだときは

「5.とにかくむかつく(のでアニメと少女への性犯罪を関連付けて報道している)」

の意味かと思いましたよ。
まさか逆の想定をしているとは、意味が分からない。

[引用]
 例えば、アニメに興味がある人と、幼女に対する犯罪を犯した人の人数が以下の様になると仮定すると

(中略)

 アニメが好きな人はそうじゃない人に比べ、16倍も「幼女に対する犯罪を犯す」可能性が高いことになります。私はもっと高く数十倍になるのではないか?と考えています。
[引用終]


確かに「仮定すると」いくらでも数字を挙げられますが、何の意味があるんでしょうか…。
肝心の「本当にそうなのか」を伏せていては、そもそも相関があるかどうかの説明になっていません。

[引用]
 尤も、統計データに基づくものではなく、仮説であり印象に過ぎません。

 が、仮説を語ってはいけない、印象を語ってはいけない。ということはないのです。

 もし、「報道が気に入らない」と考えるのであれば「ほぼ1倍である(相関はない)」とデータを示すか、「ほぼ1倍である」という仮説を立てて、相手の仮説を崩すしかありません。
存在しないことは悪魔の証明ですが「相関がないこと」を証明するのは悪魔の証明ではないのです。
[引用終]


いや、根拠のない仮説を印象で語っちゃダメでしょう。
語る自由はありますが、「根拠ないよね」と指摘されれば「ごめんなさい」するしかないし、「根拠はない」のだから誘導するようなことを書いた時点でアウト。

「なんかよく分からないけど、酢って健康に悪いよね。だって酸っぱいし」
「だから『衝撃!がん患者の大多数が酢を食していた!!』と書いても問題ないよね」
「もし酢が健康に悪いわけではないと言いたいなら、そっちが根拠を示さないと説得材料にならないよ」

こんなアホなロジックが通ると思ってるのかしら。

[引用]
 ところが、その様なデータは存在しないようですし、出てくる反論は「犯罪者のほとんどが米を食べていた」とか、「犯罪者のほとんどが水を飲んでいた」のようなもので、それら例と比較すれば、「犯人はプリキュア好き」という報道の正当性を証明することにしかなりません。
[引用終]


何故???

おそらく「米を食べていない人の犯罪率」と比較していないので、反論として不適。と言いたいのかとは思いますが…。
それはそのまんま、「アニメを好む人は犯罪率が高い」の根拠が不十分(アニメを好まない犯罪者との比較が抜けている)に直結します。

[引用]
 「幼女(幼児)に対して性的興奮を覚える」ことは、治療が必要な性嗜好障害という病気です。であるなら治療が必要です。
[引用終]


何故???

この論法では、女性に対して性的興奮を覚えることだって治療が必要でしょう。
性犯罪者の圧倒的大多数は、それが原因で犯罪に走ってるんだから。

[引用]
 なお、「同一視する人が多い」という統計がどこにあるのか?って思う人は、親戚が集まる冠婚葬祭や、就職活動の面接で「プリキュアがどれほど好きか」語ってみれば理解できると思います。
  もちろん、アニメ関連の会社では喜ばれるでしょうが、実際には隠す人がほとんどですから、実は分かっているのではないでしょうか?

「常識ではない」ということを示すために、統計データが必要で、常識であれば統計データは不要です。
[引用終]


親戚が集まる冠婚葬祭や、就職活動の面接で「プリキュアがどれほど好きか」を語ることは困難でしょう。
同様に、趣味の昆虫採集や読み終わったばかりの推理小説のネタばらしや昨日食べた朝ごはんを、いきなり力説することも困難ですが。

この筆者は、親戚の葬式で「先週の連ドラのシナリオ展開は実に良かったよね」と熱弁出来なければ、「やはりドラマを視聴することは性癖の暴露と認識されており、恥ずべきものなのだ」とでも考えるのでしょうか。

故人や話題の親戚と関係ある趣味でなければ、どんな趣味であっても普通は語りだしたりはしません。常識で、考えよう。

[引用]
 「アニメを好む自由」と「性癖の自由」の違いは、そういう趣向のない人にとっては判別ができませんし、後者はどんなに主張されても認めるわけにはいきませんから、判別できない主張を繰り返すなら、女性専用車両にあたるような規制がなされる可能性も捨てきれません。
[引用終]


前提となる「アニメを好む人は、それ以外の趣味と比して犯罪に走りやすい」が根拠不十分なので、論に意味なし。

[引用]
 もちろん「相関すらない」と証明できるなら有効ですが「データがないから相関なんてないんだ」というような話では、多くの人を納得させることは不可能でしょう。
[引用終]


第一に「相関がある」と示さなければいけないのは報道側なのですが、全くなされていない。
何せこの記事を書いた筆者ですら逃げている。
であるならば、問題視すべきは「偏見で貶めている」でしょう。

「黒人には犯罪者が多いイメージがある」
「そんなデータはないと言っても、説得は不可能だ」
「まず黒人同士で、『犯罪はやめよう。肌が黒いことと犯罪は相関があるとして、通院することを検討せよ』と啓蒙しあえ」

これと同種のことを、何故に言い張れるんだろうか。

次に「相関があるかどうか」に話をすり替えている。
なんと筆者は負の相関がある場合ですら問題視する構えです。

「柔道が普及したことにより不良が減った」
「これは暴れたい欲求が柔道に昇華されたためだろう」
「この場合も、(負の)相関があると言う」

ここまでは正しい(可能性がある。見せかけの相関の場合も多々あるので断言はできない)。
ですが、

「故に柔道を行っているものには病的異常者が多い」
「事実、柔道の普及とともに不良が減少しているのだ!相関は、ある!!」
「だから柔道道場では、異常暴力者は通院すべしと啓蒙し、広く社会に周知すべきだ」

こんなこと言いだしたら意味不明です。
「柔道をやったら不良になる(正の相関)」ならまだしも、逆ですら敵視ですか。


察するにこの記事、よく言われる「アニメ好きには犯罪者が多い、というデータはない」ことに対する反論をしたかったのだろうとは思います。
ですが「データはないが自分たちは正しい。反論するならデータを出せ」とか「負の相関であっても問題だ」とか、さすがに会話になってません。
「アニメに限ったことではない」ことを根拠にして誤魔化そうとするのも、よくある手ですね。(冠婚葬祭でプリキュアの話題はできないだろう?とか。いやそれ「プリキュア」に限ったことじゃないから)

「アニメ好きと犯罪には(正の)相関がある」と主張すること自体は良いと思いますが(思想の自由はある)、やるのであれば理屈は踏んで貰わないと。

[蛇足]

「一般的に忌避されている」が筆者の唯一の拠り所のようですが、実際のところどうなんでしょう。
私の場合、職場にも嫁にもその実家にも普通に知られています。
ですがそれが何か問題になったりはしていない。もちろんアニメ関係の仕事というのでもない。

そういうもんだと思いますよ、現実は。

上に挙げたような「冠婚葬祭の場で力説する」ようなことをしない限り、排斥されるもんじゃない。
逆に空気読まずに騒ぐようなら、プリキュア云々と関係なく、どんな趣味でも白い目で見られる。
この問題を混同してるだけじゃないかと思います。

例えば私は「赤毛のアン」シリーズの第三巻「アンの愛情」が好きです。
でも、さして親しくない人に(というか親しい人であっても)、いきなり「アンの愛情が好きです。具体的にルビーギリスの他界シーンに対するアンの描写や、続編もの特有の「その後の人々」の雰囲気、特にプリシラやステラの活躍が良くて…」とか言いだしたらドン引きされるに決まってる。

だから何か言うとしても「趣味は読書です」程度にとどまるし、深掘りして突っ込まれたら「例えば『赤毛のアン』が好き」と答える。
「ああ、私も好きです。あれ知ってる?」と更に深く聞かれたら、話の流れを踏まえつつ、深い話になる。
まぁ「だからプリンス・エドワード島に旅行してみたいんですよ」くらいのライトな流れになるのが精々ですが。
これは「『赤毛のアン』は恥ずかしい趣味だから人前で言えない」のではなく、会話ってそういうもんでしょう。

[蛇足2]

ついでに書くと、筆者の拠り所が「常識だ」なのだから、「常識で考えて報道はおかしい」でも反論できる。
何せ筆者の挙げた「常識で考えておかしい(冠婚葬祭の例、等)」は、常識で考えて破綻しています。

現実に、私や身の回りで迫害された例はないし、関連職業や保育士、主婦等々の友人も何名もいる。
この状況下で「忌避されるのが常識だ」と言われても、説得力がありません。
筆者の常識がずれてるとしか思えない。

ただこれに関しては、私らの側にも問題はあるかなと思う。
そろそろ「趣味がバレてイタタタ」的ネタは時代錯誤じゃないかな。

[蛇足3]

「プリキュアは中学生であり幼女ではない」という反論も可能は可能。
ただこれに関しては、再反論が思いつく。

あの子らの想定年齢がいくつなのか?といえば、未就学児童から成人までブレにブレると思う。
ターゲット児童の精神年齢に合わせた言動をする場面では低年齢化するし、大いなる決断をする際には大人よりも遥かに成熟した思考をなさる。
状況に合わせて、そこまで大きく振れるというのもアニメの強みの一つでしょう。

というわけで、数字上の設定年齢で戦うのは、ちょっと難しいかなと。

[追記]

ご指摘いただいたので、ちょっと書き方を変えてみた。少しはマシになったかしら。

コメント ( 0 ) | Trackback ( 0 )


« 前ページ   

現在コメントは、お返事をできない状態のため、全て保留のままにさせていただいています。
コメントを貰えるのは嬉しいだけに、申し訳ないです。