いよいよ明日になってしまった
Cri☆siS Final Live ~また会う日まで~
日時:2011年07月10日(日)11時30分~
場所:吉祥寺スターパインズカフェ
出演:Miki(シスターシェシェ)、Noriko(ミミ)、Megumi(蘭花)、Sayori(イズール)、Rumi(謎のOL)
■マーメイドメロディーぴちぴちピッチピュア 第15話~第31話
「ぴちぴちピッチ」の最大の特徴といえば何か?
つい最近まで、「歌」だと思ってた。
お歌をぴちぴちボイスで唄う。それが「ぴっち」。
でも今回見返して、最大のポイントは「人魚」だと思ったりしてみた。
人魚さん。マーメイド。化け魚。
冷静に考えると、唯一無二の概念です。
天使やハルピュイアとは違う。乙姫や天女とも違う。異世界からやってきた魔法少女とも違うし、変身能力を手に入れた一般女学生とも違う。
不可思議生命体だけど、神秘性はそれほどない。
天使に対して「鳥め!」と言うのと、人魚さんに「魚め!」と言うのは若干ニュアンスが違うと思うのですよ。
そして「ぴっち」の舞台となるのは「海」。
身近にありながら日常とは違う空間です。
でも魔法世界とかとは違う。現実にそこにあり、身近にあるからこそ特殊に感じる場所。
るちあさんたちの言動は、ちょっと奇妙なところがあります。
というのも、この子ら「人間を守る」という発想が基本的にない(そこから変化するのがストーリー上の目玉の一つですが)。
彼女達は「海の平和」のために戦っているのであって、陸上にいるのはたまたまです。
また変身能力も元々の特性なので、あまり特別扱いしてない。
娯楽や金稼ぎのために平気で変身なさる。結構、変わった立ち位置だと思う。
劇中では頻繁に、津波や竜巻、溺れる人々の描写が出てきます。
わざわざ先日の震災を引き合いに出すまでもなく、海は非常に怖い。
だけど同時に母なる海であることも確かなわけで。
るちあさん:
「海は全てを覚えている」
「海にかかわる全ての人のことを」
「きっと優しく包み込んで、何かを教えてくれる」
「歌」を売りにしたアニメは、結構たくさんあります。
「きらりん☆レボリューション」とか「リルぷりっ」とか、最近だと「プリティリズム」もそうだと思う。
それらと「ぴっち」はやっぱり明確に違うと感じるのは、この辺の「人魚」「海」要素のせいじゃないかな。
週刊少年「マガジン」さんで「波打際のむろみさん」という漫画が連載されてます。
で、しばらく前に後継を狙ったと思われる「ゼウスの種」(ギリシア神話キャラによる同系のギャグ漫画)が集中連載されました。
おそらく「人魚」ギャグが受けたので、同じジャンルで「ギリシア神話」だと思うのですが、同じなようでかなり違うと思う。
人魚さんは特別なの!お魚がぴちぴちしてるんだから!
「ぴっち」が海外で割と評価を得たのも、「海」という共通認識が舞台だったからじゃないかと推測。
たとえば「学校」のシーンを主体にすると、日本人にとっては「日常」を描いているようでも、他国ではそうではなかったりする。
一方、海に対する想いは(内陸部とかでなければ)そんなに大きく違わないはず。
そう考えると、「ぴっち」第2期の序盤が「なんか『ぴっち』らしくない」と批判されたのも分かる気がする。
表面的な「暗いから」といった指摘は外れで、「海が舞台となった展開が減ったから」かなと。
実際には海の中での話自体は減ってないのですけど、「海斗くんがサーフィンしているのを応援に行く」とか「林間学校で海辺へ」とか、そういうのが極端に減ってます。
その反省をしたのかしなかったか部外者には分かりませんが、中盤から終盤にかけては再び海の話が増えてきます。
年長組が参戦しての夏休み編とか、新キャラのみかるさんや、波音さん・リナ姐さんのお相手の男の子との話も、海と絡み始める。
「現実」と「異世界」の境界線での物語だったんだな、「ぴっち」は。
で、それはそれとして「歌」もやっぱり特徴的。
蘭花さん:
「歌を忘れた者たちは、滅びる運命なのよ」
けだし名言。もっと評価されていいはずな、こじまめさんのお言葉。
そこまで真っ向勝負で前面に押し出してたのも、同系番組との差になったんだと思う。
最初は「何故唄う」とつっこんでいたのに、あまりに真剣にそれをやってるもんだから、段々順応させられていきます。
うん、唄わない方が、むしろおかしい…。
戦闘シーンに挿入歌を流せば、盛り上がるのは当たり前なわけで。
その理屈で言えば、毎回毎回、唄って戦ってるんだからとんでもないことになる。
しかも一つ一つのお唄が、ちゃんとテーマに沿ってる。
●MOTHER SYMPHONY(以下リンク先はYouTube)
『流星が今 輝きを増す 全ての命よ 心のルーツを目指せ』
『愛を憎むものよ 海を汚すものよ』
『気づいて 同じ愛から生まれたの』
空からの侵略者に対し、初めて「癒し」を唄った歌。
困ったことに、人魚さん達は2年目になってようやく「そうか、歌には癒しの力があるのか」と気づきます。
今の今まで、殺戮兵器として歌を唄いやがって…。
バンクシーンが空なのも印象的です。
何故、空と海で戦わなければいけないのか。
生物発祥の地である「海」からの訴えかけが熱い。
●七つの海の物語 ~Pearls of Mermaid~
『ここから始まり 奇跡を幾つも巡りまたここにいる』
『大きな旅が終わるころ 心に輝く 大事な宝箱は』
『7つの国の悲しみはやがて歌になり 7つの海を渡って愛になるだろう』
『私を忘れないで Tales of Mermaid』
歴代曲のオマージュで構成されてるお唄。
この歌が登場したのは、「敵が複数の歌を同時に唄って攻めてくる」回。
「複数の歌を単に同時に唄ってるだけ」の敵に対抗する歌だから、他のお唄の力を上手く組み合わせてる曲なんだなと、今更ながらに気づいてみた。
ところでリンク先の動画。
「こんな檻、私達の歌の力でぶち壊してあげるわ!」とか物騒なことを言ってますが、まぁ毎回こんな感じです。
人魚さん達は、歌を何だと思ってるんだろう…。
●闇のバロック
『変わり果てた世界で 運命の脆さを知る』
『あてのない悲しみが心を砕く前に』
『光閉ざすバロック 美しきノイズとなれ』
『黒い罠がささやく 未来を目指し 共に行こう』
海を裏切った深海魚の孤独と悲しみを唄ったお歌。
「光」を否定する歌詞なのに、その実、光を望んでいるのは彼女達自身なところが哀しいです。
良い挿入歌だ。BBSの動機は、お歌を聞かないと分からない。
●暗黒の翼
波音さんの対になる敵幹部・レディバットさんのお歌。
そしてその戦闘の続きが↓の曲。波音さんの新曲が唸りをあげる。
唄ってるだけなのに、妙な一進一退感。
●水色の旋律
その他、山のように挿入歌盛り沢山。
1話辺り5曲超えなんてざらです。
台詞ではなく、歌でお芝居をする。それが「ぴっち」。
Cri☆siS Final Live ~また会う日まで~
日時:2011年07月10日(日)11時30分~
場所:吉祥寺スターパインズカフェ
出演:Miki(シスターシェシェ)、Noriko(ミミ)、Megumi(蘭花)、Sayori(イズール)、Rumi(謎のOL)
■マーメイドメロディーぴちぴちピッチピュア 第15話~第31話
「ぴちぴちピッチ」の最大の特徴といえば何か?
つい最近まで、「歌」だと思ってた。
お歌をぴちぴちボイスで唄う。それが「ぴっち」。
でも今回見返して、最大のポイントは「人魚」だと思ったりしてみた。
人魚さん。マーメイド。化け魚。
冷静に考えると、唯一無二の概念です。
天使やハルピュイアとは違う。乙姫や天女とも違う。異世界からやってきた魔法少女とも違うし、変身能力を手に入れた一般女学生とも違う。
不可思議生命体だけど、神秘性はそれほどない。
天使に対して「鳥め!」と言うのと、人魚さんに「魚め!」と言うのは若干ニュアンスが違うと思うのですよ。
そして「ぴっち」の舞台となるのは「海」。
身近にありながら日常とは違う空間です。
でも魔法世界とかとは違う。現実にそこにあり、身近にあるからこそ特殊に感じる場所。
るちあさんたちの言動は、ちょっと奇妙なところがあります。
というのも、この子ら「人間を守る」という発想が基本的にない(そこから変化するのがストーリー上の目玉の一つですが)。
彼女達は「海の平和」のために戦っているのであって、陸上にいるのはたまたまです。
また変身能力も元々の特性なので、あまり特別扱いしてない。
娯楽や金稼ぎのために平気で変身なさる。結構、変わった立ち位置だと思う。
劇中では頻繁に、津波や竜巻、溺れる人々の描写が出てきます。
わざわざ先日の震災を引き合いに出すまでもなく、海は非常に怖い。
だけど同時に母なる海であることも確かなわけで。
るちあさん:
「海は全てを覚えている」
「海にかかわる全ての人のことを」
「きっと優しく包み込んで、何かを教えてくれる」
「歌」を売りにしたアニメは、結構たくさんあります。
「きらりん☆レボリューション」とか「リルぷりっ」とか、最近だと「プリティリズム」もそうだと思う。
それらと「ぴっち」はやっぱり明確に違うと感じるのは、この辺の「人魚」「海」要素のせいじゃないかな。
週刊少年「マガジン」さんで「波打際のむろみさん」という漫画が連載されてます。
で、しばらく前に後継を狙ったと思われる「ゼウスの種」(ギリシア神話キャラによる同系のギャグ漫画)が集中連載されました。
おそらく「人魚」ギャグが受けたので、同じジャンルで「ギリシア神話」だと思うのですが、同じなようでかなり違うと思う。
人魚さんは特別なの!お魚がぴちぴちしてるんだから!
「ぴっち」が海外で割と評価を得たのも、「海」という共通認識が舞台だったからじゃないかと推測。
たとえば「学校」のシーンを主体にすると、日本人にとっては「日常」を描いているようでも、他国ではそうではなかったりする。
一方、海に対する想いは(内陸部とかでなければ)そんなに大きく違わないはず。
そう考えると、「ぴっち」第2期の序盤が「なんか『ぴっち』らしくない」と批判されたのも分かる気がする。
表面的な「暗いから」といった指摘は外れで、「海が舞台となった展開が減ったから」かなと。
実際には海の中での話自体は減ってないのですけど、「海斗くんがサーフィンしているのを応援に行く」とか「林間学校で海辺へ」とか、そういうのが極端に減ってます。
その反省をしたのかしなかったか部外者には分かりませんが、中盤から終盤にかけては再び海の話が増えてきます。
年長組が参戦しての夏休み編とか、新キャラのみかるさんや、波音さん・リナ姐さんのお相手の男の子との話も、海と絡み始める。
「現実」と「異世界」の境界線での物語だったんだな、「ぴっち」は。
(左画像) MOTHER SYMPHONY (右画像) 暗黒の翼 |
で、それはそれとして「歌」もやっぱり特徴的。
蘭花さん:
「歌を忘れた者たちは、滅びる運命なのよ」
けだし名言。もっと評価されていいはずな、こじまめさんのお言葉。
そこまで真っ向勝負で前面に押し出してたのも、同系番組との差になったんだと思う。
最初は「何故唄う」とつっこんでいたのに、あまりに真剣にそれをやってるもんだから、段々順応させられていきます。
うん、唄わない方が、むしろおかしい…。
戦闘シーンに挿入歌を流せば、盛り上がるのは当たり前なわけで。
その理屈で言えば、毎回毎回、唄って戦ってるんだからとんでもないことになる。
しかも一つ一つのお唄が、ちゃんとテーマに沿ってる。
●MOTHER SYMPHONY(以下リンク先はYouTube)
『流星が今 輝きを増す 全ての命よ 心のルーツを目指せ』
『愛を憎むものよ 海を汚すものよ』
『気づいて 同じ愛から生まれたの』
空からの侵略者に対し、初めて「癒し」を唄った歌。
困ったことに、人魚さん達は2年目になってようやく「そうか、歌には癒しの力があるのか」と気づきます。
今の今まで、殺戮兵器として歌を唄いやがって…。
バンクシーンが空なのも印象的です。
何故、空と海で戦わなければいけないのか。
生物発祥の地である「海」からの訴えかけが熱い。
●七つの海の物語 ~Pearls of Mermaid~
『ここから始まり 奇跡を幾つも巡りまたここにいる』
『大きな旅が終わるころ 心に輝く 大事な宝箱は』
『7つの国の悲しみはやがて歌になり 7つの海を渡って愛になるだろう』
『私を忘れないで Tales of Mermaid』
歴代曲のオマージュで構成されてるお唄。
この歌が登場したのは、「敵が複数の歌を同時に唄って攻めてくる」回。
「複数の歌を単に同時に唄ってるだけ」の敵に対抗する歌だから、他のお唄の力を上手く組み合わせてる曲なんだなと、今更ながらに気づいてみた。
ところでリンク先の動画。
「こんな檻、私達の歌の力でぶち壊してあげるわ!」とか物騒なことを言ってますが、まぁ毎回こんな感じです。
人魚さん達は、歌を何だと思ってるんだろう…。
●闇のバロック
『変わり果てた世界で 運命の脆さを知る』
『あてのない悲しみが心を砕く前に』
『光閉ざすバロック 美しきノイズとなれ』
『黒い罠がささやく 未来を目指し 共に行こう』
海を裏切った深海魚の孤独と悲しみを唄ったお歌。
「光」を否定する歌詞なのに、その実、光を望んでいるのは彼女達自身なところが哀しいです。
良い挿入歌だ。BBSの動機は、お歌を聞かないと分からない。
●暗黒の翼
波音さんの対になる敵幹部・レディバットさんのお歌。
そしてその戦闘の続きが↓の曲。波音さんの新曲が唸りをあげる。
唄ってるだけなのに、妙な一進一退感。
●水色の旋律
その他、山のように挿入歌盛り沢山。
1話辺り5曲超えなんてざらです。
台詞ではなく、歌でお芝居をする。それが「ぴっち」。