穴にハマったアリスたち

生きてれば楽しい事がいっぱいある!の証明の為のページ。ぴちぴちピッチを大応援。第三期をぜひ!
→新章開始!ありがとう!

劇場版 仮面ライダーオーズ WONDERFUL 将軍と21のコアメダル

2011年09月07日 | アニメ・日曜朝 感想その他
既にフォーゼさんにバトンタッチされてる中、駆け込みで見てみました。

■劇場版 仮面ライダーオーズ WONDERFUL 将軍と21のコアメダル

なんか色々あって、オーズさんが江戸時代に行ったり帰ってきたりするお話。

花のお江戸に突如現れた怪人・オーズ。および巻き込まれてる現代人の皆さま。
当然のことながら江戸っ子一同からは敵視されます。
いいから江戸から出ていけ!なんかお前らを追いかけて訳のわからない化け物もやってきてるし!

そんな八百八町夢日記な中、オーズさんは一人のお侍さんに会います。
曰く、貧乏旗本の三男坊。
突如現れた怪奇現象にも冷静に対処し、「オーズは敵ではない」と味方してくれた良いお方。

現代に戻る術もなく、メダルも奪われ仲間ともはぐれ、まさに孤立状態のオーズさん。
たった一人、西部劇のガンマンよろしく、無人の江戸の街を舞台に敵の大群と渡り合う。
だけど多勢に無勢。あわや…というところで響く、馬の駆ける音。

 じゃじゃじゃー♪じゃっじゃっじゃっじゃー♪
 じゃーじゃーじゃー♪じゃじゃーじゃじゃー♪じゃーじゃーじゃーーじゃじゃー♪

敵を蹴散らしやってきてくれたのは、先ほどの三男坊。
ていうか威厳がありすぎです。
「貧乏旗本の三男坊」とか、そこらの町人も騙せない嘘をよくも堂々と…。

どこからどう見ても主役級の自称「旗本」さんは、オーズと並んで勇ましく刀を抜きます。
かちり。
そして慣れた手つきで、峰打ちに持ち変える。
人外の化け物相手にも、迷わず峰打ち。
そして凄まじい勢いで殴り倒していく。ごつり。ぼきり。

殺陣が無闇やたらに格好いいです。
敵は西洋風の騎士なのに、いたって普通に殺陣のお約束をやってくれる。
相手の両刃剣を刀で抑え込んでじりじりと歩み、静から動に切り替わって殴りつけるとか、そういうの。

そんなこんなで、およそ考え得る最強の援軍を得たオーズさんは、無事に敵を撃破。
だけど江戸から現代に帰る問題は解決していない。
そこで敵さんは揺さぶりをかけてきた。

敵さん:
 「YESを選べば、オーズだけ元の時代に帰す」
 「だけど残りの人たちは、ずっと江戸時代に取り残されたまま」
 「NOを選べば、仲良くみんなでずっと江戸のまま」
 「さてどちらを選ぶ?」

もしもオーズがYESを選び、己の欲望を満たしたならば世界は滅びる仕掛けつき。
(そのことはオーズ本人は知らない)
さてどう答えるか。

元々オーズさんは無欲な方。
そして「欲はいけない」という一般的な観点も踏まえれば、正義のヒーローとしては答えは「NO」です。
だけどオーズさんは悩む、そしてこう尋ねる。

オーズさん:
 「自分だけでなく、家族だけは一緒に帰してくれないか?」

その言葉に、敵さんはにやまりと嗤ってOKを出す。
結局は自分たちを優先して、他人を見捨てる選択に変わりは無いから。
そしてオーズさんは答える。

オーズさん:
 「答えは、YESだ」

欲望の肯定。自分と自分の家族だけが助かればいい。

オーズが欲望を選択したことにより、世界は滅ぶ…。
となるはずが。
敵さんの仕掛けた謎装置は、オーズさんの欲望を受けて何故か暴走を始め…。

オーズさん:
 「自分にとっての家族は、この街にいる人、全てだ」
 「これは欲望を満たす質問なんだろう?」
 「欲望は、たったこれだけのことでは満たされない…!」

格好いい。
欲望は否定しない。たかが「自分と家族が助かっただけ」では満足しない。
だから逆転できる。だから世界を救える。

安っぽい展開ならば、オーズさんが「NO」と答え、敵さんが「そんな無欲な人がいるなんて!」と驚愕して終わりそうなところを、真正面から欲望で突破。
オーズの答えを聞いて、勝ち誇って笑う社長さんがまた格好いいです。
欲望なめんな、ホモサピエンスなめんな。我々がただの動物から脱却して今ここにあるのは、欲望パワーに依るものなんだ。

当初対立していた江戸の町人たちと、手に手を取り合って戦う展開も熱いです。
手をつなぐ。
そのシンプルかつ強力なギミックが、時代を越えて活かされてる。
仮面ライダーと暴れん坊将軍。全然違うようなコンテンツも、文字どおりに手を取り合って困難に立ち向かっていける。
欲望なめんな、ホモサピエンスなめんな。我々は、欲に突き動かされて、時代や人の垣根を越えて理解して共に戦ってきたんだ。


(左画像)
手をつなごう~マツケン×仮面ライダーサンバ~

(右画像)
仮面ライダーOOO(オーズ)スペシャルイベント【DVD】


同時上映のゴーカイジャーさん。
ロボット戦が新発想だったり、キラキラ世界万歳だったりと色々ありますが。
とりあえず、異世界に取り残された赤以外の4人が、いたって普通に敵さんを撃破しかけていたところが妙にツボでした。
別に赤が超常手段で救済しなくても、普通に脱出できてたんじゃないかしら。

【蛇足】

仮面ライダーさんの映画は、毎年同じ映画館で、毎年同じ面子で見に行って、毎年同じ店で飲み会やってます。
かれこれ10年近い。
そんな機会を与えてくれる「仮面ライダー」さんと、何年たっても変わらぬものに感謝したい。

【蛇足2】

コアメダルの数は21個で、3個セットで7種類の変身。
奇しくも「DX3」当時のプリキュアさんの数と同じです。
そこでプリキュアさんによるタトバコンボを考えてみた。

 色コンボ:ブラック・ホワイト・ルージュ
 液体コンボ:レモネード・アクア・マリン
 植物コンボ:ブルーム・ミント・ブロッサム
 果物コンボ:ピーチ・ベリー・パイン
 謎生物コンボ:ルミルミ・ミルミル・パッション

残りは、
 メロディ・リズム(音)
 サンシャイン・ムーンライト(光)
およびドリームと鳥。
夢キュアさんは大丈夫です。無形の単語なので、音や光と幾らでも結び付けられます。
問題は、鳥。

ちょっと変えて、謎生物コンボと液体コンボを解体して下記にしてみましょうか。

 液体コンボ:アクア・ミルミル・マリン
 光コンボ:ルミルミ・サンシャイン・ムーンライト

残りは、
 メロディ・リズム(音)
 ドリーム・パッション(夢&情熱)
およびレモネードと鳥。
レモネは大丈夫です。「はじける檸檬の香り」から五感つながりで音系にも、「はじける」から夢コンボにもつながります。
問題は、鳥。

美翔さんがいかにスペシャルな存在であるか、こうして見ると良く分かる。
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仮面ライダーオーズ 第48話(最終回)「明日のメダルとパンツと掴む腕」

2011年08月29日 | アニメ・日曜朝 感想その他
感想を書く予定はなかったのだけど、社長と里中さんが輝いておられたので。

■仮面ライダーオーズ 第48話(最終回)「明日のメダルとパンツと掴む腕」

最初に懺悔。
シリーズ全体の1/3くらいしか見ていないので、筋の通った感想は書けません。
仕方ないんです。私の週末と言えば、朝8時にやってくるプリキュアさんのメルマガに叩き起こされ、渋々とブラウン管の前へ→意識が飛ぶ→気が付いたら8時25分。
北条さんと一緒に『スイートプリキュア!このあとすぐ!』と元気良く叫んでようやく目を覚ます…という生活なんです。
仮面ライダーさんを毎週見るなんて、無理だ。

そんな半端者だと言いわけしつつ。

ストーリー的にはメダルを集めまくるお話。
メダルで変身し、お助けアイテムも追加武器も、使うにはことごとくメダルが必要。
敵を倒してメダルを集め、集めたメダルを湯水のごとく使ってまた敵を倒す。

金欲まみれの兵装なだけあって、敵の出現理由も「欲望を叶えるため」。
味方サイド(?)の社長さんも、欲望大肯定の人。
敵も味方も欲にまみれきっている…。

そんな中にあって、主人公の映司くんは「明日のパンツさえあればいい」という無欲な方。
替えのパンツ1枚持って、世界中を旅して出会った人を救う…。
もはや病気かと疑うほどの無欲ぶり。

…で、ここで欲望を全否定はしないラストだったのが、とても熱かった。

社長は欲望を肯定しまくってる。
欲望のせいで、社会が歪んで醜くなっていることは理解している。
でもそれでも欲望を肯定する。

社長:
 「この飽和して伸び悩む世界も欲望で一変する」
 「欲望が新たな文化、更なる高みへと導く」
 「進化するのだ」
 「欲望ある限り、何かが変わる」
 「今日という日を明日にすることさえ、欲望だ」

世の中を変えるのは、確かに欲望だと思う。無欲では、社会は衰退する一方です。

例えば「資源を大切に」「だから欲は抑えて節約しよう」という。それはもちろん正しい。
でも、資源を使って何かをしたいと考えないのなら、幾ら貯蔵されててもただのゴミです。
欲望があるからこそ、物にもサービスにも価値が発生する。だから物を作るし、サービスもする。

最後の最後のバトルの現場に、里中さんが援軍にやってくるシーンが凄く良い。
なにせこの時に着ていた服が、大変にバブル時代。

里中さんはどこまでもマイペース。
仕事に情熱を燃やすこともなく「ビジネスだからやってるだけ」と割り切る方。
友情パワーとも正義心とも無関係。同僚と一緒に熱意をもって仕事をするとか、そういうのとも無関係。
でもちゃんと助けに来てくれる。だってビジネスだから。

バブルと言えば欲望の象徴として、割と批判される文脈で使われがち。
でも、それはそれで肯定されてるのが良いなぁ。
里中さんの服の趣味は元々バブル的、というわけでもなかったはずなので、狙ってやってるはず。

敵方のグリードさんたちは視覚や味覚がない、という設定も効いてます。
したり顔で「欲はいらない」なんて言えるのは、自分が満たされてるから。
無欲だったはずの映司くんですら、浸食されて自分も五感を失うとショックを受ける。

ラストシーンは、世界のどこかを旅する映司くんが、やっぱりパンツ1枚で旅してるのだけど、
最新機器でもってネット通信して、海を隔てたところにいる仲間と動画で繋がってる場面。
肉弾全開なパンツ1枚と、最新技術で通信。
どちらかを全否定するわけでもない、このバランス感覚。凄く気持ち良い。


(左画像)
仮面ライダー×仮面ライダーOOO(オーズ)&W(ダブル)feat.スカル MOVIE大戦CORE ディレクターズカット版【DVD】

(右画像)
オーズ・電王・オールライダー レッツゴー仮面ライダー コレクターズパック【DVD】


…今週末に映画も見に行こう。
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映画:「オーズ・電王・オールライダー レッツゴー仮面ライダー」

2011年05月27日 | アニメ・日曜朝 感想その他
かなり遅れてしまいましたが、せっかく見たので今更感想。

映画「オーズ・電王・オールライダー レッツゴー仮面ライダー」

ひょんなことから40年前に時空移動したオーズさんと電王さん。
そこでの役目は無事に達成したけれど、うっかりメダルを落っことしてしまいました。
それを拾った40年前の敵組織・ショッカーは、新兵器を開発。

40年間の技術格差は凄まじい。
最新鋭玩具の前に、かつての英雄・ライダー1号と2号は破れさり、世界はショッカーに支配されてしまった。
それから40年後…。

というお話。
パラダイスがロストしてるようなお話は好きです。
それにめげずに戦う人々のお話は、もっと好き。

1号2号は確かにお強い。でも現代の特殊技術を誇るグリードさん相手では…。
そんな不可思議な説得力を感じました。
あの高装備相手に、パンチとキックだけで戦えとか無理だから。

1号2号が敗北したことにより、後続のライダーは誕生しなかった。
それどころか1号2号は元の鞘に収まって、ショッカーの手先になっている。
そんな中、孤軍奮闘するも事情も分からないままに押し潰されていく最新鋭玩具・オーズ。
前段とは逆に、最新鋭のはずのオーズさんが、歴代敵キャラに数の暴力で圧倒されていくさまには、胸にこみ上げる何かが。
周りが全部敵だ…。玩具が…玩具が通じない…。こうなる前に、小さい内に悪の組織は潰しておかないと。

劇中で、ベルトと使用者がバラバラになり、そのせいで「ライダー」がいなくなる瞬間が結構出てきます。
玩具だけではダメ。俳優だけでもダメ。
そしてその二つに加え、人々の想いがないと変身できない。

クライマックスのつくばセンターでの処刑シーンは胸が震えました。
ベルトを失くした使用者に、掴んだベルトを届けるため、名もない民衆が一斉蜂起。
劇中の↓の言葉が、非常に熱く響きます。

「ライダーの存在を消すことはできても、ライダーを求める人々の想いは消せない」。

たとえ歴史が改変され、ライダーがいなくなったとしても、彼らを求める私らの気持ちは変わらない。
たっくーん!たっくーん!たっくーーん!!(私の声)
ライダーがいるから応援するんじゃない。応援するからライダーがいるんだ。

そんな想いに応えて、存在しないはずのライダーたちも現れる。
公式でどういう解釈がされているかは別として、あのライダーたちは人々の思い出の中のライダーが実体化した象徴的な代物なんだと思いたい。
仮面ライダーが存在しない世界は確かにあるのかもしれない。だけど、ライダーを求める人々の気持ちは変わらない。

ヒーローとは何か。妙に胸が熱くなる映画でした。


(左画像)
『オーズ・電王・オールライダー レッツゴー仮面ライダー』とライダー40年の歩み40YEARS CHRONICLE

(右画像)
Let's Go RiderKick 2011 (DVD付)


で、こうやって「仮面ライダー」さんを見ると、すぐに「プリキュア」さんに転用したがる病気を患ってるわけですが。

シリーズコンテンツとして似て非なるところとして、プリキュアさんは「別の同名プリキュア」を許容できない気がします。
要は「美翔舞であって美翔舞ではない別の子が、キュアイーグレットに変身」みたいなのは、割と反発が強いんじゃないかな。
仮面ライダーさんほどには、象徴化しきれてない。善し悪しは別として。

今回の映画のパターンでいうなら、「美翔舞ではない『キュアイーグレット』なる何か」がやってくる感じか。
やっぱり何か違和感が残ります。
あ、でも「おかしの国」のシャイニングドリームは、割とそんな感じじゃなかろうか。
あの輝夢さんは、「夢原のぞみ」というよりも「無力な人々の夢や希望の集合体」というのが近しい気がする。
そういう意味では、この映画の「仮面ライダー」と同じなのかもしれない。

「ライダーの存在を消すことはできても、ライダーを求める人々の想いは消せない」
⇒「キュアドリームの存在を消すことはできても、キュアドリームを求める人々の想いは消せない」

おぉ、説得力があるんじゃないかな!

…。
……。
………。

「キュアイーグレットの存在を消すことはできても、キュアイーグレットを求める人々の想いは消せない」

…。
……。
………うん、美翔さんで例えるから訳が分からなくなるんだ。
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おねがいマイメロディ 第1話~第5話

2011年04月18日 | アニメ・日曜朝 感想その他
「ジュエルペット サンシャイン」に触発されて見返してみた。

■おねがいマイメロディ 第1話~第5話

『魔法の国・マリーランドから、サンリオ生物がやってきた。魔法の力で、みんなの夢を叶えるために』

このあらすじを聞いたなら、10人中10人がこう思う。
ああ、マイメロディが魔法で夢を叶える話なんだろうな、と。
しかしながら実態は真逆。

『魔法で夢を叶えようとするのは、敵役のクロミさん』
『マイメロディは、それを阻止する』

この設定を思いついた時点で、勝ちだったんじゃなかろうか。

舞台となるのはいたって平凡な「夢が丘」の町。
そこに住む皆さまは、それぞれささやかな夢を持っておられます。

 『バイオリンが弾けたらイイナ!』
 『勉強ができたらイイナ!』
 『友達がたくさんできたらイイナ!』
 『おうちがキレイになったらイイナ!』
 『優勝できたらイイナ!』

しかしながらその平凡な夢は、悪夢へと変わるのです。
魔法の国・マリーランドがからやってきた夢先案内人・クロミさんの手によって。
彼女の持つメロディキーが振るわれる時、夢は魔法の力で現実に叶う。

 『優勝できたらイイナ!』
 →1回戦の対戦相手、食中毒で棄権
 →2回戦の対戦相手、学校が火事で棄権
 →3回戦の対戦相手、移動中に事故

そして呆然と立ち尽くすのです。
観客から「卑怯者!」と罵られ、物を投げ込まれながら。
夢を願っただけなのに、どうしてこうなった。

マイメロのやることは、この悪夢から目覚めさせるだけ。
直接的には何もしません。
多くの場合、励ますことすらしない。ただ単に、悪夢を覚ますだけ。

 『夢は魔法で叶えるものではない』

サンリオ様のテーマが強烈に異彩を放ちます。
普通に考えれば、「マイメロが夢を叶えて回る」話にするのが自然だし、コンテンツの売り上げにも寄与したんじゃないかと思う。
そこをあえてこの展開。考え出した方と、それにゴーサインを出したサンリオ様は凄い。

更に脅威なことに。
上記の「悪夢」に対し、「別にそれでいい」と考えて満足する人々も出てくる。
歪んだ夢の中であっても、それはそれでいい。
「マイメロ」第1期は、この辺り非常にダークです。
この手のアニメとしては、マイメロの勝率は決して高くない。人は、悪夢に溺れていく。

人々といえば、一般人の皆さまが格好いいです。



第2話で登場するクラスメートたち。その数、優に二桁を越える。
そのほとんどが、後に主役を張ります。
皆、心の中に夢やコンプレックスを抱えて生きておられる。



そして第2話にして、日常を脅かす怪異に遭遇。
全く状況の分からないまま(マイメロは事情を説明してくれません)立ち向かう彼らが、実に頼もしいです。
こういうノリはなかなかないですね。事情は良く分からん。が、何かが変だ。戦おう。

怪奇現象に遭遇しても、1話終わるごとに一般人の頭からは記憶が消去されていきます。マリーランドの謎魔法によって。
しかしながら人類を舐めてもらっては困る。
たとえ記憶を消されても、「何かがおかしい」ことを彼らは感知していきます。
やがて自分たちの街が、謎の存在マリーランドにより狙われていることを知った彼らのレジスタンスは、ちょっとした感動もの。
後に誰かが発言した「迂闊に夢を口にするな」(悪夢テロされるから)は、けだし名言。

伏線の回収も見事なシリーズでした。
ただのギャグ回と思いきや、それが最後に効いてきたりする。
悪夢に溺れたクラスメイトが、その数ヶ月後に立ち上がったり。強大なラスボスの心の奥底に「あの時」の思い出が刻み込まれていたり。

また「夢は魔法で叶えるものではない」というのは至極まっとうなテーマだけれど、同時に誰もが思うことにもちゃんと答えてくれてる。
つまり「そうはいっても、魔法が欲しい時がある」。
「死者との再会」のような、ぎりぎりまで頑張ってもそれでも魔法が欲しい思いも描いてくれてる。

正直に言って、似たようなテーマを扱ってもいた「ハートキャッチ」さんより、一歩先に進んでいたと思う。
「ハートキャッチ」さんはどうしても「プリキュアである」ことから離れられないので、「プリキュア」に主眼が当たってしまう。(それ自体は悪いことじゃない)
その点「マイメロ」は、より「ただの一般人」を主軸に据えることができた分、このテーマをやるには有利だったんじゃないかな。

そして忘れちゃいけない本編ヒロイン・夢野歌さん。



スペックが高すぎて困る。
愛らしいビジュアル。凶器そのもののマシュマロボイス。
そして何より、このやる気のなさ。

歌ちゃん:
 「マイメロ!早くなんとかして!」

これを上回る決め台詞があるだろうか。
「早く」「なんとか」「して」。
同時期に放送されていた「プリキュア」さんで例えると、こんな感じですよ。

 ウザイナーが現れた!
 →美翔さん、むんずとチョッピを掴む
 →そのままウザイナーに向けて投擲!
 →「チョッピ!早くなんとかして!」

もうね、芸術の域ですよ。これぞ、まさに「丸投げ」。
「夢は魔法で叶えるものじゃない」とか何とか、そういう次元以前の問題。
悪夢に対し、状況が全く分からないながらも徒手空拳で挑むクラスメートを横に、「早くなんとかして!」。
挙句には、大切な玩具に対しダメ出しはするわ、マイメロを容赦なく虐待するわ…。
サンリオ様が人間ヒロインに対して冷たいのは、歌ちゃんの大活躍のせいだと固く信じてる。


(左画像)
「おねがいマイメロディ」キャラクターソングシングル ハートの五線紙 / ときめきドキドキハッピーラブ

(右画像)
【約61%OFF!】定価4,980円おねがいマイメロディ 1/8スケール『マイメロディ&夢野歌』フィギュア


見返して思いましたが、こんなに凶悪なアニメが相手では、美翔さんも苦戦するわけです。
(正確には第1期と直接対決したのは美墨先輩。美翔さんの競合相手は、脂の乗った「マイメロディ」第2期)
おまけに同時期には、恐怖の「きらりん☆レボリューション」も。
美翔さんが殴り負けるのは必然でした。
こんな連中相手に、「プリキュアなんだから売れるのは当たり前」とばかりに増長していた美翔さんが、勝てるわけがない。

…で、そうなると北条さんのことが非常に心配になります。
悪い意味で、「SplashStar」の二の舞になっている予感がひしひしと。
本当に、大丈夫かな北条さん。
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夢色パティシエールSP プロフェッショナル 第54話「マリーズ・ガーデン ~新チームいちご?~」

2010年10月18日 | アニメ・日曜朝 感想その他
レモネレモネ。

■夢色パティシエールSP プロフェッショナル 第54話「マリーズ・ガーデン ~新チームいちご?~」

しばらく目を離したすきに、天野さんがでかくなっておられた。

それはそれとして。



山岸れもんさん。フランス関係者の金髪ツインテールな後輩娘。

中の人は伊瀬茉莉也さんです。
この名称でこのビジュアルの娘さんに伊瀬さんを採用するとは、「夢パティ」さんはアグレッシブ。
OP担当も五條さんですし、「りぼん」さんは何かタフネスな経営戦略を採用されている。

その山岸さん。本日このような台詞がありました。



れもねさん:
 「はじけるレモンジュースもありますよー♪」

どこまでもアグレッシブでタフネスです。
しかしここまでやる気満々だと気になります。
これは伊瀬さんの悪ノリなのではないかと。

[Twitterより引用]
伊瀬さん:
 「台本通りです。別番組で言うわけがないです。 RT @nakazima_NOW: @Mariya_i おはようございます!!今日の夢パティのれもんちゃんの「弾けるレモンジュース」ってセリフはアドリブですか?不意打ち過ぎて笑っちゃいましたww 」
[引用終]

極めて真剣に返答なされてました。
そりゃそうだ。伊瀬さんはそういうことをされる方ではない。どっちに対しても失礼だ。
レモネポイントがアップした今日この頃。


(左画像)
夢色パティシエールSP プロフェッショナル

(右画像)
夢色パティシエール 1 (りぼんマスコットコミックス)


天野さん:
 「知らなかった」
 「ショップで物を売るのって、こんなに大変なことだったんだ…」

お菓子の美味しさ以前に、そもそも客が来ない。
一方、客が一気に押し寄せてもリピーターを確保できず、一過性で終わってしまう店舗も。
テーマが集客に移行してて面白かったです。
売るためには、品質だけでは、ダメだ。
精霊たちの魔法も集客には役に立たない。厳しい現実を前に、天野さんがいかなる策を弄するのか、期待したい。

【今週のれもね】



日替わりでお菓子屋を営業して実績を競う…ということをやられていましたが。
何故かれもねの時には、サラリーマン風の人たちが大挙して来ていた。
そういう層に人気があると言いたいんでしょうか。否定はしない。れもねれもね。
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仮面ライダーOOO(オーズ) 第1話「メダルとパンツと謎の腕」

2010年09月06日 | アニメ・日曜朝 感想その他
左の人と右の人にさよならしつつ…。

■仮面ライダーOOO(オーズ) 第1話「メダルとパンツと謎の腕」

「プリキュア」さんの同僚・仮面ライダーさんが代替わりなされました。
これから1年、過酷な戦いに挑む新人さんを応援したい。
どういうわけか、ライダーさんに対しては、プリキュアさんほどに「新人」というイメージが湧かないですけれど。

今回のキーアイテムはコインです。コインがヒエラルキー最上位。
一斉に自販機に投入するシーンには震えが走りました。
「一列に並んで自販機にコインを入れる」…文章にしたら「だから何だ」以外に言いようのないこんな描写を、真剣に映像化する大人って偉い。

細かい所を語れるほどの知識はないですけど、見ていて無条件に真似したくなるのは良ギミックだと思う。
「555」の影響で、今でも携帯電話を放り投げて「ヘンシン」と言いたくなるときがある。
社員証をカードリーダーに通すたび、脳内を「Decade!」(じゃかーじゃーかじゃ♪じゃかーじゃーかじゃ♪じゃん!)と流れる。
USBメモリはおろかガム箱を手に取るたびに、「CRYDOLL!」と叫びながら突きさしたくなる。
ライダーさんの影響力は異常。

そういう意味で、今回のコインも楽しそうです。
これからは自販機の前に立つたびにドキドキするようになるんだ。
紙幣を鼻で笑い、コインをじゃらじゃらさせて喜ぶそんな時代。

変身時の歌も頭に残ります。
「気にするな」と言われたので気にしないようにしてますが、残るものは残ります。
「仮面ライダータトバ」ですらないってのに、一体何を考えてあんな変身演出にしたのか。
全く意味のない語句を、強引に歌い上げるこの力強さ。いかれてやがる。
徹夜明けで書いた企画書に安易に判子を押しちゃダメだって、あれほど言われたのに…。

先週の新番組予告を見たときには、変身に関わる謎生き物は「猿の手」的な何かかと思ったのですが、あんまり関係なさそうだった。
欲望を糧にするっぽいので、多少はかすってそうな気もするのだけれど…。
だから物理的に何も持ってない(でも内面は充実している)主人公さんは、上手く付き合っていける、みたいな。

謎の敵も謎の黒幕も謎が謎のままで何も説明してくれないので、第1話が終わっても何も判明していないこの謎さ。
何となく「電王」のイマジンや「555」のスマブレ、「ディケイド」や「W」の変身演出っぽい匂いを感じましたが、全体で見ると別物になってる。というか、何だか分からん物になってる。
毎年この「何やってんだスタッフ様は」という呆れ具合と、それがちゃんと構成されていく「この人たちは頭おかしい」具合が楽しみです。


(左画像)
仮面ライダーOOO (オーズ) OCC 01 仮面ライダーオーズ タトバコンボ

(右画像)
仮面ライダーOOO (オーズ) 変身ベルト DXオーズドライバー

Anything Goes!(仮)(DVD付)


主人公の「朝からの長い付き合いだ」は格好いいと思った。
語感としても気持ち良いし、僅かな付き合いでも大事にするという意味合い的にも。
口に出すかどうかはともかく、メンタルとしてこれは自分も参考にさせてもらおう。第1話からの長い付き合いですし。

【蛇足1】

冒頭のなんとか部隊の方、謎の化け物を見つけて、即座に発砲。
続いて本部に確認。「謎生き物発見。指示を頼む」。
お願いだから、発砲する前に指示を仰いで欲しい。

【蛇足2】

謎の化け物に襲われた主人公さん。
そこにやってきた警官さん、無言かつ問答無用で発砲。
威嚇など不要。現場の適切な判断による拳銃運用が光る。

【蛇足3】

やってきた警官さんはあっさりやられました。
そこで主人公さん、落ちてた銃を拾って即、発砲。そして言う。「なんだか知らないけどもうやめろ」と。
まず武力を誇示してから交渉。世界を旅してまわった経歴は伊達じゃない。この世界の引き金は軽いぜ!
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仮面ライダーW FOREVER AtoZ/運命のガイアメモリ

2010年08月21日 | アニメ・日曜朝 感想その他
年に一度の同窓会を兼ねた「ライダー」映画に、今年もやっぱり行ってみた。
かれこれ10年近く続いてる。
うん。今年も無事に生きてきた。来年1年も無事に生き抜こう。

■仮面ライダーW FOREVER AtoZ/運命のガイアメモリ

みんなの心の故郷・風都にテロリストが舞い降りる。
彼らの手にはAからZまでの26個の新型ガイアメモリ。
風都を守るため、仮面ライダーたちが立ち向かう…というお話。

今回のお話の最大特徴の一つは、「テレビシリーズ最終回間際に放映された」こと。
先代の「ディケイド」さんが半年終了だったことを受けて、「W」さんの放送開始は昨年の秋。
おかげで今まではシリーズ中盤に当たった「夏」が、終盤になってしまってる。
その影響で、全体の雰囲気がかなり変わってる気がした。
パワーアップフォームを販売する必要がない(!)とか、そういうこと以外にも。

風都のために戦うライダーさんに対し、街の人々は叫ぶ。
「頑張れ、仮面ライダー!」と。
今まで「そんな理由でいいのか」と思わなくもない理由で怪人化してきた街の人々が、自分らを救ったヒーロー・仮面ライダーに対し、大声援を送る。
初めは謎の都市伝説扱いだったライダーさんなのに。
再登場のゲストキャラの面々が、これでもかとばかりにずらずらと並ぶ。

今回のラスボスさんはA~Zの26個のメモリ全部を同時起動なされます。
物凄い勢いで鳴り響くメモリ音声には笑うしかない。[BIRD!][NAZCA!][OCEAN!][PUPPETEER!][UNICORN!][YESTERDAY!]以下略。
そしてそれを弾装の如く背負う姿はいっそ清々しいです。もうUSBメモリやめて外付けハードを買え。

ラスボスさんは言う。「メモリの数が違う(だからお前たちに勝ち目はない)」と。
今までメモリの数のアドバンテージで勝ってきたライダーさんには痛いお言葉。
実際、あっさり危機に陥る。
そしてその危機を救ったのは、メモリでも新アイテムでもない。
他ならぬ、風都自身だった。

風都特有の「風」がライダーの風力発電を起動する展開は、かなり胸に来た。
初代仮面ライダーのギミックつながりなところが、「記憶」を掲げる「W」さんと合致。
何より、1年間戦ってきた風都そのものがライダーに味方するのが熱い。

今回のラスボスさんは、自分のことを「仮面ライダーエターナル」と呼称する。
それを聞いた左の人は、即座に言い放つ。「仮面ライダーの名を、軽々しく名乗るな」と。
今やその辺をライダーが闊歩している時代ですけれど、だからこそ説得力がある。
単に変身しさえれば「仮面ライダー」なんじゃない。
風都や街の人々の声を背負って戦う、彼らこそが「仮面ライダー」なんだ。

こういった展開は、1年の終わりだからこそ映えるのだと思う。
今までやってた「いきなり最終回」とは違った演出で、即座に対応してきたあたり、さすがプロ。
ここしばらくの「ライダー」映画は高得点続きで、とても嬉しい。


(左画像)
撮影報告書 メイキング・オブ・仮面ライダーW(ダブル) FOREVER AtoZ/運命のガイアメモリ [DVD]

(右画像)
W(ダブル)


…オロナミンCはどこ?

【蛇足1】

「ゴセイジャー」さんには触れないのが優しさなのでしょうか。
何故かピンクの人がやたら可愛く見えました。
それだけを見てました。一生懸命に。

【蛇足2】

若菜姫の「ちっ!」を大画面で見れて幸せでした。

園崎の皆さまは、この事態をどう切りぬけるつもりだったのだろう。
余裕綽々のお父様も、テラーを起動できない以上、「ただの財閥家」以上の関与はできません。
内心は結構追い詰められてたと思うと、ちょっと可愛い。
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仮面ライダー×仮面ライダー×仮面ライダーTHE MOVIE 超・電王トリロジー Ep.Yellow

2010年06月21日 | アニメ・日曜朝 感想その他
半年ぶりの「完結編」を見てきました。

■仮面ライダー×仮面ライダー×仮面ライダー THE MOVIE 超・電王トリロジー Episode Yellow お宝 DE エンド・パイレーツ

「何がやりたくて生きてるのかさっぱり分からない」でお馴染みのディエンド兄さん、長年の疑問に抗弁するため番外編の機会を貰いました。
組んだ相手は電王さん。
電王ギミックで過去へと戻り、行った先はかつての自分の窃盗現場。

過去のディエンドさんも、相変わらず何が楽しいのか泥棒三昧。
何だか高そうな装飾銃を、泣き叫ぶ子供から強奪する非道ぶりを大発揮。これは酷い。
そしてその後の逃走劇で、肝心の「お宝」は損傷して粉砕。本当に、何が楽しくて彼は…。

今回のディエンドさんは、そんな悲しき過去を修正するためにタイムトラベルしてみました。
曰く「お宝を台無しにするなど許せない」。
こうして電王さんは巻き込まれ(お気の毒に)、くぐる必要のない死線をくぐることに。

モノが「ディケイド」となると、やはりメタフィクションを気にしたくなります。
ディエンドさんは言う。「お宝を壊すことは許せない」、だけど「お宝が欲しい」「お宝とは人の想いだ」。
「お宝」「お宝」言いすぎてゲシュタルトが崩壊する中、それでもディエンドさんは叫ぶ。「お宝が好きだ」と。

順当に考えれば、今回の「お宝」は「過去のライダー番組」に置き換えられる。
「小さな少年から奪う」というのが、いかにもです。
お子様が大好きな「仮面ライダー」を奪ってでも、自分もその「お宝」を体験したい。

「お宝が好きだ」「お宝が欲しい」。でも何よりも「お宝を壊すことが許せない」。
じゃあ盗むなという気がしますが、まぁディエンドさんに言ってもしょうがない。
欲しいものは欲しいんですよ!良い子は真似しない!

今回のディエンドさんは、過去の自分を殺そうとしてまでも「お宝」を守ろうとする。
「お宝」は欲しいが、壊すくらいならば死を選ぶ。
この辺、「リメイクや続編は見たいが、昔のイメージは壊したくない」の心理に似通ってる気がする。
また世界観が壊されてしまった!おのれディエンド!
どうにもならないこのジレンマ。

同時に少年は「お宝」を奪われたことにより、もっと彼にとって必要だった「お宝」の存在を知る。
大人になった彼が「未来で会おう」と去っていく様は象徴的です。
お子様の頃には分からなかったことが、大人になってからなら分かる。
強引に勝手にこじつけた気もしないでもないですが、そういうことだと思えなくもないと思いたい。
まとまった…かな。

ややこしいことはともかく。

 『Final Kamen Ride』

 『...Gekijyouban!』

これが全てな気もする。
「ディエンド」編の完結として、確かにこれはやっておかないと。
人としての一線を踏み外した感が凄いです。ディエンドさん…。幾らなんでもやっていいことと悪いことが…。
「ディケイド」完結編のタコ殴りも絶望を誘いましたが、「ディエンド」さんのこれはそれ以上です。
戦力的には「ディケイド」さんの方が上のはずなのに、どす黒い。

ところで「2008年11月22日」って何か意味がある日付なんでしょうか?
「ディケイド」の企画が通った日とか。
『夫婦の日』だけで選ばれたんだろうか。


(左画像)
仮面ライダー×仮面ライダー×仮面ライダー THE MOVIE 超・電王トリロジー 公式ガイドブック<ディエンド編> 62483‐52 カドカワムック349 (カドカワムック 349 CHO-DEN-O TRILOGY OFFIC)

(右画像)
仮面ライダー×仮面ライダーW&ディケイド MOVIE大戦 2010 コレクターズパック [DVD]


一緒に見に行った「仮面ライダー」知識ほぼゼロの友人の感想。
「青いの(ディエンド)の行動にナレーション(?)がついてるのが面白かった」。
『Kamen Ride』が如何に優れていたか、よく分かる。
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「ひめチェン!おとぎちっくアイドル リルぷりっ」主題歌発売

2010年06月16日 | アニメ・日曜朝 感想その他
酷い敗北宣言なような気がしてなりません。
今まで頑なに耐えてきました。
だけど、何かを諦めてみる。


リトル ぷりんせす☆ぷりっ!

買いました。
日曜朝9時より絶賛放映中の「リルぷりっ!」さんの主題歌CDです。
唄っておられるのはスマイレージさん。
早い話が「しゅごキャラ」さんで魅惑のコスプレ営業をなされたアミュハー・アミュクロ・アミュダイの御三方です。
この時点で既に一言述べたい気分ですが、アニメ本体の「リルぷりっ!」さん自体が大問題。

公式ページ:ひめチェン!おとぎちっくアイドル リルぷりっ

「お伽噺の姫をモチーフにしたヒロイン様が、毎回変身して唄って問題解決する」…というのが基本フォーマット。
まずいです。そのフォーマットは非常にまずい。
どこかでお魚がぴちぴちと跳ねる音がした。

過去の偉大な事例が証明している通り、このフォーマットは即座に破綻します。
大体、毎回毎回お唄で解決するなんて無理があるんですよ。唄って解決するわけがないのに、とにかく解決させてしまう以上、大事な何かを切り捨てないといけないんですよ。
かくして破綻を大前提とし、特攻精神そのもののアニメが出来あがりました。何でしょうね、この「元より生還する気などない」というパワフルさは。

放送曜日および放送時間から分かる通り、女児アニメの金字塔「プリキュア」シリーズの直後の放送。
はっきり言って、あらゆる要素で「プリキュア」さんが勝ってます。
ですが、こみ上げる「勝てる気がしない」感は何。

かつて「ぴっち」は美墨先輩と殴り抜いた実績があります。(今となっては信じられませんが)
しかも「リルぷりっ!」さんは、因縁の「おはスタ」さんがバックについておられる。
挙句、このコンテンツは「ラブandベリー」の後継機です。
「ぴっち」&「きらり」さん&「ラブベリ」&「しゅごキャラ」の連合体。
何かが間違ってる。実際に番組を見れば見るほど、何かが間違ってる。

で、肝心のお唄。
スタッフ様が「挿入歌を流さないと世界が滅ぶ」という強迫観念に支配された結果、嫌でも毎週2回以上は聞かされているのですが、フルで聞いたのは初めて。
そして強烈な敗北感を味わった。

[1番の歌詞]
 「一番好きなアップルパイ ポチャリたくないけど止まんない」
 「ガラスの靴 はき忘れて カボチャの馬車にスルーされた」
 「満月にうっとりしてたら いきなりざーざー雨模様」

3人のヒロイン様、白雪姫・シンデレラ・かぐや姫にちなんだ良い歌詞です。
とりあえず、「嗚呼、このアニメはダメな子なんだな」という脱力感を表現しているという意味でも。
これが2番でこう続く。

[2番の歌詞]
 「りんごがのどに詰まっても ドリンクガブ飲みで 問題なし」
 「パーティーに遅れそうでも 快速乗れば間に合うハズ」
 「月からおむかえ来ちゃっても ケータイで毎日話しましょ☆」

「ダメな子」を根性で解決しやがった。
今まで1番だけをしつこく聞かされていただけに、このカウンターは熱い。
おかげで続く歌詞にやたら説得力がある。

[1番後半]
 「かならず叶えるよ わがままプリンセス あなたにドキドキハッピー」
 「おとぎ話よりステキな伝説!?はじまる予感」

どう考えても「おとぎ話」に勝てる要素は絶無なのに、だからこそ強引なスタイルに燃えます。
くどいようですが、このアニメは全面的にダメです。
でも「プリキュア」さんの後、血迷って見たことがある方ならば、この頭がおかしいエネルギーが伝わるはず。

なお今回のCD、Amazonさんで購入したのですが領収書が文字化けするトラブルを起こされていました。
そんなところにまで漂う「ぴっち」臭。
「プリキュア」さんの後ろで、壮大な泥沼が広がっている予感がしてなりません。
コメント (2)
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せっかくなのでディケイドさん

2010年05月13日 | アニメ・日曜朝 感想その他
先日「仮面ライダーディケイド」さんの再放送が無事に終了したそうな。
いつもお世話になってるTJ-type1さんの記事によれば、最終回のラストシーンはちょっと変更され、「第1話にループして終わった」とのこと。
そういうことなら見ておけば良かったなぁ…。

ついでと言ってはなんだけど、今更ながら「ディケイド」さんについて考えてみる。
ちょうど先日、穴埋め記事に「ディケイドプリキュア」書いたら、何か妙に引っかかったことがあったので。
そんなわけで、以下、「番組を再視聴もせず」「関係者のインタビューも調べず」「考察サイトも読まず」という最低の姿勢のまま、私見を書きなぐってみる。

承知の通り「ディケイド」さんは恐ろしくメタなお話。
その「ディケイド」さんが訳わからない理由の一つに、「何がパラレルで何が原典から訳わからない」があると思う。
例えば原典至上主義者の鳴滝さんは「原作を破壊するな」的なことを言ってるのに、その彼が拘ってるのは「パラレル」の世界の方。
テレビのラストシーンは「原典」からの進攻に見えたけど、映画「ライダー大戦」はどう見ても「パラレル」と戦ってる。
案内人のキバさんの立ち位置もよく分からないし、何で仲良くしたらダメだったのかも分からない。

で、思ったのが、いわゆる「原典」と「パラレル」は、「ディケイド」劇中ではイコールなのではと。
物語前半でディケイド兄が回った「パラレル」世界は、「原典」の圧縮リメイクです。
細部は変更されているし、出演者も変わってるけれど、「原典」のメインテーマはそのままで当時のネタも織り交ぜつつ、非常にレベルの高いリメイクになってる。
つまり「原典」と等価と言える。
鳴滝さんが拘ってる原典は、1年シリーズのかつての番組であると同時に、パラレルのあの世界。

じゃあ案内役の「オリジナル」キバさんは何なのかと言えば、「パラレル」仮面ライダーキバ役のキバさん(仮名)。
意味的には「パラレル」のキバ少年と、キバ役のキバさんは同一人物と考えてみる。
あれだ。化粧とか衣装で人はあそこまで変われるんだ。

「原典」(=「パラレル」)は一度終わってしまえばそのまま発展性はない。
録画物を再生するように、そのままでは延々と同じ話をループするしかない。
そこで、延々同じ演目を続けることに耐えかねたキバ役のキバさん(仮名)が、ゲストとしてディケイド兄を送り込んだ。

キバさん(仮名)が期待したのは、ゲスト出演で全く違う話になること。
ところがディケイド兄は空気が読めてなかった。
元の台本と、全く同じ演目をやってしまった。多少は違うけれど、アドリブで対処できる程度にしか変わらなかった。

私が「ディケイドプリキュア」を書きながら頭を抱えたのが、「この構成なら別にディケイド姉いらないんじゃね?」ということ。
何せ元の「プリキュア」さんが完成されてる上、それのリメイクなんだから、適当オリキャラのディケイドさんの入る余地がないんですよ。
これは私が既存プリキュアさんが好きで好きで堪らなくて、オリキャラなんてどうでもいいから…というわけではないと思う。
(※たかが私ごときのパクリ記事と、プロの考えた一流コンテンツを比較するかのような書き方は、傲慢にも程がありますが、思考過程の一つとして)

「仮面ライダーディケイド」の方も、別にディケイド兄は不要と言えば不要です。
確かにピンチを救ったり、助言与えたりしてる。
でもそこは偉大な先輩ライダーたち。ディケイド兄がいなかったらいなかったで、今までと同じように何とかしてたんじゃなかろうか。
例えばたっくんもさ、ディケイド兄が来なくても、脈絡なくバジン様が助けてくれたり、アスファルトが割れて地下水路に落ちたり、いきなりパワーアップアイテムが支給されたに違いない。
何せ過去にそうやって戦い抜いたんだから。

要は、「ディケイドがいようがいまいが、ストーリーの本筋は変わらない」。
事実、私たちは「良くできたリメイクだ」という感想を持った。元の1年シリーズと、内容は変わってないと皆が認識している。
「オルフェノク絶滅すべし!」とか「あ、たっくんが普通に裏切った」とか「オルフェを操る真の敵が!実はスマブレは人間の味方だった!」とか、そんな新展開にはならなかった。

これでは「新しい物語を生みだす」という目的は果たせてない。
だから「仲間になるのは失敗だった」となる。期待してたのはもっと全然違う新作展開。
まぁその新作展開が「仮面ライダー同士のバトル」である必要はないですが、そこはキバさん(仮名)が「やっぱバトル展開だろバトル展開」という特撮脳だったと思おう。

ここで妙な例えとして「プリキュア5GoGo!」で考えてみると。
「オールスターズ」のような新作展開は概ね大歓迎されます。
でももしも「再放送」「リメイク」「DVD版」のような「以前と同じ」という前提で始まった話に、異物が紛れ込んでいたら?
例えば新キャラとして謎生物Aを追加。人間態(男)が水無月先輩と軽く恋愛したり、プリキュアさんの戦闘支援をするような要素を追加。
ただし「館長とフローラさんの関係」だとか「テーマはコミュニケーション」だとかはそのままとする。

…本筋が変わってないのだから、それは全体としては「プリキュア5GoGo!」のまま。
その新キャラAがいなくても話が成立するし、「前と変わらない」と言い張れないこともない。
でも確実に暴動が起きると思う。特に水無月先輩のファンから。「前と変わらない」のなら、尚更そんな要素はいらないはず。

この辺が鳴滝さんがキレてる心境なのかなと思ってみた。
一方で「ライダー大戦」に対しては、彼は比較的寛容だったような気がする。見直してないのでもはや忘れましたが。
これは完全新作なら認めるファン心理かなと。

そう考えるとディエンドさんの立ち位置もこじつけられます。
彼はディエンド役のディエンドさん(仮名)の視点があるので、「ディケイドはナマコが食べられない(という設定)」を知っている。
何度も演目をやってるから、ループ世界(というかその台本)を熟知している。
対してディケイドさんは、ディケイド役のディケイドさん(仮名)の視点がないので、自分自身の台本外の設定を忘れてる。

この解釈だと、「ライダー大戦」で(まごうことなく原典の)「W」とパラレル・スカルが対面していることの説明がややこしくなりますが、出来なくはない。
「W」は「ディケイド」と並列にある別シリーズ。パラレル・スカルのいる「W」世界は、「ディケイド」シリーズの中の「W」(鳴滝さんにとってはこちらが「原典」)
ダメだ、図でも描かないと伝えられる気がしない。

まぁそんなわけで。ニュアンスが伝わったかどうかも怪しいし、「番組を再視聴もしていない」状態なので完全に思い込み解釈ですが、自分の中での整合性は取れた気がする。
まもなく公開の「電王」でのディエンドさんを見れば、もう少し整理できるかもしれないし、全くの的外れかもしれない。
何はともあれ「ディケイド」さんは好きなので、「電王」映画も少なくともその回だけは行ってみます。
コメント (2)
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