先日、ネオコン派と安倍政権の危険な関係について書きました。米国戦略の狙いはは、日本のバンドワゴン化です。
今回の北朝鮮問題での米国の動きを見ていると、大きく二つの流れが感じられます。
(1)できるなら、北朝鮮を追い込んで、その暴発を誘いたいという勢力。⇒ネオコン派の戦略。⇒ブッシュ政権が北朝鮮との二国間交渉を徹底的に避けたのは、北朝鮮の暴発を誘うため。
ネオコン派の真の狙いは、中国との緊張関係を創出すること。そのために日本をその全面に立たせることが必要。北朝鮮が暴発すると、一番困るのは中国。そのためのお膳立てが今回の北朝鮮の地下核実験です。
この裏には、恐らくチェイニー副大統領などが動いて北朝鮮の軍事部門のナンバー2の、趙明録(チョ・ミョンロク)国防委員会第一副委員長をあやつって、それで、こういう核実験や、核搭載可能ミサイル(テポドン2号)発射などをやらせて、ネオコン戦略で、東アジアを戦争直前の緊張下の置こうとしたのではないかと推測できます。
これと気脈を通じているのが、安倍政権。北朝鮮の危機を煽り、一気に日本を戦争できる国へと転換させるというシナリオでしょう。
(2)ところが、これと相反する動きが米国にはあります。恐らく、中国へ莫大な権益を持っているいわゆる国際派は、この動きに反対しています。現在、米国国内で民主党などを中心にして、ブッシュ政権が北朝鮮と二国間交渉を避けたことが現在の危機を作り出したという批判が盛んに行われているののは、国際派の動きでしょう。
中国が、外交部門の責任者唐家旋を特使として派遣したのは、この国際派と連動しているはずです。恐らく、今回、中国は金体制の存続を諦めたのでしょう。しかし、急激な体制崩壊は困る。緩やかに体制崩壊を導くというシナリオが米国との間で合意された可能性が高いのです。
このシナリオは、ロシアにも説明する必要があります。そのため、唐家旋は米国訪問の後、すぐさまロシアを訪問しています。勿論、韓国にも協力を求めねばなりません。それが、胡主席と韓国大統領の会談です。
今回の国連決議は、結局、国際派が勝利した、ということだと思います。つまり、中国と米国は、利害関係が一致したというわけでしょう。これが、国際ニュースで語られている中国・米国は「ステーク ホルダー」ということなのだと思います。
この動きを読めば、安倍政権はどうやらはしごを外されかけている、と思われます。米国国内の動きは、今や【国際協調派】が天下を握りつつあります。この動きと今回の戦争を煽る安倍政権の動きとは明らかに矛盾しているのです。
これは私たちにとっては、ある意味で喜ばしいことですが、それを如何にして広げるかが課題になります。【メデイア統制】などが公然と出始めたのは、ある意味では絶好のチャンスです。一斉に批判を集中させて、安倍政権の危険な本質を暴露しなければならないと思います。
「護憲+BBS」「安倍晋三自民党総裁の誕生」より
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