老人党リアルグループ「護憲+」ブログ

現憲法の基本理念(国民主権、平和、人権)の視点で「世直し」を志す「護憲+」メンバーのメッセージ

自民党の防衛省改革案と空幕長の「そんなの関係ねえ」発言

2008-04-21 21:33:42 | 安全・外交
4月20日の日経ニュースによれば、自民党安全保障調査会の防衛省改革小委員会(浜田靖一小委員長)は防衛省の組織改革を巡る提言の素案をまとめたと報じている。
http://www.nikkei.co.jp/news/seiji/20080420AT3S1900U19042008.html

しかし、これは現在イージス艦の衝突原因も全く解明されておらず、手順が完全に逆であり、時期尚早である。その報道内容を読むと背広組(内局)の権限を弱め、制服組の権限強化を図ろうとするもので、防衛省内での文官コントロールを弱めようとするものである。この改革は明らかにイ-ジス艦事故に対する世論の批判を逆手に取り、ドサクサに紛れて自民党の思惑通りの改革を進めようとするものであり看過できない。まさに自民党の憲法改正草案にある「自衛軍」への組織を先取りしようとするもので容認できない。

その上、航空自衛隊制服組の最高責任者である田母神俊雄航空幕僚長は、18日の記者会見で、先日の名古屋高裁でのイラクへの自衛隊派遣は憲法違反の判決に対して、「そんなの関係ねえという状況だ」と述べたと日経は報じている。
http://www.nikkei.co.jp/news/shakai/20080419STXKG041819042008.html

このように制服組の最高幹部が憲法9条を無視し、裁判所の憲法判断もないがしろにするようでは、シビリアンコントロールも危うい。その上自民党の防衛省改革で制服組の権限がこれ以上に強化されたらシビリアンコントロールはどうなるか推して知るべしである。

自民党の防衛省改革案には、犬が母乳でライオンの子を育て、やがてライオンに食い殺されるような情景を想像させられる。何れにしろイージス艦事故原因はまだ未解決であり防衛省改革案など論外である。

「護憲+BBS」「自民党政治を検証する」より
厚顔の美少年

コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 名古屋高裁判決を契機に日本... | トップ | 「ふたつのブレーキの話」(... »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。

安全・外交」カテゴリの最新記事