老人党リアルグループ「護憲+」ブログ

現憲法の基本理念(国民主権、平和、人権)の視点で「世直し」を志す「護憲+」メンバーのメッセージ

4/24学習会「憲法を巡る情勢と今後の政治日程」報告

2008-04-27 07:51:53 | 憲法
政治情勢が目まぐるしく動く(あるいは、停滞している)中、「護憲+」(+有志)は、去る4月24日、東京新聞論説委員の菅沼堅吾氏をお招きし、表記の学習会をしました。その内容を以下にご紹介・ご報告します。

☆★学習会「憲法を巡る情勢と今後の政治日程」★☆

日時:4月24日(木)18:00~21:30
場所:「フリースペース 朔」(東京・水道橋)
講師:東京新聞論説委員 菅沼堅吾氏

〔論旨〕

政治というのは、将来の目的を見据えて、逆算して政治日程を決めている。自民党は結党以来憲法改正を党是にしてきた。改憲という目的実現をゴールとしたとき、現在の日程をどのように捉え、何をどのように判断しているかを読み解く。

1.衆議院解散総選挙の可能性
衆議院山口二区補選、暫定税率復活再可決、道路特定財源維持再可決、民主党による問責決議案、これらの結果と世論を睨みながら、政府は解散総選挙のタイミングを計っているが、今解散総選挙をすれば、民主が勝つ公算が強い。従って、解散総選挙をしないまま、6月15日の国会閉会まで、国会は何も審議しない状況がつづくだろう。

その後、洞爺湖サミット、北京五輪などの気分転換で、政権浮揚を期待しているが、それに失敗した場合、政府は勝ち目の無い解散総選挙ではなく、内閣改造、あるいは総理交代を考えて秋の臨時国会に臨むだろう。その際、例えば、麻生太郎を総理に据えて、麻生人気で支持率がアップすれば、解散総選挙に踏み切る可能性もある。

2009年に入ると、6月の東京都議選があり、公明党が都議選を重視しているので、その前の衆院選には同意しないだろう。従って、2008年までに解散総選挙が無かった場合は、早くても同年7月のサミット以降、おそらくは、9月の衆院任期満了後の衆院選となる公算が高い。

2.民主党の動き
2008年9月に民主党代表選がある。この時小沢一郎が再選されるか、岡田克也あるいは前原誠司が選ばれるかで、「政権交代」で突っ走るか、「与野党協議」に移行するか、民主党の方針は大きく変わるだろう。

また、衆議院選の結果、衆議院でも民主が勝てば今の「ねじれ」は解消するが、自民が勝った場合、「ねじれ」解消のために、民主党内の新自由主義路線と社会民主主義路線の議員を分け、「憲法」を争点とした政界再編・大連立構想が出てくる可能性もある。

3.「改憲」への道筋=参院選
今後最初の参院選がある2010年に国民投票法の凍結が解除される。その年の参議院選は否応無く、改憲の是非が争点となる。

また衆参両議院で2/3の賛成がなければ「改憲」はできないが、2007年参院選での民主党圧勝により、自民は2010、2013年に連勝しなければ過半数を回復することはできない。従って、自民党が「改憲」実現の具体化に踏み切るかどうかは、この2回の参院選の結果によって決まる。

従って、護憲派にとっては、この二回の参院選で確実に議席をとっていくことが重要。また、選挙ではその時々で様々なことが争点とされるが、この結果によって自民党に改憲カードを渡すかどうかが確実に決まるという現実を念頭に、(マスメディアは)個々の立候補者に憲法に対する意識を聞くべきである。

===
「護憲+」(+有志)は、今後も月に一度を目処に、主として政治の現状について知り、考える学習会を継続していく予定です。参加ご希望の方は、「護憲+」HP上の、メールでご連絡ください。

「護憲+BBS」「イベントの紹介」より
笹井明子
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする