老人党リアルグループ「護憲+」ブログ

現憲法の基本理念(国民主権、平和、人権)の視点で「世直し」を志す「護憲+」メンバーのメッセージ

溝を埋められるか?2回目の党首会談

2008-04-05 22:14:29 | 国会
4月9日に2回目の福田:小沢会談がセットされたようである。今回は第三者に仲介された密室会談ではなく、自・民の国会対策委員長ルートで合意された公式会談である。しかし両党国対委員長も互に党首会談を拒否したとマスコミに批判されないように、無理して党首会談をセットしたという感じが否なめない。両党首にしてみれば溝の埋めようがない義理会談のようなものであろう。

その訳として、両党の道路特定財源制度についての意見の隔たりは余りに大きい。民主党の暫定税率の即時廃止と一般財源化はセットで既に広く国民に広報され、次の選挙の公約のように国民に受け取られている。事実4月1日から暫定税率が廃止されガソリン価格も安くなり、そのインパクトは強烈である。今更自民党の要求通り暫定税率を延長することは国民への裏切りとなり、応じることは不可能であろう。

一方福田首相は先の記者会見で、「暫定税率は維持して09年度より道路特定財源を如何なる事情があろうとも一般財源化する」と発表したが、政府与党の正式な決定を経たものではないだけに、本当に実現出きるのかという不安は隠せない。

福田首相は自民党から選出された総理総裁である。本当に内閣と与党を説得できるのであれば、何も民主党に一般財源化を呼びかけ党首会談をしなくとも実現できるはずである。また暫定税率も衆議院の2/3の議決で復活させれば、記者会見で発表した政策は全て実現できるはずである。なぜ改めて民主党に一般財源化を持ちかけねばならないのか、国民にはわかりにくい。

結局民主党への党首会談と一般財源化の呼びかけは、自民党内の道路族と各首長の一般財源化反対の抵抗を説得できないために、民主党の賛同を得れば説得しやすくなる、要は民主党を自民党抵抗勢力説得のテコに利用するための会談だとしか考えられないのである。しかし民主党も福田首相に利用され、国民の信頼を失うような拙速なことはしないはずである。

今回の党首会談を成功させいのであれば、現在の政局で窮地に立たされている方が譲歩する以外にないであろう。客観的に観た場合、年金公約不履行、イージス艦事故、暫定税率延長反対の世論等を背負った自民党が苦しい立場であることは明らかであり、政府与党が民主党案を全て受け入れる以外に方法はないであろう。足して二で割れるような問題ではない。

一方民主党は自案が受け入れられないのであれば、福田首相のお手並みを拝見しておけば良い。そうすれば首相公言の一般財源化は党内の反対で頓挫するか、逆に一般財源化を強行すれば自民党分裂か、どちらに転んでも福田内閣総辞職か解散しかないはずである。果報は寝て待て民主党である。

「護憲+BBS」「国会ウォッチング」より
厚顔の美少年
コメント
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