京都市右京区嵯峨にある天龍寺は、臨済宗天龍寺派の大本山です。本尊は釈迦如来、開基は足利尊氏、開山は夢想礎石です。足利将軍家と桓武天皇ゆかりの禅寺で京都五山の第一位とされてきました。また「古都京都の文化財」として世界遺産にも登録されています。
冒頭で、開基は足利尊氏と書いたのですが、もともとこの地には、平安時代の初期に嵯峨天皇の皇后橘嘉智子が開いた檀林寺がありました。その後檀林寺は荒廃していったのですが、後嵯峨天皇の時代(1242-46)に皇子であった亀山天皇が離宮を営み「亀山殿」と称しました。それからのち、足利尊氏が後醍醐天皇の菩提を弔うため、大覚寺統(亀山天皇の系統)の離宮であった亀山殿を寺に改めたのが天龍寺なんです。
先日嵐山散策した際に、天龍寺にも立ち寄って見ました。この門から、境内の中に入ります。
少し進むと、勅使門が見えてきます。この建物が天龍寺の中では最古の建物だそうです。
参道右手には、塔頭が並んでいます。
ずっと進むと、庫裏が目の前に現れてきます。ここが本堂拝観の受付となります。
当日は、庭園も散策したかったので、共通券を購入しまずは建物内に入っていきました。
書院から渡り廊下を抜けて、多宝殿まで進みます。この建物が、後醍醐天皇の尊像を祀る祠堂となっています。
天龍寺は、創建以来八度の大火に見舞われ、多くの建物は明治期以降の再建となっています。大方丈もその明治期の建物のひとつです。天龍寺においては最大の建物でもあります。建物外周の広縁からは、特別名勝にも指定されている庭園を眺めることが出来ます。庭園の中の曹源池に映る大方丈もなかなか良かったです。
特別名勝に指定されている庭園は、またあらためて。