おさかな’sぶろぐ

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康楽館【秋田県小坂町】

2020年07月10日 22時56分45秒 | 建物
 秋田県鹿角郡小坂町の『康楽館』です。現在も芝居小屋として利用されている、明治43年に建てられた重要文化財の建物です。香川県琴平町の旧金毘羅大芝居(金丸座)や兵庫県豊岡市出石の永楽館とともに、日本最古級の劇場の一つとして知られています。


 小坂町は、小坂鉱山の隆盛によって、一時期は東北屈指の町として大いに賑わっていました。『康楽館』は小坂鉱山の厚生施設として誕生した建物です。昭和40年代になって、カラーTVの普及と建物の老朽化によって、一般興行が中止となったものの、昭和末期の昭和61年に秋田県指定有形文化財に指定されたことにより再開館しました。平成14年には国の重要文化財に指定されて現在に至っています。
 設計者は小坂鉱山工作課営繕掛長の山本辰之助、施工者は小坂鉱山を経営していた合名会社藤田組です。移築や復元が行われていない、現在も利用されている和洋折衷の木造芝居小屋として現存日本最古の建物になります。
 建物の規模は、正面28.2m、側面38.2m、木造一部2階建,妻入りの切妻造、屋根は銅板葺(建築当初は杉板葺)となっています。白色のイギリス下見板張りの外壁がとても印象的で存在感を際立たせています。


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