先日のある新聞のコラムに「のりピー裁くメディアに辟易」という一文があった。この数週間、ワイドショーのトップはほとんどのりピー一色で、人が死んでいるのに押尾が前に来ることはない…という話から始まるのだが、「まるで大岡越前になったかのように」のりピーを裁きにかかるメディアには辟易する…という筆者の感想に、大いに共感した。
確かにのりピーの犯した罪は大きいが、あの、愚にもつかないワイドショーだかバラエティだか知らないけど、なんでテレビには、あれだけの大勢の芸人やコメンテーターがひな壇に並んで、ロクでもないおしゃべりを垂れ流しながら、のりピーを裁きまくるのであろうか。複雑な生い立ちや私生活まで裁いている。それは、逸脱というものである。
「いやぁ、ここまで来たら、ぜひ本当のことを話してほしいですね」
「なんといっても、子どもさんが一番かわいそうですよね」
そんなこと、誰でもわかってるがな。
したり顔をして話すタレントたちを見ていると、胸が悪くなる。
おまえら、いつから評論家になったんじゃ。
そんなヒマあったら、もっと自分を磨け!
他人の不幸はわが身の幸せ…なのか。
のりピーを語る芸能人たちは、彼女のような人気者が裁かれるのがうれしくて仕方ないようである。この話になると、がぜん、みんな身を乗り出して何かひとこと言うのであるが、実につまらない感想に終始する。もっとも、テレビを見ているほうも身を乗り出すのだから、五十歩百歩かもしれないが…。
それと、テレビのバラエティといえば、相も変わらずなのが「24時間テレビ・愛は地球を…」という番組である。昔は一生懸命見ていたものだが、あまりの企画のあざとさに、最近は敬遠気味である。特に、あの目玉と言われれる長距離マラソン。タレントにあんなことをさせて、舞台の上から「ガンバレ~」と涙ながらに応援し、最後はお決まりの感動ゴール…ってなぁ、日本には、他に感動することがないのか…? 商業主義、視聴率主義の象徴のようなシーンである。今年はゴール時が衆院選の生中継とダブってしまったようだが、それにしても、あのイモトという女は何者なのだ…? まるでゲテモノではないか。ああでもしなければ、世間から喝采を受けることがないのか。世も末じゃわい…。
今回も、たまたま午後にチャンネルを合わせたときは、誰かと誰かが卓球をしていた。24時間の番組中ずっとラリーを続けている、というのだろうか…? だらだらと、ピンポン玉を互いに打ち返しているだけなのだが、こんなことをしていて、いったい何の意味があるのだろうかと…ため息が出る。その日は天下分け目の選挙の日。日本の行方が変わろうとする時、何をだらだらとピンポンしとんね…と思いながらテレビを消した。ほんま、日本は平和な国…を通り越して、能天気な国や。
新聞のテレビ欄を読むと、今年も「盲目少女&金メダリスト」とか、声を失った少女に奇跡」とか「闘病6歳に黒木瞳」とか「難病少年と上原投手」などなど、障害者や難病患者のドキュメンタリーを随所に入れていた。それ自体を悪いとは言わない。しかし…
番組に一貫して漂うハイテンションの中で、「慈善」という「善良な行為」に酔ったタレントたちが、おおげさに涙ぐんだり、口を一文字に結んだり、声を詰まらせたりしている姿を見ていると、テレビの前では逆にシラけてしまうのである。こいつら、番組では優等生的感動を見せているが、ウチへ帰ったらパンツ1枚でシャブ打っとんのんちがうやろな、と突っ込みのひとつも入れたくなるほどだ。
障害や難病と戦っている人よりも、それを励ましたり応援したりするタレントたちの「感動ぶり」がうるさいほど表に出すぎているのが、この番組のイヤなところなのだ。焼酎のCMにもあるだろう。脇役が主役より目立ったらだめなのだ。みんな、このCMを見習えっちゅうねん。
昨日、NHKニュースの中で、生まれつき「骨形成不全症」という、2万人に一人の難病を背負って生きている20代の女性の生活が紹介されていた。骨を作るための機能に異常があり、骨折しやすく、成長障害がある。中学時代には、いじめにも遭う。その女性、鈴木千絵さんは、やがて折り紙と出会い、それに打ち込む。そして今は折り紙講師として公民館教室で教えたり、学校で折り紙講習をしたりしている。あらゆるハンディを乗り越えてひたむきに生きるその姿勢に、僕はニュースを見ながら涙をぽろぽろとこぼした。
NHKでは、アナウンサーが視聴者に感動を押しつけないのがいい。
静かに鈴木千絵さんの日常をカメラで追い、ナレーションは淡々とした口調で流れる。見るものは、鈴木さんの生き方を知り、さまざまなことに思いを巡らせる。そして、そこから教えられるものは計り知れない。
視聴者の本当の涙は、視聴率戦略で作り上げられたドラマからでなく、こうして普通に報じられた事実を見たときに思わず流れるものだろう。
障害・難病に関しては、こういう報道でいいのではないか。
障害や難病の人たちの夢を、著名な女優やスポーツ選手との交流で夢をかなえて上げるのもいいだろう。しかし、それならそれで、なぜもう少し地味な形でかなえて上げられないのか…。それを、露骨な商業主義で運営し、キャスターやタレントがここぞとばかりワイワイ泣いたり騒いだりして追い風を作り、感動の押し売りをする…その構図が、たまらなく嫌いだ。
テレビの中の当事者たちが大はしゃぎすればするほど、
テレビを見ている側はシラけるものなのである。
それは、何よりも強い力を持っています。
でも、その好意すら、商業主義の上に立っているというところに、この番組に疑問を感じているのです。岐阜県庁の隠し金のネタをでっち上げた「バン記者」を放映したようなテレビ局ですからね。テレビは僕にとっては、ある部分、本気には信用できないメディアですね。
集まったお金がどういうふうに活用され、どう世の中に役に立つのかを、具体的に説明をしてもらわなければ、募金した人に対して失礼です。
しかし、この番組は、終わってからも、マラソンの特集はアホみたいに繰り返し放映するけれど、募金は、どこそこに渡しました…というだけで、その募金自体の現実の行く先、というものには、言及しません。
募金のその後特集…というのをやるのが一番大事ではないでしょうか。とにかく、24時間はしゃいだあとはしらんぷり、というのがこの番組の特徴です。
それに…公の事柄に対して、募金を募らなければならないようなことでは、国のシステムは欠陥やないか…と、そんなことまで、思ってしまいます。
民主党でも、自民党でもなく、テレビ党が天下をとっているのです。
国会議員も、世襲がいけないとかなんとか言っていますが、世襲に負けないぐらい、テレビを踏み台にしてのし上がってきたタレント議員がたくさんいますよね。今や、親が国会議員か、テレビでつまらないことを連発して衆愚に顔を売るか…の2つしか、政界進出は叶わない時代になりつつありますね~。
それと同じ発想で、「小泉チルドレン」が繁殖し、今度はまた「小沢ガールズ」が世間の注目を浴びています。これも、テレビで宣伝してもらって当選した人たちです。
少女淫行の「前科」を持つ宮崎県知事が「僕が出たら自民党は勝てる」と言った言葉に、テレビ上がりの政治家の傲慢が伺えます。
このごろのテレビは、さんま、紳介、石橋、上沼らもそうですが、自民党も顔負けの「派閥」を作って、ジャリタレどもは、お茶の間のファンより、これらの「親分」を大事にするため、テレビを見ていても、視聴者より、自分たち同志でほめ合っているという異常な風景が繰り返されています。
アホらしくて、見ていられないのが最近のバラエティ番組です。
特に今回、これまでだったら同胞の不始末をかばい続けていた和田アキ子が、一転してのりピー攻撃の先鋒に立っていますが、「おまえが言うか…?」という感じですね。
本文でも書きたかったのですが長くなるといけないので省略しました。
アナザービートルさんが書いてくれたので、僕もやっぱり書きました。
確かに、のりピーの生い立ちまでは。。。ほっといたれと思いますけどね
24時間テレビのようなチャリティ番組にしても、一般人や若者は、ジャニーズタレントや他の芸能人につられて見る訳で、、タレントなしのタダのチャリティでは、視聴率も募金も集まらないのですね。
NHKの番組はその点、他力にたよらず障害者のありなままの生活を写しているので、ドキュメンタリーのみで虚飾が無くていいですね。でも、ほとんどの若者
は、24時間テレビのような構成をしないと興味を持ってくれないのでしょうね。
でも、24時間テレビの第一回放送の時は、父と自転車で大阪城まで募金しに行ったのを覚えています
ノリピーの生い立ちまで踏み込むのは、まさに逸脱した報道です。擁護はしませんが、これはどうかと私もまわりに吠えていました。
24時間についても、しかりです。
私は、家内からもずいぶんむつかしい人間だと偏屈扱いされるんですが、
おっしゃるとおりですよね~。
全部、すべて同意です。同じ考えを持っておられる方もいると言ってやります。笑
自民はやはり大敗しましたね。これはこれで良いのですが、あの小沢ガールズって何なんですかね。国会で井戸端会議が始まりそうな雰囲気です。笑
よくわからない議員が出るより、のんさんの説得力を持って立候補されてはどうでしょう。
のんさんが選挙に打って出られる時は、ぜひ、清きとは言えませんが、汚れた1票を投じさせていただきたいものです。
損な性格やな、和田アキ子は--。正論を言っても嫌われるのだからね。(私だけかもしれないけれど--)
酒井のことはほっとけよと言いたくなりますね。
(しかしいつまで酒井法子は視聴率上げるのでしょうか?)
酒井法子は勿論悪いけど、和田さんに批判されると返ってむかつきますわ。
(今日はかなりの低レベルの会話ですみません。)