モミィがイギリスのオックスフォードへ短期留学に出発してから2週間が経った一昨日の日曜日のこと。朝に僕のスマホに電話があった。相手は「未登録」と出ていたので、電話に出ずにいたら、またかかって来た。それで出てみたら、モミィだった。妻に代ってほしいとのことだったので、スピーカーモードにして妻にスマホを渡し、横で会話を聞いていると、モミィは驚くべきことを言った。
その日、友達数人と連れ立って、ロンドン市内へ遊びに行った際に、満員だったデパートの中で、スマホをスリに盗み取られたと言ったのだ。
げげっ!
ショルダーバッグの中に入れていたスマホが、気がついた時になくなっていた。デパートのどこかの場所が、身動きが取れないほど混雑していて、バッグのチャックはしっかり締めていたのに、おそらくそこで抜き取られてしまった、という。
しかも、スマホだけではなく、スマホのケースにはカードも1枚入っていたとのこと。妻はモミィに2種類のカードを持って行かせたが、そのうちの1枚をスマホのケースに入れていたそうだ。そのカードというのは、いずれもデビットカード(口座にある普通預金の残高の範囲で支払うカード)で、モミィはそれを使っていた。そのうちの1枚をスマホと共に盗まれたわけだ。
電話を受けている妻も、横で聞いている僕も、ハラハラしながらモミィの話に耳を傾けた。なんということ。そんな大事なものをスリに盗まれたとは!
モミィによると、英語のよくできる日本人の友だちも一緒だったので、警察暑に届け、そして留学拠点であり寮もある「EF」の事務局の人にわけを話し、電話を借りて今この電話をしている…ということだった。
これまでは妻のスマホに連絡をしていたのに、なぜこの日に限って僕のスマホに電話をしてきたの? と思っていたが、その「EF」の事務局に登録していたのが僕の携帯番号で、スマホを無くしたモミィには、この番号しかわからなかったからだった。
いくつかのやりとりがあって、妻は、モミィが持っているもう1枚のカードのほうにお金を振り込んでおくから、と言い、取りあえず電話を切った。
さぁ、早くその対処をしなければ。
妻がまず銀行に電話をして、詳しい事情を伝え、モミィが盗難に遭ったカードを無効にする手続きをとってもらうように依頼したら、別の電話番号を教えられ、そちらにまた電話。ようやく手続きが完了した後、電話の相手の人が「スマホも無効にする手続きをされたらいいですよ」と言ってくれたので、今度は僕がauに電話をした。
電話では、パスワードやら何やらと、いろいろと確認されたあと、電話回線停止や決済アプリなどの停止をしてもらった。これでカードもスマホも無効にできて、まずは一段落というところだった。
そのあと、2人で出かけ、銀行のATMに行って一定額のお金を引き出し、それをまた別の銀行のATMで、モミィが持っているカードにつながる口座に振込みをした。
まあ、これで当面、モミィもお金に困ることはないだろう。
そんなことがあったその翌日(つまり昨日ですが)、モミィから、新しいスマホを買ったという連絡が来ました。
それにしても、
スリにやられた、とはね~
まさかそんなことが起きようとは。
でも、事故に遭ったりしたのではないだけ、まだマシだったと思わなければならないでしょうね。
モミィの留学期間は5週間。そろそろあと半分ぐらいになりましたが、まだまだ気がかりな日々が続きます。妻はもっと心配していて、食欲も湧かないようです。
「日の経つのは早いねぇ」
と、ず~っと口癖のように言ってきたのに、
モミィが行ってからは、なかなか日が経ちません。
やれやれ…