北海道・知床半島の沖合で、26人が乗った観光船が遭難したニュースには、誰もが大きな衝撃を受けたことでしょう。今日(24日)の午後8時半の時点では、これまで10人が見つかり、いずれも死亡されたと報じられています。
死亡された10人の方々は全員が知床岬の先端付近で見つかったといい、船そのものはまだ見つかっていない。沈没したのか、あるいは遠くへ流されたのかと言われていたけれど、海上保安庁は「沈没した」との見方を示したそうだ。
「日本最大の秘境」と言われる知床半島を観光船から眺める光景は、僕も昔に行ったことがあるけれど、本当に素晴らしい。そんな最高の眺めを楽しむために乗った船でこんな恐ろしい事故が起きるとは、なんという悲惨なことだろう。
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僕がこの観光船に乗ったのは北海道自転車旅行の時。もう50年以上も前のことで、時期は7月。網走の知り合いの家に数日お世話になっていたが、
「ここまで来たのだから、ぜひ知床の観光船に乗ってらっしゃい」
と勧められたので。
網走から列車に乗って斜里で降り、そこからバスに揺られること約1時間半でウトロ港に着いた。ウトロから知床をめぐる観光船は何種類かあったが、僕は、「ウトロ〜知床岬折り返し」のコースを選んだ。
片道約40キロ。所要時間は往復で4時間30分。
船からの景色はまさに絶景だった。
1000m以上の山々(ほぼ火山)が連なり、
海岸線は断崖が続く。左の方に滝が見える。
ここが知床岬の先端です。
同じ船に乗った女性に撮ってもらった。
その時のパンフレットと、スタンプ。
処分できなくて、今も手元に残しています。
知床の観光船と言えば、この日のことがよみがえります。
その日は 1969年(昭和44年)の7月21日だったのですが、
アポロ11号が人類で初めて月面に着陸した日でもありました。
そんな思い出深い観光船で、このようなことが起きるとは。
今もまだ、信じられない思いです。