僕は小柄だけど生まれた時から小さかったらしく、母によると「ほぼ未熟児」だったそうだ。小中学校では、朝礼の時はいつも一番前か二番目か、たまに三番目かという具合。だから、列の後ろの方はおしゃべりとかしていても先生からは見えないけど、僕がそれをやるとすぐに注意を受けるので、あぁ前の列は損やなぁ~と嘆いたこともしばしばでした。
で、今はどうか。
やはり不都合なことがあります。まず衣類のサイズですが、なかなか体に合うものはなくて苦労します。たとえばTシャツ1枚にしても、その辺のスーパーで売っているものはSサイズでもダブダブ。で、スポーツ店にあるブランドのTシャツならピッタリなのがあり、仕方なくそれを買ったりするのですが、高くつきますわ。
それと、足のサイズも 24.0 ~ 24.5 なので、25.0 では大きい。シューズの店へ行くと、男性用はほとんど 25.0 からしか置いていなくて、それ以下のものを探すのにこれまた苦労する。先日は女性用で 24.0 のウオーキングシューズを買いました。もちろん色は赤やピンクじゃなく、黒ですけどね(笑)。
そんなことで不便な思いをしてきたわけですが、以前、市役所で福祉が専門の女子職員の人と雑談中に、彼女がふと、こんな言葉を漏らしました。
「大きい男性は介護が大変なのよ。でも、あなたなら介護されやすいわね」
…と。(それって、体が小さいのを褒められたわけ?)
いずれにしても「便利な体」と言われたのには違いはない。まぁ、狭い場所でも入って行けるし(笑)、何かの時にはこの体でよかった~というのもあるかも知れないなぁ、と思い始めたのは、彼女のその一言からでした。
で、最近、そのことを思い出させてくれたのが、元・松原市の議員で僕とほぼ同世代の坂▼さんという男性が、SNSで発信された文章でした。
坂▼さんが市議会議員だった頃、僕は市議会事務局の職員だったけど、共通の友だちがいたりして、プライベートでは仲のいい間柄でした。坂▼さんは昔は柔道の選手で、身長は1メートル80を軽く超え、体重は100キロ以上の「巨漢」でした。もう10年以上会ってませんけど、その坂▼さんが最近、SNSでこんなことを書かれていたのです。
以前から何回となく、妻から「せめて介護ができる体重になってね。」「棺桶も別注とかしなくていいようにお願いね」などと言われていました。コロナ禍の中、2020年8月から一念発起。116キロあった体重が、1年5ヶ月で95キロになりました。
と、減量作戦に成功したことを書かれていたのです。
ちなみに、その「減量作戦」というのは、
朝はもち麦、昼をご飯の代わりにノンアルコールビールに、夜は糖質ゼロの発泡酒にかえるだけのものです。あとは、普通におかずを気にせずに食べるので、ほとんどストレスがありません。それなりに健康に気を付けて頑張っていきたいと思います。
とありました。
それを読んで、「う~ん、やっぱり体が大き過ぎてもしんどいんやなぁ」と思いました。大きすぎる(あるいは太すぎる)と、介護がむずかしい。僕のように小さかったら、いつか言われたように、介護がされやすい。そのうえ坂▼さんは、奥さんから「棺桶も別注とかしなくていいようにお願いね」と言われたとのこと。
カ、カ、カンオケ !?
棺桶からはみ出すほどの体格ってこと?
じゃぁ、僕なんか棺桶に入っても簡単におさまるし、むしろ、すき間だらけになるのかも(笑)。
体が小さければ小さいで、都合のいいこともあるってことですね。
価値観も多種多様なんだという当たり前のことを改めて感じます。
何が良くて何が悪いなんて、一概には言えませんものね~