僕のほそ道   ~ のん日記 ~

  
これと言ったテーマはなく、話はバラバラです。 つい昔の思い出話が多くなるのは年のせい? 

中国の 「食べ残し禁止令」 で思い出すこと

2020年08月24日 | 思い出すこと

いま中国では「食べ残し禁止令」というようなことが、国家主席の習近平によって強く打ち出されているようです。「食べ物を大切に!」という当たり前のことを、なんで今ごろ言うのかと、日本人なら不思議に思うところですが、中国というのは独特の習慣が数多くありますからね。

それで思い出すのは、25年ほど前に北京へ旅行した時のこと。当時長男が大学生で、高校時代に同級生でガールフレンドだった子が北京の大学に留学していたので、彼女を訪ねて僕と妻と長男の3人で行った旅だった。

そんなことで、北京では彼女がずっと案内してくれた。

食堂に入ったとき、僕がふと気づいたのが、他の客(むろん中国人)が食べ終えて帰ったあと、そのテーブルには、必ず皿に料理が残っていたのだ。あちらの食堂でも、こちらのレストランでも、例外なく。

不思議に思って彼女に尋ねると、
「こちらの人は食べ物を残すのがマナーなんです」
と言うので、「なんのために残すの?」と聞き返した。

すると彼女は、こう説明してくれた。

全部食べてしまうと、「この量では足らんじゃないか」という意味にとられてしまうからだという。料理を出してくれた人に失礼だ、ということですね(日本だったら残すほうが失礼に当たりそうだけど)。

ということで、全部食べず、ある程度の量を残して店を出て行く。
「たっぷりいただいたので、もう満腹です」
そういう意思表示らしい。

へぇ~。国が違えばマナーも違うんだ。僕らは子供の頃から、食べ物を残してはいけないと教えられてきたのにねぇ。

だから僕たちも「郷に入っては郷に従え」ということで、北京では、どこの食堂に入っても一定の量を残して店を出た。全部食べたかったですけどね。

まあ、それも25年も前のことだから、今は中国でも変わってきているのでは、と思っていたけど、最近テレビで、日本へ来る中国人観光客のマナーの悪さの一つとして、バイキングでもお皿に沢山残したまま出てゆくと報じられていた。ふ~む、やっぱり今も続いているのか、と思いましたね。

そして今回の「食べ残し禁止令」のニュースがあったので、「中国でもやっと食べ物の大切さがわかったか」と思った僕でした。

テレビでは、中国の若い女性がカップ麺12個を次々と平らげていく様子や、鍋料理をひとりで20人分食べている人などの「爆食い」の動画が紹介されていた。こういう爆食いや、食べきれないほど多くの量を注文し、沢山残して帰る客に対して、今回「食べ物のムダだからやめろ」となったわけですね。爆食いの動画も全部削除されたそうだし。

そして、食堂で食事を残さず全部食べた人には、店から日本円にして100円程度のクーポン券を進呈する、ということも始めたそうです。

中国では最近、食料輸入が厳しくなってきているそうで、それが今回の「食べ残し禁止令」の大きな理由の一つだと言われていますけど、何がどうあれ、食べ物を粗末にしてはいけませんよね。

今回の習近平の号令で、中国人の食習慣も変わるんでしょうね。次、また北京へ行ったとしたら、今度は食堂で残さず全部食べられますね~
まあ、行くことはないと思いますけど。

 

 

 

 

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