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 僕のほそ道   ~ のん日記 ~

  
これと言ったテーマはなく、話はバラバラです。 つい昔の思い出話が多くなるのは年のせい? 

高齢者の運転事故に思うこと

2019年04月23日 | ニュース・時事

東京の池袋で、87歳の男性が100キロ近いスピードを出したまま信号無視をして突っ走り、31歳のお母さんと3歳の女の子を死亡させるという事故が起きた数日後に、今度は神戸の三宮で市バスの運転手が青信号で横断中の列に突っ込み、若い男女を死亡させるなどの悲惨な事故が起きた。どちらの事故も、なぜ運転手がそんな不可解な行動をしたのかということが、まだよくわからないままである。

それにしても、池袋の暴走の事故のほうは、運転していた男性が87歳ということで「またか」という思いが強い。高齢者による交通事故がどれほど多いことか。

去年、わが家の近所で91歳の男性が1歳の子をはねて大怪我をさせ、新聞にも載った。その時にも高齢者の運転についてこのブログに書いた。一定の年齢を超えたら免許証を返納して運転をやめるべきではないか、と。

やはり、それによって尊い命を奪われた人たちのことを思うと、当局も、年齢による運転免許証の交付の制限を考える時期に来ているのでは、と思うほかない(むろん運転能力には個人差があるので、むずかしい問題であることは承知の上ですが)。

高齢者は、運転に関し、以下のことを意識しなければならないという。

★車庫入れがうまくできない
★ウィンカーを出し忘れる
★道路標識を見逃す
★一方通行を逆走しそうになる
★カーブがスムーズに曲がれなくなる
★交通違反を繰り返す

こういうことが一つでもあれば、運転はやめたほうがいい、ということを専門家が言っていた。高齢運転者はぜひ肝に銘じてほしい。

ちなみに僕は21歳の時に運転免許証を取った。その後、父親の車で友達のいる京都へ行ったり、大阪近郊をドライブしたりした。叔母が住んでいた日本海の丹後半島まで走ったこともある。

でも僕は早い時期から自分が運転に向いていないことを感じていた。運転中も、何か気が散るのである。つまり注意力が散漫なのだ。

運転中によそ見していて中央分離帯に乗り上げかけたり、ぼんやりしていて踏切の遮断機が降りているのを直前に気づいて急ブレーキをかけたり、 狭い道でもう少しで溝に落ちかけたりと、危ないことだらけだった。

仕事でもごくたまに車を運転していたが、ある日、職場のガレージで車をバックで入れる時、バックし過ぎて車の後部を鉄柱にぶつけた。

音に驚いてかけつけた車両担当者が、 「あのね、バックでの車庫入れは、アクセルを強く踏んじゃダメ」 と言ったあと、 「〇〇クン、車の運転はやめておいたほうがええんと違う? そんな運転だと、この先、人でもハネたら取り返しがつかないよ」と言われた。

僕は彼の言葉に深く納得し、それ以来、車の運転を完全にやめた。今思うと、もしあの時やめていなかったら、いつか大きな事故を起こし、残りの人生を棒に振っていた可能性が高かったのではないか、と正直言って思う。

ということで、前述の「★車庫入れがうまくできない」ことで、僕は車の運転をやめたということになります(それ以来ずっとペーパードライバーで、3年半前に免許証は自主返納しました)。

僕の場合、性格的に車の運転が向いていなかったわけだけど、高齢になると自然に頭と体が連動しなくなったり、危険を察知する能力が衰えたり、何かの拍子に固まってしまったりして、運転への適応性が衰えていくので、やはりこれも車の運転には適していない状態と言える。

危険かつ無謀な運転で人を死亡させた場合は、ご存知のように「過失運転致死傷罪」と「危険運転致死傷罪」というのがあり、特に後者は最高で懲役20年の刑だという。

しかし、高齢者で、今回のように故意に人を轢き殺したのではなく、また過失があったとしても、どういう過失なのか立証できなければ、無罪の可能性すらある、というのだ。高齢になり、自覚のないまま運動能力が低下していたり、頭がパニックになったり、という状態だったら過失にさえ問えない場合もあるそうだ。繰り返すが、それで亡くなった人、そして残された家族は一体どうなる? 殺されたも同然なのに、誰も罰せられない。こんな理不尽なことが通っていいのか、と思ってしまう。

年齢だけによる運転免許証の交付の制限が難しいのなら、免許証の更新時に実技試験も入れてその人のとっさの判断能力を見たりし、結果次第では更新はできない、という制度にすることも早急に考えなければならない。

高齢者による様々な自動車事故が何度も何度も繰り返され、数多くの罪のない人々の尊い命が次々と奪われていくのを、ただ「法的には厳罰に処せない」とか「無理に免許証の返納をさせることはできない」というようなことのままで放置していていいのか、と、今回の事故を見て、改めて強い焦燥感が湧き上がってきたのです。

 

 

 

 

 

 

 

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