引き続き相撲の話題ですけど…。
豪栄道が千秋楽も勝って、驚きの全勝優勝を成し遂げた。
本人も「まさか全勝とは」と口にするほどのアン・ビリーバブル!
人間、コツコツとやっていれば、いつかこういう時が来るのかな?
優勝の瞬間、地元大阪府・寝屋川市の様子がテレビに映っていた。
寝屋川市役所では、ファンや後援会の人たちが狂喜乱舞していた。
僕自身も何度も歩いたことのある京阪寝屋川駅前の商店街では、
アーケードに豪栄道の大きな写真が飾られ、
「優勝セール・500円均一」などの店もあった。
来場所、プレッシャーがかかりそうで、少し心配だが、
なんとか平常心を保って今場所みたいな相撲を続けてほしい。
今日は、それで思い出したんだけど、
僕が住む藤井寺市の出身力士の話です。
花ノ国という関取。ご存知の方は少ないと思いますが。
三役にはなれなかったが、幕内の常連として活躍した。
先日亡くなった千代の富士の全盛時代と同時期だった。
(1980年代から90年代にかけての頃です)
力士が土俵に上がるとき、館内放送で、
「花ノ国。大阪府藤井寺市出身・放駒部屋」
というのが聞こえるたびに、うれしく思った。
この花ノ国が、あることで有名になった。
当時、大相撲の連勝記録は、昔の双葉山の69連勝は別格として、
大鵬が45連勝という史上2位の大記録を持っていた。
それを破ったのが千代の富士だった。
千代の富士が45連勝を達成して大鵬と並び、
翌日、それを超える46連勝をかけて対戦したのがこの花ノ国だった。
そして、千代の富士が勝って史上2位の記録を達成した。
花ノ国は「引き立て役」として、その名を残すことになった。
(千代の富士はこのあと、53連勝まで記録を伸ばします)
しかし、それだけにはとどまらない。
運命のいたずらは、第2章を準備していた。
もっと大きな「引き立て役」が待っていたのだ。
千代の富士は昭和の大横綱として着々と勝ち星を積み上げ、
ついに、これまで誰も達成していなかった、
相撲界に入ってからの通算1,000勝にあと1勝と迫った。
あと1勝で、前人未到の通算1,000勝!
その時の相手が、またも花ノ国だったのだ。
わが街・藤井寺市出身の花ノ国…。なんとまぁ。
日本中が注目する中、
千代の富士は花ノ国を下し、通算1,000勝を達成した。
このとき、花ノ国は、
「これで自分の名前が歴史に残るとは…ツイてないです」
と、記者たちの前で嘆いたという話が伝えられている。
でも、いいじゃない。
たとえ引き立て役であっても、
名前は永遠に残るんだからね~
藤井寺市民としては、むしろ嬉しいめぐり合わせです。
あれから25年余り…。
千代の富士の53連勝は、63連勝した白鵬に抜かれ
通算での1,045勝は、元大関魁皇に抜かれました。
今場所休場した白鵬も、997勝と、
通算1,000勝に、あと3勝と迫っています。
しかし、千代の富士の記録は、やはり偉大な記録です。
その2つの大記録を達成した時の相手だった花ノ国は、
今でもその名を残しています。
たとえば、このサイトにも、
花ノ国の名前が出ていますよね~
http://maruhon38.net/archives/16044