「大阪都構想」の住民投票結果が大きく報じられているけれど、
他府県の人々にとっては、どれだけ関心があるのだろうか。
「別に~」と思っている人も多いだろう。
僕は大阪府民ではあるけれど、大阪市民ではない。
だから、昨日の「大阪都構想」の是非を問う住民投票には無関係である。
でもやはり大阪の人間だから、無関係だけど無関心にはなれない。
大阪市がなくなって大阪都になるかも知れないので、
この投票結果は、当然気になった。
実現すれば大阪府の名称も変わり、僕が住んでいるところも、
「大阪府藤井寺市」から「大阪都藤井寺市」に変わりますしね~
はっきり言って、大阪都になると、何がどうなるのか…
というのは、僕には未だによくわからない。
二重行政は現体制でも努力と工夫次第で解消できるのでは…
…と思ったりもするが、それ以上のことはわからない。
一応、現役時代は行政マンとして仕事をしてきたけれど、
それでも、橋下サンの主張は、イマイチ飲み込めなかった。
しかし、彼の言いたいことは何となくわかる(?)という、
きわめてアイマイな感想を抱きながら結果を見守った。
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昨夜9時49分から、NHKテレビで「開票速報」番組があった。
一方、関西テレビでも10時から宮根の司会で速報番組があった。
両方のチャンネルを交互に切り替えながら見ていたが、
NHKは開票率2%から賛否の票数が字幕で出ていた。
賛成票と反対票がまったく同数のスタートだった。
関西テレビでは「本社独自調査」として、
NHKより開票率が先行しており、賛成の方が多かった。
そのうちNHKでも賛成票がわずかに増えてきた。
おっ、これは賛成が勝つのでは…と、その時思った。
しかし、開票率が60%か70%ぐらいになると
関テレの速報では、反対が賛成を逆転した。
…が、NHKに変えると、賛成がまだリードしたまま。
ふ~む。どうなるんだ?
…と固唾を呑んで見守っていると、
午後10時半を過ぎた頃だっただろうか、
NHKが「反対多数確実」…と、
画面の上の方にテロップを流したのである。
しかし同じ画面の下の数字は、まだ賛成票のほうが多かった。
自民党大阪府連の「勝利者インタビュー」の時も、
NHKの画面下のテロップは、賛成が上回っていた。
実に奇妙な光景だった。
最終的には1万票余りの差で反対が多数となった。
敗れた橋下サンは、淡々…というか、笑顔で会見していた。
「大阪都構想」はこの人一人が声高に叫んでいた。
もしこの人が、病気か事故か何かで亡くなったら、
一体、都構想はどうなるのだ…というほどだった。
これで橋下サンは政界を引退するという。
いいよね~
公人でなくなれば、今以上に言いたいことが言える。
それに、これからテレビで益々引っ張りダコになり、
知事や市長の10倍ぐらいの収入が転がり込んでくる。
そろそろ人気タレントに戻りたい…と思っているのかも。
敗れてバラ色の人生が待っているのだから、笑顔も出るだろう。
ま、それにしても、一人でここまで奮戦したことは、すごい。
「政治家など、誰がなっても同じこと」という概念を覆した。
他の者にはとうてい真似のできないことである。
今回の開票結果を、今朝の新聞で見てみると、
ひとつは、70代以上の高齢者が圧倒的に反対に回っており、
20代30代の若い世代は賛成者が多いという傾向があった。
大阪市では70歳以上の人は地下鉄等が、以前は無料だったが、
今も格安で乗り放題のカードがもらえる特典などがある。
こういうものが無くなるのでは…という不安もあっただろう。
お年寄りが現状維持を選ぶというのは、わからないでもない。
もうひとつは、大阪市の各区の開票結果を見て思ったけれど、
大阪市の北のほうの区は、概して賛成が多かった。
まあ、大阪駅(梅田)を中心とした各区が賛成多数。
どちらかと言えば、大阪でも都会中の都会区域である。
これに対し、だんだん南に下って(つまりわが藤井寺に近づくと)
それらの各区は反対票が多かった。阿倍野区もそうだったし、
藤井寺市から最も近い平野区などは、反対が約5万7千票で、
賛成がそれより約1万1千票も少ない4万6千票だった。
もし平野区の投票がなかったら、賛成が小差で勝っていたわけだ。
…ということは、僕が住んでいる地域も投票ができたとしたら、
たぶん、反対票が賛成票を上回っていただろう、と推測できる。
大阪も、田舎に近づくほど高齢者が多くなっているということ…?