僕のほそ道   ~ のん日記 ~

  
これと言ったテーマはなく、話はバラバラです。 つい昔の思い出話が多くなるのは年のせい? 

パリめぐり観光バス

2008年05月21日 | 旅行

 

 
 
  これがカー・ルージュです。(後方はオペラ座)。

 パリの街を歩いていると、あちらこちらで見かけます。
 今日は皆さんと一緒にこれに乗ってパリ見物…というのはいかがでしょう。

     ………………………………………………………………

 ヴェルサイユから列車に乗り、パリ市内に戻ってきた。
 僕たちは往路で乗車した駅、アンヴァリッドで降りた。
 そして、アレクサンドル三世橋を渡った。
 セーヌ川にかかる橋の中でも最も美しい言われる橋である。
 この橋は、四隅の石柱に、金色の女神とペガサスの彫刻が輝いている。

 
  アレクサンドル三世橋。

 しばらく歩くと、シャンゼリゼ通りに出た。
 一昨日は朝の9時台だったので活気に欠けていたが、
 今日は日曜日の午後で人通りも多かった。
 天下のシャンゼリゼ通りなんだから、
 これくらいの賑わいはなければ…

 
  賑わうシャンゼリゼ通り

 シャンゼリゼ通りを凱旋門に向かって歩く。
 凱旋門の右手に、真っ赤な観光バスが停まっているのが見えた。

   
    右側にカー・ルージュが2台停まっている。
    後ろのバスの方に僕たちは乗った。

 僕たちはそのバスの乗り放題のカードを旅行社からもらっていた。
 「あのバスに乗って、市内見物を兼ねてノートルダム寺院まで行こう」
 3人で、停車中のバスに乗り込んだ。

 運転手にカードを見せて、上に上がらずそのまま奥の座席に座った。
 日差しが強かったので、妻と姉が2階席に上がるのをためらったからである。

 すると、運転手が僕らのほうを振り向いて、
 「2階へ行けばいいのにぃ!」  というジェスチャーをした。
 「なんでわざわざ景色の見えにくい場所を選ぶんだ?」 ということだろう。

 ハイ。 せっかくだから、じゃ~、お言葉に甘えまして…
 僕は2人を促して、バスの屋上である2階席へ上がった。 

 屋上席は、ほぼ満員であった。日本人は僕たちだけだった。
 姉と妻が並んで座り、僕はその後ろの空いていた一つの席に座った。
 バスがスタートし、凱旋門が後方へ遠ざかって行く。
 ここからノートルダム寺院までは、次のような経路をたどる。

                

  

 いちおうスタートの ① はエッフェル塔となっているが、
 グルグル回っているので、スタートと言ってもあまり意味はない。

 僕たちは ⑦ の凱旋門からこれに乗り、シャンゼリゼを右に下って、
 右折後南下。アレクサンドル三世橋をわたって西へ進み、
 また ⑧ のアルゴ橋をわたり、⑨ のトロカデロへ行く。
 ここでエッフェル塔を眺めたあと、塔の周辺 ① ② を巡回してから、
 ドーム教会のあるアンヴァリッドから、また北へ走ってセーヌ川をわたり、
 河畔の道路をまっすぐコンコルド広場から ③ ルーブル美術館の横を通り、
 ポンヌフという橋をわたってパリ発祥の地とされるシテ島へ入る。
 そしてシテ島にあるノートルダム寺院に至る…。そこで降りるつもりだ。

 パリ市内をクネクネと蛇行しながら名所を巡るこのバスは、
 10分から20分間隔で出ており、1周するのに2時間半かかるという。

 
  さぁ、凱旋門を背にして、出発。

 
 セーヌ川とエッフェル塔。撮影する位置が高いと風景も撮りやすい。

 バスはトロカデロに出て、エッフェル塔が見えるところで停まった。
 2日前、ここに来るつもりが、歩く方向を間違って来られなかった場所だ。
 ボワシエールさんが、
 「トロカデロから見るエッフェル塔が一番だと思います」
 と書いておられたとおり、華麗なるエッフェル塔が姿を見せた。

 
  トロカデロ広場。このあたり、かつてのボワシエールさんのお散歩コース。

   
  ボワシエールさん推奨。 トロカデロ広場から見たエッフェル塔の絶景。

 
  晴れた日曜日の午後。 列に並ぶ人… 広場でくつろぐ人…。

 
 アンヴァリッドのドーム教会。この地下にナポレオンの墓があるそうだ。

 さてここからバスは、またまたセーヌ川をわたって右岸へ行き、
 川岸の道をコンコルド広場からシテ島へ向かって走り始めた。

 僕の隣には、茶髪をなびかせたサングラスのお姉さんが座っていた。
 トロカデロ広場を出たあたりで、彼女が僕に何かを話しかけた。
 「ペラペ~ラ、ペペラペーラ、ペラペラペラのペラペーラ…!」
 全然わからない。何語をしゃべっているのか…すらわからない。

 すると、自分の手首を指でさした。あ、今何時か? と聞いているのだ。
 僕は左腕をにゅっと伸ばして、彼女に腕時計を見せてあげた。
 午後3時を少し回っていた。
 「ふんふん」とお姉さんはうなずいて、足もとのバッグから何かを取り出した。
 バサバサッと紙袋を開けるような音がしたので見ると、お姉さんは、
 袋からリンゴを取り出して、皮もむかずに丸ごとかぶりつき、
 ガリガリムシャムシャと食べ始めたのである。
 「ふ~む。3時のおやつかいな…」
 間食の時間が迫ってきたので、僕に時間を確認したのだろうか?
 どうやら茶髪姉さんは、一人で観光バスに乗っているみたいだ。

 そのあと、彼女は、また僕の方を向いて大声で何かを言った。
 観光案内を聞くためのイヤホーンを僕の目の前に差し出して、
 「これ、全然聞こえへんがな」  というようなことをうったえるのだ。
 乗るときに、ガイド用として運転手がイヤホーンをくれた。
 僕は足元に差込みがあったのを知っていたが、最初から使わなかった。
 彼女は懸命にそれを両耳にはめて聞こうとしているのだが、
 どうも聞こえないのか、聞こえが悪いのか、そんなふうであった。
 でも、それを僕に言われてもなあ…。

 ちょうど一番前の席が空いたので、 
 僕は
そちらの席のほうに移動した。

 
  コンコルド広場付近で。 ローラースケートで歩く(走る?)人が多い。

 
  左の建物はルーブル美術館。右にセーヌ川が流れている。

 
  セーヌ河畔の歩道は、出店で賑わっている。遊覧船も見える。

 
 バスはポンヌフにさしかかった。ポンヌフとは「新しい橋」の意味。
 でも実際はその逆で、現存する中では一番古い橋だそうである。
 映画 「ポンヌフの恋人」 を思い出す。ジュリエット・ビノシュがよかったな~。

  
  ポンヌフを渡ってバスはシテ島に入る。
  ここは、スケールこそ違うが、大阪で言えば中之島のようなところだ。
  前方に、ノートルダム寺院が見えてきた。

 
 僕たちはノートルダム寺院で降車して、楽しかったひとときを終えた。
 乗るときにはガラガラだったバスの1階席もかなり混んできていた。
 僕たちが2階から降りてくると、ぞろぞろと上に上がって行く。

   
   ノートルダム寺院の前も観光客でごったがえしている。 
   とにかくどこへ行っても、すごい人の数である。

   
   ノートルダム寺院の裏側は、絶好の撮影スポットになっとります。 
 
 寺院の表と裏で写真を撮ったりしたあと、その周辺を散策した。
 お土産屋さんやカフェやクレープやさんなどがひしめいている。
 このあたりはまた、格別の賑わいである。 

 そのあと、セーヌ川左岸のサンミッシェルのカフェに入ったりしながら、
 ぶらぶらと歩いた後、地下鉄でセーヌ川右岸に戻った。

 また歩いてバンドーム広場やホテルリッツを見物し、
 マイバス社の近くにある、僕の好きなジャンヌダルク像へ行った。


 その写真を掲載して、今日は終わりと致します。 

 いつもいつも、長い話におつきあいいただき、ありがとうございます。
 次回はルーヴル美術館です。よろしく~。
   
   

  
  写真を撮ろうとしたら、パリジェンヌがやってきてデンと前に座った。
  さすがジャンヌ・ダルクの末裔たち。カメラを構えても全然動じない。

 

                       

 

 

 

コメント (8)
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