僕のほそ道   ~ のん日記 ~

  
これと言ったテーマはなく、話はバラバラです。 つい昔の思い出話が多くなるのは年のせい? 

 自己紹介と近況報告

2007年12月01日 | 心と体と健康と

こんにちは。
新たに始めたブログの第1回目ですから、まず自己紹介から始めます。
名前は「昇」です。今年79歳になる母が、僕を出産した頃に人気絶頂だった(らしい)霧島昇という歌手のファンだったことから、「昇」と名付けたそうです。こういう名付け方って、今もよくあるケースですね~。

しかし、まあ霧島 昇と言われても…
ご存知の方はどれだけおられるのでしょうか?

♪花も嵐も踏み越えて~

…という「旅の夜風」という歌が有名です。
「旅の夜風」は大ヒットした映画「愛染かつら」の主題歌だそうです。

「愛染かつら」…? はあ…? ナンですかそれ…? 
…って言う方にご参考までに。

こういう感じです。

ご存知でしたか…?

僕は、昭和24年生まれの団塊世代なのですが、この映画や歌は、僕が生まれるより10年以上も前にヒットしたもので、タイトルや歌のサワリ部分を耳にしたことがあるだけです。自分の名前の由来となったこの歌手のことは、詳しくは知りませ~ん。念のため言っときます。

ついでですが…
ブログのタイトル「陽はまた昇る」は、自分の名前の「昇」に引っ掛けたというだけです。意味もオチも何もありません。

…で、名前が「昇」だから、のんと日常でも呼ばれています。

うちの子供などは、生まれてから一度も僕のことを「パパ」とか「父ちゃん」とか呼んだことがなく、幼児の頃からずっと「のんちゃん」と呼んできました。まあ、これは、自分が早く結婚して早く子どもができたものだから、「お父さん」などと言われるのが照れくさくて、意図的にそう呼ばせたものなのです。子どもたちはもう30歳代になっていますが、未だに僕のことを「のんちゃん」と呼んでいます(笑)。

最近ことばを覚え始めた2歳の孫まで、僕のことを、
「のんんっ!」と妙な発音で叫んでおります。

ということで、このブログでは、僕の名前は「のん」です。
のんちゃん、のんすけ、のんべえ、のんちん、のんたん、のんぽこ、何でもいいです。でも「のんすけ」というと、ちひろさんちの「のすけクン」を連想してしてしまいますね。(そんな可愛いもんですかい!)

以上が、とりあえずの自己紹介でした。

   ………………………………………………………………

さて、ここから暗くて長~い話になることをお許しください。

僕の近況ですけれども…
今年の8月下旬、K大学附属病院で、持病の発作性心房細動(不整脈)の手術を受けました。

カテーテル・アブレーションと言って、管を血管内に入れて心臓部にある患部を焼き切る治療ですが、手術途中に、不都合が生じ、危険な事態に陥る可能性がある、ということで中止されてしまい、8日間も入院したというのに何の成果もなく、失意の中で退院する…ということになってしまいました(ガッカリ)。

これについては、生まれて初めての入院・手術という体験談としてまた詳しく書く機会があると思いますが、とにかく結果は思いも寄らぬ残念なものに終わりました。

それ以後、K大学附属病院には行かず、約1ヵ月後の9月21日、この分野では最高峰と言われている国立循環器病センターに出向き、再手術に関する相談をしたところ、僕の現在の心房細動の状態では、あえて危険な手術をする緊急性はない…、という所見が示されました。そして当分の間、薬で様子を見る方がいいのではないか、ということになりました。

今後、心身ともに生活改善をして薬治療を続けようと決心した一方で、手術を勧めるくれる人たちもあって、それでまた迷ったりして、心が揺れ動きました。その上さらに、いろいろなことも重なってストレスが高じたのか、…いったい何が原因だったのかわかりませんが、9月26日に突如、身体に、かつて経験したことのない異変が起こりました。

その日の午後9時ごろでした。
風呂の湯舟に浸かったとたん、ジーンというかキーンというか、高い音の耳鳴りが、左耳の奥のほうでし始めたのです。セミの鳴く声のようでもあり、金属音のようでもある大きな音量が、頭中に響きます。その夜は、やかましさと不安に加え、動悸と吐き気までして、一睡もできませんでした。

次の日も、その次の日も、頭の奥で響くキーンという音は鳴りは止みません。同時に動悸が激しく打ち、吐き気が続きます。いつもの主治医のところに駆け込んでも
「耳鳴ですかぁ…。う~ん、治るのはむずかしいですね~」
と腕組みをするばかりです。普段正常な血圧も、この時は上がっていたことから、降圧剤と吐き気止めをもらって帰るだけでした。

次に耳鼻科へ行くと、
「聴力は悪くないです。神経から来ているものでしょう」
とあっさり言われ、ビタミン剤を出してくれただけ。
さらに、吐き気が止まらないので胃腸科へ行き、初めて胃カメラというものを飲んで検査をしてもらいましたが…これも異常なし。

別の日、近くにある大きな病院の循環器科へ行くと、「不安症でしょう」と言われて精神安定剤を出され、脳外科のほうへ行くとCT検査の結果も異常なしで、「うつ、自律神経失調、男の更年期…みたいなものでしょう。心療内科の診察を受けることを勧めます」と言われる始末でした。僕は「耳鳴り」の治療に出向いているはずなのですが、医師から返ってくる言葉は、それと何の関係があるのか?? と思われるようなことばかり。

うつ…?
自律神経失調…?
男の更年期障害…? 

   

なんで僕がうつなんだ。冗談ではありませぬ。

でも、2人の医師から安定剤を飲めと言われ、心療内科を勧められた。
精神安定剤って、何のためにそんなものを飲むわけ?
「…僕の症状は精神病?」と医師に聞きました。
「心療内科は、精神病院のようなところとはまた別です」
と医師は説明する。
「でも、この耳鳴りが精神的な病気なんて…」
なんだか、納得がいかない。
でも、医師によると、たとえば頭痛でやってくる患者の半分以上は自律神経の乱れなどが原因であり、耳鳴りも同じ原理で心身症として現れる。だから、心療内科で診てもらうのがいい、と言うのです。

そこで、次は、近くにある心療内科を、インターネットで探して出かけて行きましたが、たどり着いた先は、廃屋のような建物の怪しげな診療所でした。ヌーっと姿を現した無口で不気味な医師は、
「耳鳴り? う~ん。難しいよ、これは…」
とぶつぶつ言いながら、僕の喉元と耳の後ろに2箇所の注射をしましたが、なんか、ちょっと怖かったです。…それによって耳鳴りは一時的には静まったものの、1時間ほどすると、またジーンキーンと大きな音が響き出しました。
「耳鳴りは耳鼻科では治らんよ。1年ほど経ったら慣れるそうだけど」
無表情に言い切る医師。
「治らん…? 1年経ったら慣れる…? ……??」
僕はがっくりと肩を落として、診療所を出ました。
なんだかなぁ…。

それで…
いよいよこの耳鳴りが、ただごとではないことを感じ始めました。
これは、大阪市内の大病院に行って診察してもらわなければなるまい。

そして、10月9日に、大阪城のそばにある大手前病院へ行き、そこの耳鼻科で診察を受け、医師から「CT検査だけではわかりませんから」と言われて、数日後に脳のMRIの精密検査も受けたのですが、やっぱりこれも異常なし。脳の病気から来ている耳鳴りではなく、命に別状はない、ということでした。そして、精神安定剤やビタミン剤、血流のよくなる薬など、何種類かの薬をもらいました。

僕の耳鳴りは、「耳を澄ませば聞こえる」程度のものではなく、かなりの音量で、ず~~っと鳴り続けています。この苦痛は、耐えがたいものです。不整脈は、発作が出たときだけは苦しいですが、普段は何もありません。しかし、耳鳴りは、休む間なしに鳴り続けるのです。

脳血管に異常はないと言われて一応は安心しましたが、原因がわからないので、この先どうなるのかという不安が、いよいよ募るばかりでした。

大手前病院での診察は現在も継続していますが、耳鳴りはいっこうに止みません。経験のない人にはわかり難いでしょうが、24時間休みなく、頭中をキーンという強烈な音が響きわたり、本当に煩わしいものです。気にしてイライラしてくると、本当に気が狂いそうになります。しかし、外からは音も聞こえないし、音量も人にはわからない。だから、医師にも、この苦痛の度合いは、よくわからないのではないかと思います。

耳鳴りのおかげで集中力も注意力も湧いてこず、何事にも根気がなくなり、やる気も失せて、仕事も半分以上手がつかない状態が続きました。
注意力が散漫になるので、物忘れも激しくなり、毎日、あれをどこに置いたのか…?、家や職場でうろうろすることの連続です(とほほ)。

僕の耳鳴りは、脳が何かの拍子に意味のない音を感知して、そこに回路ができてしまい、そのためずっと鳴り響くという、最も治りにくい部類に入る耳鳴りの症状なのだそうです。脳で感知している音が響くのだから、たとえ耳を切り落としても、この耳鳴りは治らない、というものなのだそうです。

原因が不明だから、治療の施しようもないっていうわけ。

発症して2ヶ月以上が過ぎましたが、それまで左耳だけだったのが両耳に響くようなり、さらに最近また音が大きくなってきたような気がします。地下鉄に乗っていても、耳の奥の「キーン」とか「ジーン」とかいう音は、響いています。これだけ医学が進んでいる時代でも、耳鳴りを治すことは至難の技とされているという事実を、僕はこれまで、まったく知りませんでした。世の中には、いろんな病気で苦しんでいる人がいる、ということを、この年になって、初めて、わが身をもって知ることになったのです。

苦痛を少しでもやわらげるため、デパスという安定剤(抗不安剤)を服用しています。昼に1錠、夜寝る前に1錠飲んでいます。

耳鳴り、という言葉はよく聞いていましたが…
あの、飛行機の中でツーンとなるような、そんなんじゃありません。
耳の中よりも、頭の中がキーンと響き続けるのです。
耳鳴り、というより、頭鳴り、です。
こんな「病気」が世の中に存在していたのですね。
耳鼻科もお手上げ。

あとは、音が気にならないようにするため、心療内科、精神科の受診を考えるべきである、ということが家庭医学書には書かれています。カウンセリングなんかが有効だ、ということも言われています。要するに、治るのは難しいけれども、「慣れる」ことは可能である、ということなんでしょうね。

悶々とした日々が続きました。

「夜明けの来ない夜はない」と言いますし、「止まない雨はない」とも言います。しかし…。耳鳴りのない、静かな日は、もう自分の人生には戻ってこないのかも知れない、と思ったりします。そう思うと、不安が高じて、また動悸がしたり、吐き気がしたりするのです。今はただ、この耳鳴りによって引き起こされるストレスで心身のバランスが崩れ、それがまた耳鳴りを大きく感じさせるという悪循環にだけは陥らないように、何とかストレスをためず、意識的にリラックスをするように心がけています。

自分をリラックスさせ、自律神経を制御する方法としては…

自律訓練法
筋弛緩法
認知療法
ヨーガ
瞑想
座禅
などなど…いろいろあるみたいですが…。

つまり、耳鳴りが気にならないようにするには、セルフコントロールが大事なのだそうです。まあ、こんな大きな音が気にならないわけないだろ、と思っていますけど、ビールを飲んだりしてワイワイ騒いでいるときは、耳鳴りを忘れることがあります。だから、何か、耳鳴りを意識から封じ込めると、苦痛を感じなくなる、という理屈になるのだと思います。耳鳴りは治らなくても、それとうまく付き合って行くわけですね。まあ、そんなことができるようになるかどうか、まだわかりませんけれども。

今のところは精神安定剤に頼る日々です。

抗不安剤のデパスは、飲むとたしかに気分が落ち着いて、わずかですが耳鳴りの苦痛がやわらぎます。夜も、少しだけ、眠りやすいような気がします。こういう薬に依存するのは怖い感じもするのですが、でも、副作用が少なくて安全な薬だというし、耳鳴りは静まらないけれど、飲むと何となく心地よくなるので、最近はけっこう気に入ってきています。

そんなことで、ずっと、毎日毎日、耳鳴りとの格闘でした。この2ヶ月間、職場では表面上は辛うじて平静を保っていましたが、心の中はどん底状態でした。仕事の書類作成で日付を間違えたり、単純ミスを繰り返し、同じことを何度も部下に尋ねたり、意味のない指示を何度もしたり、自分でも情けないなぁ、と思いました。休みの日は、ベッドで横になったまま、何もしないで過ごすこともありました。何もしたくない。どこへも出かけなくない。ただ、布団をかぶって寝転んでいるだけ…。うつ病にかかった人の気持ちが、わかるような気がしました。

2ヶ月余り経った今では、ちょっと落ち着いてきたようです。
耳鳴りが弱くなったのではありません。
「仕方ないじゃん…」という気持ちが徐々に湧いてきました。
とにかく、この頭の中で響く音を気にしないようにしたいのです。

気を紛らわせるために、せっせと身体を動かすようにしています。

気分に多少の起伏はありますが、ここのところようやく気持ちにわずかなゆとりが出始めたかな~、という感じになってきました。夜も(安定剤がよく効いた時は)眠れる時間も出てきました。それでも、耳鳴りは益々うるさく鳴り続けています。もうひとつの心房細動(不整脈)のほうは、薬のコントロールがうまく効いて治まっているのが、せめてもの救いです。

「陽はまた昇る」は、前述のように、自分の名前をもじった単純なタイトルですけれども、まあ、考えてみれば、この言葉も自分の支えにはなるかな~と思っています。耳鳴りはキーンキーンと響いていても、気にせず、共存できる日が来ることを信じて、文字通り「日はまた昇る」ことを期待し、「まあまあ、そこそこ、楽しく」過ごせるように、自分を変えていきたい…という思いを込めて、今回このブログを立ち上げることにしました。これが、日々の生活を楽しむ快適なリズムの一環になってくれたらいいな~と思っています。

初回から思い切り泣き言を並べてしまいました。
おまけに、同じことばかりだらだらと繰り返し…

自己紹介…とは言いながら、自分の心と体のことばかりを書き連ね、読んでくださった皆さんは不快な思いをされたかもしれません。次回からは気分を一新して楽しい話題を取り上げて行きたいと思いますので、気軽に遊びに来てくださることをお待ちしています。

長々とした愚痴につきあっていただき、ありがとうございました。

くどくど書くだけ書かせていただいたおかげで、少し気分も軽快になってきました。  

 

 

 

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