めぐろのめばる

目黒川近辺で日本の四季を楽しみ、未来の日本を憂う。
かつての美しい日本と日本人がいかに素晴らしかったかを思う。

ウナギで暑い夏を乗り切るは遠い昔

2014-08-07 14:13:09 | 猛暑

八月に入り、更に暑さが増している様で、寝苦しい毎日です。
暑さを乗り切るための食材として代表的な物に、ウナギがあります。
ウナギを食べて精を付けて頑張ろうなんて、庶民の気持ちが
今では、高級魚となってしまい手が出ません。

絶滅危惧種に指定され、今後我々庶民が気楽に食べられる食材と

新たに手ごろな値段になるとは考えられません。
専門店に入る勇気は無いものの、スーパーで手ごろな値段を期待し
鮮魚売り場を覗いて見ると、季節がら、安売りの文字が並んでいます。

本日特売という大きな垂れ幕の下に、数人の客が頭を突っ込んでいます。

見ると、2000円のウナギパックが1180円です。
おっ!安い!と思い手に取ると、なんだか小ぶりです。
一匹丸々入っていますが、かつて、980円で高いと思ったウナギより
一回り小さい様に思えました。
買い求める客も、手に取るものの、中々買い物籠には入れません。
私も結局買わずに、他の食材を買って店を出ました。

後日、街を歩いていると、丼物チェーン店がウナギの丼を宣伝していました。

最近食べた事のないウナギを手ごろな値段で食べられるとあって
思わずカウンター席に座ってしまいました。
早速出てきたのは、携帯の半分ほどの可愛いかば焼きでした。
確かにウナギです。でも、どう見ても、秋刀魚のかば焼き缶詰です。
私達庶民からウナギは遠いものになった事を実感しました。

子供の頃、川遊びのついでに釣ったウナギを持ち帰り、

玄関先に置かれた瓶の中に投げ込んでおくと、数日して
泥を吐かせたウナギが普通に食卓に上がりました。
食材として肉や卵を買うよりももっと安く、川に行けば
タダで手に入ったのが夢の様です。

今や環境破壊や地球温暖化、乱獲と言った人類の横暴が

自分たちの食生活を苦しめています。
限られた資源の確保に世界中が躍起になり、世界中で
醜い争いが続けられています。

食料、資源の確保が人類の歴史と言っても過言ではありませんが、

そのために多くの争いが起こり、多くの血が流されて来ました。
しかし、今や、世界中から奪う食料も資源も枯渇してきました。
ウナギのように絶滅の危機に瀕している食材も数多くなりました。

今簡単に手に入っている食料が、いつ無くなってしまうかと思うと

私達人類の未来は暗いイメージしか沸いてきません。
我が国においても、すでに食料自給率が示している通り
自活していくには程遠い状態です。

いつの世も、まず食べていけなければ生活はなり立ちません。

国民が飢え苦しむ様にならない為にも、経済力のみを前面に示す
国家方針から、食が満たされた豊かな国民を誇れる国となるよう
未来への不安を取り除いた指針を示して欲しいものです。