チロ基金は2002年からベラルーシ国内に住む主に多子家庭の子どもたちを中心にビタペクトを無料で配るボランティア活動を行っています。
ビタペクトはベルラド研究所が開発したアップルペクチンを主体としたビタミン・ミネラルサプリです。
「ビタペクト(1)」「ビタペクト2」「ビタペクトT」・・・と内容、形態(粉末か錠剤か)、包装などがこの10年の間に何度も変更(改良)されてきました。
2010年末に開発されたビタペクトTをチロ基金は購入し、子どもたちに渡してきたのですが、ベラルーシ国内での製造が休止したままの状態が現在続いています。
仕方がないので、最近は他のベラルーシ企業「AKILA」が製造しているペクチン入りセルロースを代わりに子どもたちに渡していました。
ビタペクトTは製造中止ではなく、休止状態なのですが、ベラルーシ国内で入手できないとチロ基金も困りますが、それを使って研究しているベルラド研究所も困っていました。
どうして休止になったのかと言うと、ベルラド研究所は研究所であって、食品工場ではありません。
そのためベラルーシの製薬工場にビタペクトTの成形や梱包作業を委託していました。
しかしその工場長が別の人に代わり、そのとたん「自社製品を優先して製造しないといけないので」とビタペクトTの製造は後回しにされたのです。
その結果、いつまで待ってもビタペクトTの製造をしてくれず、契約も反故にされてしまいました。
ベルラド研究所はこの工場のビタペクトT製造をあきらめ、他の工場と交渉中の状態が続いている、とうわけです。
しかしベラルーシ経済も最近悪化しているので、なかなかよい条件で製造を請け負ってくれる企業が見つかりません。
このような状態が続いています。
そこで応急措置として、ビタペクト3をチェコから緊急輸入することになりました。
このチェコの企業はベルラド研究所からヨーロッパ各国向けのビタペクトTの輸出を請け負っていましたが、ベラルーシ国内での製造が難しくなったことから、ベルラド研究所に委託され、ビタペクト2をチェコ国内で製造することになりました。
しかし、チェコの食品衛生法の法律上、内容を一部変更することになり、新しいビタペクトが作られることになりました。
そのため名称が「ビタペクト3」となっています。
ベルラド研究所はチェコからビタペクト3を輸入しましたが、基本的には自分たちの研究のため使います。
一般向けには販売していません。ただし非汚染地域の居住者で、ベルラド研究所で体内放射能を測定し、しかも結果がよくない場合、自費で直接購入できます。そのときの価格は6万2千ルーブルです。(2012年6月現在)
チロ基金は10年間ベルラド研究所と協力関係にあり、渡す子どもたちも汚染地域から保養滞在のためにSOS子ども村に来ている子どもたちであるため、特別に割引価格(3万ルーブル。2012年6月現在)で販売してくれることになりました。
(ありがたいです。1人分しか買えなかったところが2人分買えますから。)
以上のようないきさつがあり、次回の「ビタペクト2&『放射能と栄養』無料配布・SOS子ども村」活動からは、ビタペクト3を配布することになりました。
チロ基金にご協力してくださっている方々、またこの活動に関心を寄せてくださっている方々にここでご報告いたします。
ベラルーシ向けビタペクト3についてです。まずパッケージのシールですが、チェコ国内で製造されたビタペクト3は主に英語表記とチェコ語表記ですが、ベラルーシに輸入されたビタペクト3は商品名は「vitapect-3」ですが、内容の表記などは全てロシア語になっています。
そうでないともらった子どもたちのお母さんが読めませんので・・・。
重量は165グラムで、64錠入りとなっています。
飲み方はビタペクトTと同じで成人1日3回3錠、子ども1日2回3錠、となっています。
しかしチロ基金はSOS子ども村と話し合った結果、特別に体内放射能の結果が悪くなければ、1日1回1錠飲むよう子どもたちに指導しています。
(ごくまれですが、下痢などが起こす子どももいるため
ビタペクトTとの内容の違いは、ミネラルであるセレンがビタペクト3には含まれていない、ということです。
セレンはヨウ素と同じく、ベラルーシ人に慢性的に不足しているミネラルで、より多く摂取するよう勧められています。
本当はセレンが入っているほうがいいのですが、ミネラル剤としてのセレンには金属由来のセレンもあり、安全性において、国ごとにどのセレンを使用するかどうか規定に違いがあります。
ベラルーシで使用許可されているセレンはチェコでは使用不可であったため、チェコで製造されたビタペクト3はセレンを省いた内容になっています。
ベラルーシ向けビタペクト3の内容はこのようになっています。
アップルペクチンパウダー
ビタミンB2(リボフラビン)
ビタミンB6(ピリドキサール塩酸塩)
ビタミンB12(シアノコバラミン)
ビタミンC(アスコルビン酸)
ビタミンE(酢酸トコフェロール)
ベータ・カロチン
葉酸
カリウム
亜鉛
乳糖
結晶セルロース
クエン酸
ステアリン
スクラロース
スターチ
タルク
このうち、スクラロースは人口甘味料で、糖尿病患者でも摂取できます。
また結晶セルロース、ステアリン、スターチ、タルクは固化剤で、タブレット状の形を保ちます。そのためビタペクトTと比べると、固く、形が崩れにくくなるよう改良されています。
味は私が味見したところでは、ビタペクトTよりおいしくなっている(飲みやすい味)ように感じました。
次回からの配布活動が楽しみです。ベラルーシの子どもたちにも気に入ってほしいです。
チロ基金にご協力してくださっている皆様、今後ともご理解、ご賛同をお願いいたします。
ビタペクトはベルラド研究所が開発したアップルペクチンを主体としたビタミン・ミネラルサプリです。
「ビタペクト(1)」「ビタペクト2」「ビタペクトT」・・・と内容、形態(粉末か錠剤か)、包装などがこの10年の間に何度も変更(改良)されてきました。
2010年末に開発されたビタペクトTをチロ基金は購入し、子どもたちに渡してきたのですが、ベラルーシ国内での製造が休止したままの状態が現在続いています。
仕方がないので、最近は他のベラルーシ企業「AKILA」が製造しているペクチン入りセルロースを代わりに子どもたちに渡していました。
ビタペクトTは製造中止ではなく、休止状態なのですが、ベラルーシ国内で入手できないとチロ基金も困りますが、それを使って研究しているベルラド研究所も困っていました。
どうして休止になったのかと言うと、ベルラド研究所は研究所であって、食品工場ではありません。
そのためベラルーシの製薬工場にビタペクトTの成形や梱包作業を委託していました。
しかしその工場長が別の人に代わり、そのとたん「自社製品を優先して製造しないといけないので」とビタペクトTの製造は後回しにされたのです。
その結果、いつまで待ってもビタペクトTの製造をしてくれず、契約も反故にされてしまいました。
ベルラド研究所はこの工場のビタペクトT製造をあきらめ、他の工場と交渉中の状態が続いている、とうわけです。
しかしベラルーシ経済も最近悪化しているので、なかなかよい条件で製造を請け負ってくれる企業が見つかりません。
このような状態が続いています。
そこで応急措置として、ビタペクト3をチェコから緊急輸入することになりました。
このチェコの企業はベルラド研究所からヨーロッパ各国向けのビタペクトTの輸出を請け負っていましたが、ベラルーシ国内での製造が難しくなったことから、ベルラド研究所に委託され、ビタペクト2をチェコ国内で製造することになりました。
しかし、チェコの食品衛生法の法律上、内容を一部変更することになり、新しいビタペクトが作られることになりました。
そのため名称が「ビタペクト3」となっています。
ベルラド研究所はチェコからビタペクト3を輸入しましたが、基本的には自分たちの研究のため使います。
一般向けには販売していません。ただし非汚染地域の居住者で、ベルラド研究所で体内放射能を測定し、しかも結果がよくない場合、自費で直接購入できます。そのときの価格は6万2千ルーブルです。(2012年6月現在)
チロ基金は10年間ベルラド研究所と協力関係にあり、渡す子どもたちも汚染地域から保養滞在のためにSOS子ども村に来ている子どもたちであるため、特別に割引価格(3万ルーブル。2012年6月現在)で販売してくれることになりました。
(ありがたいです。1人分しか買えなかったところが2人分買えますから。)
以上のようないきさつがあり、次回の「ビタペクト2&『放射能と栄養』無料配布・SOS子ども村」活動からは、ビタペクト3を配布することになりました。
チロ基金にご協力してくださっている方々、またこの活動に関心を寄せてくださっている方々にここでご報告いたします。
ベラルーシ向けビタペクト3についてです。まずパッケージのシールですが、チェコ国内で製造されたビタペクト3は主に英語表記とチェコ語表記ですが、ベラルーシに輸入されたビタペクト3は商品名は「vitapect-3」ですが、内容の表記などは全てロシア語になっています。
そうでないともらった子どもたちのお母さんが読めませんので・・・。
重量は165グラムで、64錠入りとなっています。
飲み方はビタペクトTと同じで成人1日3回3錠、子ども1日2回3錠、となっています。
しかしチロ基金はSOS子ども村と話し合った結果、特別に体内放射能の結果が悪くなければ、1日1回1錠飲むよう子どもたちに指導しています。
(ごくまれですが、下痢などが起こす子どももいるため
ビタペクトTとの内容の違いは、ミネラルであるセレンがビタペクト3には含まれていない、ということです。
セレンはヨウ素と同じく、ベラルーシ人に慢性的に不足しているミネラルで、より多く摂取するよう勧められています。
本当はセレンが入っているほうがいいのですが、ミネラル剤としてのセレンには金属由来のセレンもあり、安全性において、国ごとにどのセレンを使用するかどうか規定に違いがあります。
ベラルーシで使用許可されているセレンはチェコでは使用不可であったため、チェコで製造されたビタペクト3はセレンを省いた内容になっています。
ベラルーシ向けビタペクト3の内容はこのようになっています。
アップルペクチンパウダー
ビタミンB2(リボフラビン)
ビタミンB6(ピリドキサール塩酸塩)
ビタミンB12(シアノコバラミン)
ビタミンC(アスコルビン酸)
ビタミンE(酢酸トコフェロール)
ベータ・カロチン
葉酸
カリウム
亜鉛
乳糖
結晶セルロース
クエン酸
ステアリン
スクラロース
スターチ
タルク
このうち、スクラロースは人口甘味料で、糖尿病患者でも摂取できます。
また結晶セルロース、ステアリン、スターチ、タルクは固化剤で、タブレット状の形を保ちます。そのためビタペクトTと比べると、固く、形が崩れにくくなるよう改良されています。
味は私が味見したところでは、ビタペクトTよりおいしくなっている(飲みやすい味)ように感じました。
次回からの配布活動が楽しみです。ベラルーシの子どもたちにも気に入ってほしいです。
チロ基金にご協力してくださっている皆様、今後ともご理解、ご賛同をお願いいたします。