3月7日にビタペクト2と「チェルノブイリ:放射能と栄養」のコピー無料配布運動として、SOS子ども村への第114回目の配布を実施いたしましたので、ご報告いたします。
今回はビタペクトTを12個、そして「放射能と栄養」のコピーを10部渡しました。
これで今までに配布したビタペクト2(ビタペクトT)は合計1776個、「チェルノブイリ:放射能と栄養」のコピーは1530部となりました。
今回で通算124回目のビタペクト2(ビタペクトT)の配布となりました。1530家族分の「放射能と栄養」のコピーを配布したことになります。
(これまでのビタペクト2配布運動について、詳細はこちらをご覧ください。)
http://belapakoi.s1.xrea.com/chiro/katudou/bitapekt/index.html
http://blog.goo.ne.jp/nbjc/c/e1e67d76a4796f3c95377bb7bdabd215
(またこの活動報告を読むにあたり、「チロ基金の活動『ビタペクト2無料配布』について追加のご説明」も併せてご覧ください。)
http://blog.goo.ne.jp/nbjc/e/67c3b73ea2f30e880c3d4eb8bedded13
(ビタペクト2とビタペクトTについてはこちらをご覧ください。)
http://blog.goo.ne.jp/nbjc/e/5cab63b65562dd2f64a820a7e4298a0b
(「チェルノブイリ:放射能と栄養」について詳細はこちらをご覧ください。)
http://belapakoi.s1.xrea.com/chiro/katudou/chel/index.html
(SOS子ども村についてはこちらをご覧ください。)
http://belapakoi.s1.xrea.com/jp/no2/2001/soschild.html
(ビタペクトTを開発、製造、販売しているベルラド放射能安全研究所のサイトはこちらです。)
http://www.belrad.nsys.by
(ベルラド研究所について日本語でご紹介している記事はこちらです。)
http://blog.goo.ne.jp/nbjc/e/c382ef7eca8660531e895c8a646e7f2a
今回は3家族がSOS子ども村に保養滞在していました。それぞれの家族に話を伺いました。
(家族A)
ゴメリ州カリンコビッチ市(チェルノブイリ原発から約100キロ)から来た家族。この家族には4個のビタペクトTを渡しました。お母さんが3人の実子、そして1人の子どもを地元の多子家庭協会から引率していました。
それぞれの体内放射能測定結果はこのとおりです。○印の子どもにビタペクトTを渡しました。
母親(事故発生時4歳)32ベクレル ○
長男(11歳)24ベクレル ○
次男 (7歳)39ベクレル ○
長女 (2歳)29ベクレル
男子(13歳)47ベクレル ○
健康問題については特に問題はないということでした。2歳の長女は年齢が3歳以下のため、ビタペクトTをあげられませんでした。しかも風邪をひいていて、元気がなく、お母さんは心配そうにしていました。ただ、しょっちょう風邪をひくわけではないそうです。
(家族B)
ゴメリ州カリンコビッチ市から来た家族。この家族には7個のビタペクトTを渡しました。お母さんが3人の実子、そして5人の子どもを引率していました。子どもたちの親どうしは同じ職場で働いている同僚だそうです。
それぞれの体内放射能測定結果はこのとおりです。○印の子どもにビタペクトTを渡しました。
母親(事故発生時16歳)11ベクレル
長男(11歳)37ベクレル ○
次男 (9歳)23ベクレル ○
長女 (7歳)21ベクレル ○
女子(12歳)48ベクレル ○
女子 (7歳)42ベクレル ○ (この2人は姉妹)
男子(17歳)22ベクレル ○
男子(14歳)32ベクレル ○ (この2人は兄弟)
女子(13歳)18ベクレル
それぞれの健康状態です。11歳の長男は鼻から息をすることができず、口呼吸をしています。生まれつき鼻の中が貫通していない状態だそうで、近いうちに手術して、空気が通るようにするそうです。
7歳の長女は毎月風邪をひき、慢性の胃痛、目の下にいつも隈ができており、尿検査ではいつも何か異状が出る、ということでした。
9歳の次男と13歳の女の子には視力の低下が見られ、12歳の女の子には腎臓が悪いそうです。
(家族C)
ミンスク市(チェルノブイリ原発から約350キロ)郊外から来た母子。1個のビタペクトTをお母さんに渡しました。
お母さん(事故発生時12歳)の測定結果は38ベクレル。息子の値は27ベクレルでした。
しかし、この息子さんは1歳7ヶ月で、ビタペクトTは飲めないし、もともと測定のときにじっと座っていることができず、動き回っていたのをお母さんが押さえつけたりしていたので、この27ベクレルという数値は、正確ではないだろう、ということでした。
お母さんはもともとゴメリ州レチッツァ市の出身で、チェルノブイリ原発事故が起きたときは中学生で、そこに住んでいました。放射能のことは何も分かっておらず、夏に近くの川でみんな泳いでいたそうです。
お母さんは腎臓が悪く、アレルギーもあり、ビタペクト2を飲みたい、と希望していました。
ビタペクトTのほかにもSさんから羅臼昆布のプレゼントがありました。おやつ昆布ですが、保存がきくので、SOS子ども村滞在中に料理にも使ってほしいといろいろなレシピについてお話しました。
さらに今回からは、ビタペクトTを渡すだけではなく、日本の文化をたくさん知ってもらおうと日本文化情報センターの活動も合わせて行われることになりました。
Y子の浴衣を着ての踊り、写真を使っての日本の自然の紹介、お手玉遊びなどです。子ども達には折り紙のプレゼント、折り紙の作り方などを教えました。また絵葉書に子どもたちの名前を筆ペンで書いてあげたら、とても喜んでいて、「日本語を勉強したい!」と言い出す子どももいました。
最後になりましたが、ビタペクトTの購入費、そして「放射能と栄養」をコピーするために必要な経費を寄付してくださった方々、折り紙や昆布、絵葉書など子どもたちへのプレゼントを寄贈してくださった方、また日本ユーラシア協会大阪府連主催のバザーなどでSOS子ども村への交通費を捻出してくださった多くの日本人の皆様に、この場を借りて深くお礼申し上げます。
多くの方々に支えられて、この活動が続いています。
ベラルーシの子どもたちもお母さんたちもSOS子ども村の職員の方々も皆様に大変感謝しております。本当にありがとうございました。