ベラルーシの部屋ブログ

東欧の国ベラルーシでボランティアを行っているチロ基金の活動や、現地からの情報を日本語で紹介しています

ミンスクの教会で慰霊の祈祷 その3

2011-03-19 | ベラルーシ文化
 祈祷が始まると、パーベル神父のお祈りとともに、女性信者の皆さんの鎮魂歌も歌われました。
 途端に涙が出てきてしばらく止まりませんでした。
 ベラルーシでも、こんなふうに日本人のことを心配してくれて、祈りを捧げてくれるとは・・・
 ここに来てくれた人たちに感謝しました。そしてここに来て、私自身もよかった、と思いました。
 宗教の種類などは関係ないんですよね。香炉の煙が日本の被災者の元にちゃんと届いたような気がしました。
 

ミンスクの教会で慰霊の祈祷  その2

2011-03-19 | ベラルーシ文化
 この画像はニコライ・ヤポンスキー教会内にある掲示板です。
「兄弟姉妹たちへ、2011年3月19日に日本の犠牲者と安否不明者のための祈祷を行います。」
というお知らせと日本地図が貼ってあります。
 この教会のサイト開設のお知らせもあります。せっかくなので、ここでもご紹介しますね。こちらをクリック。

http://www.nikolaido.hram.by/


 ロシア語ですが、震災の犠牲となった人たちへの哀悼の意と、被災者に対するお見舞いの言葉を掲載しています。
 この教会では救援物資を集め、東京のニコライ聖堂に送ろうか、という話が信者さんの間で出ていました。1ヵ月後に復活祭があるのです。
 私は教会に行っていて見てなかったのですが、ちょうどその頃ロシアのテレビ番組で、東京のニコライ聖堂が取材されていて、神父が
「多くの信者が避難してしまい、ミサに来る人が減ってしまった。」
と話していたそうです。
 ニコライ聖堂は関東大震災でも被害を受けているんですよね・・・。

ミンスクの教会で慰霊の祈祷 その1

2011-03-19 | ベラルーシ文化
3月19日、ミンスク市内にある正教教会、ニコライ・ヤポンスキー教会で、今回の東北地方太平洋沖地震の犠牲者と安否不明者のための祈祷が行われました。
  ニコライ・ヤポンスキーとは誰なのか、というと、東京神田のニコライ堂を創った亜使徒ニコライのことです。
 ヤポンスキーというのは「日本の」という意味なので、日本のニコライ、ということになります。詳しくはこちらをご覧ください。

http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%8B%E3%82%B3%E3%83%A9%E3%82%A4%E3%83%BB%E3%82%AB%E3%82%B5%E3%83%BC%E3%83%88%E3%82%AD%E3%83%B3


 そして、この「日本のニコライ」の名を冠した教会がミンスクにあるのです! 私は実は3日前まで全く知りませんでした。
 それというのも、この教会は1年前にやっと活動を始め、さらにその後1度引越しをしていて、さらに引越しの予定があるという、新しい教会なのです。
 パーベル神父のお話によると、教会を興す前からニコライ・ヤポンスキーにしたいと、希望した結果、認められたそうです。亜使徒の名前がつけられるのは、珍しいそうです。(亜使徒というのは、準使徒、という感じです。普通は使徒や聖母マリアの名前がつくことが多い。)
 
 この教会はある建物の1室を間借りしている状態で、狭いし、不便そうでしたが、別の場所で建設されるちゃんとした教会の建物に移る予定だそうです。しかし建設費用のほとんどが信者からのお布施に頼っているので、相当時間がかかりそうでした。

 それはともかく、日本に関係のある教会はベラルーシでは他にありませんし、貴重な存在です。
 そして今回の東北地方太平洋沖地震の犠牲者と安否不明者のための祈祷が、この教会で行われたのも当然なのかもしれません。
 しかし祈祷のお話を聞いたときは、とてもうれしかったです。

 画像は祈祷の様子を許可を得て撮影させてもらいました。右側がパーベル神父です。左は祈祷に来てくれた信者の皆さんです。
 

1キロあたり

2011-03-19 | 放射能関連情報
原乳、ホウレンソウから放射性物質=福島、茨城で規制値上回る―厚労省(時事通信) - goo ニュース

(ニュース記事からの抜粋。)
 福島県が通知を基に抽出検査を実施した結果、川俣町の酪農家が16~18日に生産した原乳から、最高で規制値の5倍を超える1キログラム当たり1510ベクレルの放射性ヨウ素が検出された。同県は、同町内の全酪農家13軒に原乳の出荷と自家消費の自粛を要請した。 

・・・・・・・・・・・

 1キログラム当たり1510ベクレルですか・・・
 チロ基金の活動報告でいつもご報告しているように、未成年の場合、体重1キロあたり20ベクレル以上だと、ビタペクト2を飲ませる対象にしています。
 (ただし3歳以下は飲まないことになっています。たまにビタペクト2の影響で下痢を起こすことがあるので。ペクチンには整腸作用があるので、小さい子どもにはそれが効きすぎることがあるのです。)

 1キロの牛乳が何リットルになるのかはっきり分かりませんが、大体1リットルぐらいでしょう。
 この牛乳をごくごくと全部飲むと、単純計算では、すぐに体内の放射能値が1510ベクレルになり、それを体重で割って、20ベクレル以上になると未成年の場合、「危険」とされてしまいます。

 大人だったら、50ベクレルでも大丈夫です。(要するに成長期を過ぎていれば、放射能の影響は重大ではない、という判断をベラルーシ人はしています。)

 やはり、危険な数値になっている牛乳は飲まないほうが懸命です。
 

放射能に汚染されたと思われる食品への対処方法(追加情報あり)

2011-03-18 | 放射能関連情報
 福島の原発周辺地域の物だけではなく、海外においては日本産、というだけで風評被害がでているようですね。
 困ったものです。
 被爆した、とか放射能に汚染された、というと、どうも、日光のような光でピカーと照らされたイメージが強いと思います。特に原爆の被害を受けた日本人からすると、ピカーっとした光のイメージを誰しも持っているのではないでしょうか?
 だから、1回照らされてしまうともう終わりだ、みたいな考えに陥りがちです。

 しかし実際には放射能というのは、細かい粉のようなものだと思ったほうがいいです。
 そしてその粉の粒が光(放射能)を出している、というイメージに変えるほうがいいと思います。

 だから、例えばじゃがいも。放射能にさられてしまいました。と言っても、よく見れば、(実際には肉眼で見えないのですが。)じゃがいもの表面が均一に汚染されたわけではありません。
 じゃがいものくぼんだところにより多くの放射能性物質がたまっているのです。粉だから。
 なので、じゃがいもの場合、よく洗う。皮をむく。特にくぼんでいるところはえぐりとる。という段階を踏めば、放射能のほとんどを取り除くことができます。

 さらにこの放射能の粉は水に弱いのです。つまり、非常に水に溶けやすい性質を持っています。
 こういうことを踏まえて、他にも放射能に汚染されてしまったかもしれない、食品について、除染する方法をお教えします。

・野菜や果物。
 きれいな流水でよく洗う。温水のほうがよい。その後の調理に差支えがなければ、重曹を溶かした水がいいです。
 (重曹水で洗うと野菜によってはビタミンBが流れ出てしまうので、注意。)
 表面がぼこぼこしている葉物野菜はとくによく洗いましょう。
 皮ごと食べてしまいがちな果物も、皮をむいて食べましょう。
 皮をむくときは、くぼんだ部分、裂け目のある部分を意図的にとりのぞきましょう。

・肉や魚。
 きれいな流水でよく洗う。一度煮た後、水のほうは捨てる。
(できたら煮る前に一度、塩水や酢水にしばらくつけておくほうがさらに効果があります。)
 スープなどのため、煮汁を捨てたくない場合は、一度ボールの水に10分浸した後、その水は捨て、それから鍋などに入れて、スープにする。
 洗わずにいきなり、焼いたり揚げたりすると、周囲に放射能性物質危険があります。また他の食品にうつさないように注意しましょう。
 一度軽く煮てから、それを焼いたりするほうがいいです。そのときの煮た後の水は捨てましょう。
 魚はワタの部分に放射能が内部被爆している場合があります。ワタやアラは必ず取り除いてください。
 骨の部分もできるだけ食べないように。魚の身の部分には意外と放射能は蓄積されていないので、神経質にならなくても大丈夫です。
 できるだけ、肉食魚は食べないように。食物連鎖の影響で、食肉魚(他の魚を食べる魚)ほど放射能がたくさんたまっています。
 淡水魚の場合、水底に棲む魚ほど、より汚染されているというデータがあります。どじょうやなまずなど。でも日本人の食卓に頻繁に上がるものでもないので、心配するほどのことではありませんね。

・きのこ。
 きのこの放射能を含む値は非常に高いことで有名です。なぜなのかはもうお分かりでしょう。そう、水分をたくさん含み、ひだひだがたくさんついているからです。
 これもよく洗った後、30分煮てください。
 生のきのこより、乾燥させたきのこのほうが放射能を含んでいません。(水分がなくなっているから。)
 
 注意。きのこは乾燥させる前によく洗ってください。それは乾燥すると重量が減るので、キロ当たりに換算すると、放射能の量が増えてしまうからです。だからかえって生のきのこより危険だという意見があります。
 しかし、ふつう乾燥させたきのこをそのまま水で戻さずに、バリバリかじる人はたぶんいないと思います。
 乾燥させたきのこを料理する前に水で戻し、その戻し汁は出汁などに使うことなく、捨ててください。
 水で戻すと重量が増えて、結局キロ当たりに換算すると元の数値になると思います。さらにその戻し汁を捨てて、きのこもよく絞っておけば相当安全になると思います。


・牛乳。
 これも放射能を含む値は非常に高いことで有名です。なぜなら、水分が多く、さらにカルシウムがストロンチウムと結合しやすい性質を持っているため。
 ただ、これも水分を減らせばいいのです。つまり、牛乳が汚染されていても、それから作られた乳製品で、水分が少ない物、バターやチーズには放射能性物質はほとんど残っていないことが分かっています。
 よーく温めた牛乳でも、湯気といっしょに放射能が出て行くので、減らすことができます。
 牛乳にかぎらず、カルシウム不足になり、骨の中がすかすかな人のほうが、問題です。その隙間に放射能がとてもよくたまるからです。
 なので、普段から牛乳などをよく飲み、カルシウムを体内に蓄えておくことが、一番よい方法です。
 しかし、今回のような事故が起きてからあわてて、牛乳を飲んでも意味がありません。
 かと言って、何も対策をしないよりは、水分が少ない乳製品をたくさん食べて、放射能が骨に入り込まないようにするほうがずっといいです。

 チェルノブイリ原発事故が起こったときは、上記のほかに、イチゴ類(ベリー類。水分が多い上に、皮が薄い。)ハーブ類(皮を剥いたりしないことが多い。)はちみつ、野生の動物の肉(いのししや鹿の肉など)、(なぜか)へーゼルナッツの放射能値が高くなりました。
 しかし、当時、これらがつくられていた地域での、栽培方法や収穫方法は、現代の日本とはまるでちがいます。
 いちいちベリーとかハーブとかビニールハウス栽培なんてしてなかったですよ。
 なので、チェルノブイリのときはこうだった、というこのデータがそっくり今の日本の食品に当てはまるわけではありません。

 神経質にならないほうがいいです。
 知恵をつかって、自分を放射能から守りましょう! パニックになったり、食べられる食品を捨てたり、風評被害に惑わされるなんて、馬鹿らしいと思いませんか?

 しかし・・・この上記の内容は今まで、ビタペクト2を配りながら、汚染地域に住んでいるベラルーシ人に何回も言ってきたことなんです。日本人に言うときがくるとは・・・川の水が逆流したのを見たような気分です。

被爆対策。摂取したほうがいいもの。

2011-03-15 | 放射能関連情報
 続きです。風評被害を懸念する声が上がっていますが、私も神経質になる必要はないと思います。(これについては後ほど改めて更新します。)

 体を洗いましょう(除染)といった対策は、非常に大事で、被爆を防ぐ第1歩です。
 しかし、次に問題になるのは内部被爆です。つまり体の表面ではなく、体の内部に放射能が入ってしまうことです。
 これをできるかぎり減らすにはどうしたらいいのか?
 分かりやすく言えば、放射能が入りにくくする、そして体の新陳代謝を高めるといいわけです。
 具体的には・・・

・ペクチン。そのほか食物繊維。体内に吸収した放射能を排出促進する作用があります。私が知っている限りでは、今世界で一番効率よくペクチンが体内に出るのは「ビタペクト2」です。要するに胃や小腸で、ペクチンが放射能性物質を吸収し、体外に出してくれます。
 とは言うものの、日本ではビタペクトは売られていないので、ペクチンを多く含む食品、りんご、ココアなどをできるだけたくさん摂るようにしてください。

・ビタミンA、C、E。細胞内に放射能が入り込むのを防ぐ働きがあります。

・フラノボイド。同様に細胞内に放射能が入り込むのを防ぐ働きがあります。また免疫力を高めます。赤ワインに多く含まれていますが、アルコールの摂取はよくないと言われているので、緑茶などのほうがいいでしょう。

・アルギン酸ナトリウム。要するに海草のことで、昆布などの表面のぬるぬるした部分がアルギン酸ナトリウムです。特に褐色の海草のほうがいいようです。(昆布など。)体内に吸収した放射能を排出促進する作用があります。
 さらに体によいカルシウムと放射能性物質であるストロンチウムが結合するのを分離させる働きがあります。
 
・炭素系合成腸内吸着剤。つまり木炭のことです。日本人も昔は腹痛に効くということで、炭を薬にしていたのですが、現代人にはなじまない方法ですね。ベラルーシは炭が薬品として飲みやすく製品化されて薬局で廉価で売られているのですが・・・。
 ただこれは短期使用に限ります。最長2週間で服用をやめるほうがいいです。

・フェロアシン化鉄製剤。プロシアン・ブルーのこと。セシウムが体内に蓄積するのを防ぐ効果があります。しかしこれも、日本では顔料として使われていて、薬品としては商品化されていないようですね。
 放射能汚染された土壌改良にも使われますが、日本ではどうも、実用化されていないようです。(その必要もなかっただろうし。)

・被爆後、貧血になる人が多いです。鉄剤を飲んでください。

・セレンには免疫力を高め、さらに放射線防御の働きがあります。

・たんぱく質に含まれる必須アミノ酸。セシウムやストロンチウムの体内蓄積量を減らします。 

・カリウム。これが不足すると体内にセシウムが蓄積しやすくなります。普段からカリウムの多い食品を摂りましょう。バナナ、干しぶどう、ココアなどがいいです。

・ベラルーシではローズピップの実が含むビタミン群が、免疫強化に効果があるとして、すりつぶしてペースト状にし、砂糖を混ぜたシロップを各薬局に置いています。どれほどの効果があるのかは、はっきりしていません。
(私は糖分の取りすぎになってしまうと思っているので、生の実そのものを食べていますが、毛がいっぱい生えていて、少々食べづらいです。あと実を乾燥させたものをハーブティーにしています。)

 利尿剤や下剤は効き目がありません。
 アルコールの摂取もよくありません。

 ここまでいろいろアドバイスしてきましたが、言いたいことがあります。一つは上記の事柄は、いつもSOS子ども村でビタペクト2を渡すときに口を繰り返して言っていることです。
 もう一つは、結局、普段から放射能に強い体を作っておきましょう。食育は大事! ということです。
 普段から規則正しく、バランスの取れた食生活をして、体の中を強くしておけば、被爆などそんなに恐ろしい物ではない、と思います。
 ふだんはいつも栄養の偏った食事ばかりしていながら、被爆の怖れが出た途端、あわてて昆布を食べたりしても遅いのです。
 大体、被爆する、しないに関わらず、健康的な食生活を送ったほうがいいと思いませんか?


ベラルーシ国内に原発がつくられる・・・

2011-03-15 | ベラルーシ生活
 3月15日、ベラルーシの大統領とロシアのプーチン首相が会談し、ロシアがベラルーシ国内に原子力発電所を建設することで合意しました。
 どうして今、このタイミングで、そんなことを決めるのか、理解しがたいです。
しかも建設予定地は首都ミンスクから近いのです。
 建設にかかる費用はロシア側が持ち、その代わり完成して数年はその原発でつくられた電気の大部分をロシアに送ることになったようです。
 この原発ができるおかげで、ベラルーシ人の生活レベルが急に向上するとは思えません。
 そしてもし事故が起きて放射能が放出されても、近いところに住んでいるのはロシア人ではなく、ベラルーシ人です。
 
 しかしそのベラルーシ人ですら
「原発をベラルーシで作っても、地震がないから大丈夫だ。」
「自分の家の隣に原発を建設してもかまわない。」
「生活が便利になるほうが、自分の健康より優先される。」
と言う人もいます。しかもチェルノブイリ原発事故を経験している世代ですよ。  
「でも、原発をつくるかどうか、決めるのは私じゃないもん。」
とも言っています。
 私の耳には「私は不幸なベラルーシ人です。」と言っているように聞こえます。
 

福島第一原発の事故 と放射能対策

2011-03-14 | 放射能関連情報
 不安をあおるつもりはないのですが、ベラルーシと言うチェルノブイリ原発事故で拡散した放射能による大被害を受けた地域に住む人間として、情報提供です。
 もし原発が事故を起こし、放射能が撒き散らされた場合、どうしたらいいのか?
 
・原発からできるだけ早く遠くへ非難する。できたら風上のほうへ逃げる。

・皮膚が極力露出していない服装で! マスクをする。手袋をはめる。
 ぬれたタオルなどを口や鼻に当てるのは、乾いているものより有効です。でも使った後で、それをよく洗ってください!
 使用後、洗わずほったらかしにして、そのまま再び口元に当てたりすると、逆効果です!

・避難が間に合わない場合は、逆に外に出るのをやめる。窓などを閉めて、外の空気が室内に入るのを防ぐ。
 意外と家の下から放射能が入ってくることがあるので、床下の隙間などにも注意してください。

・被爆から48時間以内に安定ヨウ素剤を飲む。ヨウ素剤が有効なのは、特に子どもで、尿といっしょに放射能性物質が排出されます。
 ただ、日本では一般人のヨウ素剤の入手は困難なようですね。でも、大人には子どもほど大きな効果は出ないし(40歳以上の人は飲まなくてもいいらしいです。)、48時間を過ぎると飲んでもほとんど無意味なので、
「すぐにヨウ素剤が飲めなかった!」
と不安になる必要は全くありません。
 そして普段から海草など、ヨードを多く含む食品を食べている日本人はヨウ素剤などわざわざ飲まなくても大丈夫です。そのほうが体にとっても安心です。
 それからヨウ素剤は飲めば飲むほど効果がある、というものではないので、注意が必要です。逆に体に悪影響が出る可能性もあります。
 消毒剤のヨードチンキは名前は似ていますが、ヨウ素剤とは違うので飲まないように! これもかえって体に悪いです。

・放射能といっしょに埃や煙を吸い込むと、放射能だけの大気より、体内に残りやすくなります。

・雨に直接濡れないようにしてください。日本人には放射能を含む雨は黒色をしているというイメージがありますが、無色の雨イコール放射能汚染されていない、という証明にはなりません! 大体、放射能物質に黒い色はついていません。

・放射能が表面にかぶっている可能性がある衣服は、帰宅後すぐに脱いで、袋に密閉し、シャワーを浴びましょう、と日本のテレビでよびかけていますが、意外にみんな忘れてしまうのが、靴です。
 靴も洗ってください! 特に底の部分です!
 服はできるだけ空気にふれさせないうちに洗濯してください。

・井戸水は降水後、(雨が降った後など)一時的に放射能値が高まることがあります。飲まないように!

・被爆している可能性のある母親は母乳を乳児に与えないでください。

・ペットの毛の奥に放射能がたくさん付着している可能性があるので、ペットの体を洗ってください。
 同じ理由で、ぬいぐるみも注意してください。ぬいぐるみは袋に入れて密閉して避難し、安全な場所に来てから取り出すのが賢明です。 
 また、もこもこした表面の上着を着るより、レインコートのようなつるつるした表面の服を着るほうがいいです。

 ここで「ビタペクト2を飲む。」と書き込みたかったのですが、被爆した後、摂ったほうがいいと思われる食品などについては、改めて投稿します。


  

東北地方太平洋沖地震

2011-03-12 | Weblog
 昨日発生した東北地方太平洋沖地震。ベラルーシに住んでいる私に、ベラルーシ人から日本人を心配する声、犠牲になった方への哀悼の言葉、何か支援することはできないか、という相談などが寄せられています。
チロ基金には100人以上の日本人が協力してくださっており、その中には今回の被災地にお住まいの方もおられます。特に仙台市はミンスク市と姉妹都市提携を結んでおり、そのご縁もあって、知り合った方、チロ基金への協力を申し出てくれた方々がおり、その方々の安否が心配です。
 ベラルーシ政府も日本への支援を表明しましたが、具体的な内容については明らかになっておりません。ミンスク市役所から仙台市役所への救援をしてほしいと、個人的には希望していますが・・・。
 チェルノブイリ原発事故の被害者を支援する活動を行っている基金としては、福島第一原子力発電所の状況も非常に心配です。
 何かできることはないのか、と思いながら、自分自身を歯がゆく思っております。
 今回の地震で被災地になってしまった皆様のご無事をお祈りしております。1日も早く平常の生活が戻ってきますように・・・。
 






チロ基金の活動「ビタペクト2&『放射能と栄養』無料配布・SOS子ども村 第114回」

2011-03-08 |   ビタペクト配布活動
 3月7日にビタペクト2と「チェルノブイリ:放射能と栄養」のコピー無料配布運動として、SOS子ども村への第114回目の配布を実施いたしましたので、ご報告いたします。
 今回はビタペクトTを12個、そして「放射能と栄養」のコピーを10部渡しました。
 これで今までに配布したビタペクト2(ビタペクトT)は合計1776個、「チェルノブイリ:放射能と栄養」のコピーは1530部となりました。
  
 今回で通算124回目のビタペクト2(ビタペクトT)の配布となりました。1530家族分の「放射能と栄養」のコピーを配布したことになります。
(これまでのビタペクト2配布運動について、詳細はこちらをご覧ください。)

http://belapakoi.s1.xrea.com/chiro/katudou/bitapekt/index.html


http://blog.goo.ne.jp/nbjc/c/e1e67d76a4796f3c95377bb7bdabd215


(またこの活動報告を読むにあたり、「チロ基金の活動『ビタペクト2無料配布』について追加のご説明」も併せてご覧ください。)

http://blog.goo.ne.jp/nbjc/e/67c3b73ea2f30e880c3d4eb8bedded13


(ビタペクト2とビタペクトTについてはこちらをご覧ください。)

http://blog.goo.ne.jp/nbjc/e/5cab63b65562dd2f64a820a7e4298a0b


(「チェルノブイリ:放射能と栄養」について詳細はこちらをご覧ください。)

http://belapakoi.s1.xrea.com/chiro/katudou/chel/index.html


(SOS子ども村についてはこちらをご覧ください。) 

http://belapakoi.s1.xrea.com/jp/no2/2001/soschild.html


(ビタペクトTを開発、製造、販売しているベルラド放射能安全研究所のサイトはこちらです。)

http://www.belrad.nsys.by


(ベルラド研究所について日本語でご紹介している記事はこちらです。)

http://blog.goo.ne.jp/nbjc/e/c382ef7eca8660531e895c8a646e7f2a


 今回は3家族がSOS子ども村に保養滞在していました。それぞれの家族に話を伺いました。

(家族A)
 ゴメリ州カリンコビッチ市(チェルノブイリ原発から約100キロ)から来た家族。この家族には4個のビタペクトTを渡しました。お母さんが3人の実子、そして1人の子どもを地元の多子家庭協会から引率していました。 
 それぞれの体内放射能測定結果はこのとおりです。○印の子どもにビタペクトTを渡しました。

母親(事故発生時4歳)32ベクレル ○
長男(11歳)24ベクレル ○
次男 (7歳)39ベクレル ○ 
長女 (2歳)29ベクレル 
男子(13歳)47ベクレル ○ 

 健康問題については特に問題はないということでした。2歳の長女は年齢が3歳以下のため、ビタペクトTをあげられませんでした。しかも風邪をひいていて、元気がなく、お母さんは心配そうにしていました。ただ、しょっちょう風邪をひくわけではないそうです。


(家族B)
 ゴメリ州カリンコビッチ市から来た家族。この家族には7個のビタペクトTを渡しました。お母さんが3人の実子、そして5人の子どもを引率していました。子どもたちの親どうしは同じ職場で働いている同僚だそうです。 
 それぞれの体内放射能測定結果はこのとおりです。○印の子どもにビタペクトTを渡しました。

母親(事故発生時16歳)11ベクレル 
長男(11歳)37ベクレル ○
次男 (9歳)23ベクレル ○
長女 (7歳)21ベクレル ○ 

女子(12歳)48ベクレル ○
女子 (7歳)42ベクレル ○ (この2人は姉妹)

男子(17歳)22ベクレル ○
男子(14歳)32ベクレル ○ (この2人は兄弟)

女子(13歳)18ベクレル 

 それぞれの健康状態です。11歳の長男は鼻から息をすることができず、口呼吸をしています。生まれつき鼻の中が貫通していない状態だそうで、近いうちに手術して、空気が通るようにするそうです。
 7歳の長女は毎月風邪をひき、慢性の胃痛、目の下にいつも隈ができており、尿検査ではいつも何か異状が出る、ということでした。
 9歳の次男と13歳の女の子には視力の低下が見られ、12歳の女の子には腎臓が悪いそうです。


(家族C)
 ミンスク市(チェルノブイリ原発から約350キロ)郊外から来た母子。1個のビタペクトTをお母さんに渡しました。
 お母さん(事故発生時12歳)の測定結果は38ベクレル。息子の値は27ベクレルでした。
 しかし、この息子さんは1歳7ヶ月で、ビタペクトTは飲めないし、もともと測定のときにじっと座っていることができず、動き回っていたのをお母さんが押さえつけたりしていたので、この27ベクレルという数値は、正確ではないだろう、ということでした。
 お母さんはもともとゴメリ州レチッツァ市の出身で、チェルノブイリ原発事故が起きたときは中学生で、そこに住んでいました。放射能のことは何も分かっておらず、夏に近くの川でみんな泳いでいたそうです。
 お母さんは腎臓が悪く、アレルギーもあり、ビタペクト2を飲みたい、と希望していました。
   
 ビタペクトTのほかにもSさんから羅臼昆布のプレゼントがありました。おやつ昆布ですが、保存がきくので、SOS子ども村滞在中に料理にも使ってほしいといろいろなレシピについてお話しました。

 さらに今回からは、ビタペクトTを渡すだけではなく、日本の文化をたくさん知ってもらおうと日本文化情報センターの活動も合わせて行われることになりました。
 Y子の浴衣を着ての踊り、写真を使っての日本の自然の紹介、お手玉遊びなどです。子ども達には折り紙のプレゼント、折り紙の作り方などを教えました。また絵葉書に子どもたちの名前を筆ペンで書いてあげたら、とても喜んでいて、「日本語を勉強したい!」と言い出す子どももいました。

 最後になりましたが、ビタペクトTの購入費、そして「放射能と栄養」をコピーするために必要な経費を寄付してくださった方々、折り紙や昆布、絵葉書など子どもたちへのプレゼントを寄贈してくださった方、また日本ユーラシア協会大阪府連主催のバザーなどでSOS子ども村への交通費を捻出してくださった多くの日本人の皆様に、この場を借りて深くお礼申し上げます。
 多くの方々に支えられて、この活動が続いています。
 ベラルーシの子どもたちもお母さんたちもSOS子ども村の職員の方々も皆様に大変感謝しております。本当にありがとうございました。

チロ基金の活動 「マリーシャさん支援プロジェクト(熱傷痕への美容整形手術支援)」その10

2011-03-07 | チロ基金
マリーシャさんの横顔の画像です。(ご本人の承諾を得て、この画像を公開しています。)
 それにしても髪の毛がすっかり伸びましたね。別人のようです。しかも前は髪の毛が全く生えていなかったところに自然な感じで生えています。髪の毛が伸びたおかげで、変形していた耳も目立たなくなって、本当によかったです。
 ピーリングした頬の部分は、皮膚が薄くなってしまったのか、血が浮いて見えるところもあり、痛くないのかな?と心配でしたが、マリーシャさんは、手術は痛くなかったし、今も痛くない、と話していました。

 次の手術では、顔の部分のピーリングをもう一度行います。また顎の部分の状態を見て、唇の引きつれを治す手術も行われる予定です。
 一度に顔の各部分を手術すると、引きつれが起こる可能性があるので、少しずつしないといけないと、コシェリコフ先生は話していました。
 今回は入院期間も10日と短くてよかったです。マリーシャさんも笑顔を見せていました。
 また次回の手術の様子も改めてご報告いたします。楽しみですね。(^^)
 
 チロ基金からマリーシャさんへの支援活動が継続できて、よかったです。
 今回の手術費用は群馬県のお住まいのWさんからの寄付金、そして、年に2回開催されている日本ユーラシア協会大阪府連主催の「ユーラシアバザール」での売上金から出させていただいております。
 Wさん、日本ユーラシア協会大阪府連の皆様、本当にありがとうございました!
 また活動報告の続きをこのブログ上でしますので、お楽しみにお待ちください。

 (この活動報告の続きはこちらです。) 

http://blog.goo.ne.jp/nbjc/e/37c281b9db5d458a388adedb19ce68bb

 

チロ基金の活動 「マリーシャさん支援プロジェクト(熱傷痕への美容整形手術支援)」その9

2011-03-03 | チロ基金
 2010年に始まった「マリーシャさん支援プロジェクト(熱傷痕への美容整形手術支援)」の続報です。
 前回の活動報告については過去ログをご覧ください。

http://blog.goo.ne.jp/nbjc/e/c00bdef6f2ec94d665610f2111e5369e


 昨年の手術から5か月ほど経過し、再手術が2月28日に行われました。(12月に再入院、再手術をする予定でしたが、病院側の都合により、2月にずれ込みました。)
 今回は顔の右側を平らにするためのピーリング、そしてあごの形を左右対称にする手術が行われました。
 画像は退院の日のマリーシャさんのようすです。(ご本人の承諾を得て、この画像を公開しています。)
 あごの部分はまだガーゼがついていて、2日後に家で自分ではがすようにコシェリコフ先生に言われていました。
 ピーリングは4月か5月に再度行います。そのときには、あごの形が対称になったマリーシャさんを見られることでしょう。