ベラルーシの部屋ブログ

東欧の国ベラルーシでボランティアを行っているチロ基金の活動や、現地からの情報を日本語で紹介しています

2022年9月12日。ウクライナ侵攻から202日目

2022-09-12 | ベラルーシ旅行・長期滞在・留学注意情報
 2022年9月12日。ベラルーシは気温が下がって、今日はセーターを着ました。

 ベラルーシ大統領は、「神は見ている。この争いは無意味だと。」と発言し、ウクライナのキーウにベラルーシ大使を戻したい意向を表明しました。ウクライナ政府が当分の間は了承しないでしょう。


 キーウ市内にあったミンスク通りはビリニュス通りに改名されました。


 ウクライナ軍の反転攻勢を受け、ハルキウ州のイジュームから撤退したロシア軍は昨日、ハルキウ市郊外の火力発電所を攻撃したため、炎上。ハルキウ州とドネツク州が全面的に停電し、ザポリージャ州、ドニプロペトロフシク州、スムイ州で部分的な停電が発生しました。ザポリージャ原発が稼働停止しているときに火力発電所を破壊。ウクライナで深刻な電力不足が起きそうです。

 ロシア大統領報道官によれば、ロシア軍はハルキウから撤退したのではなく、少し離れた場所で軍を再編成しているとのことです。

 ハルキウ市長によると、市内では停電、そして水道も止まり、地下鉄も止まったとのことです。しかし午後5時前には地下鉄は運行再開しました。


 ハルキウで反戦を繰り広げるウクライナ軍。この中でベラルーシ義勇兵も戦っています。
 またアメリカ人傭兵がハルキウに入る様子も動画で公表されました。
 ウクライナ政府はハルキウ州のほぼ全域を奪還したと発表。
 解放された地域の学校で教えていたロシア人教師がウクライナ軍によって逮捕され、裁判にかけられるそうです。12年の有罪判決が出る可能性があります。ウクライナでウクライナの子どもにロシア語やロシアのプロパガンダを教えようとしたした罪でしょうか。

 今日の夜、ヘルソン大学の学長の自宅入り口にウクライナの工作員が爆発装置を設置。帰宅したら爆発するようにしていました。
 その結果、学長のボディーガードは即死。学長は集中治療室へ。
 このタチアナ・トミリナ学長は、ロシアのウクライナ侵攻後、ヘルソンでロシア軍を支持・支援した親露派の人物だそうです。
 それで、ボディーガードまで雇っているほど警戒していた(危害を加えられることを予測していた)のでしょう。
 巻き添えなのか、同伴者だったのか、女性が一人負傷しています。
 学長は死亡の情報も流れましたが、こちらの報道では、生きており、ウクライナ工作員(この情報も本当かどうかはっきりしていないと言えばそのとおりなのですが。)の暗殺計画は失敗したとされています。

 
 辞任する、あるいは期間の定まっていない長期休暇を取ると話していたチェチェン共和国のカディロフ首長は昨日、自身のSNSで
「もしロシアが望んだとしたら、一歩も後ずさりしなかったはずだ。そのための訓練を受けている者がいなかったのだろう。」と述べました。
「特別軍事作戦の戦略に変更がなければ、私は国防省の指導部と国の指導部に出向いて状況を説明しなければならない。」
とも述べましたが、大統領に直談判するつもりなのでしょうか。
 一方、同首長はザポリージャ州の要所を抑えていると強調しています。


 ソニーは、ロシアによるウクライナ侵略以降、音楽や映画の新作公開などを停止していましたが、「ロシアでのプレゼンスを維持することはもはや不可能である」とするコメントを出し、ロシア事業から撤退することを決定しました。
 音楽事業を担うロシア法人と、所属アーティストを現地企業に譲渡するそうです。


 ウクライナ人がロシアとベラルーシの国境を超えて、入国できるよう求める嘆願書がウクライナ大統領のサイトに設置されました。親族に会いたい、あるいは相続問題などのために会わなくてはいけないというウクライナ人もいるからです。
 もっとも、今は第三国経由でベラルーシに入国しているウクライナ人はいます。


 完全に稼働を停止していたザポリージャ原発ですが、今夜遅く、第2のバックアップ用送電線が復旧したとIAEAが発表しました。