ベラルーシの部屋ブログ

東欧の国ベラルーシでボランティアを行っているチロ基金の活動や、現地からの情報を日本語で紹介しています

2022年9月27日。ウクライナ侵攻から217日目

2022-09-27 | ベラルーシ旅行・長期滞在・留学注意情報
 2022年9月27日。

 ロシアに実効支配されているウクライナ4州でロシア編入の是非を問う住民投票、今日が最終日です。
 ロシア大統領は、「住民投票が行われている地域の人々を救うことは、われわれの社会全体と国全体の関心の焦点だ」と述べました。投票は救いなのだそうです。
 暫定投票結果は賛成票が96%。30日にも編入手続きが完了する予定です。そしてその地域でウクライナ人をロシア軍に招集するのでしょう。
 ウクライナ人同士を戦わせ、ロシアの少数民族の若者を動員に優先しています。
 そして、ロシア国防省は今日、動員を逃れ外国入りしたロシア市民の引き渡しを要請しない方針を発表しました。これだと外国へ逃げた者勝ちです。
 高騰した飛行機のチケットを買えたのは経済的に余裕のある人。お金があれば、外国へ行けて、動員から逃れられ、お金がない人は動員されます。
 動員が発令されてから、すでに20万人以上のロシア人が国外に出国したそうです。この数はますます増えるでしょう。30万人の動員数を予定していましたが、もうすぐ国外へ逃げる人の数が30万人を越えると思います。
 

 アメリカ国務長官は今日の記者会見で、ウクライナ東・南部4州での親露派勢力によるロシア編入に向けた「住民投票」について、ロシアによるウクライナ領土の編入は決して認めず、ロシアが試みた場合には、「迅速に厳しい追加の代償を負わせる」と警告しました。


 カザフスタン大統領は、多くのロシア人がカザフスタンに入国している流入していることについて、
「絶望的な状況により国を去らざるを得ない人が大半だ。われわれは彼らの世話をし、安全を確保しなければならない。」
と述べ、逃れて来るロシア人を受け入れ・保護することを表明しました。
 動員が始まってからカザフスタンにはすでに9万8000人のロシア人が入国したとカザフスタン内務省が発表しました。ただし、6万4000人がカザフスタンから第3国へ出国したそうです。ロシアでもカザフスタンでもないところへ移動しているのですね。カザフスタンは経由地ということです。
 どちらにせよ、まるでロシア人の民族大移動のようです。


 ラトビア政府当局は、ロシアとの国境地帯に緊急事態宣言を出しました。越境する外国人(ロシア人)が増えたからです。明日から当面の間続くと思われます。


 ベラルーシ外務省はロシアに住むベラルーシ人に対して、早急に帰国するよう呼びかけた・・・という情報がありますが、本当かどうかはっきり分かりませんでした。


 ロシアで動員の対象になっていない学生や、糖尿病患者、高齢者、すでに死亡した人なども招集されていて、数集めのためでしょうが、混乱していましたね。今日、ロシア下院は、間違った招集をした責任者を、ウクライナの前線に送ることを提案しました。



 ロシアからヨーロッパに天然ガスを送るパイプライン「ノルドストリーム」で3か所からガスが漏れているのが確認されました。漏れている箇所から推察すると破壊工作による可能性があるそうですが、私からすれば、純粋にもったいない・・・と思いました。食料もエネルギーももっと大切にしましょうよ。