ベラルーシの部屋ブログ

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3月28日付の京都新聞夕刊より

2011-04-07 | 放射能関連情報
3月28日付の京都新聞夕刊より。

土壌汚染「チェルノブイリ強制移住」以上 京大助教試算

http://www.kyoto-np.co.jp/education/article/20110328000068


 東京電力福島第1原発の事故で、高濃度の放射性物質が土壌などから確認された福島県飯館村の汚染レベルが、チェルノブイリ原発事故による強制移住レベルを超えているとの試算を、京都大原子炉実験所の今中哲二助教(原子炉工学)がまとめた。

 飯館村は原発から北西約40キロ。今中助教は、原発の状況が分からず被災地各自の事情もあるとした上で「避難を考えた方がいいレベルの汚染。ヨウ素やセシウム以外の放射性物質も調べる必要がある」として、飯館村で土壌汚染を調査する方針だ。

 文部科学省の調査で20日に採取した土壌から放射性のヨウ素1キログラム当たり117万ベクレル、セシウム16万3千ベクレル、雑草からヨウ素254万ベクレル、セシウム265万ベクレルが確認された。土壌中のセシウムは通常の1600倍以上だった。

 今中助教は、土壌のセシウムで汚染の程度を評価した。汚染土を表面2センチの土と仮定すると1平方メートル当たり326万ベクレルで、1986年の旧ソ連チェルノブイリ原発事故で強制移住対象とした148万ベクレルの2倍超、90年にベラルーシが決めた移住対象レベルの55万5千ベクレルの約6倍だった。

 今中助教は「国は原発周辺の放射性物質を詳細に調べて分析し、ただちにデータを公開すべきだ」と話している。セシウムは半減期がヨウ素(8日)と比べ30年と長く、汚染の長期化が懸念されている。


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 今中先生にはミンスクで何度もお会いしています。
 チェルノブイリのことを長年研究されており、ベラルーシやウクライナなどを訪問されているのですが、ミンスクに来られたときは、お忙しい中わざわざ日本文化情報センターへ来てくださったりしていました。
 しかし、私が凡人であるため、難しい研究の話などはあまりせず(^^;)最近のミンスク事情など、世間話のようなものをお話しするぐらいでした。
 一方で今中先生はチェルノブイリ原発事故の節目の年になると、さまざまな日本語の記事や文献をセンターに寄贈してくれました。

 テレビのニュースを見ていると、放射能に関しては
「(すぐに)健康に影響は出ないレベルです。」
とか、安心を繰り返す学者の人ばかりが登場しているような気がします。
 そんな中で、今中先生のような意見を言う人がいること、そしてそれを載せた新聞は貴重です。

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 こちらの記事もぜひお読みください。
「現代ビジネス」
迫害され続けた京都大学の原発研究者(熊取6人組)たち
危険性を訴えたら、監視・尾行された

http://gendai.ismedia.jp/articles/-/2462


 
 

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2011-04-07 | 放射能関連情報
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 ベラルーシに来てよかった、チロ基金の活動をしてきてよかった、と私もうれしく思います。