電網郊外散歩道

本と音楽を片手に、電網郊外を散歩する風情で身辺の出来事を記録。退職後は果樹園農業と野菜作りにも取り組んでいます。

樹木の伐採は危険作業

2022年12月16日 06時00分05秒 | 週末農業・定年農業
先日のニュースで、某県の町内会のボランティア作業中に事故があり、60代の男性が伐採した樹の下敷きになって重態だとのことでした。樹木の伐採は危険作業です。林業や造園業のプロに依頼すれば、料金はかなり高くなりますが、これは技術プラス危険手当込の経費だからでしょう。伐採を想定して植えられた造林地とは異なり、住宅地や傾斜地での伐採は、足場も悪く建物や周辺への被害も防がなければいけません。ただ伐ればよいわけではないのだろうと思います。私も、果樹園で枯損木を伐採したりしますが、手抜きをすると思いがけないしっぺ返しをくらうことがあり、油断できないと感じています。イラストはクリスマスツリーみたいですが、一般に果樹園で伐採するときは



  1. 脚立や高所作業台車を使い、まず枝を落としていきます。
  2. 次に、上から順に幹をチェーンソーで輪切りにしていきます。このときは、自分の方へ落ちてこないように反対側に切り込みを入れてから切っていくのと、樹木の向きによってはロープをかけて反対側に引っ張ってもらうこともあります。
  3. 同様に、順に下へ輪切りにして落としていきます。

こんなふうです。



どうしても林業における間伐のように、一本のまま切り倒すイメージが強いのか、ダイナミックに切り倒そうとしがちですが、倒れる方向の見極めや周囲への影響、巻き込まれ危険などを考えると、段階を踏んで少しずつ切っていくのが無難だろうと考えているところです。

コメント (2)

干し柿を屋内に取り込み、味見をしてみる

2022年12月15日 06時00分34秒 | 週末農業・定年農業
亡母の入院と死去、葬儀、私のコロナ感染などですっかりほったらかしになっていた干し柿を、お天気の晴れ間をみてようやく屋内に取り込みました。これからもう少し屋内干しをしますが、ほぼ乾いていて、大丈夫、今でも充分に食べられそうです。小さなものを選んでさっそく味見をしてみました。例によってコーヒーのお供に。



うん、甘い! 渋柿がこんなに甘くなるなんて、さすがは平核無(ひらたねなし)柿です。コーヒーはもちろん無糖、ブラックで。濃縮された干し柿の甘みとほろ苦いコーヒーを交互に味わう時、自然の恵みとともに今年もよく働いたと満足感を感じます。

コメント

『Bun2』12月号を読み、今年の文具を振り返ってみる

2022年12月14日 06時01分10秒 | 手帳文具書斎
先日、入手したステーショナリー・フリーマガジン『Bun2』12月号の特集は、「2022年Bun2大賞〜読者が選んだベスト文具30発表」でした。この30種の中で、私が実際に手にしたのはパイロットの廉価万年筆「ライティブ」のみ。いかに時代に取り残されようとしているかがわかります(^o^)/



それでも、入賞を機に興味を持った製品もいくつかありました。例えば黒のみ後端ノックの新機構を歳用したジェットストリーム新3色ボールペンだとか、先生おすすめ魔法のザラザラ下敷き、オープンリングノートopnoなどは試してみたい気もします。同様に、題名は気に入らないけれど「違いがわかる男の文具講座」でも下敷きを取り上げていたのは個人的にヒット、題材と内容が気に入りました。

では、今年購入した文具の中で、自分として印象的だったもの、好感を持ったものは何だったか。それはたぶん、昨年の孫へのプレゼント「パイロットS30」で火がついたシャープペンシル、とりわけ0.7mmの芯の製品をあれこれ使ってみたことでしょうか。具体的には、

  • ぺんてる グラフギア500 0.7mm に 三菱の2B芯を入れたもの

です。




B5判のツバメノートに下敷きをしてこのシャープペンシルで書き込むと、気分はまさに半世紀前の学生時代に戻ります。特に、近年になって大きく進歩した自然免疫と獲得免疫の関わり、抗原提示の仕組みに始まる抗体産生までの動きなどは、この「勉強」なしには理解できませんでしたから、70歳の独学にしては上出来の部類でしょう。くっきりハッキリ、2B芯の使いやすさは格別です。

コメント (2)

市役所に行き、亡母の保険証返還や年金受給停止の手続き等をする

2022年12月13日 06時00分37秒 | Weblog
昨日は市役所に行き、亡母の健康保険証、介護保険証などの返還や年金の受給停止等の手続きを行いました。健康保険証については市民課で、入院していた病院の医療費の請求がまだでしたので、支払いが済んでから返還することで了解してもらいました。また、年金の受給停止の手続きに関しては、窓口で私の戸籍謄本を請求し、マイナンバー通知カードや預金通帳を持参しましたので、スムーズに手続きできました。介護保険の関係の手続きは福祉課で、介護保険証と障害者手帳、福祉タクシー券を返還し、こちらもスムーズに完了。

あとは財産の相続関係の手続きが残りますが、銀行の休眠口座の解約や年金口座の取扱いくらいでしょうか。専業農家だった配偶者に先立たれた95歳の老女の財産などというのは、家族や親族、地域の人々の記憶に残ることくらいでしょう。逆に言えば、いくら財産資産を残しても人々の記憶に残らないような人生は寂しいものでしょう。その意味では、人生を見事に使い切った母は偉かったなあと思います。その気丈さを含めて、息子は見習わなければいけません。

コメント

文具店と書店にお出かけ〜『Bun2』12月号と『本好きの下剋上』第5部X

2022年12月12日 06時00分47秒 | 散歩外出ドライブ
コロナ罹患後、食料品の買い出しを除き、不要不急の外出を控えていましたが、二週間を過ぎましたのでさすがに大丈夫だろうと、行きつけの文具店と書店に行ってきました。文具店では、こんど大幅値上げの予告(*1)が出ていたプラチナ万年筆の製品で、今のうちに#3776シャルトルブルー(M)を確保しようと注文しました。あわせて、ステーショナリー・フリーマガジン『Bun2』の12月号をもらってきました。残念ながら目論見とは違って、プラチナ社では旧価格ではすでに出荷停止になっているとのこと、新年になってから値上げした形で出荷をするようです。残念ですが、今回は見合わせることに。どうも、私とシャルトルブルーは御縁がない(*2)のかなあ。



書店では、予約していた香月美夜著『本好きの下剋上』第5部「女神の化身」第X巻を購入しました。長く続いているこのシリーズも、新年の春と冬に第XI巻と第XII巻が刊行されて完結する予定なのだとか。コロナで寝てばかりいた自宅療養の後半、第1部第1巻から一気読みを始めたものだから、止まらなくなっていますが、完結が待たれる一方で完結が寂しい面もあります。佐伯泰英さんの『居眠り磐音』シリーズ(*3)では次々と新たな敵が登場してそれらを退けて、で、結局は何だったの? という疑問が最後まで残りましたが、『本好きの下剋上』シリーズ(*4)は『本を読みたい』を主軸にして全くぶれない。貧しい兵士の娘から神殿の青色巫女となり領主の養女となってさらに女神の化身となっても、本好きで本が読みたいから紙を作り印刷技術を導入しお話を集め作家を育てるという流れの一貫性は全く変わらない。このあたり、典型的なライトノベルの設定でありながら、本好きの読者の共感をよぶ興味深さ、面白さが感じられるところです。

(*1): 商品価格改定のお知らせ〜プラチナ万年筆社の公式サイトより
(*2): 新しい万年筆を購入するまで〜「電網郊外散歩道」2013年8月
(*3): 佐伯泰英カテゴリー〜「電網郊外散歩道」『居眠り磐音』シリーズ全51巻の感想
(*4): 香月美夜カテゴリー〜「電網郊外散歩道」『本好きの下剋上』シリーズの感想

コメント (6)

干し柿は外に下げっぱなしに

2022年12月11日 06時00分34秒 | 週末農業・定年農業
今年の干し柿を下げたのはちょうど11月2日、この日の午後に老母が入院したのでした。以後、葬儀やコロナ感染による自宅療養などに加え、今回のぎっくり腰などの不都合が重なり、いまだに外に下げっぱなしになっています。放っておくとハクビシンにやられますので、屋内に取り込む必要がありますが、連日の雪混じりの雨降りで、どうも億劫です。お天気の模様を見て、さっと取り込んでしまいましょう。

アルコールで渋抜きをした柿は、二樽もあるのにまだほとんど手付かず。カッテージ・チーズとビアソーシュゼット等とあわせてドレッシングでいただくと美味しいので、これからどんどん消費していきましょう。例年だとあちこちに送っているのですが、時間的にまだそれも出来ずにいます。だいぶ柔らかくなりつつありますので、ご近所にも配って少し減らしましょうか。ほんとに「どこでもドア」がほしい今日この頃です。

写真は、下げたばかりの11月上旬のものです。

コメント (2)

一難去ってまた一難か

2022年12月10日 06時00分22秒 | 健康
母の葬儀に際し、遠方に住む高齢の親戚からも、お悔やみが届きました。その返礼品を届けるため、箱に詰めて準備をしていたら、変な中腰の姿勢だったためか、腰がピクッとなりました。あちゃー! よりによって、今か! すぐに姿勢をただし、重心をまっすぐにすることで立ち上がることができましたが、コロナで一週間も寝たからなあ。筋力も落ちているのでしょう。とにかく体を休めるとともに、無理のない形で筋力の回復を図る必要があるようです。どうも、今年はあまりいい年ではなかったみたいだなあ。


コメント (4)

コロナ自宅療養時に食料支援のありがたさ

2022年12月09日 06時14分50秒 | 健康
新型コロナウィルス感染症で自宅療養している時、困るのは買い物に行けないことです。特に、食料を切らしていたりすると、大変です。我が家の場合、お米は在庫がありますが、魚や肉などは購入するしかありません。まさか、一週間ずっとご飯と味噌だけで過ごすわけにもいきませんし、そうそう都合よく缶詰等の在庫があるとは限りません。東京勤務の娘に教えてもらい、妻が保健所の食料支援に申し込んだところ、ダンボールで一箱、アルファ米やおかゆ、レトルトカレーにパスタ、各種缶詰、飲料水、のど飴、菓子、箱ティッシュ、トイレットペーパーまで、どさっと届きました。うーむ、これはありがたい。一人暮らしで寝込んだりしていたら、ほんとに助かることでしょう。長年、税金を払ってきましたが、道路や橋など公共的な投資とは別に、直接的に「助かった」と感じるのは珍しいことです。本来の趣旨は感染防止対策の意味でしょうが、こういうきめ細かさには感心します。

コメント

新しい手帳に主な行事等の予定を転記する

2022年12月08日 06時01分29秒 | 手帳文具書斎
葬儀等も一段落して、四十九日までまだ多少の間がありますので、合間にさまざまな準備をはじめました。まず喪中のはがき。会葬御礼のはがきを折返しにして、片方は会葬御礼のご挨拶、もう片方は年賀欠礼のご挨拶としましたので、会葬してくださった方々には出す必要がないものの、遠方の友人知人にはお知らせする必要があるでしょう。住所録データに項目を追加し、会葬に来られた方々を省き、送付すべき枚数を数えました。年賀状と同様に、官製はがきにインクジェット・プリンターで印刷する予定です。

また、12月も一週間を過ぎましたので、新しい手帳の準備をはじめました。まずは、1月から翌年3月までの予定を転記します。主なものは、山響こと山形交響楽団の2023〜2024年のシーズンの定期演奏会等の予定と、我が家の法要などの予定が中心となります。非常勤の勤務の方は、さてどうするか。できれば若い人にチャンスを与えてほしいところですが、まあ非常勤だけでは暮らせないだろうしなあ。もう少し退職者など周囲の状況をみてから判断しましょう。

あとは、手帳の表紙カバーに挿入する形で使っている、B5判三つ折りのパーソナルデータの更新と印刷が必要ですが、これはもう少し時間がある時に、ゆっくりやりましょう。

写真は、葬祭用に設備していた門柱の外コンセントとムラサキシキブ。

コメント

新型コロナ回復の推移と解熱鎮痛剤のこと

2022年12月07日 06時00分21秒 | 健康
今回のコロナ感染では、発症後の数日間がいちばん症状がつらく、苦しさもありました。回復までの記録をもとに、体温と酸素飽和度をグラフにしてみましたが、実はパルスオキシメータには脈拍の表示もありましたので、それも記録しておけばよかったと後から反省したところです。

記録によれば、3日目の夜までは37℃以上、酸素濃度も低くなっています。4日目のあたりから熱もストンと下がり36度台になりましたし、酸素濃度も97〜98%と改善され、だいぶ楽になったと感じました。また、3日目あたりから頭痛がひどかったので、4日目夕から鎮痛剤としてカロナールを服用しはじめましたので、それ以前の体温は解熱剤を使っていない素のデータです。さすがに38℃を超える場合は解熱剤を使いますが、37℃台ならウィルスの増殖を抑制するという意味でムリに体温を下げないほうが良いとも聞きますので、それまでは服用していなかったものですが、服用後は頭痛の頻度が激減し、たしかに良く効きました。

ところで解熱鎮痛剤カロナール。ふだんから鎮痛剤とは縁遠い生活を送っており、記憶をたどると50年前にバファリンを飲んだのを覚えている程度です。したがって、カロナールを服用したのはたぶん生まれて初めてかも。「軽うなる」という関西弁ふうのネーミングが笑える「カロナール」の成分は、アセトアミノフェンだそうです。これはたしか



こういう物質だったはず。Wikipedia によれば、発見は1877年と古いのですが、同時期に使われたフェナセチンとの比較で副作用が疑われ、フェナセチンのほうが鎮痛剤として広く用いられて独バイエル社の基礎を築いたのではなかったかな。ところが、実際によく調べてみたら副作用を起こす原因は別の物質で、1947年には代表的な解熱剤アセトアニリドもフェナセチンも、体内でアセトアミノフェンに代謝されることが判明し、「結局はアセトアミノフェンが効いてるんじゃん!」ということになって、今は副作用のごく少ない鎮痛剤として広く用いられているということのようです。

うーむ、50年前にバファリンを使ったとは言うものの、それは「頭痛にバファリン!」というCMの認知効果であり、当時カロナールがなかったわけではないのでしょう。実際、総合感冒薬の中にはちゃんとアセトアミノフェンと成分表示されたものが多くあったことを覚えています。

コメント

新型コロナの回復期に聴いた音楽は

2022年12月06日 06時22分48秒 | クラシック音楽
新型コロナウィルスに感染し、自宅療養をしていた期間の前半は、発熱や激しい咳と痰に酸素濃度の低下もあって、音楽を聴くような余裕はとてもありませんでした。ところが、ワクチンの効果により抗体が活発に産生されるようになってきた後半は、症状もだいぶ楽になり、寝ているだけの生活に飽きて、寝床脇のミニコンポでいくつか音楽CDを聴きました。

今回、選んで心に残ったのは、

  • モーツァルト:ピアノ協奏曲第9番「ジュノーム」、アンネローゼ・シュミット(Pf)、クルト・マズア指揮ドレスデン・フィル
  • ドヴォルザーク:ピアノ三重奏曲第1番、スーク・トリオ

でした。とくにモーツァルトは、重症化への不安が和らぎ、回復期の心にしみるものでした。また、ドヴォルザークの若々しい活力も、回復への期待が実感されるものでした。明るく若々しい要素がいっぱい詰まった前向きな音楽。そんなところが、共感できた理由なのかも。

(*1): モーツァルトのピアノ協奏曲第9番「ジュノーム」を聴く〜「電網郊外散歩道」2006年11月
(*2): ドヴォルザーク「ピアノ三重奏曲第1番」を聴く〜「電網郊外散歩道」2009年3月

参考までに、YouTube の動画を貼り付けておきましょう。

まず、モーツァルトのピアノ協奏曲第9番「ジュノーム」、マリア・ジョアオ・ピレシュのピアノで。
Mozart Piano Concerto No 9 E flat major K 271 Jeunehomme Maria João Pires Orchestre Philharmonique d


続いてドヴォルザーク。
ATOS Trio: Dvorak - Trio No.1 in Bb-Major, op.21



コメント

新型コロナ感染経路を推理する〜私の場合

2022年12月04日 19時58分37秒 | 健康
今回の新型コロナ感染については、ふだんからかなり対策もとっていたため、「まさか」という思いもありました。結果論にはなりますが、今回の感染経路を推理すると、おそらく母との最後の面会時だろうと考えられます。もちろん他の可能性もあるでしょうが、蓋然性が高いという意味で推測したものです。

まず、二週間ほど前に心不全で入院していた母の病状説明をしたいとの電話があり、指定の日時に一人で病院に出向きました。主治医の先生の話では、食事が摂れないために衰弱しており、一ヶ月くらいだろうとのことでした。延命のための治療は必要ないとの本人の希望も事前に伝えており、会っていきますかと言われましたので、面会して来ました。先生の話のとおり衰弱がひどく、私の顔はわかりましたが母の言葉を聞き取るのもたいへんで、口元に耳を寄せてかろうじて声を聞いたという状況でした。

そんなことから、近々の死去と葬儀を覚悟し、近親者・関係者等に状況を伝え、家の中を片付け始めていたところ、再び病院から電話がありました。入院中の病棟の同じ病室の人がコロナを発症し、調べてみたら母も陽性が確認されたとのこと。驚いて「私も濃厚接触者になりますか」と尋ねると、該当はしないが健康状態には注意していてください、とのことでした。おそらくあの衰弱ぶりでは、いくらワクチンを接種していても、ウィルスには勝てないだろうと予想しましたが、やはりその四日後に連絡が入り、至急向かった病院で死亡を確認しました。死因は心不全でしたが、コロナ死去の区分で報告するとのことでした。

それから妻に連絡して総合案内で合流、霊安室に移動して納体袋に収められて密封された母の遺体を棺に移し、20キロのドライアイスを入れた後に、あらかじめ準備していた母の「笈摺(*1)」をかけてもらい、御朱印帳も一緒に収めて棺の蓋をテープで密封しました。葬儀社の車で搬送、火葬まで自宅の仏間に安置しました。入院から三週間目の帰宅でした。

その後、火葬や葬儀等でバタバタしましたが、慌ただしさの中でふと感じた倦怠感と発熱。いつもと違うと異常を感じたのは、最後となった母との面会から11日目でした。潜伏期間にしてはずいぶん長いと思いましたが、調べてみると実は14日という報告もあるのだそうです。おそらくは母との面会、知らなかったとは言え、母の口元に耳を寄せて言葉を聞き取ろうとした行動が、マスクの横からエアロゾルが侵入する原因となり、たぶん感染の引き金になったのではないか。

面会させてもらったのはお医者さんの善意からですし、病院内で垣間見たコロナ禍の中の医療の姿は、以前にも増して神経を使う多忙なものでした。むしろ、私だけでも最後に母に会うことができたのは良かったのだろうと思います。幸いに、私と妻以外では今のところ娘や息子たちも陰性、親族も陰性だったそうで、「良かった〜!」と安堵したところです。

(*1): 笈摺(おいずり) 巡礼の際に着物の上に羽織る袖なしの衣のこと。

コメント (2)

新型コロナ感染自宅療養記〜役立ったもの

2022年12月03日 11時35分53秒 | 健康
母の葬儀関連の日々、慌ただしさの中で、ちょっと疲れたと感じることがありました。いよいよ咳が出て熱も37度台後半を示すようになり、これは明らかにおかしいと病院を受診、抗原検査で陽性と診断されました。症状は軽症なので自宅療養に該当するとのことで、ただちに家庭内で隔離生活に入り、寝室とトイレ以外は立ち入らないようにしました。幸いに、リフォームした際に老母のために新しいトイレを増設していますので、古い方の昭和60年代の水洗トイレを専用に使えます。

症状は、咳、鼻水、喉の痛み、頭痛です。対処法としては「寝て治す」ことが基本で、寝室は少し窓を開けて換気を良くし、小型のファンヒーターと電気毛布で寒さ対策としました。保健所から送付されたパルスオキシメーターの使い方に少しとまどいましたが、

  1. イスに座り(あるいは正座して)、
  2. 数回深呼吸をして、
  3. 指を温めてから測定する

ように心がけたら、かなり安定した結果を得られるようになりました。

陽性確認の日から3日間、37度台後半の熱があり、酸素濃度も93〜94%と低く、脈拍も100以上とかなり心臓に負担がかかったようです。咳喘息という呼吸器疾患を持ち、70歳という年齢から、重症化を心配しましたが、おそらくワクチンの効果なのでしょう、教科書通り獲得免疫とくに体液性免疫が働く4日目から36度台に熱が下がり、酸素濃度も96〜97%に上昇しました。なんとか、重症化せずにふみとどまってくれたようで、mRNAワクチンが重症化予防に効果的に働いたと感じました。

3日目あたりから始まった頭痛については、左側頭部に時折ズキンという痛みが来ると、ほぼ同時に左足がピクッと緊張してけいれんのようになります。毎日、保健所から健康観察の結果を問い合わせる電話がかかってきますが、頭痛の件を報告すると、受診した病院に電話相談を依頼できること、薬が不足した場合の対処などを教えてくれましたで、病院に電話相談を依頼しました。その結果、38℃以上で飲むと思っていた解熱鎮痛剤のカロナールでしたが、熱が下がっても鎮痛剤として服用することを示されましたので、服用したところ、たしかに頭痛の頻度が激減しました。

また、役立ったものを列挙してみると、

  • 水分補給に水とポカリスエットとりんごが役立った。水分補給といっても、同じものを飲み続けると飽きていやになるけれど、起きて果物ナイフで切り取った4分の1分割のりんごの皮をむいて食べると、美味しく食べられて良かった。
  • 喉の痛みには、アズレン系のうがい薬が効果的だった。起きてトイレに入る時に、1日3回くらいうがいをしていたので、喉の痛みは比較的早く取れた。
  • 朝晩、食後に1錠ずつ服用した頭痛薬のカロナールが良く効いた。
  • 保健所や職場など各種の連絡に、連絡先を記憶させたスマートフォンが役立った。枕元に充電器を置き、しっかり充電して良く使った。
  • さまざまな情報収集に、寝床で寝たまま使えるタブレットが役立った。寝室では Wi-Fi 中心なので、型落ち製品でも十分だった。自宅の LAN 環境の整備は、いざというときの備えになるということかもしれない。
  • 枕元に置いた雑記帳と上向き筆記もできる加圧式パワータンク・ボールペンが、ふと思いつくたびに寝たまま書き留めることが出来、超便利だった。


その後、順調に回復し、鼻水が止まって粘り気のあるものに変化し、喉の痛みは緩和され、咳も激しい発作のようなものは起こらなくなり、明日で行動制限は解除、数日間の行動自粛という形になっていきます。濃厚接触者として日常生活を共にする家族、とくに妻の陽性が心配ですが、加えて葬儀の関連で多くの人たちとの接触がありましたので、感染が広がらないように祈っています。今のところ、親戚や知人で検査の結果、陽性が出た方はいないようで、ほっとしているところです。

とりあえず、新型コロナ感染して自宅療養した記録と、役立ったものをリストアップしてみました。皆様のお役に立てることがないほうが本当は良いのでしょうが、万が一の場合もありますので、記事としてまとめて投稿した次第です。

写真は、母の火葬の日に散り残っていたドウタンツツジの紅葉です。

コメント (4)