電網郊外散歩道

本と音楽を片手に、電網郊外を散歩する風情で身辺の出来事を記録。退職後は果樹園農業と野菜作りにも取り組んでいます。

ぼけない理由

2013年09月21日 06時04分08秒 | 健康
数年前に胃ガンが見つかり、切除手術を経験した老母が、定期の検査入院から帰ってきて、「いや~、今回は消耗が甚だしい」と感想を述べていました。しかし、翌日からさっそく畑に出かけていきました。実は、内視鏡でポリープを一つ剔出したらしい。昨年は三つだったそうですから、今年は少なかったと言っております。満85歳、元気なものです。

ところで、伴侶を失った老人がぼけてしまいやすい理由の一つに、愚痴と繰り言を聞いてくれる人がいなくなる、ということがあるように思います。老人夫婦の会話の何%が愚痴で何%が繰り言に属するのか、個々のケースによって違っているとは思いますが、若いお嫁さんや多忙な息子・孫(あるいはその逆)では、しょうもない愚痴や繰り言のお相手は難しかろうと思います。会話が少なくなり、横たわることが多くなれば、足腰だけでなく脳が急速に衰えるのも無理はありません。



では、わが元気老母のケースは?
同じように伴侶を失った老人の一人ではありますが、老母には畑があるのが大きな要因のように思います。種を播き、苗を植え、肥料を与え雑草を抜き、自ら収穫を喜び、それを家族や隣人に分け与えて、喜びを得ています。ぼけない理由。それはたぶん、分け与える喜びなのかも。自然の中での労働の工夫と健康の維持、そして家族や隣人との対話の量が大切なことはもちろんですが。


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2 コメント

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農作業 (こに)
2013-09-21 16:34:15
震災で仮設住宅に入り、日々の農作業やら何やら、することが無くなってしまって痴呆や老化が進んでしまった方が多いと聞きます。
そういった不可抗力が無ければ、私もnarkeipさんのお母様のようにずっと元気に過ごしたいと思いますが、それには今から準備が必要かもしれませんね。
よき息子が近くにいるのが一番の効能かな。^^
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こに さん、 (narkejp)
2013-09-21 19:35:15
コメントありがとうございます。震災で仮設住宅に入った年配の方々が、畑がなくなってすることがないというのは、ほんとにお気の毒です。作物を作り、収穫するというのは、耕作規模には無関係で、大きな喜びです。実感として感じます。
昔は、儒教の教えから、親をいつまでも働かせていると、親不孝だと非難されたものですが、今は、畑に出て働いているほうが幸せなのだ、ということが知られてきて、非難されることはなくなりました。息子が同居というのは、安心感はありますが、愚痴・繰り言を聞いてくれるわけではありませんからね~(^o^)/
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