電網郊外散歩道

本と音楽を片手に、電網郊外を散歩する風情で身辺の出来事を記録。退職後は果樹園農業と野菜作りにも取り組んでいます。

平岩弓枝『はやぶさ新八御用帳』第9巻「王子稲荷の女」を読む

2010年09月24日 06時01分57秒 | -平岩弓技
講談社文庫で、平岩弓枝著『はやぶさ新八御用帳』シリーズ第9巻、「王子稲荷の女」を読みました。四年前に一度読んでいたのですが、地球に帰還した「はやぶさ」のニュースに、「そういえば『はやぶさ新八』シリーズが途中だったな」と思い出した、というのはナイショです(^o^)/
読んでいるうちに、当時の印象を漠然と思い出しました。

第1話:表題作「王子稲荷の女」です。お稲荷さんと狐火という背景が怪しさを増幅していますが、真相はちょいと芝居がかっております。
第2話:「寒紅梅」。落合清四郎の姉君の烈女ぶりがきわだちますが、なにも殺さなくっても、とやっぱり思いましたですよ(^o^;)。四年前にこのシリーズから離れたきっかけが、たしかこのお話でした(*)。
第3話:「里神楽の殺人」。里神楽の役者が殺された事件の解決ですが、お奉行・根岸肥前守のほうが役者が数段上でした。
第4話:「柳と蛙」。小野道風が出てくるほど風流なお話ではありません。
第5話:「夕顔観音堂」。川舟で尼さんが何度も往復していれば、もっと巷の噂になりそうなものですけれど。
第6話:「あやかし舟」。街宣車みたいな「あやかし舟」ネタは、佐伯泰英『居眠り磐音江戸双紙』シリーズでも使っていました。
第7話:「虫売りの男」。同じ境遇で育てられた兄弟がこんなに違うとは、ちょいと信じられない話です。

(*):平岩弓枝さんの剛腕~「電網郊外散歩道」2009年8月

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