電網郊外散歩道

本と音楽を片手に、電網郊外を散歩する風情で身辺の出来事を記録。退職後は果樹園農業と野菜作りにも取り組んでいます。

J.S.バッハ「管弦楽組曲」第2番を聴く

2008年05月27日 04時44分00秒 | -オーケストラ
ただいま、通勤の音楽に、J.S.バッハの管弦楽組曲を聴いています。季節も良いし、信号も少なくほとんどノンストップの郊外路には絶好の選曲でもあります。さすがにガーディナー指揮イギリス・バロック合奏団によるLPでは車で聴くことはできませんので、ルドルフ・バウムガルトナー指揮ルツェルン弦楽合奏団による再録音のCDで。

この演奏者たちの録音は、1960年代にも有名なLPがありましたが、残念ながら持っていません。こちらは1977年から1978年にかけて、スイスのアルトテアターザールや改革派教会を会場に収録された、アナログ全盛期の録音です。アリオラ・オイロディスク社原盤。このCD、今はクレスト1000シリーズで2枚組1,500円だかになっているはずが、私が今聴いているのは、DENON COCO-6769 という1,300円盤です。

管弦楽組曲第2番は、4つの組曲の中でも、弦楽も小編成で、フルートの活躍する曲として印象的です。オーボエやホルンはまったく登場しません。

第1曲「序曲」、弦楽と通奏低音とフルートだけで、こんな響きになるのですね。いくぶん重々しさのある開始、フルートソロが活躍する中間部は協奏曲ふう、そしてふたたびはじめのグラーヴェが再現し、曲を閉じます。
第2曲、ガヴォットふうの「ロンド」です。やや哀愁を帯びた旋律が、何度も反復して出てきます。
第3曲「サラバンド」。こちらも抒情的な音楽です。
第4曲「ブレーI,II」。全楽器の斉奏で演奏される活発なIと、フルートが軽やかなソロを聴かせるIIとからなります。
第5曲「ポロネーズ」。フルートの印象的な旋律が、第1ポロネーズでしょうか。そして、この旋律が後半には通奏低音に受け渡され、チェロが静かにポロネーズを奏でる上を、フルートソロが華麗な変奏を聴かせます。この対比も見事です。
第6曲「メヌエット」。弦楽合奏のみで演奏されます。フルート奏者は、ほっと一息つける場面でしょう。
第7曲「バディヌリー」。新しい流行のお菓子の名前かと思ったら、「冗談」という意味だそうです。弦楽器が歯切れよくスタッカートで演奏する中を、フルート奏者が腕前を披露します。

ちなみに、このCDでフルートを演奏しているのは、オーレル・ニコレだそうです。どおりで、なんとも軽やかに演奏しているなぁと思いました。

■バウムガルトナー指揮ルツェルン弦楽合奏団
I=6'27" II=1'43" III=3'02" IV=1'55" V=3'17" VI=1'20" VII=1'23"
total=19'07"
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