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厳選!ビジネス書 今年の200冊

2008年ブログ開設から、紹介したビジネス書は3,000冊超。
1日2,000PVの仕事力を上げる書評ブログ。

2021年31冊目『ライフシフト 10の成功例に学ぶ第2の人生』は、人生100年時代は1つのライフでは完結しないことを教えてくれる

2020-12-20 15:39:28 | おすすめビジネス書

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評価 (3点/5点満点)

この本では、セカンドライフあるいはライフシフトの〝成功者〟10名が登場します。

 

1. 富士通⇒町おこし会社(「勝手気まま」のための入念な準備)

2. NEC⇒町長(親戚の一言で故郷の町長に)

3. 三井物産⇒民宿(53歳の決断)

4. ソフトバンク⇒大道芸人(突然の退職勧告をバネに)

5. 三洋電機⇒絵描き(ようやく本業を始めただけ)

6. 日航⇒喫茶店経営(妻の死と猛烈な孤独を乗り越えて)

7. 外資系金融⇒若手音楽家育成(理想と現実を結びつけた勝者)

8. キリン⇒大学野球部総監督(早期退職の決め手は「私の履歴書」「家族年表」)

9. 森ビル⇒介護ボランティア(会社で培ったノウハウを活かす)

10.弁護士の傍ら故郷でホテル経営(人生100年時代を睨んだ戦略)

 

この方々には共通項があると言います。

それは人生の舵を大きく切った人ばかりだという点です。もっとも転機となっていることは意外に些細なことです。ただ、その小さな屈折点を見逃さず、新たな人生を自らの力で手繰り寄せていることも共通しています。

 

本書を読むと、セカンドライフあるいはライフシフトの成功者は、錆び付いた「私だけの勲章」を延々と語ることはないことが分かります。嬉しそうに話すのは「なぜ今、自分はここにいるのか」です。

 

常に目先の課題解決を求められ、それをこなすことに必死となるあまり、将来に漠然とした不安を抱きつつも、真剣に考えようとしない。そんな現状があるのならば、強制的な拘束のない自由な行動にシフトし、20年後や30年後のことを考える余裕が欲しいものです。

 

本書は、人生100年時代の生き方の参考となるでしょう。

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2021年30冊目『トリガー 人を動かす行動経済学26の切り口』は、今までで最も現場で使える行動経済学本

2020-12-13 15:21:10 | おすすめビジネス書

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評価 (3点/5点満点)

今までで“最も現場で使える”行動経済学本を目指しました

自分を追い込むためにも、現時点での知見を、紙の上で表現できる範囲で極力出しました(著者より)

 

行動経済学を「マーケティング」につなげること。これが本書の狙いです。

理屈だけでは突破できない昨今の成熟化社会において、いわば「心のスキ」を突く手法は、まさにこんな時代における事業戦略やマーケティング戦略を考える上での一つの突破口になり得るでしょう。

そのような「時代からの要請」に呼応する形で、行動経済学がクローズアップされるようになりました。

 

著者の楠本和矢さんは、行動経済学者ではなく実務家です。行動経済学の各理論は、マーケティングの活用ポテンシャルは大いにある一方、実務への落とし込みには結構距離があると感じているそうです。

そこで、行動経済学者が手間暇かけて検証した各種理論を、生活者の視点でできるだけ分かりやすくマーケティング施策のアイデアに落とし込む方法論を本書で提示しています。

 

マーケティング施策を創発するための5つのカテゴリー

・効率よく「好感認知」をつくる

・新たなニーズを創る

・魅力的なものに見せる

・購入ストレスを低減する

・自然に継続させる

 

以上の5つのカテゴリーをもとに「26の切り口」として整理されています。詳細は本書をご覧ください。

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2021年29冊目『書くことについて』は、アイデアを製造し文章に仕上げる野口流の方法論

2020-12-13 15:13:46 | おすすめビジネス書

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評価 (3点/5点満点)

大ベストセラー『「超」整理法』が出たのは1993年。野口悠紀雄さんも今年80歳ですが、昨年は書籍を9点刊行し、現在ウェブ連載を5本書いているという活躍ぶりです。

 

本書で提案する方式を用いれば、どんな人でも、この程度の文章を書くことができる。

 

そんな仕組みの本質は、多くの人がこれまでやってきたことですが、それをITという新しい技術の助けを借りて明示的な仕組みとした点に、本書の意味があります。

これまでの「文章読本」と違うのは、「テーマをいかにして探し出すか?」「アイデアを逃さずに保存するにはどうしたらよいか?」「それらを組み上げていくにはどのようにするか?」といった作業を重視していることです。つまり、文章のスタイルではなく、そもそもの中身にフォーカスしています。

本書では「アイデア製造工場」なるものが提案されています。外から入ってくる情報や、頭の中で生まれるアイデアをうまく保存し、整理し、関連づけて新しい体系を作り上げ、書籍。論文になどに仕上げていくものです。

「グーグルドキュメント」など、野口さんのIT活用は相変わらず意欲的です。しかこれは、クラウドや音声認識が使えないのは年のせいだと言い訳にできないということでもありますね。

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2021年28冊目『年収1億円の神ルール10』は、どこに行っても求められる人財になれる10の力を身につける

2020-12-13 14:55:02 | おすすめビジネス書

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評価 (3点/5点満点)

人生100年時代をどう生き抜くか?

AI時代をどう生き抜くか?

ウィズコロナ、アフターコロナをどう生き抜くか?

これから紹介する10個の力があれば、必ず生き延びることができると、著者の金川顕教さんは言います。

 

先見力/思考力/表現力/読書力/数字力/当事者力/応援力/習慣力/決断力/チーム力

 

ここでは「読書力」と「数字力」から少し抜粋してみます。

読書力(P.96~110)

現在は、1日に2冊、読んだ本について解説した動画を「YouTube図書館」というチャンネルにアップしています。なぜ、たくさんの本を読むのか。それは読書することで知識が増え、仕事の生産性やクオリティーが上がるからです。生産性が上がると、仕事が早く終わります。すると、ますます自由な時間が増え、読書する時間が増えるというプラスのスパイラルが回り出します。

アメリカの研究データでは、富裕層の88%が1日30分以上ビジネス書などを読んでいましたが、年収300万円以下の人はわずか2%でした。日本のデータでも、20代、30代のビジネスマンは1か月に平均0.26冊しか本を読んでいませんでしたが、30代で年収3000万円の人は平均で9.88冊本を読んでいます。「時間がないから読書ができない」というセリフは、僕は絶対に言ってはいけないことだと思っています。

読書と年収には相関関係があるのです。年収を伸ばして幸せになりたい人、仕事で成果を上げたい人は、読書量を必ず増やすこと、読書の優先順位を上げるということが非常に大事です。

特にビジネス本の内容は、仕事で成功している人の実話、ノウハウ、人生経験などがほとんどです。ですから、著者になっている人たちの10年分の知識や経験が、1冊の本、金額にしてわずか1500円程度で学べるわけです。読書で他人の成功談や失敗談を学んでいれば、自分が失敗をしたとしても、焦ることはありません。月収が下がる、会社が潰れる、リストラにあうなどといったことが、すべて想定内となるからです。読書によって人の成功や失敗を前借りして学ぶことが、最短で成果を出すことにつながるのです。逆に考えれば、そこで読書をすれば、人と差をつけることができるというわけです。同じ量をこなせる人が2人いた場合、早くから取り組んだ人のほうが、先に結果が出るのは、自明の理です。

さらに、読書と並行して行ってほしいのは、自分が読んでいる本の内容に関連した動画を見ることです。目で学ぶだけではなくて、しっかりと耳でも学ぶと、より理解力が高まります。読書をたくさんしている人、勉強をたくさんしている人は、これはこの本にだけ書かれている内容なのか、他の類書にも書いてあるか、共通点や相違点も見えてくるので、多面的な視点も身につけることができます

数字力(P.129~139)

企業のトップや起業をしている人は、数字と向き合ってビジネスをしています。しかし一般的な会社員となると、数字を見る機会もありません。ですが、今は一般的な会社員の立場であったとしても、自分には関係ないとは思わず、しっかり学んで数字に強くなってほしいと思います。この数字とは、つまり会計の知識で会社の数字を読むことです。会計の知識は一生使えるので、ぜひ学んでほしいと思います。

会社の利益には5つあります。売上総利益、営業利益、経常利益、税引前当期純利益、当期純利益です。この5つのことをよく分かっていない方は、正直言って会計の勉強不足です。工業簿記ではよく限界利益という話が出てきますが、この限界利益をしっかり学ばないと、ビジネスは黒字化しません。この限界利益とは、売上高から変動費を引いたものです。また、最近では売上が上がっているのに、現金がないという会社も増えています。今回のコロナ禍のように、休業要請がなされて1~2か月収入が途絶えると、あっという間にビジネスが回らなくなる会社も多いのです。上場企業は売上高の3か月分ぐらいの貯蓄があるので、資金繰りが可能ですが、個人であっても貯蓄は最低でも給料の3か月分は必要であると言えます。

決算書を読めるようになっておけば、業界のトレンドや勤め先の現状を客観的に分析できるようになります。決算書はコツさえ学べば誰でも読むことができるのです。「決算を四半期ごとにチェックする」「成長率を確認する」「1社だけではなく類似企業の決算も比較分析する」「1つの企業でもどの部門の事業が伸びているかに注目する」ビジネスは数字です。数字に弱ければ、転職や起業など、仕事で不利な立場になりますので、ぜひ日々、数字力を身につけるようにしましょう。

 

金川さんは、この10個のスキルを身につけるのに10年以上かかったそうです。

この10個の力を身につけるためのポイントは、常にワクワクしながら学びのプロセスを楽しむこと、つまり地道にコツコツやることではないでしょうか。

その結果、付加価値の高い能力を身につけ、どこに行っても求められる人財になれると思います。

 

【my pick-up】

◎習慣力は、量とスピードを意識する

僕は、人の3倍やれば10倍の結果が出るという、自分の中でのルールを決めています。人と同じ作業をしたら、同じ結果しか出ませんが、なぜか3倍やると、3倍の成果ではなく、10倍の成果が出るからです。それはなぜかというと、目立つからです。3倍やることで、人より突き抜けることができ、比較対象がなくなります。

例えば痩せたいと思うのであれば、目標は「痩せる」ではなくて「5キロ痩せる」とか、睡眠時間を増やしたいのであれば、「もっと睡眠時間を取るよ」ではなくて、「平日の夜は午後10時までにベッドで横になる」というように、数値で具体的に表すといいでしょう。次に、具体的な数値を出したら、その目標を達成するための行動計画を作るといいでしょう。いつ何をやるかを、あらかじめ、予定に入れておくのです。

1月1日に立てた目標を12月31日まで頑張り続けられる人は、5%と言われています。つまり、自分が行動を習慣化しているだけで、勝手にライバルたちは脱落していくのです。

◎決断力を高めるには、他人の目を意識しないこと

決断力のある人は、他人の目をあまり気にしません。他人からどう評価されるかということよりも、自分の意思を貫き通すことを尊重しているからです。僕は、人に相談することは否定しませんが、相談で大事なのは「自分の決断が揺るがないかどうか」だと思っています。僕が考える本当の相談というのは、相手に話してアドバイスをもらったり相手に決めてもらうことではありません。自分が覚悟を持って決めた決断を、相手に話しても、自分の中でぶれないかどうかを計るものだと考えています。

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2021年27冊目『悪魔を出し抜け!』は、ナポレオン・ヒルの古典的名著『思考は現実化する』のB面的な成功法則

2020-12-06 15:48:00 | おすすめビジネス書

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評価 (3点/5点満点)

自己啓発・成功哲学の古典的名著『思考は現実化する』のナポレオン・ヒルが、ほぼ同じ時期に執筆したものの、親族の反対で70年以上封印されていたものが2011年に刊行。(邦訳版は2013年、文庫版は2017年)

 

〝悪魔との対話〟というスタイルを使うことで、ヒル自身の強い信念と、人間の行動に関する彼の理論が、これ以上ないほど分かりやすい形で表現されています。

これからの人生で何か障害物に出会ったら、本書に出てきた次の7つの原則を思い出して、自分の人生に現れた悪魔を出し抜きましょう。

1.目標を明確にすること

2.自制心を持つこと

3.逆境から学ぶこと

4.環境から受ける影響をコントロールすること(交友関係)

5.時間(否定的な思考習慣ではなく、肯定的な思考習慣を確立し、知恵をつけること)

6.調和(明確な目標を持って行動することにより自らの精神的、霊的、物理的環境を支配すること)

7.警戒(実行する前に計画を見直すこと)

 

長年、カーネギーやエジソンやフォードといった面々と成功哲学を求める活動をしてきたにもかかわらず、結局私は悪魔のところにやって来て、そこで初めて、その成功哲学の最も重要な原則について実践的な使い方を聞くことになったのだ。

願いは心に強く念じることで現実のものとなる。

そのために必要なのは、明確な目標と、それを支える明確な計画。

そして、ヒプノティック・リズムと時間という大自然の法則を味方につけること!

ヒプノティック・リズムはヒンドゥー教で言うところの妄想、仏教で言うところの幻想)

 

『思考は現実化する』では、成功の基本原理が示されたのに対し、『悪魔を出し抜け!』では、成功を手にするまでに出会うであろう障害物と、その打破の仕方が示されています。

両者をセットで読むと有用かと思います。

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