評価 (4点/5点満点)
1984年生まれのまだ26歳で「単身売上1億円」「日本のベストベンチャー100」「日本のTOPネット起業家6人」など数多くの実績を持つ原田翔太さんが、30歳になる前に勝ちパターンを作り、ライバルたちに大きな差をつけるための「2ステップ勉強法」を紹介します。
「2ステップ勉強法」とはインプットとアウトプットという、どの勉強本にも登場する基本かつシンプルな方法ですが、この本ではそれを徹底的に実践する具体例がたくさん掲載されています。
20代だけではなく、「まだ時間がある」と安心しスキルを磨くことを怠ってきた30代や40代の方にも読んでほしい1冊です。特に多読は、人生の選択肢を広げるうえで非常に大切な習慣です。
【my pick-up】
◎「いつか貯金」はインプット負債。貯めずに流動化せよ
「これは使える」と思った情報は、すぐにアウトプットしてしまいましょう。たとえば、ブログやメルマガなどでカタチにして捨てるのです。
そうすることで文字として形に残るので、情報そのものを自分の中で貯めておく必要はなくなります。1週間以内に処理できない情報はおそらく永遠に使えないものです。そういった情報は思い切って捨ててしまうに限ります。
インプットとアウトプットは、プラスマイナスゼロが鉄則なのです。
◎勉強に、いつもの3倍お金を使う
具体的にはどのくらい「ジブン銀行」に対して投資していけばよいのでしょうか?目安として伝えたいのは、将来あなたがほしい年収の10%という数字です。
この10%という数字に関しては、成功哲学界で有名なジェームス・スキナー氏をはじめ、数多くの自己啓発の達人たちが定説として唱えていて、実際に私もそのとおりだと思っています。
日本人全体をならしてみると、だいたい月平均で1万5000円、年間18万円程度を自己投資に充てているそうです。日本人の平均年収をおおよそ600万円程度だと仮定すると、この額はあまりに少なすぎます。10%理論を当てはめると、最低60万円は学びに充てていなくてはいけません。
つまり、私たちは、おおよそ今の3倍は自己投資をしなければいけないのです。そこでたとえばの提案ですが、まずは「学び単価」を上げてみると、手っ取り早く自分への投資額を上げることができます。
ブックオフで100円の中古本を買っていたなら、これを新刊で買うようにする。今まで3000円のセミナーに参加していたなら、1万円のセミナーに参加してみる、といったように、今まで自分が学びのために使っていた1回当たりの「学び単価」を上げてみるのです。
◎買ったその日に読み切れ!モメンタム(勢い)読書術
基本的に、速読の極意というのは多読にあります。結局のところどんな速読法も、多読の上に初めて成り立つものなのだということを知っておいてください。巷で流行している速読術なしに自然と速読できようになってきます。
100冊を超える頃、圧倒的にスピードが出てくることに気がつきました。同じジャンルの本を読んでいると、だんだんと共通して書いてあることが多いことに気がついたのです。それを発見してから、1冊を読み終わるまでのスピードがとても早くなりました。
◎どんな場所もサードプレイスとして活用する
電車で本を読むことで、「この人たちとは違う、時間を無駄にしない人間だ」という、優越感を覚えます。だからこそ「絶対に電車を降りるまでに、この本を読みきってやる」という強い思いが湧いてくるのです。
私が毎日片道約20分の通勤列車で、本を1冊読み切ってしまう秘訣には、多読のほかに、この「サードプレイス(=家庭・職場・学校などに次ぐ第3の場所)感覚」が関係しているのかもしれません。
◎学んだこと、気づいたことをブログにまとめて配信する
インターネットメディアへ発信していくことでアウトプットに変えることができます。とにかく人目に露出する形で世の中に対して自分の考えやアイデアを投げていくことが大切です。
どのような形でもよいから、1度自分の手を放す。すると手放した瞬間に、アイデアは完全に自分のものになるのです。自分が学んだことを1度総括する習慣をつけていくことでアウトプット体質になっていきます。
◎こんな友人との付き合いは絶対に避けろ!
「飲みに行こうよ!」が口癖の「友人」=飲みに行って何が生まれる?お金と時間と精神力のみが費やされて得るものなしがほぼ99%。
仕事で高い評価を受けるビジネスパーソンが、貴重なアフターファイブを同僚と焼き鳥屋で愚痴大会に興じるでしょうか?
◎続けるだけで自動的にTOP1%になれる理由
本当にまずは3年、とにかく続けてみることです。変化の激しいこの時代に3年間も続けられる人はほとんどいません。成功する必要はない、とにかく続ければよい。実際に、続けているだけで面白いようにライバルはどんどん減っていきます。
続けることはそれだけ価値のあることなのです。
◎KY(空気の読めないバカ)が成功する理由
空気なんて読んでいたら、何も変革はできません。そういう、チャレンジする人たちをこきおろすような言葉が流行してしまう日本は、相当な成熟病に犯された国になっているのかもしれないと感じざるをえません。
KYであるほうが、よほど情熱を持っていて、何かを変えていける力を持っているような気がしてきます。だから、あえてKY論を提唱したい。空気を読めないのではなく、「読まない」。
せっかくだし、むしろKYであることを誇りにしましょう。どうせ空気を読めないと言われるくらいなら、むしろ積極的に読まないほうが精神衛生上もはるかに楽になりますし。